韓国ドラマ「青春ウォルダム呪われた王宮」でジェイを信じられなくなった世者ファンは東宮殿から追放する!その第7話のネタバレあらすじ、感想も!!

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ドラマ

こんにちは、カナエです。今回もNHKBSで放送の「青春ウォルダム呪われた王宮」(第7話)について書きたいと思います。

ファンはジェイを突き放したものの孤独感に沈む・・

NHKでBSP4K(日)夜9時/BS(金)午前0時25分に放送

キャストとこれまでの物語

<第1話>  <第2話>  <第3話>

<第4話>  <第5話>  <第6話>

ドラマのネタバレあらすじ(第7話)

第7話

ジェイ(チョン・ソニ)は香炉の花の匂いを嗅ぎます。

これは乾燥させた牡丹の花だ

そして一か月前、家族が殺された日にも台所に牡丹の香りがしたのを思い出しました。

あの時台所にも牡丹があった?

そしてあっと声を上げました。

あの時台所にシム・ヨンが来ていた!

ジェイはファン(パク・ヒョンシク)のところへ急ぎます。

***

しかしファンは自害したシム・ヨンの遺書を読みジェイに裏切られたと怒っていました。

もはやそばには置いておけぬ

ファンはテガンに命じました。

今すぐスンドルを呼んでこい

***

テガンは丁度東宮殿に来たジェイをファンの前に連れていきます。

テガンは下がれ 他の者にも下がるように伝えろ

ジェイとファンは二人きりになります。

世子様・・ 何事でしょうか

ファンは遺書とあった腕飾りをジェイに投げました。

これは・・

それがシム・ヨンから貰ったものだとジェイは気づきます。

愛の証しとしてシム・ヨンから貰ったものか

違います これは愛の証しなどではなく、嫁入りする私と離れ離れになるのであの人が義きょうだいの証しにと・・

けれどファンは机を叩きました。

記憶が間違っていたのではない そちは初めから偽りを言っていたのだな なにもかも嘘だった そうだろう?

世子様・・!

もうそちの言葉は一言たりとも信じない

ジェイはあまりのことに目をうるませます。

世子様 何故そんな・・ 信じるとおっしゃったではないですか

ファンは机に置いたシム・ヨンの遺書を押し出します。

これを読んでみよ

ジェイは遺書を開きました。

愛するチェイ 夫婦になる約束を守れずすまない あなたに愛され私は誰よりも幸せで誰よりも辛かった 我らはあの世で結ばれようぞ

遺書にはそう書かれていました。

違います! これは事実ではありません

ジェイはファンに訴えました。

世子様は何故遺書をお持ちなんですか? 何故シム・ヨンがこんなことを・・ 世子様、私を信じてください!

グダグダ言い訳を並べるな!

ファンは怒鳴りました。

男が命を絶つ前に遺した言葉が嘘だと言うのか? お前が嘘をついていたとしか思えぬ

世子様・・

誰かおらぬか!

ファンは外に控えている内官達に命じました。

コ・スンドルをつまみ出せ!

***

二度と東宮殿に近づくな

ファンから最後通告を受けたジェイは先輩の内官に突き飛ばされました。

苦労せずに入ったやつはクビになるのもすぐだな

先輩たちはジェイの靴を投げて嘲笑いながら去っていきました。ジェイは泣きながら靴を拾います。すると片方をソ内官が拾いました。

今夜は自分の家に帰り明日の朝内侍府に行きなさい 私から話しておく

ソ内官は言いました。

恐れ入ります

ジェイは頭を下げました。

***

ソンオンファンの親衛隊がシム・ヨンの遺書を持ち去ったのを訝っていました。

世子様はいつからこの事件を追っていらっしゃったのだろう?

ソンオンが考え込んでいると部下のスンボムが来て話しました。

実はもう一つ謎があります ミン・ジェイさんの侍女も姿を消したそうです 一緒に逃げたのではないでしょうか

侍女?

