韓国ドラマ「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」第五週でピョンガンは母を陥れたチン王妃を王宮から追い出す!その第19から21話のネタバレあらすじ、感想も!!

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ドラマ

こんにちは。カナエです。今回もテレビ東京放送の韓国ドラマ「王女ピョンガン 月が浮かぶ川」(第19~21話)について書きたいと思います。

ヨン王妃を陥れたのと同じ”偽の恋文”でウォンピョとチン王妃は報復される

テレ東で平日月~金曜 朝8時15分から放送中

キャストとこれまでの話

<第1,2話>  <第3~5話>

<第6~8話>  <第9~11話>

<第12、13話> <第14~16話>

<第17、18話>

ドラマ(第19~21話)のあらすじ(ネタバレ)

【第19話】

ピョンガン(キム・ソヒョン)ウォンピョの伝令に順奴部族がピョンサボルへ向かうことを伝えます。そして部隊はホンメドゥクらに見送られピョンサボルに出発するのでした。

さあ出陣だ!

皆が気炎を上げる中タル(ナ・イヌ)とピョンガンは離れた場所でひたすら手を合わせ祈るサ氏夫人を見て胸を熱くします。

***

王女が出陣を?

はウォンピョの話に驚きます。

伝令の報告によれば順奴部族の兵300人とピョンサボルへ

何だと? チョンギ軍を相手に戦うと言うのか? 無謀にも程がある 直ちに引き返させよ

けれどウォンピョは平然と言い放ちます。

実に王女様らしいお考えです 復権を見据えたご勇断なのでしょう どうか順奴部族に戦う機会を 桂婁部族の兵も後から合流します

討伐するはずの部族に機会を与えろだと?

国が危機に直面しているのです 今は団結すべきでしょう

王は順奴部族を壊滅させようとするウォンピョの企てに気づいて怒ります。

順奴部族が手柄を立てたら褒美を与える 部族長会議への復帰もだ

もちろんです

ウォンピョは笑います。

***

偵察兵の報告では待ち伏せはいないとのことです

サンチョルゴンに報告しました。

このままだとチョンサボルに着くのは明日の暮れか

そうですね

遅すぎる ソナク山を突っ切ろう

は?

夜に山を越えれば明日の昼にはピョンサボルが見える

しかし馬を連れ重い装備であの険しい道を?

サンチョルは戸惑います。

とにかく山を越える 落伍者は捨てていく

コ・ゴン様・・!

順奴部族がどうなろうと構わないが王女様のために急がないと

***

ピョンガンはウナムに作戦を伝えます。

あまりに難しい作戦です

そうです 王女様もタルも危険です

ヨンもウナムに賛成します。

しかし真っ向勝負では勝てないので冒険をしないと

とはいえ・・

カジンを信じましょう 俺やプンゲもいるし、サンチンもいますから

タルがカジンを擁護したので仕方なくウナムたちは従うことにします。

***

ピョンガンは双子のサンとチンが仲違いしているのを心配します。

私が天誅房に入ってすぐあんたたちも入って来たわね やんちゃなサンの面倒をあんたはよく見てた

ピョンガンはチンに話しました。

辛くなるたび兄妹がいるあんたたちが羨ましかった 私にもいてほしかったから

ピョンガンは一人でいるサンを見ます。

サンは寂しいんだと思う 私にはタルがいるしあんたにはプンゲがいるじゃない

え? プンゲなんか別に・・

ねえチン、これから戦うってときに喧嘩してちゃみんなも気まずいわよ

そう言われたチンはサンを呼びこっちへ来させます。

なんだよ

チンはサンの襟元を直してやりました。

だらしないんだから しっかりしてよ

みんなは二人の様子を見て微笑みます。

***

ゴンは険しい山の道をチョンサボルに急ぎます。

一方モヨンは都でゴンを心配していました。

誰もが綱渡りだ 少しでも踏み外せば奈落に落ちる

モヨンは呟きます。

それはお前も同じではないか 不安だからコ・ゴンの生死を私に占えなどと 

ジュンソがモヨンを見て笑いました。

そうか ”想い人”なのか

早く占いの結果を話せ

お前とそやつはうまく行けば共に栄えしくじれば同じ穴に埋まる

モヨンはジュンソの話に笑い声を上げます。

占い師などみな同じだな 言葉巧みにあれこれ並べて後に当たったことだけを突きつける 帰れ

王女はどうなると思う? 生き死にが気にならないか? 王女が消えればお前の恋も実るだろうに

ジュンソは薄ら笑いを浮かべます。

***

ピョンガンたちはチョンギ軍に投降します

高句麗太王の長女ピョンガン、オン・ヒョプ将軍の長男オン・ダルは北周軍に投降する

ピョンガンたちは武器を捨てました。

***

順奴部族の兵がチョンギ軍に投降したそうです

ジウォルが王に報告しました。

投降だと? 戦わずして降伏を?

チン・ピルが呆れます。

では王女は?

王は訊ねました。

王女様ご自身が兵を引き連れて行ったと

何だと?

皆は動揺します。

***

<お前たちは怖気づいて投降したのか>

チョンギ軍の頭はピョンガンとタルに通訳を通して問いかけます。

死ぬのは怖くないが犬死にするのが嫌だ

タルは答えます。

順奴部族は高句麗に見捨てられた部族だ なのに戦となると都合よく死地に送られた

ピョンガンが語り出します。

<しかし投降した数は300には遠く及ばないぞ 本隊はどうした?>

ここに来るまでに皆逃げて行った

頭は斧を持つとピョンガンの座る台の前に突き立てました。タルは思わず立ち上がります。

<高句麗の王女が父を裏切り投降するだと? そんな戯言を誰が信じるか>

その父に追い出された娘だ 親子の縁を切られ戦場で死ねとまで命じられた 従えるはずがない 生きるための投降だ

<そう言えば噂を聞いた バカと婚姻した高句麗の王女が王宮を追い出されたと>

頭はタルを見ます。

<それがお前たちか>

俺がバカだって?

