こんにちは。カナエです。今回もテレビ東京放送の韓国ドラマ「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」(第27、28話)について書きたいと思います。
ピョンガンは王になった弟に妬まれ斬首刑を言い渡される
テレ東で平日月~金曜 朝8時15分から放送中
<画像出典>tv-tokyo.co.jp/pyeonggang/
キャストとこれまでの話
ドラマ(第27、28話)のあらすじ(ネタバレ)
【第27話】
誰にも見つからない山奥に行くと言うタル(ナ・イヌ)にピョンガン(キム・ソヒョン)は絶望します。
すごく会いたかったた でも来るべきじゃなかった
ピョンガンは涙を流します。
カジン、剣を捨ててすごく楽になった もう血の匂いもしない ここに帰って生き返った
タルは言いました。ピョンガンはタルの手を取ります。
ねえ、一緒に暮らしちゃ駄目? 誰も知らない山奥に隠れて二人で暮らしてもいいじゃない
高句麗は?
タルは目を潤ませながら聞きました。
若い王様を捨てて来られるのか? ・・わかってる いいんだ
ピョンガンはうつむきます。タルはピョンガンを抱きしめました。
シカ
・・そう、 シカだ
どこの山に隠れても必ず見つけ出す
それは無理だ うまく隠れる
いいえ 私には見つけられる
タルはきつくピョンガンを抱きしめます。
<画像出典>lala.tv/programs/pyeonggang/
***
王は食事しながらコンソン夫人に話します。
ばあや、できる限り父上を見習うつもりだがこれだけは難しい 父上は甘いものがお嫌いだったのに余は何故好きなのかな
幼い頃から王女様が用意なさったからです ”体にいい蜂蜜などを弟にあげたい”と
王は顔を曇らせ箸を置きました。
王女様は国と王様をずっと案じてきたお方です どうかその思いを誤解なさりませんように
王は昔ピョンガンに毒入りの薬だからと飲むのを止められたことを思い出します。そして微笑みました。
新羅の使節団は明日到着か
王は訊ねました。
はい
***
しかし新羅の使節団を見て王たちは驚愕します。コ・ゴンが引き連れていたからです。
こやつは逆賊コ・ゴンではないか
チン・ピルが指差します。
この悪党め! ここをどこだと心得る? しかもそやつはヘ・ジウォルの養女だ
チン・ピルはゴンの後ろに控えるモヨンに向かって声を上げました。
新羅の使節、コ・ゴン、高句麗の王に謁見しに参りました
ゴンは構わず話します。
玉座にいるお姿を拝見し実に感無量です 先の王様が父を盛大に弔ってくださったことを心より感謝します
なんとけしからん・・
チン・ピルは呟きます。
新羅王からの書状です
王は玉座から降りゴンに歩み寄りました。
コ・ゴン、高句麗に死にに来たか?
使節として書状を届けに・・
王は剣を振り上げゴンの首に押し当てました。重臣達はざわめきます。
あの夜のことは覚えておる 貴様ら親子が犯した罪を
剣さばきがお見事です 師匠として嬉しく存じます
ゴンは平然と言い放ちます。
こやつめ 偉そうに
チン・ピルが憤りました。
コ・ゴン!
王は叫びます。
はい
一族に背き父を捨てた者が新羅の使節に?
両国の架け橋には不埒な私が適任です
たわけたことを!
チン・ピルが大声を出します。
書状をお渡ししろ
ゴンはモヨンに命じました。モヨンは王に書状を差し出します。
***
ピョンガンは木蓮堂に戻りました。
王女様! いままでどちらに?
コンソン夫人が慌てて駆けつけました。
ご不在の間に王宮が大変なことに
ピョンガンは驚きます。
一体何が?
***
ゴンとモヨンは部屋で待たされます。
牢に入れられると思ったら随分厚遇だな
そんな悠長なことを いずれ首をはねられます
テーブルについてモヨンは言いました。
どうした? 新羅に残れば良かったと思っているのか?
モヨンは立ち上がります。
コ・ゴン様と共に死ねるなら私はむしろ光栄です
その時チン太后が部屋に来ました。二人は頭を下げます。太后は冷たく二人を見ました。
***
決してコ・ゴン殿を殺してはなりません
ピョンガンは王に訴えます。
殺してはならぬだと?
そうです 新羅の王がコ・ゴン殿を使節として送りこんだ狙いは王様を挑発し殺させるためです
では狙い通りだな コ・ゴンの首をはねてやる
使節を殺せば戦の口実を与えてしまいます
新羅との戦を恐れてコ・ゴンを生かす気ですか?
チン・ピルがピョンガンに詰め寄ります。
見えすいた計略に乗らされてはなりません
書状をご覧になりましたか? 呆れた内容でしたぞ
チン・ピルは続けます。キム・ピョンジがピョンガンに説明しました。
新羅と高句麗で同盟を結ぼうと提案してきたのです 百済を倒し領土を分けようと
新羅と同盟だなんてとんでもないことです
ピョンガンは言いました。
そうでしょう! 高句麗と我等を侮辱するためにわざと奴を寄越したのです!
