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BSJapanextで放送の韓国ドラマ「時速493キロの恋」でテヤンは謝罪の土下座をするもジュニョンから拒まれる!その第14~16話の詳細なネタバレあらすじや感想も!!

ドラマ

こんにちは。カナエです。今回もBSJapanext放送の韓国ドラマ「時速493キロの恋」(第14~16話)について書きたいと思います。

3年前の過ちに打ちひしがれるテヤンをテジュンは優しく抱き寄せる

ドラマのキャストとこれまでの話

<第1話> <第2~4話>

<第5、6話> <第7、8話>

<第9、10話> <第11話>

<第12、13話>

ドラマ(第14~16話)のあらすじ(ネタバレ)

第14話

テジュン(チェ・ジョンヒョプ)ジョンファンのダブルスの試合は相手チームのジョンファンへの嫌がらせや審判の誤審などで結局勝利を逃します。

***

テヤン(パク・ジュヒョン)は病室で点滴を受けているソンシルに付き添います。

団体戦に出たい一心で体調不良を隠して試合に出るなんて チームメイトに合わせる顔がありません

次の試合で挽回するのよ チャンスはあるわ

テヤンは励まします。

ティシュと水はここ、トイレは出て右よ 試合後にジホが来るまで休んでてね

テヤンは病室を出ようとします。

行っちゃうんですか? テヤンさんも私を避けるの?

ソンシルは寂しがります。テヤンはベッドのそばの椅子に座り話しました。

そうじゃないわ ささいなことで落ち込むから励ましようがないの 致命的な失敗をしたわけじゃないし次がある 誰の人生にも影響がないんだから

でも私のせいで負けたんですから・・ 罪悪感で潰されそう

ソンシルは顔をしかめます。

ソンシル あのね

テヤンは語りました。

本当に罪悪感に苛まれると言葉も出ないのよ 辛いと言うのも憚られる だから笑って受け流すの 厚かましいと責められた方がマシだから

・・何の話ですか?

テヤンはソンシルの頭を撫でました。

思う存分反省しなさい 熟睡して忘れるのよ 個人戦に備えなきゃ 

テヤンは病室を出て行きます。

***

テヤンが病院を出るとちょうどジホが走って来ました。

テヤンさん、ソンシルは?

点滴を打って休めば回復するそうよ

良かった 見舞いに行きます

テヤンは病院に入ろうとするジホを止めました。

それで試合はどうなったの?

***

ユミンはパックをしてベッドで携帯を見ていました。ジョンファンの写真に”いいね”をしていると隣のベッドの仲間が聞いてきました。

ユク・ジョンファンを見た? 転送しから見てみて

何を?

ユミンは携帯を見てベッドから飛び起きます。

ウソでしょ?

***

ユニスの仲間達はテジュンやジョンファンを励まそうと焼肉屋に連れて行きます。

ジョンファン、話題になってるわよ

ユリが携帯を見てジョンファンに言いました。ジョンファンは携帯を見てため息をついているヒョクポンに訊ねます。

今度は何だ?

見なくていいよ

ヒョクポンは皆を止めようとしますがジョンファンに憧れるソンスが声を上げました。

ジョンファンさんはパク・ジュニョン選手と? すごい人と付き合ってたんですね!

見せてみろ

ジョンファンはソンスの携帯をながめます。そこには ”パク・ジュニョンが戻ってきた” ”ユク・ジョンファンの元カノだ” というラインのメッセージが書かれていました。

***

ジョンファンはヒョクポンと宿舎の部屋に戻ろうとエレベーターを待ちます。

あんなデマを気にするな

本当のことだよ

2人が話しているとエレベーターの扉が開き乗っていたユミンがジョンファンを見ました。

話があるわ

ユミンは言いますがジョンファンは拒みます。

また今度

ジョンファンはヒョクポンとエレベーターで上がっていきました。

呆れたわ 本当なのね

ユミンは嘆きます。

パク・ジュニョンなんてかなうわけないじゃない

***

テヤンは部屋で足に消炎鎮痛剤を塗ります。

痛いなら休めよ 無理しないで

テジュンが心配します。

心配してくれてありがとう ジュニョンさんのことで落ち込んでると思った? それならこう言って

テヤンは笑います。

「パク・テヤン、悪口も暴言も受け止めてしっかり謝れ」 「罪悪感を言い訳に逃げるな」 「哀れなフリをするのもやめろ」 こう言ってちょうだい

俺の前でも強がるのか 君は独りか

テジュンは言いました。

独りぼっちだったわ

テヤンは足を擦りながら話します。

幼い頃みんなが「ママ」と泣いても私は我慢した 泣きつく相手がいないから 運動しててスランプに陥ってプレッシャーで息が詰まった時も誰にも打ち明けなかった それが当たり前だったの

テヤンはポツンと続けました。

独りに慣れてる

テジュンは黙ってテヤンを見つめます。

あんたと出会って弱音を吐いたけど独りで耐える方が楽なの

テジュンはため息をつきました。

俺は君しか見えなくなった だから君も変わる努力をしろ 自分の過去とは切り離して俺と向き合え

するとテヤンは目を潤ませます。

ジュニョンさんのお母さんがお小遣いをくれたの 3万ウォン 来てくれてをありがとうって 私の正体も知らずに

テジュンは思わず目を伏せます。

きっと娘への期待が大きかったはずよ 私が家庭を壊したかもしれないのにお金を受け取った ・・そんな時あんたに泣きつけば良かった?

テヤンはテジュンに問います。

私はどうするべきだった? あんたに慰められたらもっと悪い人間になってしまいそうだわ だから強がっていたいのよ テジュン

テジュンは言うべき言葉が見つかりません。

***

私達は何処に向かっているのかな・・

テヤンはソンシルと女子ダブルスの個人戦に臨みます。

行き先もわからないまま日々生き残るために戦い未来を夢見て走り続ける

テヤン達は順調に勝ち進みます。

時にはがむしゃらに この道でないと感じながらもつき進む

テヤン達はベスト4をかけユミン達ペアと戦います。

理由を問われたらなんて答えよう 私達は25歳だから 止まるには若過ぎる まだうまく立ち回れない ・・25歳だから

テヤン達ペアは敗退しました。

それでもいつだって・・ しんどいわ

***

テヤンは試合を見に来た父のマンスから叱責されます。

正直がっかりした 次回は頑張れよ 信じてる

テヤンはマンスに微笑みます。

うん ごめんなさい

じゃあな

マンスは帰って行きます。テジュンが2人の姿を見ていました。テヤンは大きくため息をつきます。

***

テジュンは駅でマンスに切符を渡しました。

30分後に出発です

わざわざ悪いな

いいえ 仲間の父親は自分の父親ですから

テヤンと親しいのか

パートナーですから

それだけか?

