韓国ドラマ「青春ウォルダム呪われた王宮」でジェイとミョンジンはスモモの木の燃えた謎を解明する!その第9話のネタバレあらすじ、感想も!!

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ドラマ

こんにちは、カナエです。今回もNHKBSで放送の「青春ウォルダム呪われた王宮」(第9話)について書きたいと思います。

ウォンボは政敵であるジュンオンを陥れようと画策する

NHKでBSP4K(日)夜9時/BS(金)午前0時25分に放送

キャストとこれまでの物語

<第1話>  <第2話>  <第3話>

<第4話>  <第5話>  <第6話>

<第7話>  <第8話>

ドラマのネタバレあらすじ(第9話)

第9話

は特別尋問を要請され祈祷師から呪いの言葉をかけられたことで臣下を怒ります。

汚れた口から出る忌々しい呪いを何故余に聞かせたのだ?

王は右議政のチョ・ウォンボを問い詰めます。

特別尋問を勧めたのはそちだったな

王様、あれは盗賊の残党です 殺人犯の言葉に惑わされませんように

盗賊の残党だと? 十年前碧川の宋家を滅ぼしたそちたちに褒美として領地を与えたはずだ なのに何故残党が出てくるのだ?  滅ぼしたのはまことか?

チョ家の臣下達は俯きます。

そちを含めチョ一族の者たちは己の役目をなんと心得る? 禄を得て褒美も受け取りながら国のために何をした?

王はチョ一族を責めました。

国と一族、どちらが大事なのだ??

ウォンボは王の怒りに目をつぶります。

チョ一族の男は皆官職に就いている 一族の所有する倉には肉や魚が腐る程積まれているそうだな 私腹を肥やし権力を持つ以外に何をしたのだ 余と世子のため国のために何をしたか言ってみよ!

王様、私どもの気持ちをおわかり頂けぬとは・・

右議政! 今はどんな言葉も聞く気分ではない 今日の特別尋問での出来事をむやみに口にしたり外に漏らしたりすれば、本人だけでなく子供の家族やその親族まで皆厳罰に処すことを肝に銘じておけ!

王は大臣達に告げました。

***

男と戦い絶体絶命の危機に陥っていたジェイ(チョン・ソニ)のもとにガラムが駆けつけすりこ木を投げつけました。男がそれを避けるとジェイは体勢を立て直します。しかし男は矢でガラムを射ようとしました。するとミョンジンが現れて男の頭に陶器を投げつけます。

我が友と弟子に手を出すとは 命はないと思え!

三人は男を追い詰めます。しかし仲間が来て矢を射り、三人がひるんだ隙に男は仲間と逃げました。

***

ジェイは”宋家滅李”と書かれた紙を拾うとその意味を悟りました。

世子様の所に行かないと

でも追い出されたのでは?

ガラムが止めますがジェイは走りだします。

狙われているのは世子様だけじゃない 王室全体に呪いをかけてこの国を揺るがそうとしている

ジェイは王宮に急ぎます。

***

領議政のキム・アンジクと左議政のハン・ジュンオン、そしてパンスの三人は特別尋問について話していました。

なぜ祈祷師の口から宋家の話が

奇妙だ 星宿庁の祈祷師が殺人を犯したこともおぞましいが、何故十年前に死んだ宋家の者が祈祷師に取り憑いたのか

ジュンオンは語ります。

スモモの木のことをお聞きに? 突然雷が落ちたとか しかも祈祷師が呪いを口にした時に やはり亡霊の仕業では?

パンスは興奮して言いました。

何を言うか 縁起でもない

アンジクがパンスを諌めます。

十年前に碧川で何があったか調べ直すべきでは?