タルは苛立ちます。

どうか広い心で受け入れてくれ

ピョンガンは頭に頼みます。

<それは私に決められることではない 本陣に行き大将軍に跪いて頼むんだな>

***

ピョンガンは本陣に行かされることになりました。タルはチョンギ軍の陣営に残され二人はバラバラにさせられます。

<馬を用意しろ>

頭は幕舎から出ていきます。

どうする? 想定外の展開になった

タルはピョンガンに聞きます。

大丈夫 少し遅れるだけよ 日暮れまでに戻るから気を緩めずに待ってて

ピョンガンは兵に連れられ本陣に向かいます。タルはプンゲたち捕虜と一緒に柵の中に入れられます。

***

俺達の武器はどこに行った?

幕舎の裏にある

カジンが戻って夜になったら動く

タルが話しているとサンがとんできました。

おい、大変だ!

***

突厥出身のサンは同じ突厥の兵士が話しているのを聞いていたのです。

カジンは戻れないって 本陣で人質に使えなかったら殺すらしい 俺達も今日中の命だ

本当か?

プンゲが訊ねました。

本当だってば! はじめから俺達を疑っていたんだ

聞き間違いじゃない

母国の言葉を間違えるか?

サンはチンに怒ります。

サンの話が本当なら俺達はみな袋のネズミだ しかも自分達から進んで入り込んだ

プンゲは困惑します。

だったら袋を破ろう 破ってカジンを助ける

タルは告げます。

***

捕虜の柵の中でプンゲとサンはわざと喧嘩を始めます。喧嘩が仲間に広がって大騒ぎになりチョンギ軍の兵士が止めに入りました。するとタルが兵士を殴りつけ暴動が始まります

行くぞ!

戦いは激しくなり、タルは父親の宝剣を持ち出し敵を倒していきます。そしてピョンガンに貰った合図袋を矢で飛ばしました

本陣に向かっていたピョンガンは空に赤い印が上がったのを見て戦いが始まったのを知ります

タル!

ピョンガンはついていた兵士たちを倒すとチョンギ軍の陣営に戻ります。

***

北周一強いチョンギ軍とタルたちは果敢に戦います。そして隠れて様子を伺っていた村長やヨン達本隊が順奴部族の旗を掲げて戦いに加わりました。陣営に戻ったピョンガンも敵と戦いながらタルを探します。

タルは頭との死闘を繰り広げていました。頭の振る斧がタルの肩を斬りつけますがタルの剣が頭の喉を突きました。

終わった・・

タルは力尽きて倒れます。

***

ウィバルタが、頭が倒れたぞ!!

皆は歓声を上げました。

順奴部族が勝った!

順奴部族は喜びに湧きますが、チンは自分を庇って斬られたサンの死を嘆いていました

***

チョンサボルに着いたゴンの部隊は山の上から戦いを眺めました。

まさか・・ あれは高句麗の旗だ 順奴部族の旗だぞ

ゴンは目を疑います。

どうなってる・・?

***

戦いは終わり、ピョンガンは倒れているタルを見つけました。

タル!

ピョンガンはタルを抱き起こします。

カジン・・ 勝ったぞ

タルは笑います。

タル、生きててくれてありがとう

ピョンガンは泣きながらタルにキスしました。

***

順奴部族がチョンギ軍に勝利したことで二万の兵は王の軍に合流できました。

王女がチョンギ軍に勝ったことで我が軍の勢いは増した 皆一丸となり川へ進軍せよ

忠誠!

王の軍隊は北周と戦い、その侵攻を止めました。

***

ちょっと! お姉さん!

ホンメが息せきってサ氏夫人の小屋に来ました。

なんだい? どうしたの

勝ったって! 順奴部族が大勝利を収めたって!!

・・本当かい?

その勢いに乗って王様が北周軍を高句麗の外へ追い払ったって! 戦が終わったのよ!

それじゃあうちのタルとカジンは?