もちろんです

テジュンは笑います。

テヤンを叱っているところを見てしまいました 復帰して間もないのにベスト8は上出来です 努力したんですよ みんなも驚いてます

あいつは強いから大丈夫だ 細かい事情は話せないがテヤンはずっと苦労してきた それでもいつも笑ってる 強い子なんだ

マンスは話します。

***

試合を終えた選手達はバスでソウルに戻り1週間の休暇となります。

バスに乗って来たジョンファンとヒョクポンが選手達に告げました。

パク・ジュニョン歓迎会の参加者は残れ 会場は携帯で確認しろ

ジョンファンの後ろから乗って来たテジュンがテヤンの隣に座って聞きました。

行かないだろ?

テジュンはテヤンの顔色を窺います。

行くなよ

心配しないで 行かないわよ

テヤンは答えます。

***

ユミンは歓迎会に行こうとするジョンファンを止めます。

行かないでよ 私をその気にさせておいて 初恋の相手のところへなんか行かせない 私の隣にいて

ごめん

ジョンファンはユミンに謝ります。

俺は思考が停止したようだ 何も見えない ごめんな

ジョンファンは行ってしまいます。

***

テジュンはソンシルからテヤンが歓迎会に行ったと聞くと会場に向かいます。

テヤンは歓迎会でジュニョンから非難されていました。

テヤン、なぜ来たの?

スンウヨンシム達、他のメンバーは静まり返ります。

気まずくなるのはわかってたはずでしょ

ジュニョンさん・・

ちょっとどうしたの?

ヨンシムが訊ねます。ジュニョンはテヤンを指さします。

賄賂がバレて夜逃げしたらしいじゃない

ジュニョン

スンウが止めました。

ウワサになってた

ジュニョンはテヤンに聞きます。

事実なの?

ジュニョンさん 私の目を見て

テヤンは言いました。

どうして?

このまま続ける? 私は事実を話す覚悟がある

今更?

ジュニョンは言います。

あんたが来たのは間違いよ 図々しいと思わない?

本当に・・ ごめん

ジュニョンは眉を寄せます。

ごめん? 謝ったの? そう・・

テヤンは立ち上がりジュニョンの後ろの床に座りました。

おい! テヤン 何をするんだ?

ヒョクポンが止めようとします。

2人ともやめろ 立てよ!

ヒョクポンはテヤンを立たせようとしますがテヤンはさらに謝ります。

私のせいよ 悪かったわ ごめんなさい

テヤンは謝り続けます。

本当にごめん この通りよ

ジュニョンはテヤンを睨みました。

勝手なことをしないで 今更謝られても困る 立ってよ

ジュニョンは叫びました。

立ちなさいよ!

ジュニョンは立ち上がり跪いているテヤンを見下ろします。

ケンカを売ってるの? 

そうじゃない

自分が楽になりたくてそうしてるんでしょ? あんたなら許せるの? 跪いて謝れば許されるとでも?

怒って欲しかったの 怒りをぶつけて欲しい

怒りたくなかったの

テヤンは涙を流します。

ああ 本当に手に負えないわ これ以上苦しめないでよ あんたが大嫌い

ジュニョンはテヤンを罵ります。

***

テジュンは店の外からテヤンに電話しますがテヤンは出ません。すると店からジュニョンが出てきました。テジュンは壁の陰に隠れます。

ジュニョン

スンウがジュニョンを追いかけて来ました。

待てよ このまま帰るのか

スンウさん、また今度会おう 雰囲気を台無しにしてごめん

ジュニョンはスンウに謝ると自分を指しました。

申し訳なくて無理に笑ってる 帰るわ

ジュニョン

それ以上呼ばれたら逃げるわよ バイバイ

ジュニョンは帰って行きました。他のメンバーも店から出てきます。

2人の間には何が?

金銭トラブルかな

カネで解決できると思うか テヤンが跪いたんだ

スンウは言いました。隠れて聞いていたテジュンはスンウの話に驚きます。

スンウさん 俺達も先に帰るよ あとのことは頼む

ヒョクポンがスンウに言って皆は帰って行きました。

***

店に入ったスンウは俯いて座っているテヤンの肩に手を置きました。

テヤン 出よう

先に帰ってください もう少しここにいます

事情を知らないから何もできない

テヤンと一緒にいたヨンシムが話しました。

ジュニョンに何かしたみたいだけど意地を張ってるようにしか見えないわ 謝罪するタイミングは相手に合わせなきゃ

ヨンシムはテヤンを見つめます。

***

ジュニョンが夜の街を歩いているとテジュンが追って来ました。

パク・ジュニョン! 姉さん

なぜあんたがこんな所にいるの?

迎えに来た

姉弟は並んで歩きます。

***

家の近くまで来るとテジュンは言いました。

姉さん、パク・テヤンを許せないのか?

テジュンはジュニョンに向き合います。

2人のことはテヤンから聞いた スキー場の事故

ジュニョンは眉を寄せます。

家族にも黙ってたのか どうしてだ?

テヤンが言いふらしてるの?

いや俺にだけ話してくれた 

テジュンは笑顔を作ろうとします。

言いにくいことだけど姉さんは再スタートを切るんだろ? 姉さんのためにも過ぎたことは忘れて苦しむのは・・

その話はやめて

ジュニョンは手で制しました。

あんたはテヤンと私の関係を知っても親しくしてるのね

テジュンは目を伏せます。そして姉を見ました。

事故だろ

ジュニョンは顔をしかめます。

何言ってるの? 私の弟なら激怒するところでしょ?

ジュニョンは目を潤ませます。

今日の歓迎会に行くためにリップグロスを何回塗り直したと思う? チームメイトに会うだけなのに何をしても見劣りしそうで怖かった 過ぎたことですって?

テジュンは姉に謝ります。

ごめん

ジュニョンは息を吐きました。

旅行の話を聞きたいのよね 帰りたいと毎日思ったけど帰る場所がない

テジュンは視線を落とします。

旅行じゃなくて放浪でしょ これが過ぎたことなの? 私にとってはそうじゃない あんたはなぜ許せるの? 勝手にパク・テヤンを許さないでよ

ジュニョンは歩き出します。

姉さん・・!

テジュンはジュニョンを追いかけます。その時ジョンファンが現れてジュニョンに近づきました。ジョンファンはテジュンを見て驚きます。

***

テヤンは宿舎でソウルに戻る支度をしていました。

辛いのに笑うなよ

テジュンの声が心に響きます。

眉でもしかめれば俺が助けてやれるのに

テヤンは涙ぐみながらスーツケースに衣類を入れます。

君は独りか?

テヤンは泣き出しました。

テジュン テジュン・・

テヤンは泣き続けます。

***

俺の姉だ

テジュンはジョンファンに告げました。ジョンファンはびっくりして2人をながめます。

久しぶり ジョンファン 元気だった?

ジュニョンはジョンファンに挨拶しました。ジョンファンは黙ってジュニョンを見つめます。

気まずい状況ね あなたが弟とも関わるとは思わなかった 2人で話して

ジュニョンはまたね、とジョンファンに言うと歩き出します。けれどジョンファンが腕を掴みました。

君に会いに来た

テジュンが頭をかいてジョンファンに命じました。

手を離せよ

ジュニョンはジョンファンを見上げて言いました。

弟が見てるわ

ジョンファンは手を離します。ジュニョンは歩いて行きました。

***

ジョンファンはテジュンとお酒を飲んでグチります。

お前の姉だなんて ありえないだろ?

