NHKBSで放送の韓国ドラマ「青春ウォルダム呪われた王宮」で世子ファンは呪いの文字に、ジェイは過酷な運命に苦しめられる!その第1話のネタバレあらすじ、キャストの紹介、感想も!!

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ドラマ

こんにちは、カナエです。今回からNHKBSで放送の「青春ウォルダム呪われた王宮」について書きたいと思います。

呪われた世継ぎと突然家族殺害犯にされた娘ジェイ・・二人の運命は?

NHKでBSP4K(日)夜9時/BS(金)午前0時25分に放送

ドラマデータ

脚本 チョン・ヒョンジョン
演出 イ・ジョンジェ、キム・ジョンウク
原題 청춘월담(青春越壁、青春月譚)
放送年 2023年 韓国 tvN

ドラマ(第一話)のあらすじ<ネタバレ>

第1話

朝鮮王朝の世子(王位継承者)であるイ・ファン(パク・ヒョンシク)は前の世子である兄の亡霊に取り憑かれていると女官や内官達から噂されていました。

世子様は右腕が使えないって知ってる? 1年前に狩りで毒矢が刺さったでしょ あの日狩り場に入った部外者はいなかったのにまだ犯人も捕まってないの!

すべては亡霊の呪いだって噂ですよ

でもなんで亡霊が世子様を狙うんです?

女官や内官達は通り過ぎるファンに口をつぐみお辞儀しました。ファンが去って行くとまた輪になって話し出します。

あのね、前の世子様はお腹をよく下して薬を飲んでらしたんだけど、その薬は桃と食べ合わせが悪くて死ぬこともあったんですって

女官の一人が続けます。

なのに誰かが桃をさしあげた その桃を召し上がって世子様はお亡くなりに・・

内官も言います。

その桃を差し上げたのがなんと今の世子様らし

なんですって?

自分が世子の座に就くためにお兄様を殺したと?

皆は青ざめます。

それじゃ亡霊に恨まれても当然・・

***

右議政(ウィジョン)チョ・ウォンボは世子が勉強会で右腕で筆を取らなかったと臣下から聞きました。

もうあの腕では間違いなく筆も持てないかと・・

ウォンボは冷笑しました。

この一年、一文字も書けないところを見るとそうだろう そんなやつが王になるのか

や、やつなどと・・右議政様・・!

焦る臣下を見ながらウォンボは言いました。

この目で確認せんとな

***

ウォンボは王に進言します。

世子様が右腕を満足に動かせないという噂が民の間に広がっています 如何対処致しますか?

なんと無礼な! 右議政殿

左議政(チャイジョン)ハン・ジュンオンが怒りました。

世子様は学問に秀でかつ武芸の腕も立つ文武両道に通じるお方だ!

二人の言い争いに王は眉をひそめます。

領議政(ヨンイジョン)の考えは?

王に問われ行政府の最高官位である領議政(ヨンイジョン)キム・アンジクは答えました。

民は世子様のご健康を心配しているのです 半月後の狩りに世子様に出ていただき元気なお姿を示されては如何でしょうか

キム・アンジクは話しました。

***

大臣たちが狩りに出よと言っている

王は世子に告げました。

出よと言うなら出るべきかと存じます

ファンは答えました。王は息子の右手を見つめます。

あの者たちの要求に応えられるのか?

時期が早まっただけでいずれはせざるを得ないことですから

首尾良くできそうか

この座を守る方法はそれ以外にありません

ファンの言葉に王はうなずきます。

***

左議政の屋敷では婚礼の準備が進んでいました。婚礼の衣装や飾りを見て左議政の夫人は目を細めます。

とっても綺麗

すると役人が顔を強ばらせてやってきました。

こちらは左議政様のお宅か?

さようでございます

役人が下男と話しているのを夫人は不思議そうにながめます。

***

ファンは池に石を投げていました。

世子様、右手は大丈夫なのですか

兵士長で幼馴染のハン・ソンオンが訊ねました。ファンは無言で左手で石を投げ続けます。

本当に狩りに行くおつもりですか

ソンオンは更に訊ねます。ファンはソンオンを振り返りました。

お前は明日許嫁を迎えに開城(ケソン)に行くのだろう?