無事だって

ああ! 天地の神様、ありがとうございます

サ氏夫人は祈りを捧げました。

私は村長が心配でたまらなかった

ホンメは目を潤ませます。

こうしちゃいられない 鶏でも煮込まないと

サ氏夫人が準備しようとするのをホンメは止めました。

先に王宮に寄るって言ってたからまだ帰って来ないみたい 王様に呼ばれたのよ

ホンメはサ氏夫人に説明します。

***

ピョンガンたちはサンを埋葬します。泣き崩れるチンにピョンガンは寄り添います。

プンゲ、王宮には行かなくていい チンと村に戻ってろ

わかりました

村長たちは王宮に向かいます。

***

王女ピョンガン、オン・ダルが参りました

ピョンガンとタルは並んで王の前に進み出ます。ウォンピョはタルの姿にオン将軍を重ねました。

順奴部族、オン・ダル 王様にご挨拶致します

タルたちは跪きます。

立ちなさい

王は満面の笑顔で命じました。

お前は余の娘でお前は余の息子だ

王は二人の後ろに控えるウナムやヨンたちにも呼びかけました。

そちたちも皆余の兵であり余の民だ

ありがたき幸せ

ウナム達は答えます。

順奴部族が立てた手柄は実に大きい 今日より部族長会議に復帰させる そして逆賊だとの記述を撤回させ没収した財物と土地を戻すこととする

王はウォンピョを見ました。

コ・ウォンピョ殿、既に合意したことだ 異存はなかろう

当然で寛大なご決定です

ウォンピョは頭を下げます。

***

ピョンガンとタルは太子王妃たちに挨拶します。王女の夫の身なりになったタルは居心地が悪そうでした。

太子は下がりなさい 支度することがある

まだ時間が・・

後で義兄上と訪ねていくわ

弟にピョンガンは言いました。太子が出ていき食卓につくと王妃は二人に言いました。

王様が認めたのだから正式に婚礼を挙げねばな 国の内外に知らせ・・

お気持ちだけいただきます 婚礼は二人で挙げましたし贈り物も交わしました 十分です

贈り物ってどんな宝石? 見せて

ヒョン妃が促します。タルは手首に巻いた守護石を見せました。

それね・・

ヒョン妃は力なく笑います。

王女がそういう意向なら無理強いはしない 木蓮堂は明日から修繕だ 二人で住むには不便だからな

お父様がお倒れたになったときに気遣ってくださったそうで 感謝します

当然のことだ 王妃として支えたのだから感謝など必要ない

はい

天の助けだな 折よく居合わせた占い師が王様の病を治した

王妃はヒョン妃を見ながら言いました。そして椅子に寄りかかったタルの行儀の悪さに顔をしかめます。

***

ピョンサボルから戻りながら悟りました 本当の敵は北周でなく王室だと

ゴンはウォンピョに話しました。

そして王宮で戦が始まったのだと 王女とオン・ダルは強敵ですが此度の戦には必ず勝ちます そして二人を戦利品として父上に捧げます

ウォンピョは無言でゴンを見つめます。ゴンはお辞儀をして部屋を出ました。

***

ゴンが自室に戻るとモヨンがいました。そして円卓にピョンガンの人相書きが広げられているのに気づきます。

何の真似だ

私に見せてくれましたよね この女人を探していると

ゴンは眉を寄せます。

見つかりましたか? 手に入れました?

ゴンは人相書きを燭台の炎で焼いてしまいます。

絵を燃やしても心まで灰にはできません 諦めてはだめです 諦めたらコ・ゴン様は生涯この女人の影に苦しみます

そうはならん 私の心は既に灰にまみれている その灰が積もり固まりつつある

そんなはずはありません そうたやすく・・

ゴンは燃えている絵を床に放ります。

たやすく諦められる思いではないはずです

わかるのか 私の心が?

いいえ でも自分の心はわかります あなたのために新羅に偽りの報告をしました

ゴンは黙ってモヨンを見つめます。

つまらぬ真似をしたようです

モヨンは出ていこうとします。ゴンはその腕を掴むとモヨンに接吻しました。

***

準備が終わりました

テモがジュンソに報告しました。

カジンが王宮に戻ったから占いごっこは今日で終わりだ

ジュンソはテモに言います。

王を殺すと誓ってから十数年 それも終わりだな

ジュンソは短刀を箱にしまいました。

***

この木蓮堂に住むのが気に入らない?

ピョンガンはタルに訊ねます。

藁葺き小屋から王宮に移ったんだ 嫌なわけないだろ? 村長も都に順奴部族の集落を作るしプンゲもいる 嬉しいよ

ピョンガンはタルの手を握ります。

でもお義母さんが心配でしょ 説得して来ていただくから私に任せて

タルとピョンガンが話しているとコンソン夫人が扉を開けました。

お食事ですがお邪魔ですね 後でお持ちします

ばあや、今夜はお父様と太子と食事したいの

お二人でしたら今神堂に行かれました

神堂?

はい 国の運勢を占うそうです 王妃様が<松華堂>と呼んで頼りにしている優れた占い師がいるんです

松華堂? 聞き覚えが・・

タルは呟きます。

確かチンが言ってた あいつだ

誰?

あいつだよ 天誅房の頭だ!

【第20話】

ジュンソは占い師を装い王を殺そうとしていました。

そちの医術が余を救ったと聞いた 占いも当たるそうだな

王はジュンソに話しました。

恐れ入ります

戦には勝ったがこれから越えるべき山は多い それ故そちを呼んだ

国の命運は人の吉凶を占うのとは違います そこで僭越ながら人払いをして王様と太子様のみ神堂にお入りいただきました

聞いておる それでどうすればよいのだ?

まずお二方の気を読み天地との調和を探ります

従者に扮したテモが王たちに飲み物を差し出します。

気を読むために心身を清めます どうぞ

ジュンソは二人に飲むよう促しました。

***

痺れ薬を飲んだ王と太子は倒れます

この薬を飲めば体は石のように固まるが頭は冴えてくる そのままお前の息子が肉を削がれて行くのを見届けるのだ

ジュンソは小刀で太子の頬を切りつけました。

王はうめき声をあげるばかりです。

***

ピョンガンとタルは神堂に駆けつけます。内官と見張りの兵が入るのを止めました。

誰も通すなと 邪気が入るそうです

そこをどけ

ピョンガンが命じても内官は動きません。

こいつ、どけ!

タルが兵たちを突き飛ばし二人は神堂に入ります。

***

ジュンソは王の顔を自分に向けて聞きました。

私を覚えているか? 十数年前お前と高句麗のためまさにここで祭祀を行なっていた神官だ お前の命で妻と子を失いこの世を彷徨う怨霊となった

王は驚愕してジュンソを見つめます。

お前に私の生き地獄のひと欠片でも味わわせてやろうとお前の娘を連れ去り刺客にしてやった

ジュンソはあざ笑います。

娘による暗殺は失敗したが今日はしかと見せてやる 目の前で肉親を失う地獄を

ジュンソは太子に迫ります。その時タルが飛び込んで来てテモと戦い始めました。ピョンガンもジュンソに向かっていきました。二人は刀を交えます。

この獣め!

もう忘れたのか? 私はお前の頭だ

二人が戦う間に王と太子は内官たちに連れて行かれました。

***

タルはテモと戦い絶命させます。ピョンガンはジュンソを追い詰めますが育ててくれたジュンソにとどめを刺すことが出来ません。

カジン

タルは刺されて気を失ったジュンソを見てピョンガンの手から刀を取りました。

もう終わった みんな無事だ

ピョンガンは涙を流します。

***

王妃が顔色を変えて王のもとにやってきました。

王様は大丈夫なのか?

医官長が解毒して眠っておられます

太子は?

幸いご無事です 王女様と婿殿がおそばに

なぜこのような 死をもってお詫びを

王妃は泣き崩れます。

***

あの男は復讐のためだけに生きてきた 天誅房を作ったのも私を刺客にしたのも父を狙うためだった 

ピョンガンは眠っている太子を見つめながらタルに話します。

危うく太子まで・・

もう終わった

タルは言いました。

まだ終わってない 奴の背後に誰がいるのか突き止めねば

わかった 一緒にやろう

あんたは村長の手伝いをしないと 順奴部族が早く都に定住できれば私も助かる お願い

俺の妻は休む間もないな 悪い奴らが多すぎて

タルはピョンガンの手を取ります。

***

ゴンは目を覚まし寝台から起き上がりました。

もう夜が明けてきました

モヨンは身繕いしてゴンを見つめます。

朝には気持ちが冷めるのか

ゴンはモヨンの手を撫でます。

帰したくない

昨夜のことはお気になさらないよう

モヨンは冷静に話します。

今後も何なりとお申しつけを 私も必要なら頼みます

何の話をしてる?