俺だって望んでなかった 昔から天才選手の弟として萎縮して育った なぜ姉がパク・ジュニョンなんだ? そこから抜け出したかった だから・・

だからなんだよ

「よくやった」「お疲れさん」「カッコいい」なんて・・ 励ましたことがない 一度も

ジョンファンはうんざりしてテジュンを睨みます。

俺は何を聞かされてるんだ? おい、お前は弟じゃないだろ?

3年前に姉が事故に遭った時どう慰めたらいいか分からなかった それまで優しい言葉をかけて来なかったから だけどあの時お前が姉の隣にいてくれた

ジョンファンはテジュンを見ます。

俺には出来なかったけど一緒に苦しんでくれたろ? 少し・・ いや本当に感謝してる

テジュンはジョンファンに笑いました。そして酒を飲みます。

それなのにテヤンと付き合ってるのか?

ジョンファンは聞きました。

急だな

テジュンはお酒を注ぎます。

お前達の関係をテヤンは知ってるのか?

知ってたら俺と付き合わないよ

それなら俺が暴露してやろうか 全く・・

ジョンファンは酔って朦朧としながら話します。

3年前確かに俺はジュニョンの隣で一緒に苦しんだ 辛かった めちゃくちゃしんどかった それを思い出させるなよ 弟がパク・テヤンと恋愛だって? ジュニョンが可愛そうだ!

ジョンファンは憤ります。テジュンはふらつきながら立ち上がり店を出ました。

何処へ行く? この薄情者!

ジョンファンは叫びます。

***

テヤンはスンウやヨンシムとバスでソウルに戻りました。

私はここで失礼します

ゆっくり休め

気を付けて

2人は言いました。

はい

笑顔でテヤンは2人と別れます。スンウはテヤンの後ろ姿をながめながら話しました。

ジュニョンの引退後テヤンが選手村から逃げた 

スンウは顔をしかめます。

さっぱりわからない 2人の間にいったい何があった

私は知りたくないわ 知らない方がいいような気がする

ヨンシムは応じているとスンウにテジュンから電話が来ました。

どうした?

テヤンと一緒ですか? 電話が通じなくて

一緒にソウルに着いたけどテヤンだけ先に・・ もしもし? ・・切れた

ヨンシムが聞きました。

テジュンなの?

泥酔してる

酔った状態でテヤンを探してる? ・・いいえ やめとこう それも知りたくないわ

ヨンシムは首を振ります。

***

帰宅したテヤンは台所で食器を洗っていました。テジュンはタクシーでテヤンの家に来ます。

なぜ電話に出ないんだ 春川からタクシーで来たのに

テジュンはテヤンの家のドアの前まで来てチャイムを押そうとしますが、やめました。

パク・テヤン おやすみ

ドアによりかかりテジュンは言いました。テヤンは携帯を手に持ちながらベッドに背をもたせかけて物想いに沈みます。

***

テヤンが自転車でユニスに来ると車で来たテジュンが後ろからクラクションを鳴らしました。

おはよう 久しぶりね

テヤンは車から降りたテジュンに挨拶します。

休暇はどうだった?

1週間も音信不通になる彼女がいるか? 俺にフラれるぞ

すみません

テヤンは頭を下げました。

きをつけろ

はい

コンディションは

絶好調です!

よし、俺にも優しくしろよ

はい

オーケー コートで会おう

テヤンは車に乗り込み発進しました。

第15話

テヤンはジュニョンの言葉が気にかかり練習に集中できません。

サーブを失敗ばかりして何を考えてる?

コーチが怒りました。

すみません 少し休ませてください

テヤンがベンチに座るとコーチが畳みかけます。

最近注目されるようになったから浮かれて手を抜いてるのか? しっかりしないと一瞬で駄目になるぞ

練習場にやってきた監督シボンはコーチの剣幕に慌てて出て行きます。2人は事務所で話しました。

コーチの悪い癖が出始めたな

監督はシボンに言いました。

活を入れるために大会後は毎回やります でも1人を吊るし上げるのは・・

シボンはコーヒーをカップに注ぎながら話します。

コーチの陰口か

心配してるんです

確かに心配だな あれじゃ結婚できない 俺達も選手に嫌われたら終わりなのに

監督からコーチにアドバイスしてくださいよ

シボンはコーヒーをテーブルに置きながら言いました。

どうして俺が? どうせ陰口を言われるだけだ 今みたいに

私は心配して・・

はいはい 黙っててやるよ

陰口なんか言ってませんよ やめてくださいよ

シボンは監督に抗議します。

***

パク・テヤン、残って5000本打って帰れ

コーチは命じました。

返事は?

テヤンはベンチから立ち上がります。

わかりました

テジュンはテヤンの様子を心配そうにながめます。

***

ジュニョンはテレビ出演の依頼を受けます。

過去の話はしません でも負傷の話があれば視聴者の共感も得られるはずです あのケガは残念な出来事でしたから

先生

ジュニョンは放送作家に言いました。

同情を誘う方法は視聴者に受けませんよ

それでも適度に見せることで関心を得られます

”パク・ジュニョン再始動” そういう取材かと・・ 私の勘違いでした 失礼します

ジュニョンが立ち上がるのを放送作家は止めます。

それなら選手村で撮影するのは如何ですか?

***

テジュンがコンビニで買い物をしているとジュニョンから電話が来ます。

なんだよ

同棲でも始めたの?

もしかして俺の部屋か? ダメだと言ったはずだ

ジュニョンはテジュンの部屋に入り中を見回していました。

なるほど 拒否する理由があったのね この家でニ人暮らしを? 久しぶりに衝撃を受けたわ

姉さん

箸とスプーンも2セット 歯ブラシまで 1つはピンクよ 1ヵ月後には家中がピンクになってるかも コップも買わなかったヤツが結婚でもする気?

プライベートに踏み込むな!

テジュンは声をあげます。

彼女の顔を見てみたいわ まさか選手?

テジュンは言葉に詰まります。ジュニョンはベッドに転がりました。

あんたのベッドに寝転がってるんだけど妙な気分ね

ジュニョンは笑います。

何を言ってるんだよ 泊まってくのか? 忙しいから切る

このベッドで寝たくないから帰るわ ソウルに来たら寝る場所がない ねえ、彼女と別れれば?

切るぞ

テジュン、恋愛には賛成よ

ありがとう

テジュンは電話を切ります。

***

テヤンはコーチから特訓を受けていました。

しっかり拾え 反応が遅いぞ

テヤンは屈んで肩で息をします。

どうした?

コーチ おかしいんです

何が?

ラケットを握る感覚からいつもと違います 手に密着しません スイングした時の音も打った時の感じも違います。 感覚がないんです 

テヤンはコーチに訴えました。

大会後に気が緩んだわけでも浮かれたわけでもありません

その反対か? 思ったほど注目されずムカついた

ただの・・ 自己嫌悪です ラケットを握って走り回ることが惨めに思えるんです

雑念だな

きっとスランプです そういう時ってすぐにわかりますよね

スランプか 選手時代に俺もよく言った 逃げ出したい時もスランプ、自信のない時もスランプ、サボりたい時もスランプだ そう言えば何でも通用すると?