名前はカラムといい、忠武衛所属のチャン・チスのいとこです

探せ 侍女だけでも見つけ出さねば

ソンオンは命じました。

***

コ内官のケガは大したことはないそうだ 心配するな

ミョンジンガラムに言いました。

ずっと気になっているようだな

なんだか情が湧いたみたいで・・

二人が話しながら町の通りを歩いているとミョンジンは新しい手配書が貼られているのを見つけました。

新しい手配書だ

剥がしたら駄目ですよ 罪は何ですか この顔は見たことがあるような・・

ガラムは人相書きを見つめます。

”開城府長官の逃げた侍女を捕まえろ”と書いてある いい加減字を覚えろよ

は・・?

カラムは仰天しました。

チャン・ガラムという名の侍女だそうだ

そう言いながらミョンジンはガラムの顔をしげしげと見ました。

お前によく似ているな!

似てるってどこが? 私は男ですよ!

ガラムは慌てます。そして足早に立ち去りました。

***

なんだ 女に似てると言われてすねているのか?

ミョンジンが追ってきて笑いながら続けました。

チェイさんの行方はわかっていないが・・ 結局あの事件はチェイさんが犯人ということで決着しそうだな

ガラムはミョンジンの言葉にうつ向きます。

親殺しは最も重い罪だから・・あの家は池になるだろうな

池になるってなんでですか?

親を殺すなどした重罪人の家は取り壊してそこの土を掘り池を作るのだ 使用人は役所で働かされる 侍女はどうして逃げたんだろうなあ・・

ミョンジンはガラムを見ました。

もしや侍女はチェイさんと一緒にいるのでは? 二人なら互いに支えあえるから身を隠しやすいのかもしれないな そう思わないか?

はあ・・ あの・・逃げた使用人はどうなるんでしょうか

ガラムは気後れ気味に訊ねました。

法を破ったわけだから罰を受けるだろうな 顔に焼き印を押されるんだ 男だったら左の頬、女なら右の頬に 二度と逃げられないように

焼き印・・?

ガラムは右の頬をなでます。

そんなむごいことを・・

どうした? 顔が真っ青だぞ 私も残酷だとは思うが法で決まっているからなあ・・ どうにもならん

ミョンジンは呟きます。

***

ファンに追い出されたジェイは涙を流しながら家に帰りました。

こんな時こそしっかりしなくちゃいけないのに 私ったら

けれどファンから提供された書庫はテガンが鍵をかけていました。

追い出されたくせに 何の用だ?

