こんにちは。カナエです。今回もBSJapanextの韓国ドラマ「スノードロップ」(第23、24話)について書きたいと思います。
自分を慰めようとするヨンロの優しさに触れたスホは思わずキスをする
ドラマのキャストとこれまでの話
ドラマ(第23、24話)のあらすじ(ネタバレ)
ヨンロ(ジス)はスホ(チョン・ヘイン)を誘い以前スホが過ごした前寮長の部屋に入ります。ヨンロは床に落ちていた紙飛行機を拾うと椅子に置きました。スホは2人で飛ばした紙飛行機を見つめます。
コーヒーを入れてあげたくて
ヨンロは言いました。
***
2人は台に座りヨンロはサイフォン式のコーヒーをヘラでかき混ぜます。
母が好きだったコーヒーよ 父の再婚相手が母の遺品を全部捨てたの でもこれだけは何とか死守した こうしてコーヒーが出来てくるのを見てると何故か落ちつく
スホは柔らかくヨンロを見ます。
何故工作員になったの
ヨンロは訊ねました。スホはヨンロを見つめます。ヨンロは薄く笑いました。
ただ・・ 無理に危険なことをしなくていいのに
ヨンロはアルコールランプを消しました。
人は生まれてくる国を選べない 俺はそこで生まれ仕事を与えられた
スホは答えました。
イヤでもやめることはできないの?
ヨンロは人の死について語ったスホの言葉を思いだします。
殺した相手の目が脳裏から離れない 命が消えていく目が・・ 食事をする時も眠る時も 夢の中までつきまとう
ヨンロは目を潤ませながらカップにコーヒーを注ぎました。
実はね これは普通のコーヒーじゃないの
ヨンロはカップを持って話しました。
これを飲むと嫌な記憶が消えてなくなる
スホは笑ってカップを受取ります。
<画像出典>k-drama.ch/snowdrop-11-12/
笑った? 本当なのに 嫌なことがあるとこれを飲んで今日は何を消そう どれがいいかな
ヨンロはコーヒーを飲みます。
常緑樹レコード店で歌った記憶を消した
スホは笑います。
笑わないで 全部消したの
俺は消してない
早く飲んで
消したくない
消してよ
イヤだ
チ
ヨンロは舌打ちします。
あなたが去った後連絡をくれなくて寂しかったことも消した
ヨンロはスホを見つめました。スホはコーヒーを飲みます。そして言いました。
君に銃を突きつけたこと 消した
ヨンロはコーヒーを飲みます。
その記憶 私も消した
ヨンロは微笑みました。スホはヨンロのカップを持つ手を取ります。そしてコーヒーを飲ませました。
それじゃあ・・ これも消して
スホはヨンロにキスしました。ヨンロはスホを見つめます。スホはヨンロの髪を撫でるともう一度キスしました。
***
ハンナはウサギの着ぐるみを着て放送局をまわり報道局長室に入るとテープを入れた封筒をデスクに置きます。そして車に戻るとガンムに連絡しました。
新聞社6社、放送局2社に配りました
こ苦労 ケガするなよ
ガンムは無線機を切るとスホと話しました。
どこか1社でも報道すればいい
スホは頷きます。ガンムはスホに訊ねました。
カン・チョンヤだが・・ どう思う?
スホはガンムを見ました。
揺らいでいるようだが信用できない
スホは思案してから言いました。
俺に任せろ
***
寮長室で縛られているチョンヤはデスクにあるペーパーナイフをながめていました。そこへスホが入ってきます。チョンヤは寝たふりをします。スホはチョンヤの縄を解きました。
茶でも飲みますか?
チョンヤは頷きます。
スホはカップにお茶を入れます。チョンヤはペーパーナイフを取ると背中を向けているスホに忍び寄りました。スホが振り向くとチョンヤはナイフを振り上げます。スホはその手を掴み2人は戦い始めます。
***
スホはチョンヤの首を押さえつけチョンヤはナイフを落としました。チョンヤは肩で息をしながらスホを睨みます。
スホはナイフを拾いチョンヤに握らせました。チョンヤは不思議そうにスホを見ます。スホは目を潤ませて問いました。
やはり・・父でしたか
え?