そうじゃなくて・・

平日は毎日追加で5000本 ビデオに撮って送れ 今日はここまでだ

コーチは指示しました。

***

テジュンが買い物をしてユニスに戻るとちょうどテヤンが練習を終えて歩いてきました。テヤンはテジュンを見ると泣き顔になります。

唇を突き出して泣きそうな顔をしてる 可愛いな

だってチュコー・・ チュコー

チュコーチが?

ひどい

ひどいとことを?

うん 1日5000・・

5000本追加で打てと?

週末以外は よくわかったわね

あんまりだな コーチを突き飛ばしてやろうか? いつでも言えよ

テヤンはテジュンに抱きつきます。

困ったわ・・

そうだな 大変だ 1日5000本だなんて

違うの ラケットを握るとジュニョンさんを思いだすの シャトルを打つ時は無心でなきゃいけないのに どこに逃げればいい?

まいったな

テジュンは声を上げました。

俺も疲れたよ

テヤンはテジュンから離れます。

私のせい? 最近の私はちょっと・・ いえ かなり重いでしょ それで疲れた?

いや 言い間違えただけだ

テジュンは微笑みました。

つらい話ばかりしてごめんね

テジュンは買い物袋を置くとテヤンを抱きしめました。

充電しよう 2人でしっかり充電だ

テヤンはテジュンに抱きつきます。

もっと強く

ごめん

こら 放電するだろ 充電の邪魔をするな  0.2

0.3

0.32・・ こうやって1000%まで充電だ

2人は抱きあいます。

***

ジョンファンは選手村でユミンの投稿を見ます。

”ライバルはパク・ジュニョン選手 絶対に彼女を超えてやるんだから”

どうした? 俺のせいだな

ジョンファンはため息をつきます。

可愛そうに でも元気そうだ

***

ユミンの仲間達も携帯を見て話していました。

ユミンはどうしたのかしら

様子が変ね

酔ってるみたい

すると練習場にユミンが現れます。

グッドモーニング ファイト!

ユミンは皆に笑うと心の中で呟きました。

これからは練習だけに集中するんだから 運動して忘れるのよ ユミン!

***

テヤンは練習のあとは5000本の特訓に励んでいました。それでもジュニョンの影が心から消えません。

もどかしい どうしたらいいの?

テヤンは涙を流します。テジュンが練習場に水を持って来てそんなテヤンの様子を見ます。テジュンは黙ってシャトルを片付けました。

***

ジュニョンは選手村で撮影を行います。

選手達に挨拶して練習を見守る姿を撮影します

放送作家が説明しました。

簡単でしょ?

残酷ね

ジュニョンは言います。

***

監督や選手達が練習場に入って来ました。カメラが回る中でジュニョンは監督達に挨拶します。

お久しぶりです

ジュニョンさん

選手達はジュニョンに声をかけます。

元気だった?

放送作家がジョンファンに話しました。

ユク・ジョンファン選手、お二人は親しいのでインタビューを・・

いいえ 話すことがありません

ジョンファンは拒否して歩いて行こうとします。

話すことがないの? インタビューを受けてよ

ジュニョンが呼び止めました。

プライベートな話は2人でしよう

ジョンファンは答えます。

撮影後に裏門で

2人の話を後輩のイドゥンが聞いていてほくそ笑みます。

***

チュコーチは選手達にマラソンをさせます。

大会が終わったばかりなのにハーフマラソンなんて

ソンスは走りながら愚痴ります。

自転車で走るコーチはソンスの背中を押しました。

走れ!

しんどい

ソンスはわめきます。テヤンとテジュンは最後尾を走っていました。

特訓で疲れているでしょう

シボンが自転車で走りながらテヤンに声をかけました。

平気です

辛いなら言いなさい 私からコーチに・・

辛いから誘惑しないでください

テヤンはスピードを上げます。テジュンはテヤンに追いついて話しました。

楽に到着する方法を教えてやろうか? 速度を落として後方に抜けろ コーチが俺達を見失うまで

テヤンはテジュンをどつきました。

邪魔しないでよ!

毎晩遅くまで5000本打ってるんだ 体を労れ

黙って

ゆっくり走ろう 少し休んでから行けばいい

止まったら寝たくなるし、寝たら諦めたくなるの 

テヤンはスピードを上げます。

***

ジョンファンはジュニョンと話します。

俺のメールを見ただろ? 1週間に1度 3年間送り続けたのに 俺が心配してることをわかってたはずだ

気づかないフリをしてた

なぜ?

あなたが嫌いだから

ジョンファンは目を見張ります。

私は1人で山岳訓練中にケガしたの? あれはウソだったでしょ? 酔ってスキー場で遊んで事故に遭ったのよ 当時の記憶を全て忘れたいの 事実を知ってるあなたにも会いたくない

ジュニョン・・

あなたが嫌い それだけよ

ジュニョンは去ろうとします。

君は・・

ジョンファンは言いました。

君は本当にひどい人だ

ジュニョンは振り返りジョンファンを見つめます。

何故俺が傷つかなきゃいけない?

やめましょ ジョンファン

ああ 俺も終わりにしたい もうやめよう

ジョンファンは歩き去りました。

***

テジュンとテヤンはゴールにたどり着きます。みんなは拍手で迎えました。

疲れてても筋肉をほぐしなさい

シボンが指示しました。スンウがテヤンにミネラルウォーターを渡します。

お疲れ テヤン

どうも

テヤンは水を飲もうとしますが疲れきって地面に寝転びます。

寝ないで足をほぐしなさい

シボンが声をかけます。

少しだけ・・

ソンシル、来て

ヨンシムがソンシルを呼びテヤンの足をほぐします。テヤンは起き上がろうとしました。

寝てなさい

すみません

水を飲む?

ソンシルが聞きました。テヤンは首を振ります。

吐きそうです

テヤンは揉んでくれている2人に礼を言いました。

ありがとうございます ソンシルも

最後まで走ることはなかったのに バカね

ヨンシムは揉みながらテヤンに言いました。

コーチ、テヤンに肉を食べさせてやりましょう

スンウがコーチに掛け合いました。

食堂を予約します

皆は拍手しました。

よし、そうしよう しっかり食べて休んで

コーチは話しながらテヤンを見ました。

夜は5000本だ

選手達は沈黙します。テヤンは空の雲をながめました。

嫌です

コーチは眉を寄せます。

打ちません

コーチはテヤンに近づきます。

なんだと?