一夜の契りなど時が経てば忘れるもの そうした気持ちより助け合う方が大事です 今までのように

ゴンはため息をつきます。

それはもう無理だ 助け合うとしても今やそなたはこの世の誰よりも特別な人だ

モヨンは言葉を継げずにゴンを見つめます。ゴンはモヨンの頬に触れますがモヨンは言いました。

もう帰らなくては

ああ

***

動揺するチン王妃はウォンピョを見ると思わず抱きつきました。

王様が目覚めて私とヒョン妃をお呼びです 占い師を王宮に入れた罪を問われたらどうしましょう?

罪があるなら罰を受けねばな

ウォンピョは冷たく言います。

無情なお方 王宮を追い出されたら私達のコンム王子は? 

コンムか・・わが息子を母無しにするのはな

ですから助かる手立てをお教えください

王妃はウォンピョに請いました。

***

王は王妃とヒョン妃に話します。

今回のことは外に漏れれば王室の恥となる故にそなた達二人を呼んだ

私は何も存じません 優れた占い師だと聞き祈祷を頼んだだけで 

ヒョン妃は訴えます。

危篤の王様を救った者です 疑う余地もなく私も騙されました

二人とも言い訳するな 太子が死にかけたのだぞ!

するとピョンガンが来て王にお辞儀してからヒョン妃に言いました。

席を外してください

ヒョン妃が出ていくとピョンガンはその席に座りました。王はピョンガンに微笑みます。

お前は国を救い此度は余と太子を救った

恐れ入ります

婿は来ないのか?

順奴部族のことで村に行きました

ピョンガンはチン王妃をじっと見ます。

祈祷を依頼した行為はヒョン妃様に悪意はありません しかし王妃様は違います

私には悪意があったと言うのか?

占い師は王様と太子だけを呼んだのに全く疑わなかったのですか?

人払いをせねば汚れると言われたのだ

知らなかった、騙された、それで許されると?

王妃は此度のことで責は免れぬだろう

王はピョンガンの話に同意します。

わかりました でも知らなかったが故に罰を受けるなら王女の罪も問うべきです

王妃は人払いをしてから話します。

娘が父に刃を向けた罪だ 王女はあの者に命じられ王様を殺めようとした

チン王妃の言葉にピョンガンは驚きます。

***

ピョンガンに腹を刺されたジュンソは牢屋で弱っていました。しかし何者かが牢を破りジュンソを連れ出します。

誰だ?

ジュンソは朦朧としながら聞きますが頭を殴られ気を失います。

***

記憶がなかったとはいえ王女の悪行は消せません

チン王妃は主張します。

私の罪を問うなら王女にも同様のことを

仕方がなかったのです

ピョンガンは王妃を睨みます。

私も仕方なかった あの者に騙されたのだ

二人とも黙れ 

王は告げました。

いずれの件も王室にとっては不名誉なことだ 王妃も王女も過ぎたことには二度と触れるな

お父様・・

***

ゴンはジュンソが逃亡したことを王に報告します。

見張りを気絶させ密かに脱獄しました

なんとこの都で牢を破るとは 

何者の仕業なのだ

重臣たちは騒ぎます。

直ちに捕らえよ

ウォンピョはゴンに言いました。

よいか、そやつらを生け捕りにする必要はない その場で斬り殺せ

王はゴンに命じます。

これ以降占い師に関することを口にするのを禁じる

王は皆を睨みました。

***

王妃が父と私を神堂に行かせたのにお咎めも受けないなんて

ピョンガンに頬の傷に薬を塗って貰いながら太子は怒ります。

王妃の罪を明かせば私のしたことも世に知られる だからお父様は不問に付したの

あの男に刃を突きつけられて私がどんな気持ちだったか・・

ごめんね 義兄上がきっと捕まえてくれる

コ・ゴン師匠が捕まえてくれるよ 高句麗一の武将だもの 姉上はどうして師匠をふってあんな田舎者と婚姻したんだ?

太子! 言葉を慎みなさい 北周との戦いを勝利に導き太子の命を救った方なのよ

ピョンガンは怒ります。

***

タルはサ氏夫人の小屋にやってきます。

誰だい?

タルはこっそりとサ氏夫人に近寄りますが夫人が大声を上げたので驚いて退きます。

脅かすなよ

タルとサ氏夫人は笑いながら抱き合いました。 

母さん、元気だったか

いきなりどうしたんだよ 

会いたくて来たんだよ

タルはウォルも抱き上げます。

久しぶりに嬉しいよ!

***

ゴンは王宮でピョンガンと顔を合わせます。

お久しぶりです

ゴンは頭を下げます。

ピョンサボルまで来て引き返したとか

勝敗のついた戦に用はありません 王女様が手柄をたてられたので十分です ああ、逃げた者はすぐに捕まえます では

師匠

歩き出そうとするゴンをピョンガンは呼び止めます。

王様に信頼されているそうね

忠義を尽くしています

太子にも武芸を教えてくれて感謝する

恐れ入ります

ゴンは立ち去りました。ピョンガンはゴンが冷たく変わったのを感じます。

***

タルはサ氏夫人を説得し都に来させようと頑張ります。

なんで、母さんだけここに残るんだよ 村長と村の人も引っ越すのに

いいんだよ ここでウォルと暮らすよ

母さんが残るっていうからこいつも残るんだろ? 藁葺きじゃなくて瓦屋根の屋敷に・・

ああ! 聞きたくないね この年で騒々しい都で贅沢しようなんて思わないよ

母さんを残して俺とカジンが安心できると思うか?

お前たちを安心させるために嫌な思いをしろって?

なんだよ、もう!