ジュンオンは提案しました。

王様に再調査のお許しを頂くのか

領議政様は十年前のことが気になりませんか? 王様がチョ一族をけん制されたので絶好の機会でしょう

確かにチョ一族の気勢を削ぐ良い機会をですね

パンスも同意します。

そうだな・・

アンジクも頷きます。

***

ファン(パク・ヒョンシク)はやっと鎮火したスモモの木を見つめていました。そこへジェイがやってきます。

木はたくさんあるのに何故スモモの木だけが燃えたのだ? 本当に亡霊がいて私と王室を呪うためにスモモの木に雷を落としたのか

ファンは問いました。

亡霊などおりません これは人間の仕業です

ジェイは木を調べ始めます。そしてファンに告げました。

世子様、燃えた木の匂いは開城府で軍事訓練をしていた時の火薬の匂いに似ています

おそらくは硫黄だろう だが硫黄だけではこれほど長くは燃えない

明日萬研堂に行ってきます

ジェイはファンに言いました。

***

ソンオン祈祷師の牢の門番が死亡したとの知らせを受けます。

昨日死にました

兵士達はソンオンに話しました。

むしろを取れ

ソンオンは二人の門番の亡骸を調べます。すると二人の首には蛇に咬まれた痕がありました。

***

ジェイは再び東宮殿の内官となり事件を調べることになります。

矢を射た者を追いましたが一味の者に襲われ結局逃しました

ジェイは昼間の追跡をファンに報告しました。

一体この一味は何人いるのだ!

ファンは苛立って天灯から撒かれた紙を握りつぶします。

牡丹の香については?

”身毒国”から渡って来たということしか分かっておりません 身毒国では乾燥させた花に油を塗り焚くそうです

そこへソンオンが門番の死をファンに報告しにやってきました。

世子様 兵士長様がお越しです

通すがよい

***

ファンはソンオンから報告を受けます。

首と肩に蛇に噛まれた痕がありました 尋問で祈祷師の首を噛んだマムシではないでしょうか また祈祷師の入っていた牢で血のついた短刀が見つかりました その短刀で文字を刻んだかと

その短刀とマムシを誰が祈祷師に渡したのかもう永遠に突き止めることはできんな

二人はため息をつきます。傍で聞いているジェイも俯きました。

祝詞を汚したオ・マンシクの捜索は?

オ・マンシクには兄がいましたが既に亡くなり、その家族が仁昌坊にいるのでよく行き来していたと 見張りをつけておきましたので何かあれば居所を掴めるかと

必ず捕まえるのだ この件と繋がっているかもしれぬ

ファンはソンオンに命じます。

***

ミョンアン大君は祈祷師の事件のショックで寝込んでしまいました。

四方位事件の犯人を見たいと言ったので・・驚かせてしまい・・

ハヨン王女が謝ります。

気にすることはありませんよ 王女のせいではありません

大君の母親の王妃は言い、診察している医師に訊ねました。

大君の具合は?

驚かれただけです 安静にしていればよくなられます

医師は答えました。王妃もハヨンもホッとします。

煎じ薬をお持ちします

医師たちは退出していきました。大君は王妃を見て訊ねました。

母上、碧川の宋家とは誰です? 姉上はご存知ですか

ハヨンは首を振ります。

今は安静にしていなさい 元気になったら・・

今教えてください 宋家は生きている人ですか それとも亡霊なのですか からないから怖いんです アン尚宮も知らぬのか?

大君は後ろに控えているアン尚宮に聞きました。アン尚宮は遠慮がちに話します。

十年前に碧川で盗賊が反乱を起こしました 宋は盗賊たちの首領でした

ただの盗賊のくせにどうして亡霊となって王室を呪うの?

ヘヨンが聞きました。

その者達はどうなったの

大君も問いました。

軍務長官でいらした右議政様が自ら碧川に赴き討伐をなさり宋はその後・・

もうよい

王妃が止めました。

大おじ様が? 母上、大おじ様が討伐なさったのなら宋家の亡霊も退治してくれますよね?

王妃は息子の言葉に思わず黙り込みます。

***

左議政のジュンオンは宋家の最期を思い出していました。十年前宋家の首領は生きながら磔にされたのです。死んだと思って見物していた人たちは目を開けた首領を見て怯えて騒ぎました。

まだ生きてるじゃないか

しぶといやつめ

男たちが石を投げつけます。その姿を人々の後ろでジュンオンは見ていました。首領の怒りに燃える瞳を忘れることはできませんでした。

ふう・・

ジュンオンは深い息を吐きます。

***

監視していた門番と祈祷師がマムシに噛まれるなんて 

ジェイはファンと話します。ファンは書状をジェイに差し出しました。

読んでみよ シム・ヨンの二度目の検視報告書だ

ジェイは報告書を開きます。

遺体には首の圧迫痕以外に何も傷はなかった 圧迫痕は赤黒く目は閉じており口は少し開いていた

ファンは説明します。

もし誰かが自害に見せかけようとしてもこの状態にするのは無理です 自害に間違いありません 遺書の筆跡も本人のものでした

弟子たちの証言もあるから疑う余地がない お前の家族の死後屋敷の中をあさっていたそうだが何を探していたか心当たりはあるか?

