スポンサーリンク

Netflix韓国映画「ワンダーランド」で何故AIは勝手な暴走始めたのか?その映画のネタバレあらすじ、見どころ、感想も!!

ドラマ

こんにちは。カナエです。今回は韓国映画「ワンダーランド」について書きたいと思います。

もう手の届かない亡くなったとの交流が切なく描かれる映画

映画データ

配信年  2024年 Netflix

原題   Wonderland

監督   キム・テヨン

脚本   キム・テヨン

キャスト タン・ウェイ、ペ・スジ、パク・ボゴム、チョン・ユミ他

映画のあらすじ

亡くなった人との交流がAIによって可能になった近未来。中国人のファンドマネージャー、バイ・リー(タン・ウェイ)は母親と娘ジアと韓国で暮らしていましたが、病死します。リーは他界する前に人工知能(AI)により、死んだ後も家族と対話できるサービス「ワンダーランド」に加入していました。そしてリーは子供時代の夢だった考古学者となってワンダーランドの仮想空間で蘇ります。

考古学者となり自分が死んだことを知らないリーは空港で発掘現場に向かう飛行機を待ちます。すると隣の椅子に座った男性から英語で話しかけられました。

<ひとり旅を?>

<はい 仕事で>

彼はソンジュンというAI仮想現実の世界で蘇った人たちを見守り、製作側に報告する役目を負っていました。

<良い旅を>

2人は連絡先を交換しソンジュンは搭乗するリーを見送りました。

リーは砂漠の発掘現場に着くと母親に電話しました。

ジア ママから電話よ

母親は戸惑いながら孫のジアを呼びました。ジアは携帯の画面で笑うリーを見つめます。

<これから毎日電話するね>

生前は忙しく娘と話す時間が無かったのを反省していたリーはAIとなった今(自分では知らないことだけれど)は娘との会話に努めます。

恋人テジュ(パク・ボゴム)が昏睡状態に陥ったキャビンアテンダントのジョンイン(ペ・スジ)もワンダーランドを利用していました。AIの恋人のテジュは宇宙飛行士となってジョンインに朝の電話をしてきます。(宇宙飛行士という設定は”眠って遠くにいる恋人だから”というジョンインの希望でした。)

ジョンイン、起きないと遅刻する 空港鉄道は42分に来るぞ

AIのテジュはなかなか起きないジョンインの世話を焼きます。

支度しろよ 今日は君の好きなバルセロナだ 今日のバルセロナは寒い 上着が必要だ

明日も起こして

ジョンインは優しいAIのテジュとの会話しを楽しみながら現実世界のテジュが目覚めるのを待っていました。

ある日植物状態だったテジュは奇跡的に目覚めます。ジョンインは大喜びしますが医師は話しました。

脳の損傷があり普通のことがうまくできないことがあります

テジュさえ戻ってくれればそれ以上望みません

ジョンインはワンダーランドのサービスを停止して貰いました。

しかし医師が警告したように退院して一緒に暮らし始めると、テジュが以前のテジュとは随分変わってしまっているのにジョンインは気づきました。テジュは部屋に見知らぬ人たちを連れてきたり、料理の最中に外出してボヤを出したりしてジョンインを悩ませます。

ジョンインは再びワンダーランドのサービスを再開して、AIのテジュとの会話を楽しむようになります。

リーの娘のジアは仮想空間の母親と電話で話すことを喜ぶようになり、祖母が食事に呼んでも電話から離れないようになります。一方でジアの祖母であるリーの母親はAIのリーと話すことに虚しさを覚えていました。

今月いっぱいでサービスを解約します

リーの母親はワンダーランドのスタッフに電話しました。

ジアには真実を話そう

リーの母親は娘との写真を見ながら決意します。

ジョンインとテジュの関係はぎくしゃくしていました。テジュはジョンインがなにか自分に隠していると感じます。ジョンインのバルセロナへのフライトがある日、テジュはジョンインと話そうと客として飛行機に乗ろうとします。

なにか隠してるだろ? バルセロナに着いたら話し合おう

テジュはジョンインに告げました。するとジョンインは携帯を出してAIのテジュからの電話に出るように言います。テジュとAIのテジュは互いを見合いました。

いったい誰だ?

あなたが病院で眠っている間サービスに入ってたの

テジュはジョンインの話にショックを受けて飛行機の搭乗をやめました。そして空港の待合室でぼんやりと椅子に座り込みます。

リーの母親は韓国を出て祖国に帰ることにします。しかし空港でジアの行方が分からなくなってしまいました。ジアは母親のところへ行こうとしていました。

どうしよう・・

リーの母親が途方に暮れているとAIのリーから電話が来ました。

ジアがいなくなったの・・

リーの母親は電話口で泣き出します。

警察には言ったの? 私も帰るわ

あなたは帰れない!

リーの母親は叫びました。

あなたは娘じゃないの!

サービスが終わり電話は切れました。リーは母親の言葉にショックを受けますが、それでもジアの所へ向おうと車で砂漠を脱出しようとします。

サービスが停止されたのにバイ・リーが活性化している

ワンダーランドの担当スタッフのヒョンスは困惑して先輩のヘリに告げます。

ソンジュン、リーを止めて

ヘリの指示でワンダーランドの管理AIであるソンジュンがリーの車を追いかけました。

リーのデータを削除しようとしても消えません システム障害だ

ヒョンスはヘリに訴えます。

リーは砂漠から出ようとしても同じ場所をぐるぐる回っているのに気づきます。

これは一体?