チン・ピルは主張しました。
余が若いからと新羅の王が甘い言葉でつけこもうとしているのだ それでも殺すなと?
はい
ピョンガンは答えました。
コ・ゴンは仮にも使節ですから 無事に帰さねば高句麗が戦場と化します
ピョンガンは重臣達を見渡します。
サ・ウナム殿
ピョンガンはウナムを名指ししました。ウナムは前に出ます。そして言いました。
他の者ならともかくコ・ゴンなのが問題なのです
王女様、新羅の王を恐れ王様を辱めてはなりません これは明らかな挑発です
ヨン・チョンギも加勢します。チン・ピルは満足げに笑いました。
王女様、軍職を剥奪された恨みですか? ことあるごとに王様に逆らいますな
チン・ピルに責められてピョンガンは黙ります。
***
今頃重臣たちはコ・ゴン殿の処遇に苦慮しているはず
チン太后はゴンに話しました。
長く論じることでもないでしょう 結局は”首をはねよ”と命じるはず
ゴンは答えます。
わかっていながら来たのか?
はい 死ぬことになろうとも一度は都を見ておきたかったので
モヨンはゴンの言葉にうつむきます。
コ・ウォンピョ様は最期まで威厳を保っておられたのに 息子は新羅に逃げ使節などになるとは!
チン太后はゴンをなじりました。ゴンは笑い出します。
貴女が私を責めるのですか?
そして太后を見据えました。
私の父が心を捧げた唯一の女人のあなたは父を裏切った そしてあの夜父は死んだのだ それなのに私を責めると?
ゴンは激昂します。
人の心とは実によこしまなものだな!
コ・ゴン様
モヨンはゴンを止めようとします。すると太后は立ち上がり部屋を出ていきました。
***
太后様
モヨンは太后を追いかけます。
聞きたくない
お聞きください 私が来たのはコ・ゴン様を生きてお帰しするためです
太后は怪訝そうにモヨンを見ます。
***
王命を下す
王はピョンガンや重臣たちに告げました。
コ・ゴンは新羅の使節であるが過去に高句麗で犯した罪は重い それを踏まえ計略を練った新羅の王には礼儀を尽くす必要はないものとし、よってコ・ゴンとその一行を極刑に処す
王様!
ピョンガンが止めようとした時チン太后が進み出ました。チン太后は王に頭を下げます。
政を論じています 話でしたら後ほど
その政に関することです 太后の顔を立てどうかお聞きください
なんですか
難しい決定を前にお悩みのことと思います そこで力添えを、と考えるうちに先王様を思い出しました
皆はチン太后を注視します。
こうした場合先王様なら生かして帰したと思います むしろ新羅の計略など笑い飛ばし王らしい度量を示されたかと
太后様
父親のチン・ピルは狼狽えます。
どうか広い心でご決断を
ピョンガンも太后の考えを支持しました。
太后様のお言葉は理にかなっています どうか高句麗のための決定をお下しください
王は暫く考えてから立ち上がりました。
容易には決めがたい 明日また論じよう
王は居室に戻ります。
***
コ・ゴン殿を救おうとするとは 深い恋心に感嘆しました
ピョンガンはチン太后に話しました。
コ・ウォンピョ殿への償いですか
チン太后は笑います。
ではそなたは昔のかりそめの恋が忘れられずコ・ゴン殿を助けようとしたのか?
とんでもない誤解です 私はただ高句麗のためにお願いしただけです それに私には夫がおります
ピョンガンは言いました。太后はピョンガンに顔を向けます。
ああ、王女を疎み俗世を嫌って去って行った夫のことか?
はい、王様の治世が安定したら私は夫のもとへ参るつもりです その日が早く訪れるようこれからもお力添えを
そうだな そうせねば
太后は冷笑しました。ピョンガンは立ち去ります。太后はモヨンの話したことを思い出しました。
私達を助けてくださったら私が太后様の密偵になります
密偵だと?
新羅の内情を太后様にもれなくお伝えします コンム王子様の前途のために役立ててください
そなたを信じられぬ
4年前コ・ゴン様を新羅に連れ去ったのは私です あの方の命をなんとしても守りたかったのです 太后様のコンム王子様へのお気持ちも同じでは?
コ・ゴン殿を無事に帰せば私につくというのか?
はい
王妃は可笑しそうに語りました。
計算高いと思っていたのに愚かな恋心に溺れるとはな
***
チン・ピルは娘の太后を怒ります。
太后が政に口を出すとは!
先の王の妃です 国のために進言しても良いのでは?
それが問題なのだ!
チン・ピルは太后のテーブルにつきます。
今でも噂が消えずにいる 死んだコ・ウォンピョとそなたについての
お父様!
太后がウォンピョの息子を助けたとなると消えかけた噂がまた広がってしまう
太后は父親を見つめました。
これもすべて我らがコンムのためなのです
なぜコンムのためになる? コ・ゴンが新羅に戻り高句麗に災いが及んだら、その時は王子はもちろんそなたまでただでは済まぬというのに!
私にも考えがあります
だからその考えのせいで問題が起きるのだ!