いえ・・

ジェイは首を振り再び検視報告に目をやります。そして驚きました。

白髪? シム・ヨンが白髪になっていたなんて

ジェイはファンに訴えました。

私が開城を出た時シム・ヨンは白髪じゃありませんでした 突然なったんです!

覚えているか? 祈祷師も白髪だった

あ・・!

ジェイは目を見開きます。

何もかも似ている ここと開城の祈祷所 牡丹の花びらに白髪まで・・

それに私を傷つけ使いを殺したマムシまで

二人は互いを見ます。

それに祈祷師は尋問で”呪いの書”とつぶやいていた 祈祷師は呪いの書を知っていたんだ

ジェイは赤い紙を見つめます。

これら全てのことは碧川の盗賊の残党の仕業だと・・?

二人は言葉を失います。

***

ウォンボのところへ法務長官である弟のチョ・ウォノが駆け込んできます。ウォノは天灯から撒かれた赤い紙を兄に見せました。

兄上、大変です あいつ等の残党が本当に残っていたんですよ〜! どうしましょう

ウォノは頭を抱えます。

あの祈祷師も碧川の盗賊の残党ですよ 祈祷師が呪いをかけた時宋家のヤツが碧川から戻ってきたんじゃないですか? あいつの亡霊が現れて鎌で私の首を〜 ああ〜どうしよう??

宋家が呪っているのは我々チョ家ではないぞ 李家だ

ウォンボは言いました。

え?

ウォノは”宋家滅李”と書かれた赤い紙を見ました。

そうか、そうですよね! おっしゃる通りだ 奴らが呪っているのは李家でした! ハハハ

ウォノは安心します。

でもなぜ奴らは兄上や私じゃなく王室に呪いをかけたんでしょう?

自分の命を奪った者を呪うのは当然ではないか

ウォンボは答えました。

え? だって奴らを討伐したのは兄上・・

ウォンボは弟が話すのを遮りました。

私は王命で碧川に赴き討伐したのだ

あ〜 そうです 王命でしたね! そしてあの男を生きたまま磔にしたのも私たちではなく王命でした ハハハ 助かった〜

ウォノは喜びます。

すべては王命に従ったまでのことだ 我々チョ家とは何の関係もない

はい 了解しました

それより王が我が一族に唾を吐きかけたのだ

ウォンボは悔しそうに言いました。

この先どうしてくれよう

兄上は何か妙案がおありなんですか?

ウォノは訊ねます。

ふふ もちろんあるとも 危機は絶好の機会だ

でも王様が碧川の事件を再調査しろと言うかと心配で

そんなことはさせない させるわけがない

ウォンボは自信たっぷりで赤い紙をながめました。

私は王様よりこやつらの方が怖いですよ

残党がいるなら見つけ出し再調査もさせぬから心配などするな わかったか

はい さすがは兄上だ ははは

ウォノは笑いました。

***

ジェイはパクに変装したファンと萬研堂に向かっていました。通りでウォンボの配下のカプスとすれ違い、ファンだと気づいたカプスは二人を尾行しました。

萬研堂ではミョンジンがガラムに字を教えていました。

ミョンジンは勇敢だ とてもカッコいい 地面に書いてみろ

はいはい わかりました

ガラムはミョンジンに言われたことを棒で地面に書きました。

おお なんて可愛いやつだ! 諺文を全部覚えたのか?

は〜い! お師匠様に覚えろと言われたので全部覚えましたよ

そうかそうか お前の師匠は誰だ?

お師匠様ですよ では弟子は誰ですか?

もちろんお前だ!

あはは

二人が盛り上がっているとファンとジェイが歩いてきました。

これは兄者、コ内官も

実は相談があってきました

ファンがミョンジンに言いました。

では中にどうぞ

ミョンジンは二人を促しました。その様子を遠くからカプスが見ていました。カプスはウォンボに報告しようと立ち去ります。

***

雷が落ちてスモモの木が燃えた そして硫黄の匂いがしたか・・

ミョンジンは眉を寄せました。

だが硫黄だけでそんなに長い時間燃えるわけがないでしょう

ファンは話します。

他のものを混ぜて木に塗っておいたとしたら話は変わりますね 例えば”煙硝”を混ぜていたら・・

煙硝とはなんですか

ジェイが聞きました。

火薬を作る時に使われる

ファンが答えました。

そしてもう一つ・・蜜蝋

蜜蝋はロウソクを作る時に使いますね

ガラムが言いました。

その三つのものを混ぜて雷が落ちてきた時に誰かが火をつけたら・・確かに雷が落ちて来たかのように騙すことができる!!