申し訳ありません 国中に婚姻禁止令が出ているのに・・

身内の不幸が続き婚姻が遅れたから王様がお許しになったのではないか 気にすることはない

ファンはソンオンに話しました。

許嫁は上品で聡明な女性だと開城で噂になっているとか 信じるのか

ファンはソンオンを見つめます。

昔会ったときのことを忘れたか

***

ファンとソンオンは子どもの頃、ソンオンの許嫁、ミン・ジェイ(チョン・ソニ)に会ったときのことを思い出します。

ファンは師匠であるミン・ホスンの所へソンオンをお供に連れ出かけました。すると川を渡った先でジェイに棒で通せんぼをされたのです。ジェイは”渓谷の主(あるじ)である自分に通行料を寄こせ”と要求してきました。

通行料は一人一両、合わせて二両だ

バカな! 渓谷に主などいるものか

ソンオンは拒みます。

私が主と言ったら主だ

ジェイは聞き入れません。ファンは諦めてソンオンに言いました。

もうよい 二両をやれ 暗くなる前に帰れなくなる

ソンオンがニ両を渡すとファンはジェイに訊ねました。

この森の先のミン・ホスン様のお宅を知らないか

・・え?

ジェイは脅してお金を取った子供に親の家を教えるわけにもいかず嘘をつきました。

川を渡る前の村の家だ

そう教えると行ってしまいました。

あのあと道に迷って大変だった

ファンはソンオンに話しました。ソンオンは笑います。

いつの話をしているんですか 大人になり変わったはずです

変わるような女ではない

では尻に敷かれて暮らせばいいだけです

ファンは呆れてソンオンを見ますが、微笑んで言いました。

しとやかでないかもしれないが正義に燃え民を慈しむ心は変わっていないだろう

さようでございます あの通行料で何をしたか見たでしょう

それで婚礼祝は何がいい? 師匠のお宅にはもう届けたが・・

二人が話していると内官と役人が走って来ました。

世子様! 大変なことが・・

どうしたのだ?

ソンオンが聞きます。

兵士長、すぐお宅にお戻りを

役人が言いました。

左議政の屋敷で何があったのだ?

ファンが訊ねました。

開城から知らせがありました 開城府の長官ミン・ホスン様ご一家が殺害されたそうです

ソンオンは驚愕します。

それで・・許嫁は? ジェイさんは亡くなったのか??

それは・・ 

早く答えぬか!

死んだのではなく・・殺したそうです

・・なんと?

***

役人はミン・ジェイが家族を毒殺した、それを告げたのはミン・ジェイの恋人だと話しました。

婚礼を控えた娘に男がいたと?

ファンは顔を曇らせます。

その者は親がなくミン家で育てられ、ミン・ジェイさんとは兄妹同然でした シム・ヨンという名でお嬢さんがヒ素を購入して家族を毒殺した、と白状しました 調査した役人が証拠も見つけたそうです

それでミン・ジェイは?

動揺するソンオンの代わりにファンは問いました。

役人が到着したときにはすでに逃亡していました

今すぐ開城に人をやり真偽を確かめるんだ

ファンは護衛の武官、テガンに命じました。そしてソンオンの肩に手を置きました。

そちは今すぐを左議政の屋敷に戻るのだ

***

ミン・ジェイは役人に追われて走っていました。山の道で転がって靴をなくしてしまいます。

私じゃない 私は殺していない!

ミン・ジェイは役人達と果敢に戦いますが追い詰められていきます。それでも心に誓いました。

私は必ず潔白を証明してみせる!

***

ソンオンは屋敷に戻ってきます。

坊ちゃんも気の毒に

家族みんなを殺してしまうなんてそんなに結婚が嫌だったのかしら

噂していた使用人たちはソンオンの姿を見ると慌てて立ち去りました。打ちのめされたソンオンは拳を握りしめます。

***

同じ家で兄妹のようなものと深い仲になり両親と兄まで殺すなんて・・

ソンオンの母は恐ろしげに話します。

ミン・ジェイさんは我がハン家に嫁入りする女性でした 何故噂を信じるのです?

