ロシアの女帝「エカチェリーナ」の野望を描いた「 THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~」はブラックユーモアがあふれながらもテンポの良さと機知にとんだ台詞がたまらないヒューマンドラマ!”
こんにちは。カナエです✋。
今回はアマゾンのプライムビデオで配信中のドラマ「 THE GREAT ~エカチェリーナの時々真実の物語~」をご紹介したいと思います。
<画像出典>https://www.superdramatv.com/lineup/SNN000004741.html
ロシアの宮廷ってこんなだったの?とちょっとびっくり
🌹ドラマデータ
🌹ドラマのあらすじ(1話~10話・シーズン1)
北ドイツの貧乏貴族の娘だった少女エカチェリーナ(エル・ファニング)は母親の縁がきっかけでロシアの皇帝ピョートル(ニコラス・ホルト)の妃候補となり結婚、皇后となりました。
若い美男子の皇帝とのロマンチックな愛ある暮らしを夢見ていたエカチェリーナでしたが現実は真逆。夫のピョートルは残酷できまぐれな性分で、彼にとって皇后は跡継ぎを産むためだけの存在でした。

失望したエカチェリーナは母国へ逃げようとしますが失敗。世話づきの召使マリアル(フィービー・フォックス)と親しくなり秘密を打ち明けあう仲になることでやっと気持ちが安定しました。マリアルは元は貴族の身分だったのに父親が皇帝の不興を買ったせいで下働きに落とされてしまったことで皇帝を憎んでいました。
エカチェリーナはピョートルが皇帝の権力を濫用して臣下の命を平気で奪うことに激怒します。妻として忠言しますが、逆に自分まで夫に疎ましがられ殺されかけてしまいました。夫を見限ったエカチェリーナは自分が女帝になることでロシアを救おうと思い立ちます。そしてマリアルとともに仲間を集めてクーデターの計画を練るのでした・・。
🌹ドラマの感想・・シニカルな風刺の中にもエカチェリーナの若い情熱が輝く!
【エカチェリーナの苦悩】
ハラショー!
そう叫んで皆でグラスを割るのが習わしの宮廷に目を見張るエカチェリーナ。
もったいないからやめませんか・・?
おずおず夫に切り出しても怪訝な顔をされるばかり。
荒唐無稽な宮廷での皇帝の傍若無人さに最初はオタオタのエカチェリーナ。それでもなんとか夫を愛そうと努力します。一人で朝食をとりたいと言う夫に話すことが夫婦だと寄り添います。

しかし夫、ピョートルの方は寵臣グレゴールの妻のゲオルギーナを愛人にして夫の前であからさまにベッドを共にするような御仁。エカチェリーナが訪れると二人のベッドに引き込まれてしまいます。そんな堕落した夫とはとても過ごせない、と表面上は(反抗すると殺されちゃうので)従順さを装いつつ、内心では謀殺してやろうと考えるのも当然と言えば当然ですよね。
【それでも魅力的な皇帝ピョートル】
しかしその時のノリで自分が皇后にプレゼントしたでかいクマ(ロシアだから😓)を銃で撃っちゃってクマを可愛がっていたエカチェリーナを泣かせたり、はずみで臣下を撃って「あ、悪い」で笑ってすます残酷な皇帝ピョートルなんですが、愛する母親の亡骸をミイラにして保存してその前で涙を流したり、偉大だった父のピョートル1世を思い出しては悲しがる憎めないところもありました。
そしてエカチェリーナがとても賢いことがわかるにつれて惹かれていき、自分は皇后に恋していると公言する天然さというか幼さというか、とってもキュートなところもあるんです。それをニコラス・ホルトという役者さんがとっても上手に演じています。

結局エカチェリーナは自分に子犬のようにすり寄ってくるピョートルを完全に憎めない。自分はこの暴君からロシアという国を救うんだと言う理想はもちろん捨てませんが、皇帝を殺さずにクーデターを起こせば気性の激しい皇帝の怒りを買って逆襲され自分が殺されてしまいます。
妻としての愛情と皇后としての理想の間で揺れるエカチェリーナ・・史実では結局危険だからと暗殺されてしまいましたがこのドラマではピョートルはどこまで生きられるんだろう?
シーズン2も製作されるようなので夫婦の物語としても興味深いので、是非続きを見たいなと思います♥。
【豪華な俳優陣のユニークな演技が見もの】
歴史ドラマでありながら現代的な台詞がとても新鮮に聞こえるこのドラマ。さすが映画「女王陛下のお気に入り」の脚本家で「アカデミー賞脚本賞」にノミネートされたトニー・マクナマラ製作のドラマです。
エカチェリーナ役のエル・ファニングが初々しく可愛いので、こんな女の子が野蛮なロシアの宮廷に馴染めるんだろうかと最初は心配で見ていましたが、読書家で西欧思想に通じる彼女が徐々に我儘な夫を懐柔していく様子が痛快!女性だってやられっぱなしではいませんという、たくましい女帝となる人の片鱗が若いころでも見られましたね。

そしてエカチェリーナが頭のまわる召使のマリアルとタッグを組んだのも面白いし、その親類で皇帝も一目置くサムサ大司教役のアダム・ゴドリーの奇々怪々な容貌や、蝶々を飼いならしていつもそばで飛ばしているファンタジックな皇帝の叔母さん(でも必要とあれば人も殺す怖い方なんですが・・)、皇帝に妻を寝取られても従うだけの寵臣グレゴールがこっそり皇帝の食べ物に毒を入れちゃうなどブラックだけど笑えるエピソードが満載で退屈しない傑作です!
(それにしても当時のロシアの宮廷ってこんなものだったのかなとちょっと考えさせられましたね。揶揄しているのかな・・あくまでフィクションでしょうけど('◇’)ゞ。)
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません