映画「ずっとお城で暮らしてる」で姉を慕う妹が邪魔ものにした残酷な仕打ちとは?そのネタバレあらすじ、感想も!!

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映画記事

こんにちは。カナエです。

今回はコロナ禍のせいで劇場未公開になったけれどなかなか面白かった映画「ずっとお城で暮らしてる」をご紹介したいと思います。

映画「ずっとお城で暮らしてる」は少女の不気味な純真さに観るものは戦慄する

🏰映画データ

製作年

2019年

監督

ステイシー・パッソン

原題

We Have Always Lived in the Castle

原作

シャーリー・ジャクソン

脚本

マーク・クルーガー

キャスト

タイッサ・ファーミガ、アレクサンドラ・ダダリオ、クリスピン・グローバー他

🏰映画のあらすじ(ネタバレ)

メリキャット(タイッサ・ファーミガ)と姉のコンスタンス(アレクサンドラ・ダダリオ)ジェームズ叔父(クリスピン・グローバー)と共に丘の上の広大なお屋敷で暮らしていました。この映画はメリキャットの独白(ひとりごと)から展開していきます。

私はメリキャット・ブラックウッド

18歳で姉さんのコンスタンスと暮らしている

姉さんはこの世で一番大切な人

メリキャットの一族は裕福で代々このお城のような屋敷に住んできました。けれど6年前ある恐ろしい事件が起こって残ったのはメリキャットと姉のコンスタンスとジェームズ叔父だけになりました。その事件とはメリキャットたちの家族が殺されたというものでその犯人はコンスタンスだったと噂されていました。最も証拠不十分でコンスタンスは無罪になったのでこうして三人で暮らせているのですが・・。

罪を疑われたコンスタンスは人の目を怖れて屋敷から一歩も出なくなり、ジェームズ叔父さんは事件のショックで精神を病んでしまっていました。それで食料品の買い出しなどはメリキャットの役目になっていました。

<画像出典>https://fwest.exblog.jp/24155162/

私は火曜日が大嫌い。私たち屋敷の者を忌み嫌う町に買いものに行かなくてはならないから

買い出しの日にはメリキャットは庭に銀貨を埋めました。それは魔法の本を読んで得たメリキャットのルールで、残酷な者が触った物や邪悪なものを庭に埋めると自分が守られると信じていたからです。

けれど買い物に行くと町の人々からはたいがい罵声を浴びせられました。

ネズミ食いのメリキャット!

子供にも罵られます。

それでもかまわない 姉さんとの日々が穏やかであれば

姉のコンスタンスはにこやかな美人で屋敷の家事をすべて行っていました。病んだジェームズ叔父さんは弟ジョンたち(メリキャットたちの父)の殺された一日の事件の執筆をしようと毎日事件の話をします。時々母親の知人だったルシルが訪問に来ますがメリキャットは日常を破る訪問を嫌っていました。

三人の閉じた世界を愛していたのです。


けれどもある日変化が訪れます。音信不通だった兄のチャールズが突然やってきたのです。数日滞在する予定だったチャールズはコンスタンスに取り入ってずるずると滞在をのばしました。病んだジェームズ叔父や愛想のないメリキャットとはまともに会話できないこの屋敷で、チャールズが世話をしてくれるコンスタンスと親しくなるのは当然の成り行きでもありました。

でも明らかにチャールズの狙いはブラックウッド家の財産で、そのためにコンスタンスを誘惑する意図は見え見えでした。

けれど姉以外はすべて“敵”のメリキャットにとってチャールズは耐え難く邪魔な存在でした。

<画像出典>https://fwest.exblog.jp/24155162/

なんとかチャールズを追い出そうとメリキャットは(父親、ジョンの部屋に寝泊まりしていた)彼の部屋を汚し、庭の木々をベッドに投げつけ水をかけてやりました。

メリキャットがしたことだと知るとチャールズはかんかんに怒りました。チャールズと親しくなっていたコンスタンスはただにこにこと笑うばかり・・けれど妹を庇おうとはしませんでした。

