韓国ドラマ「青春ウォルダム呪われた王宮」で世者ファンから犯人にされた家族殺しの証言を聞いたジェイは悔し涙を流す!その第6話のネタバレあらすじ、感想も!!

スポンサーリンク
ドラマ

こんにちは、カナエです。今回もNHKBSで放送の「青春ウォルダム呪われた王宮」(第6話)について書きたいと思います。

ファンは隠し持っていた「呪いの書」をジェイに見せる

NHKでBSP4K(日)夜9時/BS(金)午前0時25分に放送

キャストとこれまでの物語

<第1話>  <第2話>  <第3話>

<第4話>  <第5話>

ドラマのネタバレあらすじ(第6話)

第6話

町でミョンジンが懇意にしている食堂の主人、マンドクは妻のクスンと店の掃除をしていました。すると手紙をつけた矢が飛んできて木に刺さります。マンドクは手紙を読みました。

故郷に帰る準備をしろ

手紙にはそう書かれていました。マンドクは山の中の小屋に向かいます。

***

と重臣達の会議で「四方位事件」のことが議題になります。

星宿庁の祈とう師があのようなむごいことを・・ 誰も知らぬのか?

王が問いました。しかし重臣たちは黙り込みます。

***

四方位事件の前祈とう師は”ある声”を聞いていました。

選ばれし者 予言を成就する者 もうその声を受け入れよ 地の剣で応えるならば人間の命四つで神の思し召しを完成させよ

うう!

祈とう師は”声”の指示の通りに三人の老人を殺します。

生病老死で綴られた人間の歴史 長年の罪から逃れるすべはただ死のみ 死ななければ生まれ変わることはできぬ 死んでこそ新たな世が来るのだ

”声”は語りました。

***

ファン(パク・ヒョンシク)は頭に傷を負ったジェイ(チョン・ソニ)を看病します。

人を三人も殺しもう一人殺そうとしてまで刻みたかった文字とは・・?

ファンはジェイを見つめがら考えます。

殺人の目的はなんなのだ?

***

祈とう師に特別尋問をして最後の文字を突き止めねばなりません

重臣たちは王に提案します。

特別尋問なら目的が聞き出せるかと

領議政のキム・アンジクも賛成しました。

王様、これ以上兵士長に任せていられません 何故兵士長が担当するたびに問題が起こるのか

右議政のウォンボが手厳しく言いました。左議政のジュンオンは息子への非難に顔をしかめます。

さようでございます この法務長官のチョ・ウォノにすべてお任せ下さい 祈とう師に白状させ必ずその罪を明らかにしてみせます

ウォンボの弟のウォ丿が訴えました。すると左議政派のパンズソンオンを擁護しました。

王様、兵士長なら事件を解決できるはずです 証拠を探すため今星宿庁に向かっております あれほど国のために励む臣下は他にはありません

するとウォンボが負けじと反論しました。

忠誠心は認めますが民の不安を考え早く解決すべきかと 王様が尋問を行い罪人の動機を解明し民を恐怖心からお救いください

そうです王様、どうか特別尋問を!

重臣達は王に請います。

***

夜になると星宿庁に賊が侵入してきました。賊は巫女たちを縛り上げ駆けつけたソンオン達と戦いました。賊の中にはマンドクもいてソンオンと斬り合います。ソンオンはマンドクの腕を斬りつけますが賊達は強く、みな逃げていきました。

賊は何を探していた?