殺せと言う父の指令が正しいと思うなら殺してください
イム・ジロク統戦部長が父親ですって?
チョンヤはナイフを持つ手を下ろします。
***
ジロクは部下から無線の報告を受けます。
昨夜寮から来た無線です
ジロクは報告を読みます。
”発信者 ヘムグソン1号”
”イム・スホ反逆 イ・ガンムと同盟”
(血は争えんな やはり反動分子の息子だ)
ジロクは内心思います。
チェ・スリョン副部長には内密に
ジロクは部下に指示しました。
***
スホはカップラーメンにお湯を入れチョンヤの前に置きます。
食べて少し休んでください
殺せという指令には背いたけど私を信じすぎないで 党はまだ私を信頼してるから
スホは横向きに椅子に座って訊ねます。
その人生はカン同志のものですか?
スホはチョンヤを見ます。
同志が選んだ人生ではないはずです これからはカン・チョンヤではなく本名で生きるのです
チョンヤは黙ります。
今夜祠堂から出られるようにします ナム・テイルに気づかれないよう脱出し第三国へ 新たな道を歩むのです
スホは部屋を出ようとします。
同志は?
チョンヤは聞きました。
党に逆らった以上あなたも第三国に逃げるしかない
私が行けないことはお分かりでしょう
スホは出ていきます。
***
チャンスは3億ドルを用意するようアンに指示します。
閣下への報告が先です
チャンスは驚きました。
私に逆らうのか
めっそうもない 企画調整室長に任ぜられたばかりなのでまだ大金を勝手に動かせないだけです
事業費で処理すれば問題ない
チャンスがいくら言ってもアン室長は「閣下に報告してから」と繰り返すばかりです。
融通の利かないヤツだな
チャンスがぼやいていると北からの電話が来ました。
ウン・チャンスです
寮で人質になっているそちらの部下がとんでもないことを
ジロクが怒りました。
イム・スホをそそのかし寮を解放区にした
イム・スホがガンムと手を組んだと?
話を聞いてアン室長がそばに来ます。
2人で選挙工作をぶち壊そうとしている すでに阻止作戦を始めたとの無線が入った
阻止作戦? わかりました すぐ対処します
(無線が入ったと? 一体誰が送ったんだ?)
チャンスはアン室長の肩を叩きました。
3億はゆっくりでいい
チャンスは詰め所に向かいます。
***
あの野郎! アカと手を組んだだと?
テイルは話を聞いて激怒します。
外に出てきた時に撃ち殺すべきだった
電波妨害をしよう 外部と連絡できないジャミングを
チャンスは提案します。
しかし寮には我々の諜報員がいます 寮内部の状況を知るためには・・
アン室長が反対しました。
そういえば電話番が無線でイム・スホとチーム長の話を 2人が組んだという情報だったかも
もっと早く言え!
テイルが怒鳴ります。
いつの話だ? 撮影の前?
チャンスが聞きました。
そうです
では学生達も工作だと知って・・
だから映像でも笑ってたんですよ どうします?
アン室長は訊ねました。
どうするも何も 殺すしかない
テイルが立ち上がりました。
今すぐ寮全体に爆弾を仕掛けろ 吹き飛ばす
しかしチャンスが反発します。
吹き飛ばす? 中途半端に爆発し誰も死ななかったら? まずは娘を救出してからだ 爆弾を寮の中に仕掛けて確実に爆破すべきだ 中で爆発してこそ工作員の仕業と言える
テイルは黙ります。
それでこそ我々の完全勝利だ
チャンス達は出ていきます。一人残ったテイルは部下を呼びました。
おい
アン室長は部下に話しているテイルの様子を隠れて窺います。
***
寮長は鍵を開けてブノクの部屋に入ります。207号室のヨンロを除いた3人は寮長達の話に聞き耳を立てました。
無線機は? 返しなさい
安企部の人が持って行きました
ブノクは答えます。
もう勝手に動かないで 全員で生き残るのよ 自分だけ助かろうなんてバカな考えはやめて
寮長は部屋を出ようとします。
人のことが言えます? 自分だって無線機を隠してたくせに
寮長はブノクの腕を掴んで睨みます。
ブノク これ以上はあなたを守り切れない
ブノクは寮長の手を払いました。
守る? 散々私を見下して利用してきたくせに
だから私を撃ったの?