ソンオンは母親に抗議しました。

証言したのは他でもないジェイと噂の男なのよ どうしたらいいの? 使用人に示しがつかない

よいか 一家が大変な目に遭ったんだ

ハン・ジュンオンが妻を諌めました。

私は友を失ってしまった・・

父上、きっと何か誤解があるはずです

お前はハン家の跡取りだ 感情を表に出すでない 自重せよ

ジュンオンは息子に告げました。しかしソンオンは我慢できず婚礼の輿を刀で壊します。

***

左議政の屋敷は喪中みたいにどんよりしてるぞ

官吏たちは楽しげに笑っていました。

こんな都合のいいことが起こるなんてな

もしあのまま開城府長官と左議政が姻戚関係になり力を持ったらどれほど厄介なことなったか

全くそのとおりだ

これで左議政の勢いも衰えるだろう

官吏たちの笑いは止まりません。

***

ミン・ジェイの侍女のチャン・ガラムはミン・ジェイの人相書きがあちこちに貼られているのに戸惑います。

”家族を毒殺 生死を問わず”

添えられた文字を見て心の中で祈ります。

お嬢様 どうかご無事で 生きて会いましょう 

***

しかしミン・ジェイは崖の縁まで役人達に追い込まれていました。

私は誰も殺してない

ミン・ジェイは役人から奪った刀を握りしめます。

捕まえろ

ミン・ジェイは必死で抗いますが役人の放った矢がジェイの剣を飛ばし、バランスを崩したジェイは崖下に落下していきました。

***

ジェイは川に落ち沈んで行きます。

お父様…お母さま…お兄様… ごめんなさい

ジェイは底へ沈みながら謝りました。

こんなに早く亡くなるとわかっていたら、もっといい娘でいたのに・・

しっかりしろ!チェイ!

家族の声が聞こえました。

チェイ、お前は生きなくては駄目だ

ジェイは目を開けます。家族の声に力を貰いジェイは泳いで浮上していきました。

***

ファンは湯船に浸っていました。ファンの肩には射られた傷がありました。

3年前、就寝していたファンのもとにどこからか紙が一枚落ちてきました。ファンは目覚めてその紙を手に取りました。

”兄を殺し世子になろうと決して王にはなれぬ”

紙にはそう書かれていました。

誰か外におるか?

ファンは内官を呼びました。扉を開けてソ内官が入ってきます。

お呼びでしょうか

部屋に入ったか?

扉の外にいる内官や女官は顔を見合わせます。

いいえ、世子様 誰も入っておりません

誰も入っていないと? なら何故こんなものが・・

ファンはもう一度紙の文字を読みます。

亡霊がイ・ファンに告げる この言葉を肝に銘じよ 

兄を殺し世子になろうと決して王にはなれぬだろう

腕があっても使えず脚があっても歩けぬ・・

ファンは紙を握りつぶします。

”この呪われた運命はそなたの死をもってしか終わらせる事ができない”

その文字は「呪いの書」としてファンの心に刻み込まれました。

***

丸々太ったミョンアン大君(テグン)はお菓子を美味しそうに頬張っていました。

大君様は食欲旺盛で良いですね

美味しいです 大叔父様もどうぞ

大君はお菓子を右議政のウォンボに食べさせます。

美味しいですな゙

二人は笑います。

叔父様、世子を狩りに出すという話を聞きました

王妃がウォンボに言いました。

腕の様子を確かめるにはそうするしか・・

世子にもう少し時間を与えては?

誰が大君様をお連れしろ

ウォンボは女官に命じました。

***

人払いするとウォンボは王妃に問いました。

世子様が右腕を動かせないのが心配ですか? それとも世間の噂と違い実は動くのが心配ですか?

動くことを願っています

私の考えは違います 私は狩りの時に世子が弓を持てないことを願っています 仮に弓を持てたとしても矢を射ることが出来ないよう望みます 王妃様と大君様のために

叔父様、私は大君をそんな風には一度も・・

王妃は気色ばみます。

そのことは私にお任せを 王妃様が考える必要はありません

ウォンボは断じました。王妃は胸を押さえます。

ほらほら胸が痛むなら余計な気を使わずに 私を信じてその座でのんびり構えていて下さい

右議政は姪をいたわります。

***

ファンが寝る支度をさせているとソ内官がやってきました。

どうしたのだ

ミン・ホスン様のお屋敷にお祝いの品を届けた使いの者が・・

戻ったのか?

遺体で発見されたそうです

どこでですか?

世子付きの護衛の武官、テガンが訊ねました。

山でミン・ホスン様ご一家を殺した者を追っていた役人が見つけたそうです

遺体はどうしたのだ? 確かめるから遺体を届けさせよ

はい 承知しました

それで被害に遭ったのは行きか帰りか?