お父様!
チン太后はチン・ピルを睨みます。
コ・ウォンピョ様に代わり部族長会議の長になったからといって私まで従わせるつもりですか? 怒鳴りたければ会議でどうぞ
太后! そなたはこの父を見下しているのか? わかっているぞ
お父様・・
賢い娘のおかげで僅かな権力でも握れているからな だが娘を思う父として此度のことは許せぬ! コンムのためにもならぬ
チン・ピルは憤慨します。チン太后は父親の手を取りました。
落ち着いてください ただ静かに従ってくだされば何もかもうまくいきますから
太后・・
***
タルはいつものようにサ氏夫人の墓の前に座っていました。タルの脳裏にはピョンガンとの様々な記憶が蘇ります。
母さんにカジンを紹介した そして・・
タルはピョンガンを抱きしめた時にピョンガンが言ったことを思い出します。
どこの山に隠れても必ず見つけ出すから
タルの頰に涙が流れます。
カジン・・
***
ピョンガンはゴンに会いに行きます。
4年ぶりだな 師匠
ゴンはピョンガンから目を逸らしました。
席をはずしてくれ 師匠と二人で話したい
ピョンガンはモヨンに言います。ゴンは席を外すようモヨンを促しました。モヨンが出ていくとゴンは立ち上がりピョンガンに頭を下げました。
王命を伝えに来た
ピョンガンは告げました。
***
ピョンガンはゴンと話します。
同盟案は断る
太子様は賢明になられた それとも王女様の助言ですか
太子ではなく今は王様だ 同盟を断るのも王様のご決定だ
そうですか
師匠は何故高句麗に来た? 命を絶つためか
王女様にお会いしたくて
ゴンは言いました。
新羅で虚しく生きるより死ぬ前に王女様に一目だけでも会いたかった だから来ました 王女様は少しも嬉しくありませんか
師匠の狙い通りにはならない 王様は使節団を生きて帰すおつもりだ
ピョンガンはそれだけ話すと帰ろうと立ち上がります。しかしゴンは言いました。
もう一つだけ伺います あの夜父を斬ったのは王女様ですか?
その通りだ 師匠の父親が私の母を殺したように
ピョンガンは告げました。ゴンは眉を寄せます。
あの夜で終わらせよう 恨みも悪縁も私達が切るべきだ
ゴンはこらえきれす立ち上がります。
王女様、その悪縁はとっくに断ち切れたはずです 私達が夫婦になっていたら二人で国を変えたでしょう
とんでもない コ・ウォンピョ一族の国になっていたはず
ピョンガンは答えました。
新羅に戻り過去は忘れて生きろ 師匠だけを見つめる女人もいる
でしたら王女様だけを見つめる男は何処へ? あんな男のために私を突っぱねたのですか?
師匠!
ゴンはピョンガンの両肩を掴みます。
死にに来ました 私の死で悪縁を切るために
扉を開けてモヨンが入ってきました。
もうおやめください!
出ていろ
嫌です 私はコ・ゴン様を死なせないためについてきたのです
ピョンガンはゴンの手を払います。
道中気をつけて 見送りはできない
ピョンガンは部屋を出ていきます。
***
チン・ピルは王に会いに行きます。
夜更けに突然何を見せに来たのだ
王はチン・ピルの持って来た箱を開け中にある古い矢じりをながめます。
部族長会議の長としてコ・ゴンを生きて帰さぬよう進言しに参りました
それとこの矢の関係は?
コ・ウォンピョの財産を没収しに行った時に偶然見つけたのです 矢にまつわる話も使用人から聞きました
王は矢じりを手に取ります。
これこそが王様のお母上であるヨン王妃様を殺めた矢なのです
王は驚愕してチン・ピルを見ました。
コ・ウォンピョ・・あやつがまるで戦利品のように保管していたようです それでもコ・ゴンを生かして帰すのですか
王は目を潤ませて矢じりを折り曲げ、床に投げつけました。
***
木蓮堂に戻ったピョンガンにコンソン夫人が知らせに来ました。
王女様、チン・ピル様が王様に謁見中です
夜更けに何の用で?
それは存じませんが王様が親衛隊を呼んだと
ピョンガンは驚きます。
***
ピョンガンはゴン達の部屋に行きます。
師匠! すぐに逃げろ
なぜです? 王様が私の首をはねると?
そうだ だからひとまず逃げろ
私が殺されたとなれば高句麗は火の海になるでしょう 覚悟はできています
だったらこのまま無駄死にせず師匠が兵を率いて来い 父親の仇を討ちたいならそうするべきだ 将軍として来たら私が相手になる
***
ピョンガンは二人を連れて出ようとしますが兵に止められます。
見たい外交文書があるから書庫に行くだけだ
使節は外に出られません
王女の行く手を阻む気か 信用できないならついて来い
***
ピョンガンは書庫に着くと兵を殴り気絶させました。
こっちへ
ピョンガンは抜け道に二人を案内します。ゴンはサ氏夫人を剣で斬った場所に位牌が置かれているのに気づきました。
ここにまた来るとは
ゴンは怪訝そうに見ているピョンガンに言いました。
私が兵を率いて来る時はオン・ダル将軍を呼んでください
何故だ?