ブノクは沈黙します。
弾がないとも知らずに あの医者が”父親を治す”と? なのに弾がない銃を渡した それこそ見下されてる証拠よ わかる?
寮長は部屋を出ると嗚咽をこらえながら歩き出します。寮長の後ろ姿を3人は見送りました。
***
3人はヨンロのいる207号室に戻ります。
寮長は何故ブノクに強く出られないのかしら
部屋から引きずり出すと思ったのに
ヘリョン達は話します。ジョンミンがベッドに座っているヨンロの横に来て問いました。
ねえヨンロ、あの子が銃を持っていたことも寮長は知ってたのよね
3人はヨンロを見つめます。
ブノクさんが私に銃を突きつけるのを見たんです
あなたに?
仲が良かったのにね
3人は驚きます。
寮長は絶対にブノクに弱みを握られているんだよ
ジョンミンが言いました。ヘリョンがヨンロの右隣に座ります。
私が食堂で歌を歌ってる時安企部の人とコソコソ話して怪しかったの キスしてるのを見られたとか?
ヘリョンさん・・
ヨンロが呆れます。
何よ 危機的状況で男女が一緒にいれば愛と勘違いしてキスすることもある
安企部に殺されるかも知れないって時に安企部のおじさんとキス?
ジョンミンが反発しました。
安企部は本当に私達を殺す気なのかな
ソリがジョンミンに聞きました。
政権のためなら国民も撃ち殺す連中だからね
安企部長はどうかしてる 怖すぎますよ
ソリは怯えます。ヨンロは立ち上がりました。
トイレに行ってくる
***
ヨンロは礼拝室で祈りを捧げます。熱心に祈るヨンロの隣にスホが座りました。祈りを終えたヨンロはスホを見て驚きます。
何を熱心に祈ってたんだ?
ヨンロは笑います。
ここから無事に出られたら妹さんに会えますように
ヨンロは言いました。
普通の若者みたいに当たり前の日常を自由に暮らせますようにって・・
スホはヨンロの手を握ります。
俺が君を必ず守る 友達や先輩も絶対に助ける
スホは微笑みます。
次のオープンハウスではゲームを楽しんでダンスも踊らないと
<画像出典>k-drama.ch/snowdrop-11-12/
ヨンロはスホを見つめます。
スホさんは・・ 誰が守るの?
大丈夫 俺はスーパーマンだから
ヨンロはむくれました。
飛べもしないのに
スホは俯いてヨンロの手を握り直します。
***
導師の所に別々に話を聞きに来た3人の妻。最初に来たミヘは導師に金のゴルフクラブを渡していました。
安企部の予算は財務部や国会に内訳を示さなくていいんです そんな大金をただ銀行に預けてるだけなんて もったいない
投資先の候補をいくつか選びなさい 神霊様に聞いてみよう
まあ
ミヘは高い声で笑います。
ありがとうございます 今度来る時は導師様に新車のキーを差し上げなきゃ
ミヘが帰ろうとして立ち上がるとソンシムとホン夫人が競争のように入って来ました。
導師様!
ミヘは2人を見て笑います。
寛大ですこと もう仲直りを?
終わったなら帰ったら?
ソンシムが冷たくミヘに言います。
企画調整室長に昇進なんて 知らせてくれれば花輪でも送ったのに
さっきソンシムと顔を合わせ話を聞いたホン夫人がミヘに話しました。
任命式の時に閣下に花束を頂いたのでそれで十分ですわ
ミヘは出ていきます。ソンシムは我先にと導師の前に座りました。ホン夫人も座布団を置いて負けじと座ります。
13人死ぬか知りたいのか?
導師は二人に訊ねました。
神霊様に聞いて欲しいんだな
導師は3本の色の違う旗を合わせ祈ります。そして棒の部分を2人に向けました。
1本選びなさい どうせ同じ質問だから1人だけ
ソンシムとホン夫人は選ぼうとして争います。
こら、神霊様の前で何たる無礼だ
呆れた導師が自分で選び赤い旗を台に置きました。
大吉だ 願いが叶う
誰の?
2人は同時に訊ねます。
望み通りになる
どっちが?