ソンオンは助けた巫女たちに聞きました。

外に出されて縛られたので何を探していたかはわかりません

巫女たちは答えます。

ただ入った部屋は先日捕まった祈とう師様のお堂でした

近ごろ祈とう師に怪しい行動はなかったか

ソンオンは訊ねます。

***

一月前祈とう師は開城の祈とう所に行ったそうです

ソンオンは書庫でファンに報告しました。

祈とう所が開城にあったというのか

正確な場所は巫女達も知らないそうですが松岳山の近くらしいとのことです

一月前・・

ファンは一月前にジェイの家族が殺されたことを思い出します。

また巫女達の話によりますとその頃から髪が白くなり奇妙な香りがしたと 別の巫女はお香の香りだと断じていました

祈とう師が香をたいてもおかしくないだろう

巫女が使うお香ではなかったそうです 賊が押し入り何かを盗みました 証拠を持ち出したのかと・・

単純な殺人ではないな 裏に何者かがいそうだ

奴らの目的はなんでしょうか

最後の文字と関係があるのか・・

二人は考え込みます。

***

ガラムは師匠のミョンジンを探していました。

あらまあ坊ちゃんはまた閉じ込められているのね

食堂の支度をしながらポクスンが言いました。

きっとまた奥様にこっぴどく叱られたのよ

よくあることなんですか

ガラムはポクスンに訊ねます。

奥様はとても厳しいお方よ 先日も足を引きずっているから理由を聞いたの そしたら奥様の投げたすりこ木が当たったって

ええ?

ガラムはびっくりします。

領議政の息子の坊ちゃまが来れば王宮の様子もわかるんだがな

店を掃除していた大家のサムチルが話しました。

四方位事件で犯人を捕まえたのは東宮殿の内官だって噂になってる

内官?

瓶の蓋で頭をかち割られて血がバーッと出て倒れたらしいけどね 生きてるのか死んでるのか

ポクスンの言葉にガラムは青ざめます。

(お嬢様が?)

***

どうしよう・・ お嬢様!

ガラムは大急ぎでミョンジンの屋敷に走りました。けれど勢いあまって歩いていた長い白髪の老人とぶつかってしまいます。

ああ! 大丈夫ですか?

老人の下げていたひょうたんの筒が道に落ち中身が流れてしまいました。

わあ! ごめんなさい!

待て

老人は割れたひょうたんから出た魚を拾います。そして下げていた別のひょうたんの中に入れました。

すみません! 私のせいで… 不思議な色の魚ですね なんという魚ですか?

世捨て人に何がわかるでしょう 遠くから来た魚だそうです 少し縁があり預かっているだけですよ

老人はかすかに笑うと立ち上がりました。ガラムは老人に倒れた杖を渡しました。

申し訳ないです ひょうたんが割れて・・

大丈夫ですよ では

あっ・・どうも

老人が手を合わせたので慌ててガラムも手を合わせます。老人は杖をついて行ってしまいました。

どこかで会った気がする・・

ガラムは首を傾げます。

***

命に従い薬を煎じてまいりました

テガンがジェイを看病するファンのそばに来て言いました。

そろそろ起きる頃だ 待っていよ

まさかこれからも私が煎じるのですか 医者に診せた方が・・

医者を呼べない事情があるのだ

は・・

テガンががっかりしているとジェイが目を覚ましました。

世子様

起きたか

何故ここにいらっしゃるのですか

ファンはテガンの持ってきた薬をジェイに渡します。ジェイは薬を飲むをとテガンの持つお盆に返しました。

これが見えないか

テガンに言われジェイはお盆にあった果物を取りました。

礼くらい言え 薬も俺が煎じた

どうもありがとうございます

ジェイが礼を言うとテガンは不機嫌に出ていきました。

具合はどうだ

ファンは訊ねます。

私はどのくらい寝ていました?

丸一日寝ていた そちが赤子を助けたのだ

覚えております

ジェイはファンを見つめました。

世子様・・ もう私を信じてくださいますか? 私は世子様の試験に合格しましたか

そちを信じてだいぶ経つ

ファンの言葉にジェイは涙を流しました。ファンはジェイの涙を見て驚きます。

何故泣く? まだ傷みがひどいのか?