ミョンジンは自画自賛してガラムに笑いました。

はあ〜! ミョンジンすごいな!

はい! お師匠様

二人は笑いますがミョンジンは真顔になってファンに言いました。

だがその三つの材料は手に入れるのが難しい

四人は沈黙します。そしてジェイとファンは席を立ちました。

王宮に戻ります

するとミョンジンが二人の袖を引き交互に二人を見ました。

いくら世子様の密命とはいえ、私も食っていかねば 世子様はいつもタダ働きをさせるおつもりなのか

ゴホン

ファンは咳払いします。ジェイはファンを見てからミョンジンに言いました。

では王宮に戻ったらあなたのお言葉をそのま〜まお伝えしても宜しいですか?

え! それは・・

ミョンジンはうろたえます。するとガラムが袖を掴んでいるミョンジンの手を叩きました。

いえいえ、いいんですよ うちの師匠は独り言を言うのが趣味でして 独り言ですよね?

いや、まあ・・ ミョンジンは時々そういう癖が・・ あ、お昼ご飯の時間だな

かわりに私がご馳走しましょう

ファンがミョンジンに笑いました。

兄者・・何とありがたい! そうしてくれると思い準備してました

準備? 何をですか

失礼しま〜す

ポクスンが料理の籠を頭に乗せて入ってきました。

お持ちするのが早かったですか? 坊ちゃん

いや! ちょうど良かったよ

ボクスンは籠をテーブルに置きました。

こうなると思って注文していたんです いただきます 

いただきます パク様

皆は賑やかに料理を並べて食べ始めます。

う〜ん 美味しい

***

今日はお昼を食べられないと思っていたので良かったです

ジェイは満足そうに話しました。

え? 世子様は食べないんですか?

ガラムが驚きます。

フン そんなバカな

ファンが言ったのでジェイはファンを見てから言いました。

王宮の厨房には山海の珍味が溢れています でも私は禄もわずかな東宮殿の内官なので食べそびれたら誰も用意してくれません

ジェイは聞えよがしに喋ります。

それに世子様はとっても人使いが荒い方で「これをやれ」、「あれをやれ」と指示通りに働いているとある日の夕食などは水一杯の時がありました なのに食事をしたかどうか聞いてくれたこともなくて

だから言ったろ? 兄者はどう思われます?

ミョンジンが聞きました。するとファンは以前ミョンジンが言った通りに答えました。

フッ 皆がかしずいて「世子様〜、世子様〜」とおだてるから下の者たちの気持ちがわからないのです 世子様は問題の多い方ですよ

ジェイはファンの話にニヤつきます。ミョンジンは喜んでテーブルを叩きました。

そうか! さあ、飲んで下さい

四人は乾杯しました。

問題だらけです

飲みながらジェイが言いました、

ハッハ

ファンは笑いますがムッとして酒を飲みます。

***

世子様がお忍びで町に出かけたと?

ウォンボは配下のカプスから報告を受けます。

萬研堂か・・

ウォンボはカプスを近くに呼びました。

暫くは他の仕事をせずにコ・スンドルを尾行せよ どんな行動にも決して目を離すな わかったか

はっ

カプスは頭を下げました。

***

蜜蝋は貴重ですが誰でも簡単に店で買うことができます

ジェイは東宮殿でファンに話しました。

煙硝は軍器寺(兵器製造を司る役所)で手に入るな だが硫黄は・・

ファンは考え込みます。

店に聞いて回ればわかるはずです 同じ頃に三つを同時に手に入れた者を探します

どのくらいかかる?