お仕置きしてやる

チャールズの言葉にメリキャットは森に逃げ自分の掘った穴の中で眠るのでした。

チャールズに姉を奪われることを恐れるメリキャットは再びチャールズの部屋に忍び込んで今度は火をつけました。炎は予想外に燃え上がり、驚いたチャールズは町に知らせに行きます。消防車がやって来て消火が始まりますが、やじ馬で集まった町の人たちは燃えろ、燃えろとはやしたてました。彼らにとって屋敷の住人は妬み嫉みの対象でした。消火が終わると彼らは屋敷になだれ込み家財を持ち出したうえ、コンスタンスを引きずり出して暴行までしようとします。姉の危機をみたメリキャットは腕を引っ張って二人で森に走りメリキャットの穴で眠りました。

翌日無残な姿に変わり果てた屋敷に戻った二人。荒れ果てた家の中を歩いたメリキャットはぼそりと言いました。

皆を毒殺してやりたい

前みたいに?

そう問うコンスタンス。

ごめんなさい

あなたが父さんを殺してくれて私は助かったの 父さんは邪悪な人だった 私に辛く当たったから・・

6年前の殺人は姉のためにメリキャットがしたことだったのです。

それでも焼け残った台所でコンスタンスは料理を作って二人で食べました。玄関前には昨晩のことを悔やんだ町の人たちが野菜や料理を運んできました。

そしてルシルがやってきてジェームズ叔父さんが亡くなったから葬式に出て、とコンスタンスに叫びました。


二人は焼け残った屋敷の中で暮らしていました。姉さえいればいいメリキャットは幸せでした。

ところがまたもチャールズがやってきたのです。

チャールズは中に入れてくれ、とコンスタンスに呼びかけました。もう一度やり直そうとしつこくコンスタンスを誘います。

きみが行きたがっていたイタリアに行こうと言うチャールズの言葉にその気になりだしたコンスタンス。メリキャットは気がきではありません。

ついに開いていたドアから屋敷に入ったチャールズはコンスタンスを抱こうとしました。火事の晩のこともあり悲鳴を上げるコンスタンス。背後にいたメリキャットが瓶で殴りつけ、さらに致命傷を与えてチャールズを絶命させました

庭にチャールズを埋めたメリキャット。

大好きよ

姉はメリキャットに微笑みました。

メリキャットは幸せそうに笑顔になるのでした。

🏰映画の感想  ―殺人を犯した犯人に凍りつく―

メリキャットが異様だけどいつもわざとらしいまでに笑顔をふりまく華やかな姉も逆に怖い。

冒頭からおかしな柄のワンピースを着て(いつも変な柄のシャツを着ている)メリキャットが出てきてこの子変だな(18歳なのに・・)、と思わせる。そして姉のコンスタンスが食事だから手を洗ってと言っても蛇口から水を出すだけで手を洗おうとしない。う~~んますます変?

町に出れば子供から罵倒されるし視線はいつも下で自信無げ。姉以外の人は大っ嫌い。そんなおかしなメリキャットが姉のために犯罪を犯すのはわかる気もするけど・・

いつも笑っているコンスタンスの方が謎。コンスタンスは本当にメリキャットが好きなんだろうか?

自分のためとはいえ家族を殺した恐ろしい妹を。

メリキャットが殺人を犯すのを二度も目の当たりにしている・・。彼女は殺されることはないだろうけど裏切ったらわからないよね。もしかしたら内心おびえているのかも・・それを誤魔化すためにいつもニコニコしているのかも。

ちなみにメリキャットが庭に銀貨を埋めるのは、残酷なもの(→父たち)が触ったものだから効力があると信じている(まあメリキャットの方がはるかに残酷なんだけど)。

チャールズを殺した後はみそぎの後みたいに二人で白い服を着ているのは何だろう?二人で生きていこうと覚悟を決めたのかな?それはそれでなんだか白が無気味に見えます😓。

なんにしてもエキセントリックな登場人物にぞくぞくする映画。カナエ的には好きなタイプの映画でしたね💛。

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