ジェイは首を振り涙を拭きました。

世子様が信頼してくださることが頼みの綱です 世子様に見捨てられたら私は生きていられませんので

ファンは頷いて優しく言いました。

よくやった 手傷を負いながら・・

・・はい

顔をあげよ

ファンはジェイの額の傷に薬を塗ります。二人はしばらく見つめ合いますがジェイは目を伏せました。

世子様はいつ医術を身につけたのですか 眠っている時に薬を調合してくださったと聞こえたような・・

お師匠様に言われた・・

ファンは言いかけて口をつぐみます。

私の父がお勧めしたんですね

人を助けられるから初歩だけでも学ぶようにと言われ少しばかり医学書を読んだだけだ

ジェイは目を潤ませます。

世子様・・ もっと父の話をしてくださいませんか

ジェイに請われてファンは立ち上がって話しました。

お師匠様は本を読むだけでは学んだことにはならぬと 民のためにどうそれを生かすか考えるべきだといつもおっしゃっていた

父はどんな時でも民を思う人でした

そうだな 強い信念を持つと思えば柔軟で、穏やかであると思えば強くて熱い方だった

ジェイは微笑みます。

そして思いやりに満ちていました

ジェイは父の思い出が蘇り声をあげて泣き出します。

***

ガラムはミョンジンの屋敷に来ますがどうしたものか迷います。

久しぶりに塀を越えようか

ガラムが助走を始めると塀からミョンジンがむっくり顔を出しました。

わ! お師匠様!

お! びっくりした!

閉じ込められているんですか? 塀の越え方はわかりますか?

ああ ちょうど越えようと思っていた

ミョンジンは塀に足をかけ体を乗せました

師匠が心配でここまで来たのか?

はい! どうぞ胸に飛び込んでください

ガラムは腕を広げました。

私を受け止めてくれると?

もちろんです

わかった

ミョンジンは立ち上がり手を広げました。

弟子よ〜!

・・ええ?

ガラムが体をそらしたのでミョンジンは地面に落ちました。

うう・・

ミョンジンはガラムを睨みます。

いや・・飛んでくる姿を見たら無理かなあと

ガラムは言い訳します。

それなら最初からそう言え!

ミョンジンは怒りました。

***

うん、うまい

ミョンジンは屋台の焼き飯をバクつきます。

食べてないんですか?

いや、母は炎のように激しい性分で閉じこめはするが飯抜きはしない しかし私はな、外でこんなふうに食べないと食った気がしない ほら、楽しいだろ? 人を観察したり・・

ミョンジンはガラムの口に焼き飯を押し込みます。

情も湧くしな ふふふ

でもどうして閉じ込められたんです?

ああ、それはだな、くだらないことをしてフラフラしてるからだよ

それじゃあこれから毎日塀を越えるんですか?

う〜ん?

ミョンジンは嬉しそうに笑います。

いや、近いうちに門から出られるようになる なぜなら縁談が来たのだ!

え?

内務長官の娘だ それもどこからも引く手あまたの・・三女だ! あははは

ほぉ~ 婚礼をあげるんですね

世子様のお妃様が決まるまでは婚姻禁止令が解かれることはないから・・ その娘さんは私の噂を聞いて驚いたらしくてな それで遠くから私のことをしっかりご覧になるそうだ 

へえ〜

いつ来るかわからないから言動にはくれぐれも気をつけろと言われたぞ だから私を閉じ込めておくことはない

はぁ〜 噂を聞いて驚いたのかあ 本物に会ったらもっと驚くでしょうねえ

ガラムはミョンジンが腰に飾っている猿の骨の手を見て何度も頷きます。

それで萬研堂は? 変わったことはないか?

あ! そうだった お師匠様! 王宮のことを聞いてませんか? お嬢・・いえ、コ・スンドル内官が怪我をしたそうなんですが

四方位事件の犯人は見つかったと聞いたが・・コ内官が怪我をしたのか?

そうなんですよ! お師匠様、どうか調べて下さいよ

ガラムは頼みます。

***

ポクスンは戻って来ないマンドクを心配していました。

ただいま

腕を押さえて帰ってきたマンドクを見たポクスンは夫を部屋に連れていきました。

怪我をしたんじゃないの?

大丈夫だ たいしたことはない

たいしたことないって・・ 見せてよ!

ボクスンはマンドクの左腕から血が出ているのを見て座り込んで泣き出します。

全く・・平気だと言ってるだろ

命を受けたとしても二度と行かないで 故郷に帰るのは諦めるから 

マンドクは黙って賊の時に着ていた服を物入れにしまいました。

まさか人を殺したりしてないわよね

なんだよ そんなことするはずないだろ

傷を見せて 薬を塗らないと

ボクスンはマンドクの左腕を掴んで手当をします。

***

怪我が良くなったジェイは内官の仕事に復帰しますが先輩の内官からいびられます。

世子様に贔屓されてるからっていい気になるなよ しっかり床を拭け

はい

するとジェイはファンから呼ばれます。

スンドルは部屋に入れ 他の仕事がある

はい

ジェイは部屋に入りました。

なんだよ 雑巾がけをさせたかったのに

先輩たちは文句を言います。

***

世子様、別の仕事というのは?

座れ

ジェイは座ってファンの命を待ちます。

座っていろ それが仕事だ

ファンは本を読みながら言いました。

はい・・?

ジェイはキョトンとします。

***

先輩の内官二人とジェイは太い薪を運びます。

コ・スンドル

ファンが来て呼びました。

ついてこい 他の大事な仕事がある

コ・スンドルだけですか?

ジェイは先輩二人が持つ薪に自分の薪を乗せるとファンについていきました。そして部屋で本を読むファンのそばにただ座っていました。

世子様・・

ファンがミカンを投げたのでジェイはキャッチします。そしてミカンをしげしげとながめました。

どうした? 食べないのか

これが蜜柑ですか? 初めて見ました

ジェイが喜ぶ様を見てファンは微笑みます。

***

ジェイは先輩達に重い瓶を持たされます。

こっちに置け いやあっちがいいかな

どっちですか

ジェイは瓶を持って部屋をウロウロします。するとテガンが来ました。

世子様はまたスンドルをお呼びで?

行かないとな 世子様のお呼びなんだから

ジェイは二人の先輩に頭を下げるとテガンについて行きます。テガンはジェイに言いました。

世子様が薬を飲むようにと 飲んでこい

わかりました

ジェイは自分の部屋で薬を飲みます。そして薬と一緒に置かれていた干し柿を食べて満足そうに笑いました。

美味しい

***

ジェイが本を持って庭を歩いているとお付きのものを従えた王妃と出会いました。

コ内官ね

頭を下げているジェイに王妃は言いました。

はい 王妃様

四方位事件の犯人を兵士長とともに捕まえたと聞きました

王妃はジェイの額を見ます。

傷はひどいのかしら

大丈夫です 世子様のためならどんな目にあっても耐えられます

そうは言っても元気でなければ務めは果たせないわ 医者に薬を出すよう伝えておくからちゃんと治しなさい

恐れ入ります 王妃様 

王妃は去っていきます。ジェイは王妃の後姿をながめて嬉しそうに笑いました。

***

世子様 スンドルです

入れ 

内官達や女官達の間を通ってジェイはファンの部屋に入りました。そしてファンの前に座ります。

かなり傷はよくなりました 世子様のおかげです

ファンは頷きます。しかしジェイはファンの前に置かれた冊子を見て緊張しました。それには”長官一家殺人事件記録”と書かれていました。

家族の死について話してみよ

ファンはジェイに告げました。

記録にはなんと書かれていますか

記録にはこうある

ファンは語り始めます。

そちは事件のしばらく前から料理を習っていたそうだな

<事件の日の長官の使用人の証言>

*食事はジェイが用意した *他の使用人は台所に近づかなかった *ジェイは自分のお膳は用意せず食べなかった *食べた家族は血を吐いて倒れた

ジェイは茫然と話を聞きます。

またこうも書いてある ”男と遠くに逃げるため婚礼の取りやめをお師匠様に頼んだが結局聞き入れて貰えなかった”と

<事件の日の長官の使用人の証言>

*ジェイの母親があんなに怒ったのは初めてだった *男装して出かけていたのはシム・ヨンとの逢引のためだった *シム・ヨンとジェイは同じ腕輪をしていた *二人は駆け落ちするつもりだった

ジェイの目は潤みます。

そしてそちはついにあの日最悪な方法を選んだ 料理にヒ素を混ぜ家族を毒殺した、そして男と逃げるつもりだった しかし相手のシム・ヨンは開城府長官に恩義を感じていたのでそちとは逃げずに事件のいきさつを白状した

ファンは憤りに震えるジェイを見つめました。

これが事件記録の内容だ 

・・はい

さあ、ここからはそちの言い分を聞こう

ジェイは涙を流しながら語りだします。

部屋に鍵をかけ父と話したのはシム・ヨンのことなどではなく世子様の密書の件についてでした

<ジェイの回想>

世子様がお望みなら私が行くべきです 婚礼を延期に

ジェイは父のホスンに話しました。

そんな簡単な話ではないのだ 兄のふりをして事件を解決していたと世子様に話すつもりか

ホスンは止めました。

ファンはジェイに訊ねます。

家族の朝食を用意したというのは本当か?