持っていきたいものが中にあります

手ぶらでここに来ただろ? 手ぶらで出ていけ

大事なものなので・・

中のものはみな世子様のものだ

去ろうとするテガンの腕をジェイは掴みました。

では世子様にお伝えを 書庫に重要なものがあります 祈とう師の家にあった香炉です どうかお確かめくださいとお伝え下さい

どうするかな 私は前からお前が目障りだった 追い出されたやつの言葉なんか何故伝える? 自分で方法を考えろ

テガンは行ってしまいます。

元気でな また兵士に戻れ

ジェイが悪態をつかないのでテガンは拍子抜けして振り返りました。

やけに落ち込んでいるな ”このことはよく覚えておく 容赦しないぞ” そうかみつくかと思ったのに

テガンは独りごち、また歩き出します。

***

ファンは一人頭を抱えていました。

ミン・ジェイ 私はそちを信じていた 私は信頼できるものが必要だった 私はそちを頼った そちは私が長年待っていたものだったからだ

ファンは一年前矢に射られた後での父王との会話を思い出します。

腕はどうだ? よくなったのか

は訊ねました。

毒を抜き傷は癒えましたが・・

ファンは箱に入れた呪いの書を父親に見せようとしますが、右手にしびれを感じます。

右腕を上げてみよ

ファンは左手で右腕を上げようと試みます。

もうよい

王は止めました。

ご心配をおかけして申し訳ありません 医師の申すには・・

そちの腕は永久に元に戻らないこともあるとか 我が国の世子は壮健でなければならぬ

では父上は私をどうなさるおつもりですか

良からぬ噂が流れている上に腕まで使えなくなれば廃位するしかないだろうな

父王は冷酷にファンに告げました。

父上の臣下である前に私は息子です 窮地に陥った息子をどうかお助け下さい

では動かないそちの腕を誰にも見せてはならんぞ

治療にあたったパク医師には隠せないでしょう

あの医師は帰宅途中酔った博打打ちに殺された よってそちの腕のことを知るものはおらぬ これからは自分の腕は自分でいたわるがよい

ファンは動揺して父親を見つめます。

その博打打ちはもしや父上が送った刺客で・・

だったらどうだと言うのだ 哀れみや情など捨てよ

王はファンを遮って言いました。

そちが座る世子の座は情に流されて守れる地位ではないのだ 前の世子が亡くなってから二年しか経っていない また世子に問題があるとわかればどうなると思う?

王は息子を問いただします。

臣下たちが上訴文を手に次々にやってきてあんな世子は早く廃位しろと騒ぎ立てるに決まっている

王は重いため息をつきました。

余はすでに息子を一人亡くした 今度は生きている息子まで失うのか・・

ファンは返す言葉もなく沈黙します。

余は使用人の息子だ そしてお前は使用人の孫だ 我らに後ろ盾はいない 臣下は皆由緒ある家に生まれた者ばかり 表向きは臣下として余とそちの前にひれ伏しながら使用人の息子と孫である我らに厳しい目を向けている そのことを忘れるな

王はファンに釘を刺しました。

今いる地位を守らねば命を落とすことになる 誰も信じるな もちろん父も信じるな 余もこの座を守るため自分の感情ではなくまず国のことを考えねばならぬ 余もまた誰も信じない 王宮で生き残るためにはそうせざるを得ないのだ

父の非情な話にファンは涙を流します。

民を慈しむ君主となれ そう師匠に教わったろう そのとおりだ たが民を慈しむためには生き残らねばならん なんとしても生き残り自分の地位を自分で守れ

父王は語り終えました。

私が待っていたのはミン・ジェイ、そちだと思った やっと来た そう信じていた・・

ファンは深く絶望します。

***

ガラムは家に戻ると自分の人相書きを見てうろたえます。

顔に焼き印を押されるなんて

恐ろしさに震えていると兵士がやってきました。

誰かいないか

ガラムは恐る恐る戸を開けました。

どなたですか

ここは忠武衛所属のチャン・チスの家か?

さようですが・・ どんなご用で?

チャン・チスのいとこを探している お前は?

ガラムは咄嗟に嘘をつきました。

私がチャン・チスです!

いとこは開城府長官の侍女だったチャン・ガラムか?

そうですが私のいとこに何のご用で? あいつ! まさか逃げたので?

そこへ本物のチスが帰ってきました。チスはガラムと兵士の話を聞いて塀の陰に隠れます。

女を見かけたらすぐ知らせるように 

兵士たちは家を出て塀にもたれかかっているチスを見つけました。

何者だ? 身分証は?

兵士は槍を突きつけます。

み、身分証・・

借金の取り立てですよ!

ガラムは叫びました。

必ず返すと言ったでしょう?

い・・いつ返すのだ?

チスも話を合わせます。

返しますよ 返しますから中に入って下さい

五両も貸したのに返さないもんで

チスは愛想笑いをしながら兵士達に説明しました。

行こう

兵士達は呆れて行ってしまいます。

お気をつけて

二人はぐったりして座り込みました。

開城の事件はお嬢様の死で終わったはずじゃないのか? お前を捕まえるってどういうことだ

お兄さん どうしたらいいの 私、お尋ね者だって

ガラムは泣き出します。

***

朝早くガラムは萬研堂に向かっていました。

あら萬研堂のお弟子さんね

食堂の主人、マンドクと妻のポクスンが挨拶しました。

ああ・・お早いことで

ガラムは挨拶を返します。

そっちこそ早いな 通行禁止の時間だろ?

マンドクが笑います。

お二人もそうでしょ 部屋を掃除をしようと思いましてね ところでその米俵はなんですか

ガラムは二人が荷車に米俵を積んでいるのを見て訊ねました。

故郷に送るんだよ

そんなにたくさん? 家族が多いんですか?