タルは閉口します。

タル兄ちゃん将軍

ウォルがタルをつつきました。

好きにさせてあげて 私が娘みたいにしっかり尽くすから

ああ、そうかい

タルはむくれます。

***

村では引っ越しの準備が進んでいました。

夜が明けたら出発するのに何してる?

ウナムは拗ねているホンメに聞きました。

腰が痛くて動けないんですよ お忙しいんでしょ 気になさらず

それは困ったな 都でやって貰いたいことが山積みなのに 腰が悪いんじゃ・・

やって貰いたいことって?

順奴部族が集まって暮らすんだ 仕切れるのはお前の他にいないだろう?

それじゃあ私も一緒に行くんですか?

全く何度言えばわかるんだ

やだ! 村長ったら!

ホンメはウナムに抱きつきます。

おい・・!

ウナムは周りを見回して笑いました。

早く荷造りしろ

***

チンは都に行かないとプンゲに言います。

サンを残して行けると思う?

そうだな 行くな どうだっていい

プンゲは荷を担いで行ってしまいます。

タルが来てチンの隣に座りました。

同じこと言っても無駄よ

実は俺も行きたくない 好きな所もないし息が詰まる だけどカジンを一人に出来ない 悪い奴らがウジャウジャいるんだ

タルはチンの顔を見ます。

あの頭は捕らえられた 王様を狙って・・ テモって奴は俺が死なせた

タル・・

チンはタルの肩に触れます。

あんたのせいじゃない お頭の命令なら油をかぶって火に飛び込むような奴だったから

カジンも同じことを言ってた サンもいないんだ お前がいなきゃカジンは誰に頼る?

あんたがいるでしょ

そりゃそうだけど夫と友達は違うよ ・・だろ?

・・ん?

二人は笑います。

***

まだ占い師は見つからないのか

ウォンピョはゴンに訊ねます。

うまく隠れているようです

あるいは誰がが匿っているか・・

いずれにせよ近日中に探し出します

頼むぞ

それからご存知ですか?絶奴部族が部族長会議に復帰するそうです 王女の強い要請があったとか 亡きヨン王妃の親族ゆえ王女とも縁が・・

お前は何が言いたい?

ウォンピョは息子の顔を見ます。

順奴部族と絶奴部族 部族長会議の二つの空席が埋まります 王の側に立ち王女の意向に従うでしょう

とるに足らぬ勢力だ

その中心には王女がいます

父に教えを垂れるのか?

心配しているだけです 二つの勢力が力をつける前に片をつけねば

ウォンピョは笑います。

武力には大義名分がいると言ったはずだが

そうして猶予を与えるから追い詰められたんです

生意気な物言いだな

あえて申し上げます 王女を侮ってはなりません オン・ダルもほっておけば災いのもとになります

下がれ

お任せを 私が先陣を切ります

下がれと言った!

ウォンピョは怒鳴ります。

***

ゴンが部屋に帰るとモヨンの薬が置かれていました。薬には手紙が添えられていました。

気を高める丸薬です 朝晩お飲みください あなたの計画通り物事は進みますからご心配せずに

ゴンは素直に丸薬を飲み込みます。

***

モヨンはゴンに渡す丸薬を包んでいました。

コ・ゴンを近づけてはならぬぞ

ジウォルが来てモヨンに言いました。

お父様 突然何を・・

私がお前たちのことを知らないとでも? 王女と桂婁部族は激しく対立している こんなときにコ・ゴンと親しくすればお前やわが消奴部族が危うくなるかもしれん

そんな理由なら遠ざけられません

モヨンは拒みます。

本心を見せてくださった方を受け入れました 迷惑はかけません どうかお許しを

しかしジウォルは許しません。

当分外出を禁じる

ジウォルは告げました。

***

村の人々は都に着きました。ピョンガンはドゥク達を迎えます。

カジン、来てくれたのか

父さん、引っ越すのは大変だったでしょ

とんでもない、婿殿の気遣いで荷車に乗って来たよ

ピョンガンはタルに笑います。

お疲れ様、お義母さんは?

あの頑固さには負けた

今度私が行って説得する

意地っ張りの年寄りなんかほっとけ

タルは言います。

みんな荷をほどこう

タルの号令で皆は荷を解きます。

ご苦労様でした 部族長

ピョンガンはウナムに言いました。

恐れ入ります

ピョンガンはチンの姿を見つけ隣に座ります。

チン、来てくれてありがとう

私の兄妹はもうあんたしかいないから

チンは微笑みます。

***

ピョンガンはウナム達と塩の専売権について話します。

今は三部族の独占ですが本来は王室のもの

その通りです コ・ウォンピョが奪い取りました

ヨンが加勢します。

今からでも王室に取り戻すのです これは亡き母の望みでもありました

カジンが前から考えていたことです 村長、いや部族長 お力添えを 

タルがウナムに頼みます。

相当な反発を受けるでしょう

これは王命で順奴部族が賛成し、近々絶奴部族も味方になります

ピョンガンはドゥクたちに請いました。

まずは塩田の規模や生産量を把握します それは父さんたちにお願いします

もちろんですとも 国のことである前に娘の頼みだ

ドゥクは快諾しました。その時使者が来て皆は王宮に呼ばれます。

***

キム・ピョンジが王命を読み上げます。

王命に従い申し渡す オン・ダルを官軍に召し抱える また守備隊長に任ずるゆえ都の安全を守れ

はい

オン・ヒョプ将軍のように忠義を尽くせ

王が言い渡しました。

死ぬ気で一生懸命やります!

タルの物言いをチン・ピルが馬鹿にして笑います。皆もつられて笑いました。続いて順奴部族の武将たちが王の前に呼ばれました。

***

タルは王と太子、三人で食事をします。太子はガツガツ食べるタルを不機嫌そうに見ていました。しかし王はご機嫌です。

それで倒した敵将の背丈は何尺あった?

王はタルに酒を注ぎながら聞きます。

背は私と同じくらいですが、斧がとんでもなく大きかった

タルは立ち上がって話しました。

王室の品格が・・

太子はうんざりして呟きます。

***

ピョンガンは王妃とヒョン妃二人と食事します。

宴が長引いているようだ

王妃が言いました。

舅と婿が初めてお酒を飲むのに宵の口で終わりますか? でしょ?

