こんにちは。カナエです😊
今回はこれまでの長いカナエの人生で全く興味がなく知らない世界だった茶道を扱った映画「日々是好日」(にちにちこれこうじつ)を鑑賞してへえぇ~~と感心しちゃったんでそんな感想も含めて記事にしたいと思います💛
(ちなみに「日々是好日」というのは毎日が良い日みたいな意味ですね。)
ゆったりした時間が流れる茶室の風景と移ろいゆく季節の静かなハーモニーが心に染み入る映画
映画データ
製作年 2018年 邦画
監督 大森立嗣
脚本 大森立嗣
原作 森下典子
音楽 世武裕子
キャスト 黒木華、樹木希林、多部未華子、鶴見辰吾他
🍵映画のあらすじ(ネタバレ)
ちょっと私的な感想を先に言っちゃいますが、実はカナエはお茶(茶道)がとっても苦手。まず畳にずっと座ってると足がしびれちゃう(←体重重いからね!)。そのうえ形式的な事柄をこなすのが苦痛な性分で何故そうするのか?が先に立っちゃう・・だから形式を重んじる茶道は100%嫌いなわけです。
まあお茶菓子目当てに高校の文化祭などで参加もしてみましたが、美味しい!と味わってさっさと退散。茶道の極意なんて全くわかろうともしませんでした。畳に日本情緒は感じてはおりましたが、この映画を観て初めてちょこっと納得がいった具合です。
それではあらすじです!↓
人生の目標を見つけたいのに見つけられずとりとめのない日々を送る20歳の大学生、典子(黒木華)は母親からお茶の習い事でしてみれば、と勧められます。するとちょうどその時家にいた同い年の従姉妹の美智子(多部未華子)が俄然やる気になって一緒に“お茶”をやろうと言い出しました。典子は美智子に引っ張られるようにして武田先生(樹木希林)の教えるお茶教室を訪ねるのでした。
<画像出典>https://eiga.com/movie/88063/gallery/
お茶のお稽古は湯の汲み方、畳の踏み方、茶碗の持ち方などすべてが形式的に決められていてそれに従わなくてはなりません。なぜこんなことに意味が・・・と戸惑う二人。先生に訊ねても「お茶はまずは“形”、それが出来て初めて“心”が入るもの」と受け流されます。合点の行かぬ二人ですが稽古に通うようになります。
<画像出典>https://eiga.com/movie/88063/gallery/
大学の卒業時期が来て、美智子は貿易商社に就職が決まりした。けれど典子は志望の出版社に落ちて就職は諦めます。将来の分かれた二人ですが大きなお茶の催しに一緒に参加してみます。その後美智子は就職してお茶をやめ、典子だけが出版社でアルバイトをしながらお茶を続けるのでした。
<画像出典>https://eiga.com/movie/88063/gallery/
お茶を続けて数年、典子はある事に気づきました。梅雨時の雨と秋雨の音の違い、湯の音と水の音の違い、そして掛け軸の字を眺めると自然にその風景が頭に広がります。典子はそんな自分の変化に驚くのでした。
決まりごとだらけのお茶の宇宙の外側には“自由”がある・・
お茶を続けて10年、美智子は結婚しましたが典子はまたも就職試験に落ちてしまいます。茶道ではベテランの域になりましたが正確な所作や知識で後輩に抜かれ、武田先生からはもっと工夫をするようにと苦言を呈されます。そんな自分がお茶を続けるべきか疑問を感じる典子ですが、私生活では大学時代の恋人には失恋したものの新しい恋人も出来て多忙な日々を送っていました。
フリーライターになって一人暮らしをする典子はあまり実家に帰らなくなっていました。たまに帰ると父親がご飯を食べて行けと言いますがなかなか時間がなくてすぐに帰ってしまいます。ある日恋人と約束して出かけようとしている典子の処へ父親から「近くに来たからお前のアパートに寄ってもいいか」と連絡が来ます。時間がないの、と断ってしまった典子に残念そうな様子の父親の声・・それからほどなくして父親は倒れ帰らぬ人になってしまいました。
・・ショックを受け気の塞ぐ典子に武田先生が寄り添ってくれました。
<画像出典>https://eiga.com/movie/88063/gallery/
それから20数年ずっとお茶を続ける典子。お茶は五感を際立てせてくれるものだと感じるようになります。激しい雨の日は雨の音を、雪の日は雪を、夏には夏の暑さを、冬には冬の冷たさを全身で感じ取る。
それがお茶というものなのだ。
そんなふうに典子のお茶とのつきあいは続いていきます・・。
🍵映画の感想
この映画を観て人間はずっと変わらないんだなあと思いました。
枕草子を思い出したの。春はあけぼの・・ってやつです。春、夏、秋、冬、人は季節を感じながら生きている。静謐なお茶の時間はそうした感覚を鋭敏にしてくれるんでしょうね。人生はままならないからそんな自然との繋がりを感じてホッとする、人間も自然の一部で自然の中に身を委ねる・・そういう貴重な体験をもっとした方がきっといいんだろうなあ。いまどきの人たちがなんか殺伐としているのはそうした感覚が薄まっているからなのかもしれません。
まあ今はコロナという自然の恐ろしい面に遭遇してますが・・いい事も悪いこともあるのが自然。私達人間もうまくバランスをとりながら壊すことなく生きていかれたらいいのですが。
<画像出典>https://eiga.com/movie/88063/gallery/
樹木希林さん演じる武田先生が映画の終わり近くで“変わりない毎日を送れることが素晴らしい”みたいなことを言ってましたが、この映画の公開を見ることなく亡くなったんですよね。ホント明日や明後日が同じようにやってくることが幸せなことなのね。無事是名馬ってことか💛
最後にもう一つ。鶴見辰吾さん演じる父親が優しく暖かくて良かった。カナエにもこんな娘の時期があったなあ・・と久しぶりに亡くなった両親が恋しくなりました。
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