ポクスンが言い訳するように笑いました。

あはは・・仕送りのために節約するぞってこの人は足袋も買ってくれないのよ

早く金を稼いで故郷に帰ろう お前が嫌なら俺は一人で行くぞ ははは

なによ

二人は冗談めかして笑い合います。けれどマンドクは米俵を持つと腕を押さえて落としてしまいました。

あ・・

ポクスンが手伝って米俵を荷車に乗せます。

あの・・怪我をしたんですか

え? 山に行った時にちょっとね

ボクスンが答えました。

気をつけないと

大丈夫だって こんなのすぐ治る うん

マンドクはガラムに言いました。

じゃあお大事に では・・

ガラムはお辞儀して萬研堂に向かいます。食堂の夫婦はホッとしたように作業を続けます。

***

ガラムが萬研堂に来ると死体を置く台に人が横たわっていました。

・・は? 昨夜遺体が届いたの??

ガラムは青ざめます。

師匠ったら教えてくれないでひどい!

ガラムは怯えながら考えます。

一旦帰ろうか? でもミョンジン師匠が平気なんだから・・

ガラムは勇気を出して死体の台に近づきました。

・・あなたはいったいどうして亡くなったの?

ガラムは思いきって死体を覆っていた白い布を剥ぎました。

この私が調べてしんぜよう

すると死体がむっくりと起き上がりました。

ぎゃ!

ガラムは台の下に隠れます。

ごめんなさい! 助けて下さい!!

ガラムは懇願しました。

まだ死体が怖いの

ジェイの声がしました。

・・お嬢様?

寝る場所のなくなったジェイは王宮を出て萬研堂で休んでいたのでした。ガラムは被っていた布を畳んでいるジェイに抱きつきます。

お嬢様!すごく心配したんですよ ああ、綺麗な額に・・ 他に怪我はありませんか?

ガラムは夢中でジェイの頭を調べます。

治療はちゃんとしたんですか?

大丈夫 心配しないで

でもあの・・ どうしてここに寝てたんです?

するとジェイは慌てます。

あ! 今何時ころかな? 今日から内侍府に行かなきゃならないのに・・

ジェイは急いで内官の帽子を被ろうとします。

お嬢様、ご心配なく 夜が明けたばっかりですよ 朝ご飯を作るので召し上がってから行って下さい ね!

ガラムに言われてジェイは笑って頷きました。

***

ファンは眠らずに夜を明かしました。

世子様、お目覚めでしょうか

ソ内官たちが着替えと食事を持ってきて声をかけました。

多分寝てらっしゃらないと思います 一晩中明かりがついていましたから

女官長のチェ尚宮がそっとソ内官に話しました。

ずっと起きてらしたと

入れ

その時ファンが応じました。

***

女官に着付けされながらファンはジェイのことを思い出していました。ジェイは着付けしながら明るくファンに言いました。

日が昇る所にいらっしゃるなんて素敵だと思いませんか?

ジェイの笑顔が蘇ってファンは暗い気持ちになります。

***

ジェイはガラムの作った朝ご飯を完食していました。

やっぱりカラムの料理がこの世で一番美味しい

お口にあって良かったです ・・お嬢様、私達また開城に戻れるでしょうか

ガラムは少し悲しげに聞きました。

うん・・ そんな日がきっと来る

お嬢様、私、お尋ね者になったんです 昨夜兵士達がうちにきました

カラム

ジェイは泣きそうになります。

大丈夫ですよ お嬢様! 昨夜も機転を利かせてうまく乗り切りましたから

私のせいで・・

私はお嬢様がいなかったらとっくの昔に死んでいたんですよ 疫病に罹って捨てられそうになったのを見捨てず助けてくださいました

だけど申し訳なくて・・

昨日は驚きましたがもう大丈夫です 頬に焼き印を押されたとしても耐えてみせます

ガラムはジェイの手を握ります。

だからお嬢様も諦めないでください きっと開城に戻れる日が来ます

あなたがいてくれるから心強いわ

ジェイは微笑みます。

でも師匠も手配書を見たんでしょ 大丈夫なの?

あ〜あ! ミョンジンは私のことなんか気にしてないんです 私に名前があるってきっと知らないんですよ 普段はだいたい”おい”か”お前”で、気分がいいと”弟子よ〜”ですから 一緒に手配書を見たんですけど私だと全然気づきませんでした

そう・・?

ジェイはガラムを見つめます。

***

女官が地面に埋めた筒の中の東宮殿の親衛隊の書状を読んでいました。

”昨夜コ内官が追放されました”

女官は筒に返信を入れると石で蓋をして読んだという印の黒と白の石を乗せました。

***

ジェイはガラムにシム・ヨンの遺書を見せます。

シム・ヨン様が亡くなったなんて それにはなんて書いてあるんですか

”約束通り夫婦になれず先にあの世に行きすまない・・” 遺書にはそう書いてある

シム・ヨン様と何か約束をしたんですか

ジェイは首を振りました。

ねえ、私とシム・ヨンは恋仲だった?

ガラムは目を丸くします。

なにをおっしゃるんですか

カラムにはどう見えた? 本当のことを言って 私とシム・ヨンが男と女の・・深い仲に見えた?

いいえ、お嬢様は老いも若きも男女も身分も問わず誰にでも優しい方ですもの

ジェイは困り果てて俯きます。

記憶が変なの

どんなふうにですか

家族が亡くなった時のことをよく思い出せないの シム・ヨンはどうして命懸けであんな遺書を書いたんだろう? 何か理由があるんじゃないかな

シム・ヨン様にはお嬢様を陥れる理由はありません お嬢様が家族の料理にヒ素を混ぜたと訴えたのも妙だと思いませんか? そんな方じゃないのに・・

(カラムにも内緒で私はシム・ヨンと恋仲になっていたのかしら? 私が覚えていないだけなんじゃ・・ カラムまで騙していたらどうしよう)

ジェイは自問自答します。

そうだ! お嬢様、なんでこんな気味悪い台で寝ていたんです?

東宮殿を追い出されて

え? 何故ですか?

いろいろあったのよ

じゃあこれからどうなるんですか

何もわからない けどもう王宮には住めないの でも私は行くところがなくて・・ ここで寝泊まりしても大丈夫かな?

師匠のことは心配しないでください だけど死体を置く台で寝るんですか

ジェイはガラムの問いに苦笑します。

***

ファンはテガンを呼びました。

何かご用ですか

テガンは本を読んでいるファンに訊ねます。

コ・スンドルは昨夜はよく眠れたかな

いえ、私は存じませんが 

・・ん?

・・え?

テガンは戸惑います。

世子様がつまみ出せとおっしゃったので私は書庫に鍵をかけました

鍵をかけたと?

ファンは驚きます。

そうです 入れないように書庫から追い出して鍵をかけました そうしたらあやつは口汚く罵ってきて

”おい、この野郎、最低なヤツ 護衛官だからってなんだ 護衛官は追い出されたものを嘲笑ってもいいのか? いつか必ずコテンパンにやっつけてやる! 絶対に許さないぞ!!”

そう言いました

ファンはテガンの話に吹き出します。

それであやつは昨夜どこに行ったというのだ?

家に帰ったのでは?

ファンはため息をつきます。

”世子様に見捨てられたら私は生きていられませんので”

ファンの頭にジェイの言葉が響きます。テガンは懐から封筒を出して机に置きました。

お持ちするよう仰せつかった書類です

ファンは封筒からシム・ヨンの検視報告書を出して読み始めます。

そうだ コ・スンドルから伝言を預かっていて・・

ファンは目を上げました。

でも何だっけ?

こいつめ!

そうだ! 世子様に見ていただきたいものが書庫にあると言っていました

書庫に?

***

ファンは書庫で牡丹の花と香炉をながめます。

ソンオンは巫女が使うお香ではないと言っていたな・・

ファンは考え込みます。

***

ジェイは妃の宮殿の掃除をさせられます。

お妃様の宮殿ですか コ・スンドルは兵士に戻らず内官の仕事を続けているのか

ジェイの仕事ぶりを見ているファンにテガンが言いました。

理解できないな 家がないとか? 何故でしょうね

ファンは黙って歩き出します。ジェイはファンの姿に気づいて後を追いました。

香炉と花をご覧になったのかな

おい! 何をしている

内官長に注意されてジェイは仕事に戻りました。

手抜かりをしてはならぬぞ 大事な方がいらっしゃる宮殿だ

内官長は障子を新しく貼り直している内官達に話しました。

大事な方とは?

ジェイは訊ねます。

世子様のお妃様が決まったら婚礼を挙げるまでしばしこの宮殿で過ごされる 王宮の外に住まいを用意するのが慣例だが世子様がこちらにとおっしゃったのだ 心をこめてご用意せよ

内官長は説明しました。

あ・・婚礼・・ へえ~・・

ジェイは呟きます。

***

ファンは開城に行った親衛隊の一人に話を聞きます。

護衛官によるとシム・ヨンとミン・ジェイは恋人に相違ないと言ったとか 何故そう判断した?

シム・ヨンが死ぬ前にそう言っていたことと揃いの腕輪を見ながら泣いていたからです 魂が抜けたかようにフラフラとミン・ジェイを恋しがり屋敷をあさっていたそうです

ふむ・・

ファンはため息をつきます。

***

ジェイは女官たちが洗濯した物を干す紐を柱に結んでいました。

もう結構です

女官に言われてジェイはお辞儀します。その様子をファンは遠くからながめていました。

”信頼してくださることが頼みの綱です”

以前ジェイの言ったことがファンの胸に刺さります。

***

ソンオンは開城府長官一家殺しの事件記録を見ようとしますが、役人から記録は東宮殿にある、と言われます。

何故世子様が記録をお持ちに?

ソンオンはファンを訪ねます。

自害したシム・ヨンの遺書もお持ちになったと聞きました 私の許嫁の事件を追っているのですか

ソンオンはファンに問いました。

ミン・ジェイは両親と兄を殺した重罪人である 私が自分の師匠の死を調べるのはおかしいか

では遺書を見ても宜しいでしょうか

そちはまだあの女を待っているのか 生きて戻っても死罪がくだされる女だろう どのみち死ぬしかないのだ

ソンオンは懐から許婚の書状を出しました。

ミン家から婚姻の許しを頂き先祖に婚姻の報告をしました たとえ道ならぬ恋をした不道徳な女でも私がこの書状を破棄しない限りミン・ジェイは私が守るべき人なのです

あの女は裏切り者だ 恋人だという男が命を絶ったことが何よりの証拠ではないか まさかミン・ジェイに濡れ衣を着せるために自分の命を捨てたとでも?

あの男が勝手にミン・ジェイの恋人だと名乗っていただけかもしれません チェイさんを守ろうと事件を追っているのですか?

お師匠様の娘だ 罪がなければ守るつもりだ

世子様

あの者が生きて戻って来て潔白を証明したらそちのもとへ行かせよう

約束ですよ 世子様ならあの人を助けられます

強い女ではないか 助けずとも自力でそちのもとに戻るだろう

ファンは告げました。

***

ジェイは萬研堂でガラムやミョンジンと酒盛りをしていました。

飲め飲め〜

ミョンジンは二人に酒を注ぎます。

パク殿もいればもっと楽しいのになあ

ミョンジンの言葉にジェイは顔をしかめました。

コ内官が追い出されて良かった 毎日会えますから

ガラムは笑います。 

私はもっと嬉しいです 東宮殿にいたら今頃世子様の硯に墨をすっていたでしょうからねえ

***

東宮殿ではテガンが墨をすっていました。しかしうっかり書き物をしていたファンの手にかけてしまいます。

あ・・! 慣れていないもので

テガンが差し出した手巾でファンは不機嫌に手を拭きました。

もうよい そろそろ終わりに・・

では! これで失礼します

テガンは退散して行きました。

はあ・・

ファンはジェイの不在を心から寂しく思います。

***

朝ジェイが顔を洗っていると人影が萬研堂に入ってきました。それはパクの姿でやってきたファンでした。

世子様・・

ジェイは顔を強ばらせます。するとミョンジンとガラムが外に出てきてファンを見ました。

兄者ではないですか!

ミョンジンは手を広げてファンに抱きつこうとしますがかわされます。

久しぶりです

ファンはガラムとジェイに挨拶しました。二人は交互に頭を下げます。

どうなさっているのか気になっていましたよ

ミョンジンが戻ってきてファンに言いました。

祈とう師は最後の文字を白状していないそうですが特別尋問はいつ頃に?

おそらくもうすぐかと

王様自ら尋問を?

そのようですね

コ内官は東宮殿を追い出されたんですよ

ガラムがファンに話しました。

やはり世子様は噂通り頑固で偏屈な方だな コ内官のような優秀な方を手放すなんて

ミョンジンが口を挟みました。

世子様のことですからそれなりの理由があるのでしょう

コ内官が悪いと言うのですか?

ガラムが怒ります。

私は何もしていません 訳がわからないまま追い出されました

ジェイはファンに訴えました。するとミョンジンが語り出します。

世子さまは王宮の奥深くで美味しい物を食べて皆にかしずかれているから情と哀れみを知らないんですよ コ内官は行くあてがないのに・・ もっと世間のことを知るべきです 兄者はどう思います?

ミョンジンはファンに訊ねました。

私も世間知らずですから

ファンはムッとして答えます。

確かにそうですね 身なりを整えて優雅に歩けばそれでいいと? もっと世のことを学ばないとねえ 土を掘ってみたり、法を破ってみたり、今宵も醉うまで〜とかやったりしてねえ

ああ、あの・・師匠

ガラムがまあまあとミョンジンを止めました。

それよりパク様はどうしてこちらに?

あの! どうしてさっきから私を”兄者”と呼ぶのですか?

ファンはたまりかねてミョンジンに聞きました。

共に世子様の密命を受ける仲だからですよ じゃあ”貴様!”がいいですか

なんて人だ

ファンは呆れます。

じゃあ兄者と呼ばせてくださいよ どうみてもミョンジンの方が若く見えるでしょ

ほっほー

ガラムが可笑しそうに笑います。ファンは助けを求めるようにジェイを見ますがジェイは不機嫌にうつむきました。

誰か真実を教えてやれ!

ファンが声を上げるとジェイが聞きました。

どんなご用でいらしたんですか? 世子様から何か預かったものでもあるのですか?

ああ・・

ファンは手に持った包に目をやります。

***

ファンは香炉と乾燥した花を持ってきたのでした。

四方位事件の犯人である祈とう師の家にあった香炉、そしてその中にあったものです

この花びらは・・

牡丹です

ジェイはミョンジンに言いました。

でも牡丹って香りがない花ですよね 香りがないのにどうして香炉の中に?

ガラムがジェイに訊ねます。

牡丹にもちゃんと香りがある ないという説が広がっているだけだ

ミョンジンがガラムに教えました。

だが乾燥させた牡丹の花をそのままお香に使うという話は聞いたことがない

ただ乾燥させた牡丹ではないと?

別の物を混ぜたのか?

ジェイとファンが問いました。

それも考えられます

ミョンジンは花の匂いを嗅ぎました。

このままではわからないですね だがこのキム・ミョンジンが調べてみましょう! 準備はいいか? 弟子よ!!

はい! お師匠様、どこまでもついていきます

ミョンジンはガラムに乗せられて高笑いします。

それで・・兄者はわざわざこれを届けに? 前によく来た護衛官さんはご多忙で? あ〜わかった!我々に会いたかったんですねえ だから使いを買って出たんだ!

いや! 断じて違う!!

ファンは横にいるジェイを見ながら否定しました。

何を言うんだ

正直に言ってくださいよ 図星でしょ?

ガラムが口を出しました。

会いたかったんでしょ

やっぱりそうだよな!

