こんにちは。カナエです。今回は映画「ゴールデンカムイ」について書きたいと思います。
映画に登場するアイヌの少女がエキゾチックで美しい
映画データ
2024年
久保茂昭
黒岩勉
野田サトル
山﨑賢人、 山田杏奈、眞栄田郷敦、工藤阿須加、玉木宏他
映画のあらすじ(ネタバレ)
日露戦争で活躍し不死身の杉元と呼ばれた元兵士の杉元佐一(山﨑賢人)は戦争から帰ると北海道に行き砂金採りを始めます。それは戦死した寅次という幼馴染の妻、梅子が眼病を患い目が不自由になったのを治してやりたい、その治療代ほしさからでしたが砂金は思うようには採れませんでした。
杉元は砂金採りの仕事中に後藤竹千代という酔っ払いに出会います。竹千代は酔いにまかせて杉元に”アイヌの秘蔵していた金塊”の話をしました。
竹千代の話ではその莫大な金塊をある男がアイヌ達を皆殺しにして強奪したのですが、その男は金塊の在り処を誰にも教えぬまま網走監獄に投獄されてしまいました。足の腱を切られ監獄から出られなくなった男は24人の囚人の身体に金塊の在り処を記した刺青を彫って脱獄させ、仲間に知らせようと企てた、と竹千代は語りました。
杉元はその話を聞いても”ウソ話”だと信用しませんが、ヒグマに襲われて死んだ竹千代の身体に彫られていた入れ墨を見て話は本当だったと気づきます。金塊を探そうと決めて死んだ竹千代を担いで歩く杉元ですが、自身もヒグマに襲われ殺されそうになります。その時アイヌの少女アシㇼパ(山田杏奈)が弓を射て杉元を助けました。
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<画像出典>eiga.com/movie/97036/gallery/
何故死体を連れている? 縁故のものか?
アシㇼパは杉元に問いました。杉元は死体の入れ墨をアシㇼパに見せて金塊の話を打ち明けました。するとアシㇼパは”自分の父親も金塊を奪うために殺されたアイヌの1人”だと明かします。
父親の仇を討ちたくないか 元々はアイヌの金塊だ
杉元はともに協力して金塊を探し当てようとアシㇼパを誘います。
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<画像出典>eiga.com/movie/97036/gallery/
しかし第七師団や新選組の生き残りの土方歳三らも金塊を探していて、激しい争奪戦が展開することになるのでした。
映画の感想
カナエはオババなのでこうしたコミックを実写化した血なまぐさい映画は正直苦手なのですが、北海道の自然の映像の美しさやアイヌ民族の生活などの描写に引き込まれて最後まで観てしまいました。誇張されて人間離れした人物が次々に出てくるところなどは原作のコミックから来てるんだろうなあ・・観ていて時代的な観点からも映画「るろうに剣心」を思いだしましたね。それよりもさらに残酷さがグレードアップしてましたが・・玉木宏さんが演じる第七師団中尉が気持ち悪かったです😓。
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<画像出典>eiga.com/movie/97036/gallery/
(それにしても邦画を観ると山崎賢人さんと横浜流星さん主演の映画が多いですね~~♥♥)
カナエが注目したのは山田杏奈さんが演じたアイヌの少女アシㇼパの衣装。とても綺麗な上に勇ましさもあって素敵だな、と思いました。そして北海道のアイヌの方々ってあまり世間で話題に上がらないけど、現在はどういう暮らしをしているのかが気になってきて調べてみました。
現在のアイヌの人々はどうしてる?
【アイヌ民族の歴史】
アイヌは昔は北海道や樺太、千島列島などの広大な地域に住んでいた民族で平安時代には「蝦夷」と呼ばれていました。鎌倉・室町時代には大和民族との大がかりな交易も営んでいたそうです。けれども明治になって政府主導で北海道の開拓が進むと、アイヌの鮭漁や鹿猟の権利が奪われ住居や農地も制限されて行きその後は苦難の時代が続きました。そして21世紀に入り2019年にやっとアイヌの人々を「先住民族」と明記した「アイヌ新法」が成立しました。
【アイヌ民族の暮らし】
現在のアイヌ民族の人口は数万人ともそれ以上とも言われ多くは北海道に住んでいますが、進学や就職、結婚などで北海道を出て東京や大阪などで暮らす人も多くいるようです。その暮らしは日本に住む私たちのような人々と変わらず特別なところはなく、アイヌの”自然と共生するエキゾチックなイメージ”はありません。アイヌの伝統的な文化や歴史についての考えは人様々で積極的に文化の継承を望む人もいれば殆ど意識することなく暮らしている人もいるのです。
【あるアイヌの女性について】
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<画像出典>mainichi.jp/english/articles/20210426/p2a/00m/0na/018000c
俳優の宇梶剛士さんの母親の静江さん(1933年生れ)はアイヌ民族出身で北海道のアイヌ集落で生れました。小さい頃からアイヌだと差別を受けて育ち、家が貧しかったので中学校にも行けなかったそうです。それでも20歳になると勉学を望んで札幌市の中学校に入り、卒業するとアイヌであることを隠して東京に移りました。そしてアイヌ民族でない建築家と結婚して剛士さんらが生れました。静江さんは60歳代でアイヌの布絵に出会い、アイヌ刺繍を学び直して古布絵の創作活動を開始します。2011年には古布絵作家としての業績が評価され、吉川英治文化賞を受賞しました。北海道で開催された「先住民族サミット」にも参加してアイヌ民族への差別が一刻も早くなくなるよう活動しています。
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