それでも車を走らせると目の前で激しい砂嵐が起こり行く手を阻みました。ワンダーランドのシステムの端にリーは来たようです。

帰らないとジアが・・

リーは砂嵐に突っ込みます。

しかし砂嵐の中に入ると急に車がストップし動かなくなりました。

どうしたの?

そこにソンジュンの車が追いつき、車から降りたソンジュンはリーを車から引っ張り出し地面に倒れました。すると車は嵐に吹き飛ばされて行きました

リー、これは夢だ 現実じゃない

ソンジュンはリーにささやきます。

どういうこと?

リーは訊ねます。

思い込むんだ 本物になれる

リーを守ったソンジュンは消え去ります。

システムがオフになった

ヒョンスはヘリに報告します。

でも、バイ・リーは消えてない

バイリーはやりたいことがあるのよ やらせてあげよう

ヘリはヒョンスにネットワークを開放するよう指示します。

いつのまにかリーは空港にいました。そして空港の人たちにジアを探すよう協力を求める電話をかけていました。空港にいたテジュにもリーからの電話が繋がります。

<どうか切らないで 娘を探しています 周りにいませんか?>

テジュは周囲を見回します。

<行くから待っていてと・・

<こんにちは ワンダーランドです>

急に電話の声が変わりました。

<システム障害の発生によりご迷惑をおかけしております>

テジュは緊急用の扉を開けて女の子が出ていくのを見て追いかけます。女の子は飛行機に向かって走り出しますが、空港の車に轢かれそうになります。追いついたテジュが女の子を抱いて避けました

女の子はジアでした。

どこに行こうとしてたの?

テジュは訊ねました。

ママの所へ

勇気があるね

本当にママから電話が?

ジアは聞きました。

うん 向かってるからジアに待っていてと

けれど来たのは祖母でした。祖母はテジュに礼を言うとジアを抱きしめます。

ジア、どんなに心配したか・・

テジュはジアに手を振ると立ち去ります。

ジア、行かないと

祖母はジアの手を引きますがジアは嫌がりました。

ママが待つようにって ママに電話して

そんなこと・・

それでも仕方なく祖母はリーに電話して携帯をジアに渡します。

ママ、どこにいるの

<ママは空港にいるわ>

電話に出たリーは言いました。ジアはリーを探します。

本当? 見えないよ どこ?

<ジア ママは死んだの>

リーの言葉に祖母は驚き、涙を流します。ジアは携帯の画面のリーの顔を見つめました。

でもおやすみの前に本を3冊読んでくれるよね

<もちろん 3冊じゃなくて6冊でも>

ジアは笑います。祖母は泣き続けました。

<ジア もうすっかり大きくなってもうお姉さんでしょ? 1人で上手にできるよね>

リーは言いました。

<うん よく食べてよく寝るの 運動も頑張る>

<そのとおり>

リーは母親に笑いました。

<母さん たくさんの借りは来世で返す 来世では母さんが娘になって 世話してあげる>

リー 会いたくてたまらない

母親はしゃくりあげます。

<今夜また電話する>

母親は頷きました。

ワンダーランドのシステム障害は復旧し、リーの母親はワンダーランドを再開しました。そしてジョンインはワンダーランドを解約してテジュと仲直りします。AIのテジュは宇宙船から出て地球に降りていきます。

ジョンイン 地球に戻るよ

そしてAIテジュのワンダーランドのサービスは終わるのでした。

バイ・リーは始まりの時と同じようにソンジュンに見送られて砂漠の仕事場所へと旅立って行きました。

ドラマの見どころ

愛する人が死んでそれでも話が出来るなんて嬉しいことではあるけれど、でもそれは実体ではないからなんだか虚しい・・。この映画は現在の葬儀業が未来に行いそうなサービスについて描いていて興味深く観ていました。カナエ自身も先がそれほど長くないので、もし生きている間にこんなことが可能になったらサービスを頼むかな、なんて考えちゃった。でもどんなAIができるかわからないし家族はそれなりに生きていくだろうから大丈夫かな。一時的な慰めにはいいかもしれませんが😓。

この映画では無機的なプログラミングを映像的に美しく描いているのが素敵でした。ワンダーランドの制作スタッフ、ヘリの両親も死んでいてAIだったり、重病のヒョンスの父親がワンダーランドのサービスに加入して死後AIの父親と交流するヒョンスの様子にじんときたりといろいろな人間模様が優しく展開する映画でした。

ドラマの感想

人間は死というものを避けられません。”クローン”ができたことはアイデンティティーにとって衝撃でしたが結局私たちの意識というものは自分の個体維持のためのものである気がします。ジョニー・デップの映画で、ある教授が死んで自分の意識をパソコンでアップロードするというものがありましたが、それは限りなく自分に近くても、やっぱり自分ではないのです。その結末はやはり悲劇的でした。

この映画はそこまで深刻ではなくワンダーランドは残された人の悲しみを癒やす優しいサービスでした。でもバイ・リーは娘ジアのために不思議な活性化をしてAI以上の存在になります。希望のあるラストでしたね。宇宙飛行士だったAIのテジュが地球に帰ったのはジョンインが帰って欲しかったのね。AIテジュはちょっと可愛そうだったけど地球に戻れたと考えたいな。

ドラマ
スポンサーリンク
スポンサーリンク
シェアする
kanaetaikoをフォローする

コメント

Optimized by Optimole
Verified by MonsterInsights