五日以内に突き止めます

体に気をつけろ 怪我をするでないぞ

はい 世子様

ファンは引き出しからお金を取り出して机に置きました。

必要だろう 三両ほどなくしたはず

あ〜 軍務部との試合ですね

ジェイは袂からお金を取り出すとファンに見せました。

世子様が出ると知り親衛隊に変更しました なにしろ私は咄嗟の判断に優れていますので

ファンはにっこりと笑いました。

では必要ないな 

出したお金をしまおうとするファンからジェイは急いでお金を奪いました。

ですが世子様のお気持ちですので! ありがたくいただきます

ハッ

二人はにんまりし合います。

私はお金が好きなんです

ジェイはお金を袂にしまいました。

***

ウォンボは遠方から来た親戚の儒学者に大金を渡します

旅費がかさんだであろう とっておけ

一族のためならばどんなに遠くとも駆けつけますよ

そう言いながら儒学者は咳払いして金を受け取りました。

ふっふ

ウォンボは可笑しそうに笑います。

***

王宮には大勢の儒学者が直訴に集まってきました

謹んで申し上げます 昔から雷は天の思し召しと言われています どうか王様は天のお告げに耳を傾け、その思し召しに従い災いを終わらせて下さい

ウォンボの息のかかった儒学者が代表して直訴文を読み上げます。ウォンボは欄干からその様子を満足そうにながめていました。

スモモの木に落ちた雷は天の怒りに違いありません

ジェイは儒学者たちの騒ぎを見ながら王宮を出ます。ウォンボの命を受けたカプスがジェイを追いました。

王様は天の思し召しに応え先祖の道理に従いどうか正しい道をお進みください

儒学者たちは訴え続けます。

***

王は届いた直訴の書状を投げつけます。

ソンジュ長官チョ・ドゥウォン、ヤンジュ長官チョ・ウォニョン・・ 半分はチョ一族そして残りは親族や姻戚関係を結んだ者たちではないか!

王は怒りに身を震わせます。

あのご立派なチョ一族の者たちが一斉に余に不満をぶつけてきた

王様・・

王付きの内官は言葉も見つからずうつむきます。

チョ一族の者め この過ちをどれほど悔やめば天は余に味方してくれるのだ?

王の憤まんやる方ない思いは募ります。

***

王との会議でウォノは長々と話しました。

昔から雷は天の怒りだと言われています その怒りが王宮のスモモの木に落ちたのです 必ず理由があるはずでしょう 妙だな〜

これ! 口を慎め 先代の平穏な世にも明確な理由などない天変地異はあった

アンジクがウォノを止めます。

また天がお怒りだとしても王様を戒めるためではございません

ジュンオンもアンジクに同調します。

この国には私腹を肥やす役人が大勢います 雷が天の罰だというならあれはその者たちへの戒めでしょう

しかしチョ一族側も負けていません。

どうか王様、天変地異に恐れおののく民の心中をお察しくださいませ

なにとぞお察し下さい!

チョ一族の側の大臣たちは王にひれ伏しました。するとウォンボも膝をつき王に頭を下げます。

どうか減膳(王が謹慎の意を表して食事の量や品数を減らすこと)をしてしばし謹慎をなさってください 王様

ウォンボは王に願い出ました。

減膳と申すのか

王はあまりのことに目を閉じました。

右議政! 突然何を言い出すのだ?

ジュンオンが声を上げました。

臣下の分際でそのような要求をするとは! 無礼この上ない!

パンスも王に請いました。

要求を拒否してください! 聞き入れてはなりません

しかし王はウォンボたちに問いました。

まことに減膳をすれば不徳を悔いていることが天に伝わり災いを静めることができるのであろうか・・

・・王様!

ジュンオン達は王の気持ちを察して深く頭を下げます。

フッ

ウォンボはほくそ笑みました。

***

減膳ですって? それを要求したのは本当におじ様なの?

王妃はクォン尚宮に問いました。

はい 王妃様

なんてこと

王妃は顔を曇らせます。

***

なんと卑劣な!

パンスは怒って机を叩きます。

一族の力で王様を操るのは今に始まったことではない

アンジクが言いました。

王様は結局減膳を受け入れるでしょう あの者たちに逆らえないからです

ジュンオンが話します。三人はため息をつきました。

***

減膳が始まり王やファン、ミョンアン大君やヘヨンのところにまで質素な御膳が置かれました。大君は料理を見て泣き出します。勝ち気なヘヨンは料理を食べて言いました。

あっさりしてていいわ 美味しい

***

一方ウォンボ達チョ一族は豪華な食卓を囲んでいました。

数々の山海の珍味は王様だけの力で手に入れたのではない おわかりかな

ウォンボ達は楽しそうに乾杯します。

さすがは兄上ですねえ! 官職が奪われるおそれがあった碧川でのことも一族が繁栄する機会にしてくださったのが兄上なのですから〜! ははは 本当に尊敬してますよ 兄上!