ヒョン妃がピョンガンに聞きます。

オン・ダル将軍は下戸なのでじきに終わるでしょう

酒に酔って何が楽しいのかわからぬ 王子を寝所に連れて行け

王妃は女官に命じました。

寝かしつけるのですか?

ヒョン妃が王妃に訊ねます。

食べ終えたら戻りなさい

王妃はピョンガンを横目で見ると出ていきました。

全く高慢ちきで偉そうだわ

ヒョン妃は不満を垂れます。

悪党を神堂に入れたくせに!

それを言ってはいけません

ピョンガンは微笑みます。

お咎めもないなんて だから王子を産まないと

ヒョン妃はピョンガンに意味深に話します。

もしくは心を込めた恋文を渡す

恋文?

ヒョン妃は王妃が恋文を書いていたと話します。きれいな押し花を手紙に貼りつけていたと。

私も書こうと思ったけど文才がなくて無理

王妃は恋文を書いていたのですね

そうよ それがどうしたの?

***

モヨンは寝ているところを新羅の仲間に襲われます。

キム・チャスン様がお怒りになっておられます

モヨンは縛られて連れ去られました。

【第21話】

モヨンが姿を消して養父のジウォルは慌てます。

隈なく探しておりますが一向に行方が・・

モヨンの従者は話します。

行き先を誰も知らぬのか

聞いておりません

コ・ゴン隊長に知らせろ

ジウォルは命じました。

***

ゴンはすぐにやってきます。

ご息女が消えたとは何事ですか?

恋慕が絡むいざこざなら娘を返してくれ

ジウォルは言いました。

そなたのお父上には黙っておく

私が仕組んだことだと? 何者かに連れ去られたのです 探さねば

ゴンは出ていきます。

***

ゴンはジュンソを監禁している場所にやってきました。

ヘ・モヨンをどこにやった? 手下の仕業だな

とんでもない

ジュンソは笑います。

四方に敵を作った身だ 疑われても仕方ないが

ゴンはジュンソの襟を掴みます。

お前に最後の機会をやるために生かしておいた ヘ・モヨンの件に関わっていたら命はないぞ

ゴンはモヨンを探して都中を馬で駆け回ります。

***

ウォルは小屋のそばで石を積んでお花を添えていました。

ウォル、そこにいるのかい?

サ氏夫人が聞きました。

なんでもないよ

ウォルは涙を拭います。

泣いてるの?

サ氏夫人はウォルのそばに来て石を触ります。

お墓みたいだ ウォル・・これは?

お墓じゃないけどお墓なの

ウォルは言います。

***

ウォルは幽霊谷の落とし穴に落ちていたのをタルに助けられた子供でした。

なんだ アナグマじゃなくて人間か

タルは穴から引き上げてやりお腹をすかせたウォルに干し肉をやりました。

どこから来た

百済です

そうかあ ここは高句麗だ 両親は?

ウォルは首を振りました。

***

ホンメおばさんが言ってた タル兄ちゃんに会えて運が良かったって 兄ちゃんのおかげで村に住めた人が大勢いる

それで・・親を弔うためにお墓を作ったのかい?

そう 勝手に作ってごめんなさい

謝ることじゃないよ それより墓が小さすぎる 日当たりのいい場所に大きな墓を作ろう

はい

ウォルは笑います。

***

ピョンガンはコンソン夫人にコ・ウォンピョと王妃の仲が怪しいと話します。

そんな・・なんてことを

夫人は驚愕します。

幼い頃の記憶があるの コ・ウォンピョが私を脅した それからも二人が不貞を働いていたなら・・

もうおやめください! 聞かれたら・・

何故慌てるの 何か知ってるか聞いただけなのに

私は何も存じませんし聞いたこともありません

その時部屋に軍服を着たタルが入ってきました。

ばあや、今日から守備隊長だ 似合ってるか?

はい・・

コンソン夫人はお辞儀をすると出ていきました。

なんだか変だな どうしたんだよ

タルはピョンガンに訊ねます。

なんでもない

また秘密か 王宮にきてからずっと一人で悩んでるな 村では隠し事なんてなかったのに

***

タルが守備隊長として都の見回りに行こうとすると門のところでドゥクたちが門番に止められていました。

お義父さん、どうしました?

それがよう、通行証を失くしちまって カジンに大事な報告をしに来たのに入れてもらえないんだ

通行証がなければ入れません

確かにその通りだ 

タルが進み出て言いました。

注意しておくからいれてやってくれ

はい

門番はタルを見て入るのを許可しました。

***

ウナムも加わった部族長会議でウナムは塩の専売権を王宮に返すよう部族長たちに迫りました。

今更返すなど 王様が決めたことなのですから

当然三人の部族長は応じません。

とにかく塩田の現状を調べているので絶奴部族のヨン将軍が来たら多数決にしましょう

ウナムの話に三人は嘲笑います

多数決? 2対3になるから結果は明らかだ 

チン・ピルが言いました。

部族長会議は5部族が団結し高句麗を導く連合体だ やっと復帰できたのに王女の言いなりになるつもりか

ウォンピョがウナムに問います。退出しようと立ち上がったウナムはウォンピョに告げました。

ご忠告は肝に命じます

***

タル ごめんね

ピョンガンはタルに謝ります。

いろいろ気を取られてあんたを気遣えなかった

夫婦なんだから別に平気さ

ピョンガンはタルの前に花がらの筒を置きました。

このことで忙しかったの

これはなんだ?

タルが筒を開けると中から手紙が出てきました。

手紙だな

王妃がコ・ウォンピョに送った恋文

王妃が・・?

二人が不貞を働いていたという証拠よ

二人が話していると外で器を割る音がしました。

ばあや?

タルが扉を開けるとコンソン夫人が割れた茶器を拾っていました。

すぐに片付けます

ピョンガンは夫人を見て眉をひそめます。

***

コンソン夫人はウォンピョに手紙の件を報告しました。

なんだと? 王女が手紙を持っているだと?