世子様の贈り物がなかったので帰りかと・・

ソ内官は下がりました。

***

なんとか生きながらえたミン・ジェイは洞穴で火を起こし、薬草を潰して斬られた腕に塗りました。

お父様 お母さま・・

ジェイは炎を見つめながら涙を流します。

本当の犯人を見つけなければ

***

使いを殺したのもミン・ジェイでしょうか

テガンは話します。

殺す理由がないだろう

妙ですね 家の者だけでなく使いの者まで死ぬとは

ファンは頷いて命じました。

ミン・ジェイについて調べるのだ

***

ソンオンも家臣にミン・ジェイの行方を調べるよう指示していました。

開城府の者たちより先に見つけるのだ ミン・ジェイさんの恋人という男の行方も追ってくれ 

はい  

家臣は出かけていきました。

(事実では・・ないだろう 何か理由があるはず)

ソンオンは心の中で呟きます。

***

ガラムは都の入口の門のところでミン・ジェイを待っていました。ガラムの脳裏に事件の日の出来事が蘇ります。

ガラムはジェイを逃がすために荷物をまとめていました。

お嬢様、早くお逃げ下さい お嬢様がお椀にヒ素を入れたとシム・ヨン様が訴えたんです

ガラムはジェイに荷物を渡します。けれどジェイは泣きながら荷物を放りました。

行けないわよ! お葬式はどうするの?

ここに居たってお葬式は出せません!

ガラムはジェイの手を握ります。

お嬢様、お嬢様は家族を殺した殺人犯にされたんです! どうかしっかりしてください!!

ガラムはジェイを涙ながらに説得します。

カラムは私を信じてくれるの?

はい! 命を懸けてもお嬢様を信じます

カラム、約束してほしいことがあるの

ジェイは泣きじゃくりながら言いました。

はい! なんでもおっしゃってください!

ガラムは応じました。

ガラムは夜までミン・ジェイを待ちましたが現れませんでした。ガラムは気落ちして身を寄せている兄の家に戻りました。

カラム、お嬢様は今日も来なかったのか

約束した日はとっくに過ぎたのに 生きていらっしゃるのか・・

ガラムは息を吐きます。

***

ミン・ジェイはガラムのくれた荷物から衣類を出し服を着替え髪を結いました。男装の身なりを整えると刀を懐にしまいました。そして家族の血のついた脱ぎ捨てた服を見つめます。

ジェイは生前の父の話を思い出しました。

父のミン・ホスンはジェイに手紙を差し出しました。

読みなさい 世子様が贈り物と共に送ってきた密書だ

お父様宛のものでは? 何故私に見せるのです?

ジェイは訊ねました。

お前が読むべき密書だからだ

毒を飲まされ絶命する間際にホスンはジェイに言いました。

チェイよ 世子様を・・お守りするのだ・・

お父様・・!

ジェイは血のついた服を燃やしました。 

世子様に会わなければ 家族の死は世子様に関係があるはず

ジェイは出発します。

***

ファンは夜に矢を射る訓練をします。矢はみな的に命中しました。

これなら狩りでも問題はございません

テガンはホッとして笑います。

世子に妥協など許されぬ 抜きんでていなければ

ファンは更に弓を射ます。しかし何度目かにあの紙に書かれた文字が的に浮かび上がりました。

”お前の愚かさにより多くの人が死ぬだろう”

ファンは的を外します。テガンは怪訝そうにファンを見ました。

世子様、大丈夫ですか? どうされました

そちも聞いたか? 私が亡霊に呪われているという噂を

愚かな噂に過ぎません

ファンはまだ浮かんでいる文字を見つめます。

私の師匠一家が殺されたからさらに酷い噂が流れるだろう

娘のミン・ジェイが毒殺した証拠があるのに何故亡霊の呪いになるのです? ありえません

亡霊はいるのだろう だが仮に呪われたとしても私ははね返してみせる

ファンは矢で文字を壊して散らせました。

***

ガラムはいつものようにジェイを門の場所で待っていました。すると壁に貼られたミン・ジェイの人相書きを見つめるジェイに似た後姿に気づきました。

お嬢様・・

それはまさにジェイでしたが、一人の両班が来て紙を剥がし始めました。

さっき剥がしたばかりなのに! 全く役人は暇なのか? 都で人殺しが何件起きているか・・

両班の男はジェイを見ました。

なあ、君はどう思う?