ウォノはおかずを箸でとりウォンボに食べさせようとしますがウォンボは口を開けません。

これはお嫌いですか? ならこっちを

別のおかずを口のそばに持っていきますがウォンボは拒みます。ウォノは妓生に言いました。

おい、任せたぞ

妓生が口に持っていくとウォンボは食べました。

召し上がった! 良かった 兄上〜!

皆は笑います。

***

王は激昂して御膳を倒しました。

右議政チョ・ウォンボに余が食事を大きく減らし深く反省していると伝えるのだ!

王は内官達に命じます。

***

ウォンボは王妃と話していました。

王様が玉座に座り振りかざす力はすべて私とチョ一族が差し上げたのです 王様がお忘れにならぬようお教えしただけですからご心配なさいませぬよう 

激怒なさりお膳をひっくり返されたそうです

王妃は顔を強ばらせて言いました。

王様の御膳は人々の血と汗の結晶です 民の苦労を無になさるとはなあ・・ チッチッ

ウォンボは舌打ちしました。

世子様もよく学ばれたことでしょう

おじ様・・

王妃は顔を歪めてウォンボを見つめます。

***

煙硝について調べるジェイは軍器寺に向かいました。

世子様の命を受けてきました 近頃煙硝を受け取った者はいませんか 

役人は帳簿を持ってきてジェイに見せました。ジェイは名前を見て驚きます。

本当にこのお方が?

そうです

この帳簿を世子様にお見せします

ジェイは困惑しながら帳簿を持って軍器寺を出ました。そしてソンオンのいる兵曹の前で立ち止まり中で話しているソンオンをながめました。ソンオンは外で見ているジェイに気づきます。ジェイは頭を下げて立ち去ろうとしました。

コ内官

ソンオンが追ってきて呼び止めました。

何か用か

用など・・何もございません

そんなはずはないだろう 世子様から何か言づけが?

違います 近くに用がありたまたまここを・・通りかかりました

そうか?

ソンオンは不思議そうにジェイを見ました。

無事でいてください どうか・・

ジェイは頭を下げて歩いて行きました。

無事でだと・・?

ソンオンはジェイの後姿を見送ります。

***

ジェイは萬研堂で帳簿を見ていました。

世子様がこれをご覧になったらどれほど胸を痛めるか

ジェイが悩んでいるとミョンジンとガラムが帰ってきました。

硫黄を買った者がわかりましたか?

ジェイは訊ねます。

三日間探し回ってやっと見つけましたよ

ジェイはミョンジンから渡された帳簿を見ます。

(やはり・・)

蜜蝋の方はどうでしたか

ガラムが聞きました。

今店を回っている

帳簿を見ながらジェイは答えました。

はあ・・都には売っている店がたくさんありますからね

とは言っても煙硝と硫黄を手に入れた者が犯人! 同じ名を見つければ即解決 そうだろ?

ミョンジンは自信たっぷりにガラムに話しました。

***

ジェイは蜜蝋を買った者の帳簿で煙硝と硫黄を手に入れた者と同じ名を見つけました。

結局あの方か

ジェイは帳簿を借りて店を出ます。すると荷物を背負った商人とぶつかってしまいました。

ああ! なんてこった

背負っていた荷物を落とされた商人は怒ります。

すみません 考え事をしていました

ジェイは落ちた荷物を拾おうとしますが商人に止められます。

もういいです 自分でやりますから行ってください

すみません

ジェイは帳簿の包みを拾うと歩き去りました。しかし商人はカプスの手のものでジェイの包みを別の包みとすり替えていました。

***

今誰だと申した?

ファンはジェイに問いました。

煙硝と硫黄、蜜蝋を同時期に買ったのは本当に・・?

紛れもない事実です 三箇所から帳簿を借りてきました

ファンはジェイの抱えている包みに目をやります。

見せてみよ この目で確かめる

ファンに言われジェイは包みから帳簿を取り出します。 

***

王も三冊の帳簿を見ていました。

煙硝、硫黄、蜜蝋 火が燃えたのは落雷のせいではなくこの者の仕業だと?

王は絶望したように帳簿を持ってきた相手を見つめました。

***

ソンオンが屋敷に戻ると門の前に兵士達が並んでいました。

ここで何をしているのだ

聞かれても無言の兵士達を見てソンオンは屋敷に入ります。すると家の者が集められ地面に座らされていました。

母上?

ソンオンは泣いている母親に駆け寄ります。

なんと無礼なことを!

ソンオンは役人を睨みました。

ここをどこだと思っているのだ?