テヤンは起き上がりコーチに向かって進みました。

私はコンディションが良くないし体の状態も万全ではありません 追加の特訓はやめて休みます

コーチは頷きました。

そうか それならずっと休んでろ 俺の指示にも従えない状態でコートに来るな トレーニング室も使用禁止だ ユニスのユニホームに袖を通すな 5000本打てるようになるまで

コーチは告げました。テヤンは頭を下げます。

ありがとうございます しっかり休みます

テヤンはびっこを引きながら宿舎に戻ります。ヨンシムがテジュンに言いました。

ついていって あれじゃ倒れるわ

はい

テジュンはテヤンを追いかけます。

***

テジュンはテヤンに追いつくと話しました。

「嫌です 打ちません」 君の言葉を聞いてスッキリしたよ よく言ったな

黙って歩きなさいよ

テヤンは青信号が点滅している横断歩道で止まります。

渡らないのか

あの緑色の人間・・ 見てるとうんざりする

テヤンは点滅している信号を見て言いました。

人を走らせるでしょ 今走らないと大変なことになる 10、 9、 8 、7・・ 脅迫されてるみたい 

テヤンは虚ろに続けました。

指示されて走る 不安だから走る とりあえず走る ・・もう疲れたわ

今回は休んで次に渡ればいい

テヤンは目を閉じます。

だけど私は走る そういう人間なの 

テヤンは道路に飛び出します。

おい! 待てよ!

車が走り出してテジュンは動けません。

じゃあね また明日!

道路の反対側でテヤンは手を振りました。

待てよ! 一緒に行こう!

明日会おう

テヤン! どこに行くんだよ?

テジュンは叫びます。

***

ジュニョンが家に帰ってくるとテヤンが階段に座っていました。テヤンはジュニョンを見て立ち上がろうとしますが、また座り込みます。

足に力が入らない

テヤンは笑います。

緊張してるのかな

ジュニョンは無視して家に入ろうとします。

ジュニョンさん

テヤンは呼びました。

私を許してくれない? ジュニョンさんが許してくれないと私も自分を許せない 今のままじゃこの罪悪感で・・息ができない

テヤンは立ち上がりジュニョンに向き合います。

ジュニョンさん 今更だけど ケガさせたのは私でジュニョンさんは庇ってくれたんだと正直に言ってもいい? それで世間に非難されて罰を受ける それじゃダメ? 遅くなったけど・・

ジュニョンは沈黙します。それから話しました。

何故感謝したの?

え?

テヤンはジュニョンを見つめます。

あの時”ありがとう”と言ったでしょ

何の話をしてるの?

入院してた私にそう言ったわ ”ありがとう”と

ジュニョンは3年前の話をします。

泣かないで

ジュニョンはベッドのそばで泣いているテヤンに言いました。

仕方ないじゃない リハビリすれば治るわ

テヤンはジュニョンの手を握りました。

ジュニョンさん、ありがとう 本当にありがとう 庇ってくれて 助けてくれてありがとう これから私が全力で支えるからね 早く回復して 一緒に試合に出よう

ジュニョンは握られた手を引っ込めました。

未来を壊された私にあんたは感謝しか出来なかったの?

ジュニョンは問いました。

私・・

覚えてない? ”ありがとう”がどれだけ重荷になったか 手術失敗 リハビリ失敗、死ぬほど辛かったけどケガした原因も苦しみも家族にすら明かせなかった

テヤンは涙に濡れた目でジュニョンを見ました。

私が病院で苦しんでいた時何してた? 楽しく運動しながら私に感謝したの??

ジュニョンさん・・

それを明かしたいと? 今になって? 私がケガした原因は練習中の事故だと世間が信じてるのに 今更? 楽になりたくて?

テヤンは涙を流し続けます。

テヤン、 パク・テヤン! その程度の人間なの?

テヤンは言葉が出ません。

どっちつかずな態度で利益は手放さないくせに善人にはなりたいのね

ジュニョンはため息をつきました。

相変わらず未練がましい

ジュニョンは門を開け中に入りました。テヤンは立ち尽くします。

そうね・・その通りだわ パク・テヤンは未練がましい

門を閉めジュニョンも泣いていました。

どうすればいいの?

テヤンも外で泣き続けます。

***

ジョンファンが夜練習をしているとイドゥンがコートに来ました。

ジョンファンさん、何かありました?

イドゥンが訊ねます。

静かに練習したかったのに

ジョンファンは練習をやめて帰ろうとしました。

無視しないでくださいよ ゲームでもしませんか?

何がしたい?

ただのバドミントンですよ

ジョンファンはため息をつきました。

お前は何故運動するんだ?

ジョンファンは訊ねます。

俺ですか? 勝つと楽しいから

イドゥンは答えます。ジョンファンは水を飲んでから言いました。

俺は楽しくない 負けたくないから 

ジョンファンはラケットをバッグに入れます。

だから俺は勝っても喜べない 負けなくて良かったと思うくらいだ

それはしんどいでしょうね

ああ

ジョンファンは支度を終えて立ち上がりました。

だからお前より優秀だ ”好きこそ物の上手なれ” あれはウソだな

ジョンファンはイドゥンに歩み寄ります。

俺は負けると死にたい だから楽しさは関係なく死ぬ気でやる お前に勝つことになんか興味はない 誰にも負けないんだ だからお前は俺にかなわない

イドゥンはジョンファンをきつく見ます。

調子に乗ってないでここを掃除して帰れ

ジョンファンはコートから出て行きました。

ふざけたヤツだ 俺に突っかかるな

イドゥンは勝ち誇った目で携帯をながめます。

***

朝になって練習場にテヤンがいないのを見て監督は訊ねました。

パク・テヤンはどうした?

特訓を拒否したので「来るな」と伝えました

コーチが答えます。

どういうことだ?

テヤンを呼んでください

スンウが声を上げました。選手達は驚いてスンウを見ます。コーチはスンウを睨みました。

なんだと?

正式な処罰でもなく練習させないのは不当だと思います

こら スンウ

監督が止めました。

お前は関係ない

コーチは断じます。

壁にぶつかったら立ち止まることもあります 連れてきてください

スンウがコーチに頼むと監督が怒りました。

おい! コーチの指示も聞かず意見するのか? 大したチームだな! 練習してろ

監督はコーチを連れて出て行きました。

***

イ監督は事務所でコーチと話します。

困ったヤツだな どうして選手を追い出したりしたんだ? 連れ戻してこい

監督は笑います。しかしコーチは反発しました。

向こうが頭を下げるまではチームのためにも折れません

なんて石頭なんだ? 言いなりにならないからと選手を追い出したら誰もお前を慕わなくなるぞ 選手を変えようなんて思うなよ

監督は哀願します。

お前が尊敬されるようになるんだ 俺が選手に厳しくし過ぎて選手村のコーチを降ろされたのを見てただろう? 同じことをするなよ!

俺はそんな監督を尊敬してるんですよ! だからここまでついて来たんです

コーチが監督に訴えているとシボンが事務所に来ました。

キム先生! 何をやってたんだ?

監督はシボンに八つ当たりします。

私は何も・・

何故だ? 選手の一大事なのに

胸は痛みました

シボンは飄々と話します。

シボンめ・・

2人はシボンを睨みました。

***

警察に捜索願を出すわけにもいかないしどうやってテヤンを見つけるんです? 監督もコーチの味方だし

ドンワンがスンウに聞きました。

ことを大きくするよりこのまま静かにした方が・・

俺が責任を取るからテヤンを探そう

スンウは呼びかけます。ソンシルがスンウに伝えました。

携帯の電源も切れてるしメールも読んでません

もう一度寮を確認して 周辺も当たってみよう

ソンシルは頷きます。

行くあてもなく近所をうろついて戻れないのかも

そこまでする必要がある?

