こんにちは。カナエです。
今回は動画配信ではまってしまった映画「説き伏せられて」を詳細したいと思います。
昔の恋人に再会した主人公はおろおろするばかり
🌷映画データ
2007年 英国
エイドリアン・シェアゴールド
Persuasion
ジェーン・オースティン
サリー・ホーキンス、ルパート・ペンリー=ジョーンズ他
🌷映画のあらすじ(ネタバレ)
準男爵エリオット家は当主サー・ウォルターの贅沢な生活が祟って家族の屋敷、ケリンチ邸を人に貸すことになりました。
ウォルターの次女のアン(サリー・ホーキンス)は大好きな我が家から離れることを哀しみますが、屋敷の借り手が海軍提督のクロフト夫妻であることを知って驚きます。何故ならクロフト夫人の弟、フレデリック・ウェントワース大佐(ルパート・ペンリー=ジョーンズ)はアンのかっての恋人だったからです。
けれど当時まだ19歳だったアンは彼との結婚を周囲から反対されて諦めたという経緯がありました。それはウェントワースがまだ若い海軍士官で財産もあまりなかったという理由からでしたが、今やウェントワースは出世して大佐となり裕福になっていました。
あんなに心を一つに出来る方はいなかった・・・
アンは8年前彼と別れたことを悔やんでいましたが、そんな気持ちを彼に伝えることが出来ずにいました。
父親のウォルターと長女のエリザベスはバースに移ることになりましたが、アンは具合の悪い三女のメアリーの世話をするよう父から命じられ、ケリンチ邸の近所に嫁いだメアリーの屋敷に暫く滞在することになりました。
ケリンチ邸にはクロフト夫妻が移り住み、ウェントワース大佐も訪ねてきてメアリーの屋敷にも挨拶にやって来ました。
メアリーの夫、チャールズの二人の妹ルイーザとヘンリエッタは端正な顔立ちの大佐を見てはしゃぎますが、アンと大佐の再会はきまずいものでした。大佐は殆どアンの顔を見ようとせず、その冷淡な態度にアンは人知れず涙を流すのでした。
<画像出典>http://felicelog.blogspot.com/2010/06/persuasion-2007-review.html
しかし大佐を気に入ったチャールズたち家族は食事に招待し、一緒に遠出に出かけるようになります。チャールズの妹ルイーザは明らかに大佐に好意を持っている様子で積極的に彼と話していましたが、控えめなアンは離れてみているだけでした。
メアリーの夫でアンの義弟のチャールズは最初アンに求婚したいきさつがありアンに優しく接してくれます。遠出の際、皆で小川をわたるときがありアンが滑って怪我をしてしまいましたがウェントワースはアンを気遣ってはくれずさっさと先に行ってしまいました。傍にいてくれたのはチャールズでしたが、アンは妹に申し訳なく思います。
ウェントワースの二人の友人がケリンチ邸を訪ねてきたこともあって、チャールズの家族との交流はさらに賑わうようになりました。アンはウェントワースとルイーザをながめながら二人は結婚するのだろうと悲しく思っていました。
しかしあるときルイーザがふざけて頭部を打ってしまい、アンとウェントワース大佐の二人が血を流して倒れたルイーザを率先して介抱しました。そこで初めて二人の目が合い見つめ合います。
その日屋敷まで女性たちを馬車で送ったウェントワースはアンと短い会話をしました。アンは父のいるバースに行くと大佐に伝えました。
ごきげんよう・・
馬車で去っていく大佐を見送りながらもう会うことはないと暫くそこを動けないアンでした。
バースではそれまで父親のウォルターとそりの合わず疎遠だった従兄のエリオットが度々家を訪れる客人になっていました。
エリオットはアンに興味を示し、二人の仲は評判になっていきます。
しかし温泉地バースに湯治にやってきたクロフト夫妻がエリオット家の屋敷を訪れた際、アンはルイーザがウェントワースの友人と結婚したと聞かされます。ウェントワースと結婚するものとばかり思っていたアンは驚き、同時にルイーザの相手がウェントワースでなかったことを内心喜ぶのでした。
更に驚いたことにウェントワースがバースにやってきて二人はばったり出会います。メアリーの屋敷で会ったときはアンに冷たかったウェントワースですが、今はアンをまっすぐ見つめて言いました。
最愛の人は決して忘れない・・
アンの心は踊りますがそこにエリオットがやってきてアンを連れて行こうとしました。
音楽はお好きでしょ?
アンはウェントワースを振り返りながら演奏会に誘いました。
アンに言われた演奏会にウェントワースはやって来ますが、アンの隣にエリオットがいると出て行ってしまいます。彼を必死で追いかけるアンですが後ろからエリオットもやって来ました。二人を見るとウェントワースは去ってしまいます。
次の日ウェントワースから手紙を受け取るアン。手紙には午前11時に会いたいと書いてありましたがもうその時刻が迫っていました。出かけねばと思った矢先にメアリー夫妻が現れてひきとめられたアン。父親たちも出迎えて玄関は歓迎ムードであふれました。
そんなことよりも彼に会わなくては・・とアンが焦っていると折よくウェントワース自身が訪ねてきました。
こちらに
皆が注視する中でアンは彼を部屋に招きました。
二人きりになるとウェントワースはエリオット氏とアンが結婚すると聞いたと告げます。
クロフト提督はアンが結婚するならケリンチ邸をお返しすると言っています
いいえ
アンははっきりと言いました。
私は結婚しません
大佐の顔が輝きました。
事実無根ですか
そうです
そこへ友人のラッセル夫人が入ってきてアンと話そうとしたので大佐は出て行ってしまいました。
あなたエリオットと・・
大佐に話があるの
アンはウェントワースを追いかけますが彼は屋敷を出て行っていました。
それでもアンは彼を追って走ります。
彼の滞在するホテルに行くと不在でしたが、彼の友人がウェントワースの手紙を渡してくれました。それにはアンへの愛が綴られていて、アンはさらに彼を追って走ります。
やっとクロフト夫妻を見つけましたが、ウェントワースはあなたの家に行ったと言われてしまいました。
<画像出典>https://www.pinterest.jp/pin/382946774544406137/
再び自分の家まで走りやっと恋人の姿を見つけたアン。肩で息をしながらアンは言いました。
あなたと結婚します
二人はついに口づけをかわすのでした・・。
🌷映画の感想 ―控えめすぎるアンにじりじり!―
女流作家ジェーン・オースティンの小説の主人公はこういう内気な女性が多いのよね。もしかしたらオースティン自身が内向的な女性だったのかも。このサイトで前に記事にした映画「いつか晴れた日に」の主人公も何年も愛する男性を待っていましたからねえ。英国の中流以上の(ある程度資産がある)家庭の適齢期の内気な女性の恋愛っていうのがオースティンの小説の定番だけどカナエはオースティンが好きなんですよねえ~。主人公に勇気がなくて好きな相手に告白できないところがもどかしいんだけど、そこがまたいいんですよ(*^_^*)。それにしてもこの時代の人たちってお金があるせいか仕事をしているように見えない。みんなで(シルクハットやドレス姿で)交流しながら山や湖沼地帯を歩くのは風流だけど、歩きづらそうなんだよね。ウォーキングシューズの無い時代、良く歩いてるなぁ~と感心しちゃう。
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