私は王命で来ただけです

役人は答えると屋敷の中にいるジュンオンに呼びかけました。

ハン・ジュンオンは出てこい! 王命であるぞ

ソンオンは姿を現した父親を見つめます。

父上・・

罪人ハン・ジュンオンを王室を侮辱した罪で連行せよ、という王様の命である

役人は告げました。

何をしている? 罪人を捕らえよ

兵士達がジュンオンを捕らえようとするのをソンオンは止めました。

王室を侮辱しただと? わかるように説明せよ

ソンオンは叫びますが兵士達はジュンオンを捕らえようとします。

やめぬか!

そこにファンが来て兵士達を止めました。

説明は私がする

世子様

ソンオンは後ろに従っているジェイに目を向けます。

(この間会ったのは私を監視していたのか?)

***

ファンはソンオンやジュンオン達にスモモの木が雷で燃えた話をしました。

兵士長も知っての通りスモモは”李家”を表す それで宋家が李家を滅ぼすという呪いが天の思し召しと思われた だが事実は違った

ソンオンはファンの話に目を見張ります。

スモモの木が燃えたのは天の思し召しではなく人の仕業だったのだ

ソンオンはジュンオンを振り向き父親の顔を見つめました。

煙硝と硫黄を使い雷が落ちたかのようにはげしく燃やし木に蜜蝋を塗り火が消えないよう細工し不思議なほど長く燃えた 実に巧妙に考えたものだな 左議政

ファンはジュンオンに言いました。

この家の使用人が主の命で蜜蝋を買ったそうだが、それは本当か

違います 世子様 私が命じたのです どうしても蜜蝋が必要でした 父は関係ありません

ソンオンはファンに訴えました。

だが左議政は軍器寺で煙硝を受け取ったとか

さようでございます 世子様

それだけではない 商人に頼み硫黄まで買ったとか

ジュンオンは頷きます。

はい さようでございます

父上・・

火薬の材料である硫黄と煙硝を自分の屋敷に持ち帰った 驚くべきことに左議政の買ったものがあろうことか亡霊を装い王室を呪い脅迫する事件で使われた 左議政、これにどんな意味があると思う?

ファンはジュンオンに問いました。

逆心を抱いていることの証しといえるのではないでしょうか

ああ・・!

ソンオンの母親が絶望して呻きました。

父上! 何をおっしゃるのです? ”逆心”などと口になさるとは!

ソンオンがジュンオンを責めました。

臣下の罪で反逆ほど重い罪はない 反逆の罪は天地が容認せず国も許さぬこと 反逆を主導したものは磔とし一家は奴婢の身分となるか島流しとし家は断絶になると決まっているのだ  

ファンはソンオンを見ました。

わが国の法をそちも知っているだろう? ハン・ソンオン

ソンオンはファンの前に跪きました。

世子様、調べる猶予を頂きたく存じます 必ず父の潔白を明らかにします

ファンは役人を振り返りました。

私の説明と王命はあっているか

相違ございません

役人たちはジュンオンを捕らえようとしますがファンは止めました。

待つのだ 倉の戸を開けてみよ

は? なぜですか

左議政と兵士長の潔白を今から証明する

***

ファンたちは倉に入ります。倉の中にはジェイとの婚礼品が置かれていました。ファンはジェイを見ますがジェイは目を逸らしました。

良質な蜜蝋で作ったロウソクだな

ファンは花で飾られた婚礼用のロウソクを見て言いました。

蜜蝋はロウソクを作るのに必要だ

ファンはソンオンを見て微笑しました。

左議政は婚礼を盛大に祝うつもりだったのだろう

ファンは火薬の納められた箱を開けました。

花火に使う火薬だ 硫黄はこれに必要だった さて残りは一つだ

ファンはジュンオンを振り返ります。

左議政、煙硝はどちらに?

ジュンオンは棚から箱を取り出しファンの前に置きました。蓋を開けると煙硝が入っていました。

以前開城府長官から瓦の修繕のために煙硝を送ってくれと頼まれました かつての王が大事にしていた東屋を管理していたのですが大雨で屋根が壊れて修繕したいとのことでした

ジェイはジュンオンの話にうつむきます。

息子が開城に行く際にお持ちする予定だったのですが・・

あのような事件が起り渡せずに保管していたのだな

ファンはジェイを見つめました。そして言いました。

聞いたか これで左議政と兵士長の潔白は証明できたろう?