はい

汁をよそう前に誰かが毒を混ぜたという可能性は?

それはありません 鍋に毒を混ぜることが出来たのは私が味見をしてから器によそうまでのほんの一瞬しかなかったからです 私が味見をしていたときは何の問題もありませんでした それなのに家族は・・

台所には誰も来なかったか

はい 私一人でした

そち何故食べなかったのだ?

密書のことで心が乱れ食欲がありませんでした

ファンは眉をひそめます。

ではヒ素を買ったというのは事実か

人に使うためではありません! 毒について知る必要があり買っただけです

ならば何故シム・ヨンはそちが家族を毒殺したと証言したのだ? シム・ヨンという男はそちの恋人なのか?

あの人は剣術を教えてくれました・・ 私はあの人のおかげで武芸を覚えて役人と戦い逃げ切るだけの剣の技術を身につけたのです ・・あの人は家族同然でした 何故あの人がそんな証言をしたのか・・

それでは何故シム・ヨンはそちの恋人だと名乗ったのだ?

ジェイは泣きながら首を振ります。

私にも全くわからないのです シム・ヨンが何故そんなことを言ったのか・・

ファンは困惑して重いため息をつきました。ジェイはファンに訴えます。

真犯人を捕まえねば 開城に戻って一つ一つしっかりと調べ直したら、きっと何か手がかりが掴めると思います

その前に解決すべきことがある

ファンはジェイを見て言いました。

「呪いの書」のことですね それは今どこに?

そちは密書の筆跡を覚えているか

はっきりとは覚えていませんがとても美しく力強い文字でした

世子の印は押してあったか

世子の印とは?

ファンは紙を取り出し箱から出した印鑑を押しました。ジェイはその印を見つめます。そしてかぼそい声で言いました。

似たようなものが押してあった気がします ・・実はまだあの日の記憶が曖昧で

ジェイは申し訳無げにうつむきました。するとファンは文字を並べた蓋の位置を変えて箱を解錠し、ジェイの前に押し出しました。

開けてみよ

ジェイは立ち上がり蓋を開けると中から書を取り出します。

”腕があっても使えず脚があっても歩けぬ”

これは・・「呪いの書」?

書を読んだジェイは恐ろしさで戦慄します。そしてファンを見つめました。

世者様・・恐ろしかったでしょう

ジェイは沈黙しているファンに向き合って座ります。

お寂しかったでしょう・・

ファンは絶望に満ちた瞳で答えました。

ああ・・ 怖くて寂しかった

戦う相手がわからず戸惑ったのでは?

亡霊とは戦えないだろう

「呪い」とは戦えます こんな紙に騙されないでください 世子様、ご自分の運命はこんな紙ではなくご自身でお決めください ・・私が世子様のおそばにおります

ジェイのりんとした眼差しにファンは微笑みます。

誰なのか・・呪いの書を送って来たのは 私に矢を放った者、そちの家族を殺した者、祝詞を汚した者、・・そして星宿庁の祈とう師

ジェイは驚きます。

四方位事件の犯人も一味なのですか?

お師匠様が亡くなった頃にあの祈とう師は開城の祈とう所へ

開城ですか・・ 松岳山は運気が良いと言われていて昔から参拝する人が多いのです

そうだな 関係ないかもしれない

祈とう師は今どこにいますか

ジェイ聞きました。

***

ソンオンは牢にいる祈とう師を尋問します。

二件目の死体に刻んだ文字も見つけた 最後に刻もうとした文字はなんだ?

しかし白髪の祈とう師は沈黙したままです。

(何故急に髪が白くなったのか・・

ソンオンは訝しく思いながら続けました。

黙秘したところでいずれは白状せねばならんぞ 特別尋問で拷問を受ける前に全て話した方が楽だ

すると祈とう師は顔を上げてソンオンを見ました。

ここには預言を聞く耳がない 私は預言を成就する選ばれし者 大事はまだ失敗していない 時が来て聞く耳がある時ようやく最後の文字を知るだろう

祈とう師の話にソンオンと部下のスンボムは顔を見合わせます。

***

事件の黒幕を突き止めねば!「呪いの書」が現実となる前に 私が国中を一人さまよい歩く前に

ファンは強い口調でジェイに話しました。

世子様、何故そのようなことをおっしゃるのです?