ユリが問いました。

選手同士が助け合わなくて、どうするの!!

ヨンシムが雄叫びをあげます。皆は怯えて固まりました。

探すわよ

ヨンシムは命じます。

よし 出動だ

皆は探しに出て行きました。ヨンシムは一人残りベンチで携帯を見ているテジュンに訊ねます。

テジュン、何故動かないの

俺でも戻りませんよ コーチが先に謝るまで

テジュンは言いました。

昼寝してきます

ヨンシムにそう話しながらテジュンは車の中でテヤンに電話します。けれど電話はつながりません。

テヤン どこにいるんだ?

***

テヤンはあるカフェをそっと覗いていました。中にいる女性がテヤンに気づいてドアを開け声をかけました。

お嬢さん、営業してるわよ クッキーの持ち帰りもできるわ

テヤンが女性と話そうとすると女子高生が駆けてきました。

お母さん、2000ウォンちょうだい

昨日貰ったでしょ

おじさんからは受け取らない

どうしてよ

テヤンは会話している2人を目を潤ませて見つめます。 

お願いよ 2000ウォンだけ

母親は娘の頭を撫でます。

何に使うの?

おやつを買いたい 

クッキーがあるじゃない

テヤンは娘に近づいてお札を握らせます。

誰ですか?

女子高生は驚きます。母親はテヤンを見て顔色を変えました。

いいから受け取って

テヤンは立ち去りました。

お母さんの知ってる人?

女子高生は母親に聞きます。

貰って いいのよ

母親はテヤンの後ろ姿をじっと見つめました。

***

テヤンは泣きながら歩きます。するとテジュンから電話が来ました。

テジュン・・

第16話

テジュンはテヤンの行方を捜します。父親のマンスのところに行きますがテヤンはいませんでした。テジュンが自分のアパートに戻ると階段にテヤンが座っていました。

寒い中待ってないで電話しろよ 何処に行ってた?

テヤンは泣き顔になって立ち上がり、テジュンに手を差し出します。テジュンは階段を上がりテヤンを抱きしめました。

生き返った 立ち直れそう

テヤンは呟きます。

***

コーチは怒ってた? 私は問題児よね

テジュンの部屋でテヤンは訊ねました。

運動の話は禁止だ 練習をサボってする話がそれしかないのか サボり慣れてないヤツは困る

テジュンはビールを飲みながら話します。

君の本当の話をしろ

本当の話?

うん 趣味、行きつけの店、友達、旅行の思い出・・ そういう話

テヤンは考えます。

そうね・・ 特に何も思い浮かばないわ

そうか それなら一番会いたい人 もしくは世界一憎んでる相手

両方とも母よ

テヤンは答えました。

生きてるのか?

うん 幼い頃は時々会ってたわ

最近は?

2度だけ会いに行ったことがあるの  1度目は全国大会で金メダルを取った時 それから2度目は3年前に選手村から逃げ出した時

テヤンは少し悲しげに続けます。

人生最高に嬉しかった時と辛かった時に母を訪ねた 母が男の人と恋愛して私を忘れていても 私の母だもの あ、 これで3度目か・・

テヤンは俯きました。

テジュン

ん?

私も質問がある

なんだ

女性と寝たことは?

なんでそんなこと?

あんたと寝たいから

テヤンは言いました。

嫌かな?

まさか だけど今日・・ 今ってことだろ?

うん

急にどうした

私にもわからない

***

2人は布団に入り見つめ合います。

愛って何かな

テヤンは聞きました。

俺達が経験していること

それってどういうこと

テジュンはテヤンにキスしました。テヤンはテジュンに抱きつきます。2人は熱いキスを重ねます。

***

朝方テヤンは目覚めて泣き出します。

どうした? 悪い夢でも見たのか

テヤンは首を振ります。テジュンはテヤンを抱きしめました。

パク・テヤン 大丈夫だ 心配するな

私を愛してくれて ありがとう

テジュンはテヤンを見つめました。

ありがとう

テヤンは泣きじゃくります。テジュンはテヤンを抱きました。

また”ありがとう”と言ってしまった 私の言葉が重荷になるのかな 結局辛い記憶になってしまうかも・・

一怖くて 私はまた泣いた

***

ジョンファンを憎むイドゥンはジュニョンとジョンファンを隠し撮りした映像をネットに上げグループ内で見せます。イドゥンはゲームカフェに携帯を忘れ、店の店員がさらに動画を拡散して大変な騒ぎになりました。ジュニョンもテヤンも激しいショックを受けます。

テジュンは姉を慰めようと一緒にお酒を飲みます。

お母さんに申し訳ないわ 私だって最近やっと心を決めたのに インタビューも受けて・・いい流れだったのに

ジュニョンは嘆きます。

母さんの話だけど

テジュンは話しました。

確か黒い鶏だったと思うんだけど・・ 昔姉さんにだけ食べさせた

黒い鶏? 焼き鳥かな?

ジュニョンは閃いてテジュンを指さしました。

烏骨鶏ね!

俺はそれを見逃さなかった 母さんはなんて言い訳したと?

テジュンは姉を見ます。

「カラスの肉よ」

2人は笑います。

「食べると頭が悪くなるわ」って

お母さんらしいわ あんたはカラスだと信じたの?

ああ それも中2になるまで 俺は悲しいよ 体にいいものは全部姉さんに 弱いふりしやがって

私だってあんたに分けてやりたかった でも私の方が有名だったから

いいもの食べたからだ

優秀だから食べさせて貰えたのよ

ジュニョンはお酒を飲みます。

はいはい そうだな

テジュンは認めました。

姉さんが有名な選手になってみんながパク・ジュニョンの今後に注目した ”流石にこの賞は取れないだろう” ”これ以上は無理だ” そうささやかれても姉さんは動じなかったな そいつらを見返した

テジュンの賛辞を聞いてジュニョンは嬉しそうに微笑みます。

だから黒い鶏を食べさせて貰えたのよ

だけど・・姉さん

ジュニョンはテジュンを見ます。

まだ終わってない 本当の試合は競技場の外で行われるんだ

そうかしら

ジュニョンは笑います。

私らしく戦ってみようかな

パク・テヤンにチャンスを与えてやれよ 自分の口で過去の過ちを公表・・

ジュニョンは立ち上がります。

トイレに行ってくる

姉さん

とにかく問題を起こしたのは私だしウソをついたのも私なの 山岳訓練じゃなくてお酒を飲んでケガしたのよ 笑えばいいわ

ジュニョンは店を出て行きます。

私の評判も地に落ちてしまって指導者にもなれないわね おしまいだわ また3年前の状態に戻っちゃった

ジュニョンがつぶやいているとジョンファンからメールが来ます。

”辛い時には連絡しろ 友達でもそれ以下でも構わないからいつでも利用してくれ”

ジュニョンはメールを見て涙を流します。

冗談じゃないわ・・

***

ユミンはジョンファンとジュニョンの動画を見て落ち込みます。

幸せそうにも見えないわ 私なら尽くせるのに

***

ジョンファンは動画を撮った張本人を探していました。

コーチ 見つかりましたか

ジョンファンはコーチに訊ねます。

近くに防犯カメラがなかった 周囲をあたってるから少し待ってみよう

コーチは説明しました。

わかりました

イドゥンはコーチとジョンファンの話を聞いて安堵します。

***

ユニスの選手達もジュニョンの話でもちきりでした。

パク・ジュニョンの記事ばかりだ こんなに話題なのもある意味すごい

ドンワンが感心します。

パク・ジュニョンは死にたいでしょうね 大恥かいて 有名になるのもいいことばかりじゃないわ

ユリが笑いました。

先に帰ります

テジュンは談話室を出て行きます。スンウが後を追いました。

テヤンに会いに行くのか?