ガラムとミョンジンは騒ぎます。

照れちゃって〜

違うと言ってる!! 一度しか会ってないのに

ファンはテーブルを叩いて立ち上がりました。

私は世子様の命を受けて来ただけです

そうですか 世子様に命じられて本当〜に面倒で嫌だったけれど仕方なく来たんですね それでよろしいか?

ミョンジンは念を押しました。するとガラムも立ち上がります。

もう! おかしな方ですね 会いたいから来たって言えばいいのに 今まで言ったことがないんですか?

なんと・・?

ファンは目をむきます。

ではお手本を見せましょう 私は兄者に

ミョンジンはファンに抱きつきました。

会いたかった〜!

何をするのだ!

ファンはミョンジンを突き飛ばし服を払いました。

いや〜思っていることを言ったらスッキリした!

ミョンジンとガラムは笑います。すると黙っていたジェイが立ち上がりました。

パク殿にお話があります

***

祈とう師の家で香炉を見つけたあと事件のことを思い出しました

ジェイは外でファンに話しました。

あの日も台所で牡丹の花びらが焚かれていたんです

本当に牡丹だったのか

はい そして台所にシム・ヨンが来ました

シム・ヨンとどんなことを話したのだ?

それはまだ思い出せません でもシム・ヨンは恋人ではありません どう考えても違うんです とはいえシム・ヨンが命がけで嘘をつく理由が見当たらないのでシム・ヨンに何かあったことは間違いありません そしてあの日台所で乾燥した牡丹の花びらが焚かれていたという記憶は鮮明です

ファンは頷きます。

(祈とい師と師匠の事件に関わりがあるという証拠か)

私の話は以上です これで失礼致します

ジェイはお辞儀して萬研堂に戻って行きました。ファンはその後姿を見つめため息をつきます。

まさか追い出して後悔してるって言いに来たんじゃないよね

入口まで来ると振り返ってジェイは言いました。

謝るために来たなんてもっと考えられないし 絶対そんな人じゃない チッ

ジェイは中に入ります。ファンはジェイが去っても一人その場所に佇んでいました。

***

ファンとテガンが王宮を歩いていると高い椅子を二つジェイが運んでいるのを目にしました。ジェイは重い椅子を運ぶのに苦労している様子です。

そちは先に行くのだ 寄るところがある

承知しました

テガンは離れていきました。ファンはジェイの後を追います。

ジェイは橋の途中で疲れて椅子を置きました。

あ〜あ もう・・

ジェイは椅子に座って休みます。

最低最悪 行くあてがないと知っているくせに薄情なヤツ 

ファンが後ろで聞いているとも知らずにジェイはぼやき続けます。

ホントあんたはいいよね こんな広い王宮が家でさ 器は立派だけどあいつの中身はスッカスカ

ファンは背中合わせに後ろの椅子に座りました。

全く呆れて言葉もないよ 狩り場の矢も祝詞も私の仕業だと言ってた みんながみんな私を開城の殺人犯だと言ってもあんたは言っちゃ駄目でしょ あんたは私を信じてよ 信じるって言ったんだから!

ジェイは椅子に背中をつけます。

世間知らずの青二才 頑固な偏屈野郎

ファンは椅子から立ち上がりました。

勉強ばっかりして土も掘れないひ弱なやつ …ったく

ジェイは涙を拭いました。

あんたなんか大っ嫌い!

ジェイは足をばたつかせます。そして立ち上がると目の前にファンがいました

あ!

ジェイは後退りして橋から落ちそうになります

あああっ

それをファンが抱きとめました。二人は見つめ合います。

ドラマ(第7話)の感想

ジェイを突き放してしまったファン・・けれどジェイがいなくなったことでその存在がいかに大事なものだったかを思い知りました。ファンは再びジェイと話をしようとします。そしてジェイの方もファンから離れたことで辛い日々を送っていましたから二人が仲直りするのは時間の問題ですね。

まだファンは自分の気持ちに気づかずにソンオンにジェイをいつか返すと罪なことを言ってますが本当に返すんでしょうか。ジェイはどちらに気持ちが傾くんでしょう?

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