母親の恨みを晴らせます
・・師匠だったの?
ピョンガンは訊ねますが、ゴンは無言で抜け道を歩いていきました。
***
ゴン達が逃げて王宮は騒がしくなりました。モヨンはゴンと逃げながら訊ねます。
今からでも引き返しますか? 王女が咎められます
いや、戦いを挑まれたからには戦う準備をしないと
密談は何でした? 恋の話でしたか
モヨンは聞きますがゴンはそれには答えずに話しました。
大通りは見つかりやすい 馬で逃げても無駄だ 国境まで歩けるか?
新羅に戻っても安心出来ないでしょう よそ者の失敗を責め立てるはずです
まずは逃げなければ
二人は国境に向かいます。
***
ピョンガンは王に問い詰められます。
コ・ゴンは何処なのだ?
私が逃がしてやりました
なんと?
チン・ピルもキム・ピョンジも仰天します。
今頃は王宮を出て身を隠したかと
王はピョンガンの話に茫然とします。そして叫びました。
ただちに兵を動員してコ・ゴンを追え! そして王女を捕らえ投獄しろ!
王は命じました。
***
王はピョンガンに協力したとして順奴部族の兵まで牢屋に入れます。ウナムやプンゲ、チンたちも連行されました。
コ・ゴンは逃げたのだな
王はキム・ピョンジに言いました。
王様、本当に王女様を逆賊とお考えに? 故に順奴部族まで捕らえたのですか
そちは先の王の時代から姉上を見ていたからわかるだろう 姉上が王になるという野心を抱いていたことを
ピョンジは戸惑います。
そうではありません 王女様は王室のために・・
本心などどうでもいい 余は姉上が逆賊だと判断した コ・ゴンを逃がしたではないか
先の王様と同じ過ちを犯されますか
ピョンジは語りました。
信頼よりも疑念が勝り家族の血を流しました どうか同じ悲劇を繰り返さないでください
それは王女しだいだ
冷たく王は告げました。
***
牢にウナム達が連れてこられてピョンガンは驚きます。
サ・ウナム殿! サ将軍にチンまで・・どうして?
王女様、幽霊谷にいらした頃から我らは王女様の臣下です 決してくじけないでください
ピョンガンは兵を捕まえて叫びました。
王様にお会いすると伝えろ!
***
ピョンガンは王と対面します。
休ませるために軍職を解いたのに何故騒ぎを起こすのですか 王室の仇であるコ・ゴンまで逃がすとは
王はピョンガンを責めました。
王様が私に濡れ衣を着せたのです 謀反を企てているだなんて全くの誤解です サ・ウナム殿と武将たちを放免してください
放免すれば姉上と結託し私に刃を向けます
そのようなことはありません
王はピョンガンに向き直りました。
ならば忠義を示すのです かつて新羅に奪われた阿旦山城を取り戻すためにオン・ダル将軍を呼んでください
オン・ダル将軍は剣を捨てたと申し上げました
では何故行って来たんだ?
王はピョンガンを睨みます。
山に籠もる義兄上に会い何を話した?
どうして・・それを?
謀反の企てをしたのでは? 若くて未熟な王を倒して姉上が王になろうと?
ウォン・・
ピョンガンの目に涙が溢れます。
違うなら姉上の忠義を示してください
ピョンガンは王の前に膝をつきました。
いっそのこと私を殺してください この命を絶ち忠義を示します
王も涙を流します。
姉上の思いはわかった
王は歩き去ります。
***
新羅でゴンたちは窮地に追い込まれていました。
新羅の対面が損なわれました 同盟の提案も拒まれ随行した者たちも監禁されています なのに己の命を守り新羅に逃げ帰るとは
王宮でキム・チャスンはゴンとモヨンを糾弾しました。
これは斬首の刑に処すべき重罪です
申し開きはあるか
新羅王はゴンに訊ねました。
キム・チャスン様は新羅の忠臣でいらっしゃいますが
ゴンはチャスンを見ながら話します。
言行不一致なのでまともな進言に聞こえません
言行不一致とは?
王は訝しがります。ゴンはモヨンを指しながら語りました。
キム・チャスン様はこの者を密偵として送り高句麗を行き来していました そのたびに高価な品や銀、さらには北周に貢ぐ娘まで我が物にしていました
なんだと?
チャスンは動揺します。
国のためを装い財を成したのか?
そうではありません!
チャスンは王に訴えます。
”王様への貢ぎ物だ 新羅のためだから損得は問うな” チャスン様はそうおっしゃいました
モヨンが言いました。
盗みを覚えた者は必ず繰り返します
ゴンは言い添えます。
私も調べてみましたが百済にも往来を重ね己の財を成していたことがわかりました
へ・ジウォルが加勢しました。
百済でもか?
王は驚きます。
よそ者のお前達を拾ってやったのに 今になって裏切るつもりか!
チャスンは悔しがります。
国の安全より蓄財を優先する者は遠ざけるべきです
ゴンは王に訴えました。
王様、これは罠です 信じてはなりません!
チャスンは王に請いました。
調べればわかることだ
王はにべも無く告げました。
連れて行け
王様!
チャスンは連れて行かれます。
***
チン太后は父親を叱ります。
あれだけ黙っているようにお願いしたのに王様をけしかけるとは!
私が昨晩謁見したのはな・・
もう結構です さもあれ王女を獄に入れたのはお手柄でしたから とはいえ今後は軽率な振る舞いは自重してください
娘に諫められチン・ピルはムッとします。
***
だから言ったではないですか 王女は聞く耳を持たないと
チン太后は今度は王に話します。
疲れているので話はまたにしてください
オン・ダル将軍はどうするのですか? 今は山にいますが王女に何かあれば真っ先に王様を狙って来るでしょう
太后の言葉に王は動揺します。
***
ウナムたちは牢屋から出されました。
この程度で済んで本当に良かった
ヨン・チョンギは喜びます。
そうではありません
チンが言い出します。
どういうことですか? 誤解が解けて王女様も皆も放免されたのでは?
ヨンはウナムに問いました。
王女様が一人で罪を被ったのです
チンが明かしました。
なんの罪もないのに一人で・・
・・では、王女様は?
王命が下り斬首の刑となります
なんですと?
ヨンは仰天します。
【第28話】
新羅王は人払いしてゴンと二人で話します。
キム・チャスンには犯した罪の分だけ償いをさせる そちが使節としての任務を果たせなかった罪はどう償うのだ
私に1万の兵をください 高句麗に攻め入り新羅の領土を広げます
ゴンの話を新羅王は嘲笑します。
そちの何を信じて1万もの兵を出せと?
この目で見てきたのです 今高句麗には領土を守る将軍がおらず年老いた重臣ばかりです
ピョンガン王女は? 此度も百済の侵攻を阻んだそうだ
高句麗の王に妬まれ身動きできずにいます
ゴンは熱を込めて語りました。
今が好機です 私に兵をくだされば高句麗の地を新羅の領土にしてみせます
王はゴンを凝視しました。
3万ならどうだ 余は高句麗の都まで手に入れられるか?
王はゴンに問いました。
***
此度行けばもう生きては帰れません
モヨンは挙兵に反対します。
では霊前に線香でもあげてくれ
コ・ゴン様!
進まねばならぬ道なのだ 私は行く とやかく言うな 後のことは任せる
コ・ゴン様が勝っても王女は手に入りません じきに処刑されますから
ゴンはモヨンに近づきます。
わかっている それゆえ戦うのだ 残された唯一の道だ
ゴンはモヨンの涙に濡れた瞳を見つめます。
***
タルは山奥に入り暮らせる場所を探します。その間にタルの小屋には刺客が潜入していました。刺客たちがタルを探しているとウォルグァンがやってきました。
お前ら! 主の留守に盗みか?
オン・ダルはどこにいる
オン・ダル? 犬の名前か ここはわが家だ
お前の家?
刺客たちは剣を抜きます。
ならば正体を明かせ
盗人どもが偉そうに!
ウォルグァンは刺客達と戦い始めます。小屋から山にあがったウォルグァンを刺客は追いました。山で刺客と争うウォルグァンですが刺客に斬られて倒れます。
***
タルが小屋に戻ると荒らされ人の争ったあとがありました。タルは僧侶の数珠を拾います。
お坊さん・・?
タルが山に上がると倒れているウォルグァンを見つけます。
師匠!
タルはウォルグァンを揺さぶり息を確かめますが、ウォルグァンは息をしていませんでした。
師匠・・
タルは泣きながら穴を掘ります。タルが穴を掘っていると目を覚ましたウォルグァンが訊ねました。
何をしてる?
墓を掘ってます
誰の?
そりゃ師匠の・・
タルは驚いて振り向きます。
師匠?
タルは大声を上げました。
師匠! 死んだんじゃ・・
お前の墓みたいだな
ウォルグァンは墓の穴に落ちたタルを見て笑います。
***
ウォルグァンは小屋でタルの作った食事をぱくつきます。タルはウォルグァンの頭の傷に薬を塗ってやりました。
生きてますよね・・? 幽霊じゃない?
どうかな 腹は減ってる
さっきは確かに脈は止まって息もしてなかった
私くらい修行を積めば生きていても死んだようにして一晩はもつ
本当ですか
修練途中で下山したやつがうるさいぞ
ウォルグァンは箸を置きます。
任務を果たせば刺客共は去るだろう? だから死んだふりをした
その刺客は本当に王様が送ったと? 俺を殺すために?
ウォルグァンはお茶を飲むと話しました。
安心しろ お前はこの家に住んでおらず主を始末したから二度と刺客は来ない
けれどタルは料理の台をどかせてウォルグァンに詰め寄りました。
俺を狙ったってことはカジンの身に何かあったんじゃ? 師匠はご存じなのでは?
ウォルグァンは慌てているタルを見て笑います。
俗世を捨て山に籠もった奴には関係ないだろ?