スンウはテジュンに聞きました。

違いますよ

ずっと休む気なのか

知りませんよ

コーチも和解したいはずだ 戻ってくるよう伝えてくれ あいつのためにもならない

本人に伝えてくださいよ

テジュンは言いました。

俺よりお前の言うことを聞きそうだから お前達の秘密を知ってる

テジュンはドキリとします。スンウは笑いました。

焦ったか? 冗談だよ

からかわないでくださいよ!

面白いんだもん

スンウさんは意外と幼稚だ

テジュンが呆れているとマンスが来ました。

”お父さん” こんばんは

テジュンは挨拶しました。

ああ・・ちょっと用があって またな

マンスは面食らった面持ちでテジュンに言うと事務所に向かいました。

”お父さん”?

スンウはキョトンとします。

***

マンスはイ監督に呼ばれてコーチとシボンの4人で焼肉を食べます。

うちのテヤンがコーチに反抗して練習に来ないと?

マンスは眉を寄せて3人を見回しました。

どんな選手にだってそういう時期はあるさ

監督が愛想笑いをします。

大げさに責めないでテヤンが立ち直れるように導いてやれよ 家で助言を・・

俺が育て方を間違えたんだ すみません

マンスはコーチに謝りました。

あ、いいえ

チュコーチは苦笑します。

娘は性格が悪いでしょ

いいえ、お父さん、テヤンはいい子ですよ

そうだ あいつは立派なヤツだ

コーチと監督は主張しました。

いや、不当な扱いを受けても耐え忍ぶように教えるべきだった そうでしょ

それは・・?

卑屈に生きてどうなる? 死ぬ前に後悔するだけだ

お父さん、ご不満があるようでしたら

熱い! すみません、網を交換してください!

シボンが店員を呼びました。

どうぞ

マンスは野菜を巻いた肉をコーチの口に押し込みます。

そうだ 食べよう

監督が笑います。

うちのテヤンは踏みつけられるほどやる気を出すんです ご存知でしょ 負けん気が強い

海兵隊じゃあるまいし

監督はマンスの肩を叩きました。肉を頬張ったコーチはただ頷きます。

「痛い」とも言えないほど踏みつけられたんだろ

マンスは涙をためてコーチを睨みました。

熱い!

シボンが網に触って叫びます。

うるさいな お前はもう焼くな!

監督はシボンを叱りました。

網を交換してくれと言ってるでしょ!

マンスが店員に怒りました。

怒鳴らないで

コーチが止めようとするとさらにマンスは声をあげます。

肉が焦げてるんだ!!

網を替えてください

シボンが懇願しました。

***

マンスが監督のところへ行ったのでテジュンはテヤンの家を訪ねます。

お父さんが帰ってきたらどうするのよ

テヤンは困惑します。

大丈夫だよ

テジュンはテヤンの部屋に入るとテヤンを抱き寄せました。

元気なのか 庇ってやれなくてすまない

こうして会えて元気が出た もう帰って 今はジュニョンさんのことで頭がいっぱい 私が浴びるはずだった非難を受けてきっと苦しんでる だけど

テヤンはテジュンを見ました。

あんたを見ると嬉しくなっちゃう 厚かましいよね

テジュンは何も言えずにテヤンを見つめます。

こんな自分が嫌になる 申し訳ないわ 胸が苦しくなる

出ようか

テジュンは俯いているテヤンに言いました。

気分転換だ

***

2人は夜の街を散歩します。

いつまで練習を休む?

テジュンは聞きました。

まず今の状況を解決しなきゃ それからコーチに頭を下げるわ

解決って?

全部自分の過ちだと公表する

大丈夫か バッシングが集中するはずだ

当然の報いよ それは怖くない 私はもう偽りたくないから 今更白状したところで胸は張れないけど

テヤンはテジュンを見上げました。

わからないでしょ ポケットに爆弾を入れてる気分 いつ爆発するか 爆発したら私は耐えられるのか ずっと怯えてる

わかるよ

テジュンは応じました。

俺も爆弾を持ってる

秘密があるの?

ああ とんでもないのが1つ 爆発しないように必死で抱えてるんだ

どんな秘密よ

いつか話す 俺の秘密を知っても逃げるなよ

怖がらせないで 何よ 病気とか? それとも出生の秘密? または・・

テヤンは目を光らせました。

私の他に女が?

テジュンは笑います。

想像力が乏しいな

テヤンは手を打って声を上げました。

まさか隠し子がいる? 高校時代かなんかに・・

君との子供が欲しい

テヤンは早足で歩き出しました。

いつ結婚する? 20代のうちにしたいな

先に結婚してしまうつもりね どんな秘密なのよ

テジュンはテヤンの腕を掴みます。

明日結婚しようか パク・テヤン! 結婚してくれ!!

ちょっと! やめてよ

テヤンは口に指を立てます。

お父さんが聞いたらどうするの?

構わない 10年以内に家を買おう!

テヤンはテジュンを叩いて走り出します。

5年以内か? 早く住みたい!

2人が騒いでいるのをテヤンの家に様子を見に来たスンウとヨンシムがながめていました。

これは今度渡した方が良さそうね

ヨンシムは2人の持つお土産を見て話しました。

ああ

ヨンシムは自分の土産をスンウに押しつけます。

驚くことないでしょ 予想してたはずよ

羨ましくて

何が?

恋愛してる

好きな人がいたの?

いたよ

誰?

さあな

スンウは先を歩いていきます。

ああ 俺は寂しい男だ

誰なのよ?

ヨンシムは追いかけます。

ちょっと!

***

テヤンが家に帰って来るとマンスが待ち構えていました。

どこに行ってた?

気分転換よ ユニスを訪ねたそうね

こんなことが続くようなら退団させると言われたぞ どうするつもりだ

数日時間をくれれば状況を整理して復帰する

何のことだ?

いろいろ考えたいことがあるの おやすみ

テヤンは部屋に入ります。

***

ジョンファンはコーチに呼ばれたイドゥンを問い詰めます。

どういうことだ? 管理室に行ったコーチが何故お前を呼んだ? 動画を撮ったのはお前だろう?

何のことです?