ジェイは問いました。

呪いの書に書いてあるだろう? ”民は汝の冠袍を奪う” 民はお前を世子の座から引きずり下ろすと!

ファンは激昂します。

世子様! 私がお守りいたします 決してそのようなことは起こりません

ファンはジェイを見つめました。

こんな企てをする者は誰だ? 亡くなった兄上と私以外にもミョンアン大君がいるではないか 私を廃位させて新たな世子を立てようとするものがいる 大君の母方の親族、右議政のチョ・ウォンボとその一族はどうだ?

ファンに問い詰められてジェイは言葉に詰まります。

***

そのウォンボは間者から報告を受けていました。

つまりお前の調べによるとコ・スンドルという内官は洪水で行方不明か それなのに突然東宮殿に現れたと?

ウォンボは高笑いします。

私の睨んだ通りあやつはコ・スンドルではないのだ そうだろう?

ウォンボは間者に念押ししました。

***

一刻も早くあの日のことを思い出すのだ そちは被害者であり容疑者で、同時に捜査官だ 目にした事実や重要なことを見落とし、また些細なことを忘れたもしれぬ あの日の記憶を必ず取り戻すのだ そちならきっとできる

ファンはジェイに命じました。

はい もちろんできます あの日の記憶を取り戻すとお約束します まず明日祈とう師の家に行きます

既に役人が捜索したはずだ

ひょっとしたら見落としたものがあるかもしれません 捜査官の目で確かめて参ります

一人で行くのは危険だ

心配してくださるのですか? ならばパク殿を呼んでくださいますか

あの男を気に入ったようだな

するとジェイは首を振ります。

土も掘れないしクッバの味もわからないし 

役立たずだと言うのか?

ファンはジェイを睨みます。

いえいえ、暗い夜道を歩くときにはまあ、心強かったです

祈とう師の家にはパク殿を連れて行けば安心だな

私の知る限りパク殿は明日会議があり忙しいかと

・・そうだった

ジェイは可笑しそうに笑います。

ご安心ください 気をつけて行ってきますから

***

ジェイは祈とう師に襲われた母子の家を訪ねます。

白いごはんとわかめ汁まで・・ 分不相応な賜り物を頂いて

赤子を抱いた母親とその夫は恐縮します。

世子様が母も子も驚いただろうから体をいたわるようにと

ご一緒だった兵士長様からもこの子のためにと布と綿を頂戴したんですよ

・・兵士長様がここへ?

おかげでうちの子は暖かいおくるみの中で寝ています

夫婦は嬉しそうに言いました。ジェイは懐から書状を取り出します。

世子様が名前を考えてくださいました

ジェイは夫に書状を渡します。

なんと恐れ多い・・

”明るいに来る”で「明来(ミョンレ)」 明るい未来が来るように、とのことです

そんな意味が・・ ありがたいことです

夫婦は頭を下げました。

***

ジェイは夜になって祈とう師の家に着きました。家に上がろうとすると封筒が落ちているのに気づきます。

誰だ?

人影を見たジェイは太い枝を拾い戦いますが突き飛ばされ刀を突きつけられます。しかし相手は驚いたように言いました。

コ内官ではないか

戦った相手はソンオンでした。

兵士長様

お前がここに何の用だ?

***

世子様の命か?