ファンは役人達に聞きました。

はい 世子様

ならば答えよ お前たちを来させたのは何者だ?

***

ジュンオンたちを陥れようとしたのはウォンボでした。ウォンボは王に報告していました。

王様の命によりハン・ジュンオンの屋敷に役人を送りました 法に基づき罰して下さい

うむ・・

忠臣のジュンオンを失うことになり王は落胆します。

***

ファンは役人に伝えました。

そちを送ったものに事実を伝えよ 左議政の無実は私が王様に伝える

はい

役人達は帰って行きました。ジュンオンはファンに頭を下げます。二人は微笑み合いました。

***

ソンオンは屋敷を出ていくファンとジェイを呼び止めます。

世子様

ファンとソンオンは向き合います。

もう私を信じていらっしゃらないのかと・・

ある者に言われた 「信なくば立たず」

ファンはジェイとの話を出します。

そうであってこそ国を守れると 国を守ることと人を守ることは同じだと

そう話したのは・・コ・スンドルですか

ソンオンはジェイを見ます。

そしてこうも言った 「その親を失わず」

いずれ大成する君子は頼れる者を失いません

ソンオンはファンの話を続けます。

そちを失わないためにそちを信じたのだ

私と一族を信じるために煙硝と硫黄、そして蜜蝋を何故買ったのか、何に使ったのかお悩みになったことでしょう

ソンオンはファンに言いました。

この事件より前

ジェイがファンに帳簿を見せようと包みを開くと全く別の本が入っていました

どうして? 帳簿を入れておいたはずなのに

ジェイは商人の男とぶつかったことを思い出します。

店を出たあと商人とぶつかったのでその時にすり替えられたのでしょう 誰かにつけられていたのかもしれません 誰が持っていったのでしょう

左議政の政敵、右議政チョ・ウォンボだろう あのずる賢いチョ・ウォンボなら帳簿の意味がわかるはずだ そして気づいてからすぐさま手を打ったのだろう

右議政が・・

機会を逃すやつではない 獲物を前にすればなおのこと迷わない

ファンは語気を強めました。

左議政と兵士長が危ない

では世子さまは左議政様を信じるのですか

もし左議政と兵士長が潔白なら何か理由があって蜜蝋と煙硝、硫黄を手に入れたはず 何故それが一度に必要だったのか・・

世子様 屋敷の倉を調べれば・・

何故必要だったか知ることができるな

ジェイは頷きますが不安げにファンを見ます。

ですが世子様、倉の扉を開けて・・

信頼を裏切られたら?

左議政は逆賊として捕らえられハン一族は滅びることになる そうなればチョ・ウォンボとその一族は政敵を排除しもっと大きな力を持つでしょう

ファンはジェイの言葉に黙ります。

世子様 兵士長ハン・ソンオンのことを信じられますか

ファンは呪いの書を入れた箱を見ました。

以前そちが言ったように呪いの書を受け取らなければ

友はお前に背き刀を向ける

呪いの書の言葉がなければ間違いなく私は長年の友である兵士長を信じて倉を開けただろう

ジェイは頷いて視線を落とします。ファンは意を決したようにジェイに告げました。

私はあの屋敷の倉を調べる 左議政と兵士長を信じてみるぞ

世子様・・

ファンはソンオンに言いました。

もう一度私の友になってくれるか

ソンオンは目を潤ませます。

世子様 私はこれまでもずっと世子様の友でした

ソンオンは流れる涙に戸惑います。

困りました 何故涙が出るのでしょう

奇跡ですよ 人が出会い互いを頼って信じること

ジェイが言いました。

ああ 本当に奇跡だな

ソンオンは答えます。

これから毎日そんな奇跡をおこそうと思う 友と共に その友を信じて 友を守りながら

ファンは話しました。

ドラマ(第9話)の感想

誰も信じられず孤独だったファンもジェイを信じることでソンオンにも心を開き友情を再び繋ぐことができました。冷たく凍っていた心が溶けてこれからは本来のファンを見ることが出来そうですね。

それにしてもこんな手の込んだ復讐をする碧川の宋家とは何なのでしょうか祈祷師やシム・ヨンはお香の香りで幻惑されて人を殺めたのでしょうか(この展開だとシム・ヨンがジェイの家族を殺したんだろうし・・他に容疑者もいないし)。それとも二人は宋家の残党なのでしょうか?ミョンジンの師匠だというムジン法師も白髪でしたね。食堂のマンドクとの関係も気になります。

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