2人はまたも聞きます。導師は二人に顔を近づけました。
神はいかなる時もより切実な祈りに耳を傾ける すべては思いの強さと努力しだい
導師はホン夫人に微笑みます。
(・・私?)
ホン夫人は顔をほころばせます。
***
テイルは寮の周りに爆弾を仕掛けさせます。
爆弾の設置、完了しました
スホとガンムはテレビを注視していました。けれど政権が選挙工作を企てたという速報は流れません。
テープを渡したのに何故報道されない
ガンムは視線を落とします。
イヤな予感がする
スホも眉を寄せます。
速報どころか関連ニュースもない
***
チャンスの前にはハンナの配った封筒が集められていました。
チャン要員を捕らえろ
テープを聞いたチャンスはアン室長に命じました。
ハンナを?
イム・スホが翻意したのはこのせいだった
チャンスは皆にテープを聞かせます。
”北も了承したろ スパイを全員殺すと約束したはずだ”
カル記者が盗聴を?
アン室長が慌てます。
これを聞いたんだ マスコミにばらまいたのもヤツらの作戦だ
しかし寮にいるのにどうやって・・
テイルは言いかけて気づきます。
チャン・ハンナ?
だから指名してきたのか
アン室長が呟きます。
捕まえろ
チャンスが命じました。
***
ハンナが車で詰め所に来ると後輩達が数人近寄って来ました。ハンナは後輩の雰囲気にただならないものを感じます。ハンナはドアをロックしました。
後輩の1人が車の窓を叩きました。
何?
ハンナは窓を少し開けます。
会長がお呼びです
私を? どうして?
それは・・行けばわかるかと
そう? わかった・・
ハンナは言いながら車をバックさせます。後輩達は車に走りました。
エンジンをかけろ!
ハンナは逃げ出します。
***
スホとガンムは脱出の計画を練っていました。
一部の窓の警戒は手薄になっているはず だがどの窓かはわからない
2人が話していると電話が鳴ります。スホは電話に出ました。
いいか 寮全体に爆弾を仕掛けた
テイルが言いました。
録音を聞いてイカれたのか? 祖国のために死ねば英雄になれるんだろ?
テイルは話します。
死ねば家族は安泰なのにお前ごときが事を複雑にしやがって!
戯言はいい 要点を言え
スホは突っぱねます。
要点? オーケー イ・ガンムに代われ 手を組んだアカ野郎に代わるんだ
スホとガンムは顔を見合わせます。ガンムはスホから受話器を取ると本棚に置きました。
俺がアカだと?
ガンムは受話器に向かって話します。
なら総長は筋金入りのアカだ 北の上層部と組んだんだから でしょ?
なるほど 噂通り呆れたヤツだ そう出るならお前を殺すしかなくなる いいか 寮全体に爆弾を仕掛けた
スホとガンムは目を合わせます。
お前らのような末端が選挙工作をぶち壊すだと? 下手をすると寮が吹き飛ぶぞ こっぱみじんにな
ガンムは頭を抱えますがスホに言いました。
イム・スホ 聞いたか 外から爆発させてこっぱみじんにできるか? 威力が分散するのに
そうだな 建物を吹き飛ばすなら柱に仕掛けるなりしないと
テイルは二人の話に怒ります。
ふざけるな! 強力な爆発物なんだぞ!!
テイルの声を聞いてチャンスがそばに来ました。
爆発物だと?
***
じゃあ爆音がすごそうだな 誰が聞いても外で爆発したとわかるってわけだ 選挙工作だってこともすぐバレそうだ ソウル市民は賢いからな
ガンムはテイルを挑発し続けます。テイルは激怒して立ち上がりました。
お前ら・・!
チャンスがテイルから受話器を取り上げました。
イ・ガンムチーム長 ウン・チャンスだ
ガンムは受話器を手に取りました。
録音のテープは全て回収した 各新聞社や放送局にも要員が常駐してる 君の連絡係をしたチャン・ハンナが心配なら大人しくしていろ
会長・・
ガンムは言いかけますがチャンスは電話を切りました。
***
チャンスはテイルを睨みつけます。
爆弾を仕掛けただと?
脅しに使うためだよ
テイルは答えました。
話がある
チャンスはテイルを誘いました。
***
なんでわざわざ外に・・ 中で話せよ
テイルがぼやいているとチャンスはテイルの額に銃を突きつけました。
引き金を引こうか
テイルは手をあげます。
息子は死に娘は人質に取られてる 怖いものなどない
誤解するな 今すぐ爆発させる気はない カン先生がいるからな
密かに射撃班を送り娘を救い出す約束だろ?
娘と一緒にカン先生も救出しないと
チャンスは銃の撃鉄を起こしました。
うあ
テイルは目をつぶります。
最後の警告だ まずは娘を救出しろ 何があってもだ
わかった
チャンスはテイルを突き飛ばすと詰め所に戻ります。
あの野郎・・
車の陰で様子を見ていたアン室長は悔しがるテイルを見て笑います。
***
ハンナは後輩達の車に追われていました。ハンナは何度も車線変更しますが後輩達は追ってきます。ハンナは中央分離帯の先で車をUターンさせました。後輩の車も試みますが走ってきた車に止められます。
どけろ! 早く
後輩達は叫びます。ハンナは逃げ切りました。
***
情報が漏れてる 寮に内通者がいる
スホはガンムに話しました。
俺達とウン・ヨンロ以外誰も信じられない
爆弾を仕掛けたなら今夜娘を助けるために射撃班を送り込むかも その前に見つけないと
ガンムは言います。スホはガンムに近寄りました。
人質を集めるから内通者を探せ 俺はカン同志達を探る
***
テレビではアン室長が話していました。
”安企部のイ・ガンムが人質となっています 学生達を救出すべく工作員と戦っているはず・・”
チョンヤがテレビをながめているとスホが来ました。チョンヤはテレビを切りテーブルにつきます。
ナム・テイルと話しました
スホもテーブルについてチョンヤに告げました。
イ・ガンムと組んだことを知っていました
チョンヤは薄笑いを浮かべます。
だからテレビでイ・ガンムの話を? 殺す気なのよ 人質の救出中に死んだと言えば安企部のイメージが上がる
阻止作戦まで知っていました 寮の外には爆弾を
スホは両肘をついてチョンヤを見つめます。
私を疑ってるの?
スホは眉を寄せます。
再出発の機会を差し上げたかった でも裏切ったのなら・・ どちらかは死なないと
チョンヤはため息をつきます。
どうして・・ 何の関係もない南の人民を助けたいの? ヨンロのため?
スホは沈黙します。
彼女との未来はない わかるでしょ
私のせいで彼女は多くの代償を払いました 危険を顧みず助けてくれたのにこれ以上傷つけたくありません
どうするつもりなの? 生きて出られたとしてもその後は?
戻ります
スホは言いました。
そうしないと妹のスヒは殺されます
イム・ジロク部長があなたを生かすと思う?
私が戻ればスヒは助かるはず
チョンヤは嘆息して椅子に背をもたせました。
内通者が見つかるまで辛抱を
スホはチョンヤを縛ります。
***
人質達は礼拝室に集められました。
全員揃ってますね
マンドンが手をあげました。
オさんがいません
ついさっき2階のトイレに
寮生の一人が言います。
トイレ?
寮長が立ち上がるのをガンムが止めました。
先生、私が行きます
ガンムは部屋を出ようとして立ち止まり、みなに語りました。
非常事態です ここにいれば安全なので私が戻るまで出ないように
何があったんです?
寮長が訊ねました。
話はオさんを探してから
ガンムは出ていきます。
***
ガンムはスホに食堂のおばさんのオがいないと伝え2人は探します。ガンムは食堂の調理台の後ろに隠れているオを見つけました。
そこで何を?
しー
オはガンムを見て口に指を立てました。
泥棒が入った 昨夜鶏肉が盗まれたんだよ
ガンムは落胆します。
行きましょう
駄目駄目 食べ物を盗むのは極悪人だ
オは鶏肉を冷蔵庫に入れます。
とっ捕まえてやる
ガンムは冷蔵庫を閉めました。
行きますよ
***
ウンチョルは地下室で縛りつけられたギョクチャンにチキンを食べさせようとします。
南の鶏はうまいです
要らない
ギョクチャンは顔をそむけます。
チュ同志 死ぬ気ですか?