教えてください 師匠
タルは真剣な目で請いました。ウォルグァンはため息をついてから話しました。
王様に投獄されてしまった
はい?
王女様は謀反を企てたと疑われた
そんなはずないでしょ! 何故カジンが・・
権力とは親子の間でも分け合えぬものだ ましてや賢く戦にも強い姉は民にも慕われているのだ 常に不安だったのだろう
それでカジンはどうなるんですか
身の潔白を示せねば斬首の刑になる
タルは茫然となります。
身の潔白なんて・・無理だ そもそも何も企んでいないのに・・
***
王は牢にいるピョンガンを訪れます。
姉上・・ 助かる道を選ぶべきです オン・ダル将軍を連れ戻し阿旦山城さえ取り戻したら、後は望み通りお二人で暮らせます
王はピョンガンに言いました。
私が望む道はあの人のために死ぬことです
ピョンガンは答えました。
姉上、そこまで意地を張るのですか オン・ダル将軍さえ説得すれば助かるのに
ウォン、わたしの剣となり血まみれで戦って来た人よ 欲深い私のために己を犠牲にした
王は目を潤ませピョンガンを見つめます。
今はやっと本来の暮らしに戻れたのだ だから申し訳なくひたすら感謝している
それは・・遺言なのか
ピョンガンは弟を見ました。
私の命はお前が握っているのではない 既にあの人に捧げると決めてある
ピョンガンは言いました。
***
腹がいっぱいになった
ウォルグァンは小屋を出ていこうとします。
師匠、阿旦山城ですよね 王様はその城をお望みで・・
バカな考えはよせ
だけどカジンが・・!
雑念を払えないなら私と寺に入れ
僧侶になるつもりはないです 母さんの墓もここにあるし
それが煩悩であり執着だ 王女様どころかお母さんとも離れられずにいる
ウォルグァンはお墓に手を合わせました。
この愚か者をどうするか・・
あの師匠、お願いがあります
タルは言いました。
王女様の様子を探れと? 面倒だ 断る
違います 他のお願いです
タルはきつくウォルグァンを見ました。
***
タルは山に埋めた宝剣を取り出します。そして錆のついた剣を研ぎました。タルは最後にサ氏夫人の墓に挨拶しました。タルがサ氏夫人の墓の前に座っていると”サ氏夫人の幻”が現れタルに笑いました。
母さん
サ氏夫人はタルが守護石を着けているのに気づきます。
行くのかい? ついに心を決めたのか
うん
サ氏夫人はため息をつきます。
やれやれこの世のバカをみんな集めたってお前にはかなわないよ
タルは笑います。
そんなバカをここまで育ててくれたよな カジンの所へ行ってきたら必ずまた会おう
夫人は首を振りました。
今日が最後だよ
夫人は柔らかく告げました。
坊ちゃん
夫人はタルを見上げます。
至らない乳母が母親代わりを務めて長い歳月ご迷惑をおかけしました 是非とも王女様のおそばに戻られてどうか末永くお幸せに
夫人は深々と頭を下げました。
これで失礼します 坊ちゃん
タルは去ろうとする夫人の手を掴みました。
誰が坊ちゃんだよ 俺はずっと母さんの息子で母さんは俺の母親だ
タルは泣きながら言いました。
ああタル
夫人はタルの胸に顔をつけました。
私のタル
タルは夫人を抱きしめます。
本当にありがとうね
母さん
ありがとう
***
ピョンガンの処刑の時がきます。王は高欄からピョンガンを見下ろしました。ピョンガンは椅子に手を括り付けられ、それでも毅然として王を見上げました。
ピョンガンが頷くと王は処刑人に合図しました。二人の処刑人は剣を抜きます。そしてピョンガンに向き直りました。
タル 来世でまた会おう
処刑人の剣がピョンガンに向かいます。チン太后やチン・ピルは冷笑し、キム・ピョンジは目をつぶりました。
***
その時タルが現れて処刑人たちと戦いを始めます。
タル!
タルは処刑人の剣を鞘で受け止めました。
<画像出典>thetv.jp/news/detail/1184586/12756809/
やめよ
王が命じ、立ち上がりました。
これは義兄上
タルは膝をつきピョンガンの手にかけられた縄を解きます。
王女様に再び拝謁します
タルはピョンガンに微笑みました。それからタルは王を見上げ、そして声を上げました。
王様のご恩に報いるべく、将軍オン・ダル、阿旦山城を取り戻して参ります
タルの宣言に王は唇を上げました。
***
ウナムやチョンギ、チンたちは絶望していました。
ウナム様 報告します
ヨンが来て頭を下げました。
刑は執行されたか
処刑は中止になりました
どういうことだ?
ウナムたちは驚きます。
オン・ダル将軍がお戻りになられたのです
***
タルは王に要請します。
私に5千の兵をください
5千か その数で阿旦山城を取り戻せるのか?
さようです そして更にその先の領土も取り返します
タルの言葉に王は笑います。
大口を叩くのはよせ 突然そちが戻ってきた訳は見当がつく どうにか王女を救いたい、その一心では?
ご明察です 妻を守ろうと戻った夫が大口など叩きましょうか
王様に取り入ろうと出来もせぬ約束を口にするものではない
チン・ピルが口を出しました。
百済軍を追い払い兵は疲弊している
その通りだ 軍備には時間がいる
キム・ピョンジやウナムまでタルを諌めました。
皆静まれ 現状を踏まえ三千の兵をやる その数で阿旦山城を取り戻せるか
王はタルに訊ねました。
王女様の潔白を信じ放免してくだされば、このオン・ダル、喜んで戦って参ります
タルは王に跪いて告げました。
***
タルはピョンガンのいる牢を開けました。
タル!
タルはピョンガンの手を取ります
王様の許しが出て放免された 木蓮堂に行こう
ピョンガンはタルの手を払います。
一体どんな約束をしたの? 阿旦山城の奪還? 私の放免と引き換えに?
違うよ
オン・ダル! どうして来たのよ!!
ピョンガンは泣き出します。
来るべきじゃなかったのに! なんてバカなの? 自分のことを考えてよ
確かに俺はバカだ
タルは言いました。
だけどひとまずここから出よう お前が牢にいるのを見たくない
山奥に行くって言ったじゃない
いい場所が見つからなかったんだ お前のそばがいい
タル・・
二人は抱き合います。
***
木蓮堂に戻ったピョンガンは「王に会う」とタルに言います。二人は王に謁見しました。
将軍を戦に駆り出さないでください 阿旦山城には私が出陣します 死罪になるはずだった命を戦いに捧げます
ピョンガンは王に告げました。
王女! 王命を受けたのは私だ 出しゃばるな
タルは反発しました。
将軍が決めることではない ご下命を
ピョンガンは王に請いました。しかしタルは王に話します。
もう済んだ話です お気になさらず
タル!
俺がやる
王は笑って立ち上がりました。
忠義に溢れた口論だ 余は実に恵まれた王だ
王は満足げに二人をながめます。
***
三人でどのような密談を
チン太后は苛立ちます。
密談などではない 数年ぶりにオン・ダルが戻ったのだ 積もる話もあろう
チン・ピルは笑います。
しかしオン・ダル将軍がいくら百万力といっても3千の兵で阿旦山城を取り戻すのは無理だろう
悠長なことを! 万が一でも勝ったらコンム王子の前途が阻まれるではないですか!
何故阻まれる?
王女に対する民の信望は厚く将軍まで加わればその勢いは止められません
チン・ピルは可笑しそうに声を上げて笑いました。
あの王様がいらっしゃるのだぞ 二人の快進撃を黙認するはずがない それに到底勝てる戦ではないのだ 死にに行くようなものなのだぞ
チン・ピルは悦に入ります。
***
わかった ならば二人で出陣せよ
王は命じました。
それはなりません
ピョンガンは拒みます。
将軍には二度と剣を握らせません
姉上、私がオン・ダル将軍を呼び戻せと命じた理由は話しましたね? 先の王から託された重要な使命、”三国統一”のためです
王はタルを見ました。
それを成し遂げるには将軍が必要です 阿旦山城はその第一歩だ
百済を追い払って間もないのにまたこの国を戦場に?
ただの戦ではない 三国統一です
王は目をぎらつかせます。
***
太子は変わったな お前を逆賊扱いするなんて驚いた 昔の太子じゃない
私も変わったわ いつからか信念も揺らぎ目指すものも何故戦うのかもわからなくなった
カジン
タルはピョンガンの両肩に手を置きます。
でもあんたは変わらないで 阿旦山城には行かずにお父上の遺言とお義母さんの言葉に従い山に帰って
それは嫌だ 帰らない 俺が戦うんだ お前の代わりに
あんたは私の”運命”じゃない 私を困らせてばかりいる
タルはカジンの目を覗き込みます。
俺みたいなバカは一つのことしか見えない だから見える方に進む そこにカジン、お前がいるから
タルはピョンガンを抱きしめます。
***
ゴンは出陣前に新羅軍の武器を点検します。
こんな錆びた剣でどうやって戦うのだ 錆びついた剣は新品のように研ぎ柄が古びていたらつけ替えろと言ったはずだ
やるだけやりましたが期間が短すぎます
出陣が迫っている こんな武器で戦えと?
武器の管理は私にお任せを 新羅の方ではないでしょう
ゴンは去ろうとした部下の兵を背後から斬りました。
将軍!
兵たちは驚きます。
見ろ 錆びているから一発で仕留められない
ゴンは自分の剣を振り上げました。
私の剣で斬ってやる
ゴンは部下を突きました。そして兵達を見回します。
私の命令に従わぬものは死をもって償わせる 準備に万全を期せ
***
武器庫の武官を斬ったそうだな
新羅王はゴンを呼び出します。
武器の手入れを命じましたが・・
分別のない行為だ
王はゴンの口を封じました。
出陣を控えている 士気を上げるべき時に兵を斬るとは
規律を正してこそ士気も上がります
新羅軍は高句麗軍とは違う その違いを把握し軍を率いねば
王様のおっしゃる通りです 今まで見てきた新羅軍は怠惰な軍でした
王はゴンの言葉に気色ばみます。
なんだと?