上がり口に二人で座りソンオンは訊ねました。

違います 助けた赤子の家族に世子様の贈り物を届けに行ったのです

ソンオンは頷きます。

兵士長を疑い私を遣わしたのではありません ちょうどお礼を申し上げたいと思っていたのでお目にかかれて良かったです あの日の夜話を聞いてくださらなければ生まれたばかりの赤子は命を落としていたはずです

赤子を助けたのは私ではなくコ内官だろう

違います 兵士長様のおかげです 私一人ではとても無理でした 兵士長様も赤子の所へ行かれたのでしょう? 本当にお優しい方ですね 忘れずに気遣われるなんて感じ入りました

世子様もそうなさったではないか

ソンオンは立ち上がります。

捜索で見落としたものはないか確かめたが証拠になる品はなさそうだ

あ、これ落ちていました

ジェイはソンオンに渡そうとして封筒の文字に気づきました。

許婚・・

それは新婦の家が婚姻を許すと記した書状でジェイの家がソンオンのハン家に送ったものでした。

私のものだ 捜索中に落としたらしい

ソンオンは懐にしまいました。

ソンオンは父のジュンオンと許婚の書状を持って先祖に線香をあげて報告したのでした。

婚姻を許可するという正式な返事が届きました これで求婚の儀式を終えハン・ジュンオンの息子ソンオンと開城府長官ミン・ホスンの娘ジェイが婚姻することをご先祖様に謹んで申し上げます

ジュンオンは許婚の書状を先祖の肖像画の前に置きました。

今でもその方を待っているのですか

ジェイはソンオンに訊ねました。

もしもその方が帰って来たら兵士長様は・・

死んだという話だ 家族を殺した重罪人で私に恥をかかせた 待っているわけがない

では何故書状を懐に・・

ジェイの問いにソンオンは沈黙します。そして話を変えました。

お前はどうする? もっと調べていくか

あ・・少しだけ中を見ます

***

ジェイは灯りを持って部屋に入りました。そして置いてある物を丁寧に見ていきます。

ん?

ジェイは香炉の中にある花びらに気づきました。

怪しいものでもあったのか

ソンオンが部屋に来て聞きました。

そうではないですが、香炉で焚くのはお香のはずが花びらが入っているのが気になって

ソンオンは香炉を見つめます。

***

二人は王宮へ帰ります。ジェイは少し先を歩くソンオンの横顔をながめました。

(さぞかしおつらいでしょうね いまだに婚姻の書を懐に入れているなんて もしかして私を待っているのかな・・ 私を信じてくれているの?)

ジェイは心の中でソンオンに呼びかけます。

***

ソンオンは仕事場で許婚の書状をながめ引き出しにしまおうとします。そこへスンボムが入ってきました。

失礼します

どうした

ソンオンは書状を懐にしまいながら聞きました。

開城から知らせがあり洞窟にあった服の燃え残りは長官のお宅のものでした 贔屓にしていた反物店に確かめたそうです

そうか

(やはりチェイさんは生きているのだろう 服を着替えて洞窟を抜け出したのだ)

ソンオンは内心確信します。

それから妙なことが起きました 恋人という男が・・

やつが見つかったのか?

ソンオンはスンボムを問い詰めます。

***

なんだと? ミン・ジェイの恋人を名乗る男が死んだと?

ファンはテガンの話に驚愕します。

自害しました 遺書を残して長官様のお屋敷で首をつったと

テガンは遺書を机に置きました。

これが遺書か

ファンは遺書を開きます。

開城に行った親衛隊によるとシム・ヨンはミン・ジェイの恋人に間違いないと

テガンの話をファンは強硬に否定します。

そんなはずはない!

しかしファンは遺書を読んで顔色を変えました。

”愛するチェイ・・”

遺書にはそう書かれていました。

今すぐコ・スンドルを連れてこい

ファンはテガンに命じました。

私に話したことは全て偽りだったのか?

ファンは憤ります。

***

ジェイはこれから自分の身に降りかかる災いに気づかず、祈とう師の家から持ってきてた香炉の花を取り出して念入りに調べるのでした。

ドラマ(第6話)の感想

ファンとジェイは惹かれ合っているとは思うのですが、互いの過酷な運命に気持ちの余裕がなくて気づいていないのですね。特にジェイにとって世者のファンは自分の命をどうにでも出来る擁護者ですからとても異性として見れる話じゃない。ファンは周りが敵だらけで孤立感が深くてすぐ人を疑ってしまいます物語としては二人が結びつく展開になるんでしょうがまだまだ乗り越える壁は高そうです。

それにジェイには婚約者だったソンオンへの想いも残っているようですし・・二人の関係も気になりますね。

コメント

Optimized by Optimole
Verified by MonsterInsights