ギョクチャンはウンチョルを睨みます。
昨夜は良く眠れたようだな 耳もよくなったし
気持ちはわかりますが生きないと
組長が裏切ったから俺達は終わりだ
階段を下りようとしたスホは足を止めます。
祖国が我々を裏切ったんです 組長同志は我々を救おうとしている
我々に生きる道はない
組長同志は必ず我々を生かしてくれます 北水白山で同志達を救ったことを忘れました?
ウンチョルは訓練時代の出来事を語ります。スホやギョクチャン、ウンチョル達は北で厳しい工作員の訓練を受けていました。深い雪の中を走らされゴールに着くと磔にされた反逆者達を短刀で斬ります。しかしウンチョルは反逆者を斬ることが出来ませんでした。冷酷な教官は訓練生に命じました。
最後の課題だ 反逆者を殺せない者は殺せ
訓練生は殺せなかったウンチョル達に向かいます。
生き残った10人のみが共和国の輝かしい戦士となる
しかしスホは短刀を捨てました。
イム・スヒョク 何をやってる?
命令はわかります しかし反逆者ならいくらでも殺せますが同志は殺せません 彼らは訓練に耐えてきた共和国の戦士です
教官はスホに銃を向けます。
党の命令には無条件に従うのだ
母なる党は同志を殺せとは命じないはずです! 人民を大切に思う党が訓練を終えた戦士達を捨てるはずがありません
すると他の訓練生も短刀を捨てます。訓練はそこで終わりました。
あの時からヤツは反革命分子になる恐れが多分にあった
ギョクチャンは言いました。
しかし党は同志を生かしました むしろ教官同志が罰せられたでしょう
党が生かしただと?
ギョクチャンはウンチョルを嘲ります。
チェ・スリョンはギョクチャンに語りました。
父親の力で党の命令に背いても許された イム・スヒョクはいつでも反逆者になり得る
スリョンはギョクチャンに命じました。
常にあの男を監視し思想性が疑わしい時は殺せ
あんなヤツを信じ家族を犠牲にするのか?
ギョクチャンはウンチョルに問います。
お前がヤツにつけば家族は政治犯収容所へ
ウンチョルは戸惑います。スホは階段を下り2人を見ました。
組長同志 家族はどうなるんですか
<画像出典>k-drama.ch/snowdrop-11-12/
ウンチョルは訊ねました。
心配ない 裏切ったのは私だけだと党に報告したから
報告した?
ギョクチャンが訊ねます。
だがその前にイ・ガンムと組んだと知らせた者が・・寮にいる
2人は驚きます。
内通者が?
ウンチョルは目を見張りました。
***
ガンムは人質達に「選挙工作を公にする作戦が安企部にバレていた」と告げます。みなは驚いてざわめきました。
一体誰だ? 安企部にバラしたヤツは? でないと殺すぞ
サンボムが立ち上がって威嚇します。
座れ
ガンムが注意して寮長を見ます。
私の知らない無線機がありますか?
いいえ 私の知る限りでは
ガンムは頷きます。
無線機なしには連絡できない 今から昨夜皆さんが寝た部屋を捜索します
私達の部屋を?
私達を疑ってるの?
学生達は不満を言います。するとブノクが立ち上がりガンムに聞きました。
無線機を持っていた寮長は何故疑わないんです?
今は俺が持ってる 探してるのは別の無線機だ
ブノクは唇を噛みます。その時ヘリョンも立ち上がりました。
みんな2階で寝たけどブノクだけ自分の部屋だった 調べてください
何も知らないくせに
内通者がいるとしたらあんたでしょ
2人は言い合います。
寮長は安企部の味方よ 無線をつけたら安企部に寮長かと聞かれたんだから 安企部の手先でしょ
ブノクは寮長を問い詰めます。
寮長が安企部のスパイ?
学生達は仰天します。
ウソでしょ
寮長は沈黙を守ります。
静かに!
ガンムが声をあげました。ブノクは慌てて座ります。
待ってください 先生、本当なんですか?
ジョンミンが立ち上がって寮長に聞きました。
ブノクが物を盗んでも大目に見てたのはこのせい?