何の話で・・

笠で顔を隠し気味にしてジェイは聞きました。

決まってるだろ ミン・ジェイさんが家族を殺したっていうバカげた噂だ ぜーんぶ作り話だ 彼女は悪くない わかったか

ジェイは騒ぐ男を見つめます。

君も人相書きを見たらこうやって破り捨てろ びりびりっとな

男は破った紙を空に投げ、ジェイに笑いました。

何をしている

門の見張りの兵が叫びました。

おっとうるさいヤツがきた 失礼 行かないと

男は去っていきました。

***

見張りの兵は紙を拾いながらジェイに聞きました。

お前がやったのか

いえ、さっきあるお方が・・ あちらに行かれましたけど

ジェイは向こうを指して言いました。

それは猿の骨をぶら下げたお方か こうぶらぶらーっと

ああ、そういえばぶら下げてました

また領議政様の末息子だな 困った方だ 

警備兵は男を追って行きました。

領議政様の末息子?

お屋敷よりも墓地が好きだっていう変わった方ですよ

ガラムが来て言いました。

カラム・・!

二人は目を潤ませます。

来てくれたのね

私を誰だと? お嬢様の侍女チャン・ガラムですよ

ガラムはジェイの手を取りました。

良かった 生きててくださった

ガラムは泣き出します。

***

ジェイはガラムの家で兄と服を交換します。

何故都に行くんです 危ないのに

事件の再調査をできる役所はすべて漢陽(ハニャン)の都にあるからです

お嬢様、私と遠くに逃げましょう

ガラムが請いました。

罪もないのに一生隠れて暮らせと?

ジェイは拒みます。ガラムの兄はジェイに帽子を渡して話しました。

所属を聞かれたら忠武衛の分隊だと言ってください

ありがとう この恩は必ず返す

父の還暦祝いを開いていただき身分も平民にしてくださった このご恩に比べればなんてことありません

カラムを連れていって 

ジェイは兄に命じました。

駄目です お嬢様! 私がお世話をします 嫁がれてもおそばにおいてくださるって・・

事情が変わったでしょ!

ジェイは刀をガラムの首につけました。

足手まといなの 

本心じゃないのはわかっています お嬢様を一人で行かせられません

身の潔白を証明して会いにくるから

ガラムは足を踏み出して自分の首に刀をくい込ませました。

カラム!

お嬢様に捨てられそうなのにこんな刀、怖くありません 私も一緒に行きます

ガラムは首から血を流しながら訴えました。

カラム・・

兄は困惑します。

使用人なのに勝手に逃げた私も追われる身となります お嬢様と開城を出た時から死を覚悟しています お嬢様が危険なのに私がのんびり暮らせますか?

主人の命令よ!

ジェイは泣きながら告げました。

嫌です 拒否します

私は友として言ってるの あなたまで危険に晒せない お願いだから・・

ジェイは優しく諭しました。

どうか、お兄さんのそばにいて

また会える日が来ますか

ジェイは刀をおろしました。

必ず来る 信じて

お嬢様

体に気をつけて

ジェイは兄を見ました。

カラムを頼むわね

お嬢様・・

ジェイは出ていきました。ガラムは泣き崩れます。

お嬢様 お気の毒すぎる・・

***

ジェイは同じ制服の武官の部隊が歩いているのを見るとその一番後ろについて行きます。そして門を抜けて都に入りました。

止まれ

ジェイの部隊は上級の武官から止められました。

所属は

五衛所属です

部隊の先頭の兵が答えました。

ああ、巡回に行ってきたようだな これから世子様の狩りに同行しろ

上級武官は命じました。

徹夜で巡回して戻ってきたばかりですが

兵たちは不満そうです。

いつ出発ですか

ジェイは上級武官に聞きました。

今すぐ出発する ついてこい

ジェイが上級武官達についていったのでジェイのいた部隊も仕方なく従いました。

しょうがないな あいつ、いったい誰なんだ?