お伝えしたのはお二方のためでなく太子様と王子様のためです このことが大ごとになればきっと太子様達が傷つくので・・

わかった

ウォンピョはコンソン夫人に近づいて言いました。

それならば次に何をすべきかもわかるな

***

そんなことはありません 手紙がなくなったこともないのに

チン王妃はウォンピョに話します。ウォンピョは薄ら笑いを浮かべました。

もしかすると王女の策略かもしれんな 

え?

偽の恋文を書き我らを陥れる気なのかも 自分の母親がやられたように

まさか・・

かってヨン王妃が視察に出た後側室だったチン妃はウォンピョと謀り、偽の恋文をヨン王妃の部屋に置き王の嫉妬心を煽ってヨン王妃を暗殺させたのでした。そして自分が王妃の座に収まったのです。

とはいえ万が一でも手紙を持っていたら・・探さないと

王妃は木蓮堂に行こうとします。

チン・チャギョン

王妃はウォンピョを見つめました。

今、なんと?

チン・ジャギョン 私の長年の想い人の名前だ それにわかっていた コンムが私の子ではないと

そんな・・ご存知だったなんて・・

チン・ジャギョン、そなたは息子のためなら天を地だと言い張れる女だ その欲深さに惹かれ騙されてやった

チン王妃はウォンピョの前に跪きます。

どうか・・お許しください

王妃は涙を流します。

許す? 私に似ているから愛したのだ 許すも何もない 手紙があるなら見つけて消せばいい 恐れることはない

ウォンピョは王妃の顎を上げてその顔をながめます。

***

モヨンは新羅に連れて来られます。キム・チャスンが現れてモヨンの頬を掴みました。

新羅に戻れて感無量か? こんな形で戻るとはな

キム・チャスン様・・

貢物の娘を失ってもお前を許した だがお前は高句麗について偽りの報告をしたのだ お前は自分が誰で何をすべきかを忘れたのか?

キム・チャスンは憤ります。

忘れてはいません どうか挽回の機会を・・

黙れ!

チャスンはモヨンを突き飛ばします。そして刀を抜きました。

私が救った命だ この手で始末する

チャスンは剣を振り上げます。

お待ちを

チャスンは声のする方を見ました。

なんだ?

***

モヨンは新羅の王宮に連れて来られます。そして王に謁見しました。

臣下キム・チャスン 王命を受け参りました

立つがよい

王はチャスンと並んだモヨンを見ます。

お前がへ・モヨンか?

はい さようです

王は王宮に飾られた朝鮮の地図を眺めながら話しました。

百済の王は凡庸な人物ゆえ案じるまでもなく、高句麗の王は王座を守るのが精一杯のようだ では余が目指す三国の統一に何が邪魔なのかわかるか?

私などにわかりましょうか

高句麗の王女、ピョンガンだ 此度婚姻した男は誰の息子だったか?

順奴部族長だったオン・ヒョプの息子です 我が新羅との国境を守っていました

チャスンが答えました。

そうであったな その息子を優れた武将に育て無気力だった父王を支え北周を追い払った あの娘が次は何をするか余は不安でならん

ならば・・

モヨンが言いかけると王はそばに寄りました。

お前は三国統一のために高句麗に戻れ そしてピョンガンを殺せ

王はモヨンに命じました。

承知しました

モヨンは頷きます。

***

王が王妃や息子たちと寛いでいるところへピョンガンも呼ばれます。

王女、来たか

あら、いらっしゃい

ヒョン妃が迎えます。

てっきり急ぎの用かと

王女が木蓮堂に籠もっているから来るように言ったの 王妃様が気晴らしにと

久しぶりに家族が揃った 座りなさい

王が促します。

太子は勉学に励んでいるな これからも弟のコンムに教えてやって欲しい

王妃は太子に頼みます。

はい

姉上見せてあげる

コンムがピョンガンに本を見せます。王妃はピョンガンに微笑みました。

***

しかし実はコンソン夫人がピョンガンのいない間に手紙を探すようウォンピョに命じられていたのです。そのためにピョンガンは王妃に呼ばれたのでした。

コンソン夫人は木蓮堂で手紙を見つけるとウォンピョの所へ持って行きます。ところがタルが隠れて見張っていて夫人のしたことを見ていました。

***

ゴンは都中を隈なく探したとジウォルに伝えました。

モヨンよ 天に昇ったか 地に沈んだのか

お任せを 明日はより遠くまで探しに

二人が話していると従者がジウォルを呼びました。

旦那様! モヨン様が・・

***

モヨンは連れ去られたのと同じ姿で戻ってきました。

へ・モヨン!

ゴンはふらつくモヨンを支えます。

一体何があった?

コ・ゴン様・・

モヨンはゴンの腕の中で気を失います。

モヨン! 大丈夫か

ジウォルはそばで狼狽えます。

***

部族長会議の部屋でウォンピョはチン王妃に手紙を渡しました。

まあ、見つかったのですね!

恐れることはないと言ったろう

神の助けです 安心しました

神の助けではない そなたが王女を呼び出したからだ

いいえ、コ・ウォンピョ様と私がやり遂げたのです

王妃は筒から手紙を取り出し広げます。そして顔色を変えました。

これは私の字ではありません

王妃がコ・ウォンピョに手紙を渡しているとピョンガンの声がしました。

恋文のやり取りですか?

部屋の入口にピョンガンとゴンが姿を現しました。

それは私が書いた手紙のようですが

一体何の真似だ?

王妃がピョンガンに訊ねます。

お二人こそこんな夜更けに密会とは

密会だと? 言葉を慎め

誤解なさっているようですな

ウォンピョは部屋を出ていこうとします。

待ちなさい コ・ウォンピョ

ウォンピョは険しい顔でピョンガンを見ました。

王女、正気か? どなたを呼び捨てにしているのだ?

想い人を呼び捨てにされて不愉快ですか?

