台湾映画「僕と幽霊が家族になった件」を観て”冥婚”について調べてみた！その映画のネタバレあらすじ、感想も！！

映画記事

2024.07.03

こんにちは。カナエです。今回は「僕と幽霊が家族になった件」という台湾映画について書きたいと思います。（以下敬称略）

赤い封筒を拾ったことで警察官のミンハンにとんでもない出来事が降りかかって・・

赤い封筒を拾ったことで警察官のミンハンにとんでもない出来事が降りかかって・・

映画データ

公開年　　2023年

監督　　　チェン・ウェイハオ

脚本　　　チェン・ウェイハオ

キャスト　グレッグ・ハン、リン・ボーホン、ワン・ジン他

映画のあらすじ

捜査中に赤い祝儀袋を拾った警察官のミンハン（グレッグ・ハン）は突然老女達に囲まれ、ひき逃げ事故で亡くなったゲイの青年マオ・バンユー（リン・ボーホン）と結婚しろと迫られます。

^{_{＜画像出典＞eiga.com/movie/99803/gallery/}}

赤い祝儀袋を拾った者は亡くなった者と結婚（冥婚）するのが習わしなのよ！

老婆達は言い立てました。

冗談じゃない！　いつの時代だ？　俺は警察官で捜査中だ！！

老婆達を振り切って歩き出すミンハンですがマオの祖母がその背中に叫びます。

冥婚を無視すると不運が降りかかるわよ！！

***

マオの祖母の言う通りミンハンは交通事故で重傷を負ったり拳銃が暴発したりとひどい不運に見舞われます。さすがに怖くなったミンハンは冥婚の儀式をしてマオと結婚しました。そしてしばらくマオの部屋で暮らすことになるとマオの幽霊が現れます。

^{_{＜画像出典＞eiga.com/movie/99803/gallery/}}

結婚したかったのは、あんたじゃなかったのに

マオは生前つきあっていた恋人と結婚したいと父親に話し、同性婚など許さないと父親に拒否されたのでした。ショックを受けたマオは夢中で恋人に連絡しようと歩いていたときに車にひき逃げされ死んだのです。ひき逃げした犯人はわからずじまいでした。幽霊のマオにつきまとわれるようになったミンハンはたまりかねて約束します。

犯人を捕まえてやるから成仏してくれ！

^{_{＜画像出典＞eiga.com/movie/99803/gallery/}}

ミンハンは捜査を開始しますが犯人は極悪な麻薬組織のボスだとわかり、組織と戦ったミンハンは銃で撃たれでしまいます。マオはミンハンが自分のせいで犯人に撃たれたことに動揺します。

ミンハン、しっかりしろ

しかし救急車は渋滞で動きません。そこでマオは前の車の運転手に取り憑いて車をどかせ救急車を走らせてミンハンの命を助けるのでした。

***

麻薬組織は摘発されひき逃げ犯は捕まりました。ミンハンの入院する病院にマオの父親がお礼にきます。

犯人を捕まえてくれてありがとう　しかしマオが死んだのは私のせいだ

マオに呼びかけてください　きっと声を聞いていますよ

マオとの絆を深めたミンハンは幽霊のマオに気づかない父親に言いました。

結婚に反対したのはマオの相手が誠意のない浮気者だと知っていたからだ　あいつがマンションで別の男といるのを見てしまったんだ　そうじゃなきゃ同性婚だってマオが幸せになるなら許したよ

父さん・・

私が怒らなければマオは家を飛び出して車に轢かれることもなかった　すまない　マオ

涙を流す父親を見てマオも号泣します。

ありがとう　ミンハン

そして光りながら消えていくのでした・・。

***

ミンハンは怪我が治ってもマオの部屋でマオに飼ってくれと頼まれた犬と暮らし、そこから警察署に通います。そして息子の代わりとなってマオの祖母や父親に可愛がられるのでした。

ドラマの見どころ

不気味な赤いライトのなかで新郎に見立てた人形と並んで故人の位牌を持ち結婚式をするミンハンがおかしかったです。

^{_{＜画像出典＞eiga.com/movie/99803/gallery/}}

冥婚とは

「冥婚」は生者と死者が行う結婚のことで中国や台湾などの東アジア地域の一部地方に伝わる風習だそうです。

台湾の場合はまだ若い子供が未婚で亡くなると親や親戚がいつもはご祝儀をいれる赤い封筒「紅包」を道端に置きます。封筒の中には死んだ子供の髪などを入れそれを拾うものがいないか見守ります。そして拾った者がいると死者と形式的な結婚式をさせるのです。拾った者が拒むと罰が当たり一生不幸になると脅されるので泣く泣く結婚式を行うはめになります。この約3000年前から続く風習を信じる人たちは結婚式を行うことで未婚だった死者が死後の世界を一人で過ごさずに済むと考えているそうです。

（現代の台湾で実際に道におかれた祝儀袋を目撃したという情報はないようです。古い習慣の残る一部の農村地帯で行われることがあるとも聞きます。）