***

世子の狩りの列は先頭には世子を護衛する武官たちが歩き世子の後ろには重臣たちが続き、その後に官吏が従う長いものでした。

今日は狩りにふさわしい天気ですな

ウォンボが馬に揺られながら言いました。左議政のハン・ソンオンは狩りの前の王との話し合いが気になっていました。

世子様の腕が動かなかったらどうなさるのですか

ソンオンは王に訊ねました。

あの者たちの罠とおわかりになっての次第ですか

証明できなければ世子を替えるしかない

王は告げました。

替える? 王様、世子が替わってからまだ三年です

まだ大君が残っている 何を心配することがあろうか

王様・・

ソンオンは王の世子に対する冷淡さに不安を覚えていました。

***

どうやって世子様に会おう

ジェイは歩きながら悩んでいました。

世子様は今回の狩りで右腕が動くことを証明しないと大変だな

兵たちは話していました。

右腕・・?

ジェイは首を傾げます。

***

ファンは兵や臣下たちの前で右手で弓を掲げ、それから告げました。

皆の者、良く聞け この狩りは豊作を祈り民心の安定を願い皆が一つになる場だ 今日私は王様に代わり先祖に捧げる供え物を自ら捕まえる 天はこの国に恵みを与えるであろう

ファンの言葉に臣下たちは雄叫びを上げました。太鼓が叩かれファンを先頭に狩りが始まります。

***

ファンは馬上から矢を放ち鹿を仕留めていきます。ジェイは狩りの間にファンと話をしようとファンを探しました。

世子様はどこにいるの

ファンやソンオンたちは馬を降りて走りながら獲物を捜します。ジェイはファンの姿を見つけ、後を追いました。鹿を目にしたファンは近づいて矢を射ますが狙いは外れました。その時怪しい気配が山に満ちます。

ファンの前にまた”呪いの書”が現れました。

”腕があっても使えず脚があっても歩けぬ”

その文字を目にするとファンの右手が動かなくなりました。背後で音がしてファンは振り返り弓を向けます。するとソンオンがファンに向かって弓を構えていました。

”友はお前に背き刀を向ける”

二人は互いに弓を向け合います。

ドラマの主なキャスト

1991年11月16日生まれ、韓国・京畿道龍仁市出身。

2010年ボーイズグループZE:A(ゼア)で歌手活動を開始。メンバーのケビンとメインボーカルを担当する。2011年ミュージカル「オオカミの誘惑」で舞台デビュー、2012年には「愛の贈り物」でテレビドラマに初出演した。

2014年から2015年にかけて放送されたドラマ「家族なのにどうして」で注目され、2014年のKBS演技大賞でナム・ジヒョンと共にベスト・カップル賞を受賞、男性新人演技賞も受賞した。2015年のドラマ「上流社会」でSBS演技大賞のニュースター賞、2017年のドラマ「力の強い女 ト・ボンスン」で第1回ザ・ソウル・アワードの男性人気賞を受賞。

主な出演作にドラマでは「SUITS/スーツ〜運命の選択〜」(2018)「ドクタースランプ」(2024)など、映画では「ふたつの光:リルルミノ」(2017)「8番目の男」(2019)など。

身長183cm、血液型はAB型。

チョン・ソニ/ミン・ジェイ役

1991年03月20日生まれ。

ソウル芸術大学在学中、映画専攻で短編映画に取り組んだことから女優になることを決意。2014年にインディペンデント映画「フォト」で女優デビューした。 2018年映画雑誌「Cine21」で2018年の最も注目すべき新人女優の一人に選出される。

ドラマデビューは「ボーイフレンド」(2018)でパク・ボゴムの親友チョ・ヘイン役を演じ自然な演技が評価された。2023年の映画「ソウルメイト」ではキム・ダミやビョン・ウソクとともにメインキャストとして出演している。母親は1970年代のK-POP音楽デュオ「バニーガールズ」のコ・ジェスクさん。

主な出演作にドラマでは「花様年華-人生が花になる瞬間」(2020)「自分の運命を書く」(2021)など、映画では「Write or Dance」(2017)「チョ・ピルホ:夜明けの怒り」(2019)など。

身長163cm。

ドラマ(第1話)の感想

朝鮮時代劇には欠かせない世子モノですが、呪いというオカルト的な題材を取り入れているところが新鮮です。しかし世子ファンの周りは陰謀だらけで誰が味方かは第1話だけではわからない状況。家族を殺されて罪をかぶらされたミン・ジェイがこれからどう動くのか気になります。

NHKはCMがないので1話観るのが結構長くて見応えがあります。ミン・ジェイの濡れ衣が早く晴れるといいのだけど・・。

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