ジョンファンはしらを切るイドゥンの襟を掴みます。

こいつ・・

ジョンファン、よせ!

ヒョクポンが止めに入ります。

***

テヤンは選手村に来て監督と会います。そしてジュニョンのケガの真実を明かしました。けれど監督は口外を禁止します。

わかったか このことは絶対口外するな

監督、説明させてください

もうわかった あの事故の原因はお前だ ジュニョンはお前を庇って事実を言えなかったんだろ あのときに言うべきだった

申し訳ありません ジュニョンさんは被害者だと今からでも・・

監督は笑います。

”練習の虫パク・ジュニョン 練習中に負傷” ”残念だ” ”悲運の選手” 多くのインタビューでそう話した

監督は怒鳴ります。

俺が選手の管理も出来ず、かのパク・ジュニョン引退の真相も把握出来ない愚かな監督だと公表しろと?

テヤンは俯きます。

”初めて知ったんです” ”選手に騙されました” とカメラの前で訴えるのか? 韓国代表の監督が??

本当に・・すみませんでした でもこのままではジュニョンさんが・・

テヤン 世間をすっかり騙しておいて今更善人ぶるな お前のせいだろ? 静かにしていろ いくら話題になっても1週間あれば落ちつく これ以上ことを大きくするな

監督は告げました。

***

ジョンファンはイドゥンを外に出すと殴りつけます。

チクショウ 撮りましたよ 悪ふざけで・・

なんだと?

その後携帯をなくしたんです 俺が公開すると思いますか? そんなことしたら逮捕されるに決まってます

いつまで転がってる? 立てよ

いいんですか

イドゥンが立つとジョンファンは襟を掴みました。

お前を信じると思うか?

ああもうしつこいな!

イドゥンはジョンファンの腕を払います。

IPアドレスでも追跡すればいいでしょ こっちだって選手生命がかかってるんです 俺だって被害者なんだ

ふざけるな! 悪ふざけしやがって!

ジョンファンはイドゥンを殴りつけます。

何してる?

監督とコーチがジョンファンに叫びました。

***

監督と食事しながらチュコーチは訊ねました。

監督、本気ですか? テヤンが練習に来なければ除名するというのは・・

本気だ 礼儀があればこそ相手を思いやれる 規則通りにしろ

はい・・

コーチは監督を見つめます。

テヤンにがっかりしましたか?

いいからご飯と混ぜろ

はい 

コーチは立ち上がり店員を呼びました。

すみません 取り分けるので丼をください 

壁を挟んで話を聞いていたジホとソンシルは頭を低くして顔を隠します。

ゴマ油を

監督に言われて再びコーチは立ち上がります。

ゴマ油もください

***

テヤンをクビに?

ヨンシムはジホ達から話を聞くと驚きます。

ソンシルは病院、ジホは昼寝してたはずだろ? 何故一緒に食堂にいた?

ソンスが聞きました。

今はそこじゃないでしょ!

ジホは慌てます。

そんなことよりいつからパク・テヤンにそこまで関心を?

ドンワンが訊ねます。

無関心だった 俺達は 反省すべきだ

スンウが言うと選手達は皆黙り込みます。

***

ジュニョンは病院でジョンファンの母親の医師に足を診て貰います。

なんともないですが雨の日は少し痛みます 治りませんか 雨が降るたびにイライラするんだもの

それが後遺症よ

医師は話しました。

後遺症か 頭に来るわ

ジュニョンが台から降りると携帯が鳴りました。

また記者からか ムカつく

連絡が殺到してるの?

医師が聞きました。

哀れまないでください

ジュニョンは笑って病室を出ます。

***

ジュニョンが病院を出るとユミンと行き違います。病院に入ろうとしていたユミンはジュニョンに声をかけました。

こんにちは

ジュニョンは振り返ります。

私も選手です

こんにちは

ジュニョンは挨拶すると行こうとしますが、ユミンはジュニョンを止めました。

待って 私とコーヒーでも

結構よ

では食事を

断るわ

ジュニョンは歩き出します。

それなら映画を見ませんか?

ユミンは誘いながら自虐します。

ああ何言ってるの・・

けれどジュニョンは振り向いて応じました。

いいわ

え?

映画を見よう

***

テジュンが寮の部屋に戻るとジョンファンがベッドに座っていました。

ここで何してるんだ

もともと俺の部屋だぞ

問題を起こすたびに来るよな 今回は何だ?

テジュンは訊ねました。

選手に暴行

お〜 おめでとう ここで寝る気じゃないだろうな シャワーしてる間に出ていけ

テジュンは黙っているジョンファンをながめます。

何があった?

俺達を盗撮した犯人を捕まえた

ジョンファンはテジュンを見ました

どこのどいつだ?

テジュンは驚きます。

***

ジュニョンとユミンが映画を見ていると電話が鳴ります。

あの・・電話ですよ

ユミンはジュニョンに話しかけました。

ごめん

携帯を見るとまた記者からでした。ジュニョンは電話を切ります。すると今度はメールが来ました。メールはテヤンからでした。

”ジュニョンさん、大丈夫? 時間を戻せるなら3年前のあの時に戻したい 後悔するばかりで結局私は何もできてない 後悔なんて無意味なのに”

テヤンは1人ブランコに座っていました。

”私はもう二度と同じ失敗はしない ジュニョンさんの後ろに隠れない 私を信じて待ってて”

ジュニョンはテヤンのメールを見て涙を流します。ユミンは泣き続けているジュニョンを見て戸惑いました。

***

映画を見終わり2人は映画館を出ます。

楽しい映画だったわ じゃあね

ユミンは背中を向けたジュニョンに言いました。

私はジョンファンが好きです いえ、好きでした あなたのアンチです 

ジュニョンはユミンに向き合います。

打倒パク・ジュニョンを目標にしてます

それで?

私より先に泣くなんておかしいでしょ 私の方が悲しいわ 泣いている人を放っておけないし でもあなたを励ますなんて絶対に嫌です

それで? 何が言いたいの?

強く憎らしい人でいて欲しい 歯を食いしばってあなたにぶつかりたい あなたを倒したいんです

ジュニョンは笑います。

私ったら! また余計なことを 取り消します! いや! 帰ります

ユミンは早足で去ろうとします。

あなたの名前は?

ジュニョンは後ろから訊ねました。

聞かないで

ユミンは行ってしまいました。

ソマン銀行 イ・ユミン

ジュニョンは呟きます。

可愛い

ドラマ(第14~16話)の感想

テヤンの顔から笑顔が消えて泣くことの多い展開になって可愛そうですね。ジュニョンのことで精神的にいっぱいいっぱいでテジュンに支えられてなんとか生活できてるのにユニスのコーチからさらにプレッシャーを与えられてさすがのテヤンも大打撃です。

それでも、世間からバッシングを浴びたジュニョンを助けられるのは自分しかいないと奮闘するテヤン・・なんとか事態が落ち着いてジュニョンとの友情が復活してほしいです。そうでないとテジュンとの恋人関係まで破綻してしまう・・そうなったらテヤンのダメージは想像も出来ません。早く以前のような屈託のない笑顔見たいです!

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