タルが入口の階段から降りて剣を抜き、ウォンピョの首に当てました。

こうして直に会うのは婿選びの時以来ですね

お前の父は剣の達人だった 女に守られながらむやみに脅す男ではなかった

その汚い口で誰の・・

タル、乗らないで 挑発してるの

タルは刀を下ろします。

偽の手紙で証拠となるものは何もない

ウォンピョは笑います。

偽りが真を導くことも

ピョンガンは言いました。

それを盗めと命じられた者がいる

乳母ですか? 王女のためなら命も投げ出すような者の話を誰が信じます?

もう一人証人がいます 8年前お二人の密会を目撃した者 脅されて母に伝えなかった 一日早く母に告げていれば母は死ななかっただろうに

ピョンガンは目を潤ませます。

王女が何を見たか知らないが・・

王妃の言葉をピョンガンは遮ります。

黙りなさい! 一国の王妃であり王子の母でもある方が不貞を働きその名を汚すとは 口にするのもおぞましい

好きに罵るがいい それともこの場で舌を噛んで死んでやろうか? 捨て置かれた女の哀しみはわかるまい 王様が一度でも心を寄せてくだされば、死んだ王妃を想う100分の1でも大切にしてくれていたら違う生き方ができただろう

王妃は心をさらけ出します。ウォンピョは顔をしかめました。

ですが、あなた達は母を殺めた上、罪なき順奴部族まで・・!

ピョンガンは憤ります。しかしウォンピョは言いました。

おやめください 過ぎたことより望みをお話下さい

ピョンガンは階段を降りて王妃に告げました。

王宮を去るのです 出来るだけ早く

なんと・・

理由は何でもいい とにかく出ていきなさい 誰にも疑われることなく静かに

私は王妃だ 出ていくものか

あなたが招いたことです あなたの息子のコンム王子の将来のために自ら去る機会を与えているのです 品位を失いませんように

コンムの名を出された王妃は動揺し観念しました。そして力なく椅子に座り込みます。ピョンガンはウォンピョを見ました。

まさか私にも退けと? そなたに大人しく従う気はない

差し出すものがあるのでは?

ピョンガンは微笑みます。

***

コンソン夫人はピョンガンに泣いて謝罪します。

王女様、とんでもない罪を犯しました 

ばあやの気持ちはわかる 王室を守るためよね 太子や私のことで脅されたんでしょ 責めるつもりはないわ

王女様・・

ばあや、不貞の件はお父様には秘密よ それともう一度嘘をついたらばあやでも許さない

コンソン夫人はうつむきます。

もう下がって

コンソン夫人は出ていきました。

***

後悔してないか?

タルが来てピョンガンに聞きました。

ばあやを利用したろ? ウォンピョをはめるために

いいえ、ウォンピョは八つ裂きにしたって許せない 恨みを晴らすためならなんだってする

ピョンガンは答えます。

俺にはあの手紙は本物だと言ったよな

あれは・・あんたが嘘をつけないから・・

俺は平気だ いくらでも利用すればいい でも他の人を利用したりするな 傷つけたらお前も傷つく

いつも不安で落ち着かないの 誰が敵で誰が味方なのかもわからない

タルはピョンガンの肩に触れ悲しげに見つめます。

***

目を覚ましたモヨンは失踪した理由をジウォルとゴンに話します。

連れ去られた場所にキム・チャスン様がいました

なんだと? まさか貢物の件で責められたのか?

ジウォルは驚きます。

はい 大損をしたとお怒りでした

なんとけしからん 消奴部族の跡継ぎをそんなことで連れ去るとは! ただではおかぬ!

ジウォルは怒って立ち上がります。

おやめください 償う約束で戻れたのです 

だが・・

商人なら誰しも損をすれば腹が立つものです 心配せずに私にお任せください

ジウォルは頷きます。

無事に戻って何よりだ 休め

ジウォルは部屋を出ていきます。二人きりになるとゴンはモヨンのそばに座って手を取りました。

二度と私の前からいなくなるな 私が死ぬほど憎くなっても決して消えるな

わかりました

それと先ほどのような嘘で欺こうとするな 偽りの報告をしたせいだろ?

そのせいでしたら生きて戻れません 違います

そうか 体を休めろ

モヨンは微笑みます。

はい

***

王妃は王宮を去ることを王とピョンガンに話します。

養生だと? 寺に籠もると言うのか

王は王妃の言葉に困惑します。

今まで黙っておりましたが体調がすぐれないのです 朝晩辛くてたまりません

なんと・・ では医官長を呼べ

薬などどれも同じです 聞いたところホボプ寺の近くに病に効く水があるそうですし供養もしつつ寺で養生しようかと お許しください

王妃はピョンガンを見ながら王に頼みます。

病は治さねはならぬが幼い王子に遠い道のりが堪えられるか?

王子は残るべきです

ピョンガンは言いました。

長くかかるかもしれないのに王子が王宮を離れてはいけません

王妃はピョンガンを恨めしげにながめました。しかし目を伏せます。

女官を二人ほど連れて静かに行って参ります

すまない、王妃 近頃そなたの居所へも行かず病にも気付けなかった 余のせいだな

恐れ入ります

今日にでもご出発ください

ピョンガンは言いました。

今日すぐにか?

王は驚きます。

1日でも早ければご回復も早まるでしょう

ピョンガンは冷たく王妃を見ます。

***

ゴンはウォンピョに呼ばれます。

父上、早朝から何のご用でしょう

私と口論になったから外でほっつき歩いていたのか?

友の見舞いに行っていました

友とは?

名前を言うほどの友ではありません

ウォンピョはゴンに桂婁部族の印を渡します。

これは?

今日から桂婁部族の兵をお前に託す その前にお前の計画を明かせ

ウォンピョは命じました。

ドラマ(第19~21話)の感想

ついにピョンガンは母のヨン王妃を陥れたコ・ウォンピョとチン王妃に復讐を開始しました母でもあるチン王妃はコンムの名をあげて脅されると為す術なくピョンガンに屈服しましたね。

そしてウォンピョには多分部族長会議で塩の専売権を王宮に返すことでの多数決で順奴部族側に回るように求めたんじゃないかと思いますが、どうかな?あのウォンピョを従わせたならピョンガンも強い!でもそのまま黙っているウォンピョじゃないだろうなあ・・ゴンの心変わりも気になります。

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