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母国で公開禁止になったベトナム映画「第三夫人の髪飾り」の3つの注目点は?加えてネタバレあらすじや感想も!!

映画記事

こんにちは。気持ちの良い季節になりましたね 。カナエです(´▽`)

今回はベトナム気鋭の女性監督、アッシュ・メイフェア監督の映画「第三夫人の髪飾り」をご紹介します。

<画像出典>https://eiga.com/movie/90522/gallery/

19世紀の虐げられた女性の哀しみを美しく描く!

映画詳細

製作年   2018年

監督           アッシュ・メイフェア

脚本    アッシュ・メイフェア

美術監修  トラン・アン・ユン

キャスト  トラン・ヌー・イェン・ケー、マイ・トゥー・フォン、

グエン・フオン・チャー・ミー他

映画のあらすじ(ネタバレ)

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19世紀の北ベトナム。14歳の少女メイが大地主の富豪の妻になるべく花で飾られた船に乗って川を渡ってきました。メイが嫁ぐ養蚕を営む広大な屋敷には第一夫人、第二夫人が既にいて、その息子や娘もいる大所帯でした。

<画像出典>https://eiga.com/movie/90522/gallery/

穏やかな微笑が魅力的な第一夫人は跡取りになる息子が一人いましたが、それ以降は流産ばかりで子を成していません。また色香を放つ第二夫人は娘ばかり三人でした。第三夫人となるメイは跡継ぎの男子を産む使命を担って嫁に迎えられたのです。

<画像出典>https://eiga.com/movie/90522/gallery/

婚礼の祝いの後、初夜を迎えるメイに先輩の夫人たちは床での振舞い方を伝授します。第二夫人のスアンは髪飾りを使いながら旦那様が喜ぶ女性のしぐさを教えますがその様子は豊潤なエロスに満ちていました。

そして翌朝。無事に初夜を終えたメイたちの使った血の付いた敷布が表に翳されます。それはメイが処女であることを家族や使用人に知らせる為の儀式でした。

メイは年の近い第二夫人の娘たちと親しくなり、屋敷での暮らしに溶け込んでいきます。第一夫人、第二夫人は子供ほどに年の離れたメイに優しく接してくれました。ほどなくメイは妊娠します。

画像出典>https://eiga.com/movie/90522/gallery/

しかし第二夫人スアンは第一夫人の息子ラオとの情を交わしていました。それが家族にばれてラオは父親に罰せられスアンは寺に送られます。無理やり結婚させられたラオは幼い妻を拒絶したことで妻は自殺に追い込まれるのでした。

ラオが結婚したことでスアンは娘たちのもとに戻ってきて暮らしは元に戻ります。お腹の大きくなったメイに優しく接するスアン。

「あなたを愛してる」

メイはスアンにキスします。

「私も愛してる。娘のように」

スアンは柔らかくメイを押しとどめるのでした。

まだ大人になっていないメイの出産は命がけのものでした。けれど生まれたのは女の子で男の子を期待した周囲の反応は冷ややかです。むずかる娘に手を焼くメイ・・そしてついにその口元に毒草を持っていくのでした・・。

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映画の注目ポイント

第3夫人
 <画像出典>https://eiga.com/movie/90522/gallery/

この映画はまだ14歳の第三夫人メイの目線から描かれます。蚕から絹を作る広大な屋敷の第二夫人の幼い娘たちとの交流やメイ自身の出産、子育ての日々が綴られていきます。

注目ポイント1 どこか懐かしさを感じさせる美しい自然風景

アジアの近い国でありながらあまり日本に知られていいないベトナムという国。情報がなければ中国の田舎の物語だと思ってしまったかも・・その区別が良くわからない。ただ平たいメイの鼻の形が東南アジアのどこかの国だと思わせます。

けれどメイフェア監督の桃源郷を思わせる自然描写は観客の心をつかみます。舞台となった北ベトナムのチャンアンは世界遺産に登録されたベトナムの秘境で、揺れる竹の翠、灯るランタンの赤い輝き、澄んだ水流、ピンクの野の花など・・過去の記憶の中の原点の風景として私達日本人のDNAに訴えてきます。

注目ポイント2 女性監督のたおやかな官能性

初夜を迎える少女メイの裸の体に落とされる卵黄・・流れるそれを吸い込む夫。夫婦の床の場面には女性の戸惑いから静かに耽美的に描かれいき、14歳の少女の結婚という社会的な罪の雰囲気を消し去ります。

また夫人たちとメイとの場面は女性の二の腕や肘の柔らかさなどが絵画のように美的に描かれます。

画像出典>https://eiga.com/movie/90522/gallery/

注目ポイント3 子供を産むことしか価値を認められない一夫多妻時代の女性たちの哀しみ

男児を望まれながらメイが産んだ子供は女の子でした。男の子ならもてはやされたのに一人でポツンと赤ん坊の世話をするメイは孤独です。思わず子供に手をかけてしまう・・。

また嫡子のラオに嫁いだ15歳にも満たない娘は大人の女性である第二夫人スアンとは雲泥の差があってはラオに相手にされません。婚姻での失敗は人生の終わりと悲観して自殺してしまう・・。

映画の中の女性たちはそんな自分たちの境遇について表立って語りません。それでも男になりたいと言ったスアンの娘の一人が長い髪を切って水に流す最終場面がそれがこの映画の訴えたいことを象徴的に表わしています。

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この映画の感想

第3夫人

画像出典>https://eiga.com/movie/90522/gallery/

映画「第三夫人の髪飾り」は製作陣とキャストが数カ月ロケ地で19世紀の暮らしをして過ごしたそうで、演じる役者さんがまるでその土地の生粋の人のように農作業をしていて生活感がありました。

特に驚いたのは治らない病気の馬に毒草を与えて安楽死させるシーン(これを見たメイが後に赤ん坊に毒草を与えますが・・)。第一夫人が倒れている馬の口に草をもっていくと夫人の目線と馬の目線がぴったり合う。馬は何かを言わんとして唸り声をあげますが・・一体どうやって馬とあんなに自然なシーンが撮れたんだろうかと奇跡のように感じました。

女性差別の点から母国ベトナムでは公開禁止になってしまいましたが国外では数々の賞を受賞した評価の高い作品です。きっとベトナムの人も自分の国の優れた監督の映画を観たかったんじゃないかなと思います。

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