ヘリョンも訊ねます。
ブノクの話は事実よ
寮長は答えました。みなは呆れます。
事実だって
どうなってるの
「学生を盗聴し監視しろ」と安企部に命じられた
寮長は話します。
盗聴?
学生達は目を丸くします。
でもあなた達を安企部に売ったことはない
ならなんのためにそんなことを?
シン・ギョンジャが聞きました。
それはみんなを守るための苦肉の策だ
ガンムが代わりに答えました。
合鍵で部屋をあさってたのも私達を守るため?
ジョンミンが問います。寮長は立ち上がりました。
黙りなさい 内通者を捜さないと
寮長はガンムを見ます。
学生達は私に任せて部屋の捜索を
頼みます
ガンムは出ていきました。
信じられない
学生達はぼやきます。
***
ブノクは捜索されると聞いて部屋に行こうとします。
ブノク! 待ちなさい
寮長が止めました。
それ以上動いたらあなたが疑われる
内通者は私じゃない 安企部の手先のあなたよ
ブノクは言い放ちます。するとヨンロが立ち上がりました。
違います 先生は私達を守ってくれた でなきゃデモに参加したジョンミンさん達はとっくに捕まってました チーム長に協力してここでじっとしてるのが今すべきことです
けれどブノクは出ていきます。サンボムが叫びました。
あの女! ビョンテ、グァンテ、行くぞ
ブノクは3人に取り押さえられます。
放してよ!
***
ガンムはブノクの部屋でビニールに入った札束を見つけました。ブノクはチョンヤの縛られている寮長室に連れてこられます。
このカネはあなたが?
ガンムはチョンヤに訊ねました。
イム・スホを欺きこの子を使ってナム・テイルに知らせたな
昨夜私は縛られていた 無線機なんてないし、あったとしても私の正体をバラされるかもしれないのにこの子を使うと思う?
別の無線機は?
スホがブノクに訊ねました。
どこに隠した?
は・・?
ブノクは3人を見回します。
<画像出典>k-drama.ch/snowdrop-11-12/
私じゃない どうして寮長じゃなく私を疑うの? 合コンの時からバカにして
ブノクは目を潤ませます。
私は国家保安法違反に脅迫罪、銃の不法所持に殺人未遂だって! あんたのせいで人生終わりよ 悔しくて一晩中胸を叩いた 痣になった胸元を見せようか?
ブノクが襟を開いたのでスホは目をそらします。
どうして来たのよ! オープンハウスの時出て行ったのに何故戻ってきたの?
ブノクは泣きながら訴えました。
ヨンロよね ヨンロのためでしょ 何故私が2人の恋愛ごっこの犠牲に? どうしてよ!
スホが困惑しているとガンムがドアの所で”来い”と合図しました。
***
ガンムは食堂に貼られたオープンハウスのポスターを触ります。
12月3日 オープンハウスの日に寮を出たのか?
ああ 何故?
”捜索が入った 見つかる恐れ” ”越北希望” この日無線をキャッチした
何?
お前が送ったものと思い12月5日にここへ来たんだ
スホは言います。
立てこもる前から
ここにはスパイがいた
ガンムが続けました。
***
ジロクはスホからの無線の解読文を読みます。
”イム・スホ単独転向 スヒの身に何かあった場合牡丹峰1号の安全は保証できず”
生意気な 私を脅そうというのか
スヒが殺されるのではと心配しています 乱数放送をスヒに担当させろと
スヒに?
毎日無事を確認するため4桁の数字を放送3時間前に送るので追加で読ませろと
ジロクは笑います。
必死だな 牡丹峰1号のことはナム・テイルが勝手に救出するさ
では乱数放送の担当は変更しません
ああ このイム・ジロクが振り回されるわけがない
ジロクは立っている部下を見上げました。
寮のヘグムソン1号に伝えろ 安企部が失敗したら裏切り者どもを殺し平壌に戻れと
***
ガンムはオとマンドンの名簿を出し目を通します。スホはマンドンの部屋で無線機を探していました。ガンムはスホのいるマンドンの部屋に下りてきます。
情報は?
スホは訊ねました。
寮に来る前は中東の建設現場で働いていた
ガンムも探し始めながら答えます。
オさんは?
6.25戦争のとき南へ 寮には住まず通勤を
食堂は?