高句麗軍は北は北周と対峙し南は新羅、百済と接しています 国境は戦場も同然で、故に将軍から一兵卒まで常に臨戦態勢です それに対して新羅軍は・・
黙らぬか!
王は怒りました。
そちは余の前で余の兵を侮辱するのか
兵権を託された以上戦に出る時は勝てる兵を率いて行きます 受け入れ難ければ軍職を解いて下さい
口先だけなら話の途中で追い出した
王は言いました。
そちが余の兵たちを剛健にしてくれ
熱意と誠意を尽くします
ゴンは頭を下げます。
***
ピョンガンは阿旦山城を攻めるという王の考えを止めようとします。そしてチンを木蓮堂に送りタルを足止めしようとしました。
けれどチンは話のタネが尽きてタルと気まずくなります。
(出陣を遅らせろと言われても・・)
そろそろ出陣の準備をしないと
タルは立ち上がりました。
今日は休みなさい! 城は逃げないわよ
チンはタルを椅子に座らせます。
まだ色々話したいから 後でカジンが来たら食事をしようよ
行かないと
数年ぶりに会ったのに冷たいわね 友達より国が大事なら行けばいい
チンはむくれるふりをします。タルは困り顔でチンに話しました。
チン、山にこもってカジンを思い出した時お前とプンゲのことも思い出した プンゲと結婚したと聞いて嬉しかったよ 俺の幼馴染とカジンの親友が夫婦になるなんて
プンゲの奴なんて・・ほんと1日に12回は殴りたくなる
二人は笑います。
だけど我慢してる
あいつは無愛想だけどすごくいい奴だぞ うまく育てろ
いい奴か そうね
チンは微笑みます。そしてタルを見ました。
あんたは・・カジンとどうする? 戦が済んだらまた山に行っちゃうの?
俺がいなくてもカジンは一人でなんでもできる
馬鹿言わないで! あんたがいなくなってカジンがどれだけ泣いたか 毎晩泣き声が王宮の外まで響いて”泣き虫王女”って言われてたのよ
泣き虫王女?
今こうやってあんたを引き止めてるのもカジンに頼まれて・・!
チンはうっかり本音を明かしてしまいます。
あの子はあんたを助けたくて・・
チンは口籠ります。
チン、カジンは今どこだ?
タルは訊ねます。
***
王を止めようと奔走しているカジンにタルは声をかけました。
妻に会うのも一苦労だ 随分忙しそうだな
タル、チンが木蓮堂に来てない?
今帰ったよ
もう?
今日は休めと言われた 城は逃げないって だから今日は思い切り怠けるよ
え?
お前と
***
タルはピョンガンと市場に行きます。そしてピョンガンのために鏡を選びました。
どれがいい これも綺麗だ
そうね
気に入ったのを選べよ 何枚でもいいぞ
ほおっておいたらお金を使い果たしそう
ピョンガンは呆れます。
そしたらまた山にこもるさ お前も一緒に
ピョンガンは笑います。そして目を伏せました。
カジン、また考え事か この前鏡を選んでた時もそうだったな 今度は何を悩んでる?
***
二人は高台から街を見下ろし話しました。
民は戦争ばかりで疲れきってる 王を間違った道に進ませたくない
ピョンガンは言いました。
タル、あんたが阿旦山城に行く必要はない 無茶な命令だし勝つ見込みも少ない
そうだな ・・だけど
もう言わないで 私のために
お前のためか・・ カジン、俺はいつだってお前のために動く 王になりたいか? そのためなら俺は先陣を切って挙兵する
タルはピョンガンに聞きました。
そうでないなら待っててくれ 城を奪還したらお前と一緒に王宮を出ていく 誰も知らない場所で暮らそう
あんたを戦に行かせられない 死にに行くのも同然なのに送り出せると?
カジン、俺の父なんだ ずっと新羅が占領していた阿旦山城を初めて奪ったのが父だ
オン・ヒョプ将軍が?
うん 父が生きていた頃は高句麗の領土だった 新羅軍が攻めてきても父が阻んでいた 父の遺産を取り戻すためでもある だからまた剣を握った
タル・・
お前が決めろ お前が王になるか、それとも俺を待つか
どっちであってもお前に従う
ドラマ(第27、28話)の感想
いやいや怖かったですね。姉を斬首しようとする弟の王、ウォン。子供時代の役者さんから随分雰囲気の違う青年時代の役者さんに変わって4年でこんなに変貌するかとは思いましたが。太子だった最後のシーンでウォルグァンと父王の話を聞いてすごく怒ってたけどピョンガンは怒られるようなことはしてなかったのにね。(太子の時代は幼い時期に母親を亡くしその後精神的に不安定な父王の奇行を見せられたりでトラウマになるようなことの多い気の毒な子供だったから、精神がねじれるのもしょうがないかなとは思いますが。)
<画像出典>lala.tv/programs/pyeonggang/
まあなんにせよタルもピョンガンの元に戻り、厳しい戦いに行かなくてはならないけど、もうピョンガンから離れる気はなさそうだから安心しました。
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