探しあぐねてスホは聞きました。ガンムはオの話を思い出します。
”泥棒が入った 昨夜鶏肉が盗まれたんだよ”
そうか・・!
ガンムは食堂へ走り出します。スホも後を追いました。
***
ガンムは食堂でバットに入った生の丸鶏を調べ始めます。スホももう一つのバットを調理台に置き調べます。どうやらガンムは”鶏の中に無線機を隠したのでは”と推測しているようでした。ガンムは冷蔵庫に入っていた鶏も調べます。そしてついにガンムは硬い詰め物の入った鶏を見つけました。
イム・スホ!
スホはガンムの手元に目をやります。ガンムは鶏から黒い袋を取り出しました。中にあったのはやはり無線機でした。
***
ガンムが取り出した無線機のスイッチを入れようとすると、ポケットに入っていた寮長の無線機が鳴りました。ガンムは赤いランプの点滅している無線機を出して応答します。
はい
スイッチを入れたのはチャンスでした。
イ・ガンムチーム長か 安企部長のウンだ
無線機を奪われたようですね
小声でアン室長がチャンスに言いました。チャンスは思案した後ガンムに話しました。
目を覚ませ 我々に背を向けて何になる 自滅するだけだ
ガンムは洗い場の椅子に座ります。
1つ聞きます 罪のない学生達を本当に殺す気ですか?
殺すわけない テープを聞いただろ 人質は救出する
爆弾を仕掛けておいて?
あれは脅し用だ 我々を信じろ
ガンムは頭を垂れました。
父はスパイの追跡中に撃たれて死にました そんな父の背中を追い安企部に入りました でも安企部が実績のためスパイをでっち上げる現実を知り逃げました
ガンムはチャンスに悲痛な心中を明かします。
俺は本物のアカを捕まえればいい そう言い聞かせあちこちへ・・ 私はどうすべきですか? 安企部は無実の学生を殺す ・・今度はどこに逃げれば?
チャンスは冷酷に答えました。
真実を知りながら逃げたんだろ 今回もそうしろ 今まで通り
チャンスは無線機を置きました。
***
アン室長たち部下は沈黙します。
娘の位置把握は難しい
肩を落とした部下達にチャンスは命じました。
予定通り進めろ
***
スホはオの前に乱暴に無線機を置きます。
所属は?
知りません
オは答えました。
私にそんなこと聞かないで下さい 私は違う!
スホは机を叩きます。
おばさん イカれた芝居はやめろ! ああ?
スホに叫ばれてオは机の下に逃げ込みます。
芝居なんてするわけないだろ
一緒に座らされていたマンドンがとりなしました。
元はしっかりした人だったのに
事件の後からこうなったと?
ガンムがマンドンに聞きました。
たまに様子がおかしい時もあったけど銃声を聞いたりしてショックで悪化したんだ
マンドンは説明しました。
戦争が終わってだいぶ経つだろ?
ガンムは机の下からオを出そうとします。
戦争の経験が?
マンドンがガンムに問いました。机の下でオは泣き出します。
故郷は北の方だ 戦争の時爆撃で両親とお兄さんが目の前で吹き飛ばされたんた いまだに飛行機の音も怖がる
マンドンはオの背中を撫でます。
オさん、大丈夫だから立って
オは机から顔を出して謝りました。
すみません
オは泣きながら謝り続けます。
ごめんなさい 許して下さい
***
オさんが内通者?
スパイだって
学生達は驚きます。
私達スパイの作ったご飯を食べてたの?
寮長は学生達に言いました。
とにかくもう部屋に戻っていいわ トイレ以外はなるべく出歩かないこと
みんなはぞろぞろと礼拝室を出ていきます。
***
チョンヤはオを診察します。
PTSDかも ”外傷性ストレス障害”
そんな弱い人がスパイに? ありえますか?
スホが訊ねます。
私達は強いから工作員になったの? 鍛えられただけ
チョンヤの言葉にスホは俯きます。様子を見ていたヨンロはスホを見つめました。
ああ 早くご飯を作らないと
壁にもたれながらオは言いました。チョンヤは憐れみの視線をオに向けます。
これが祖国に命を捧げた工作員の末路?
スホは部屋を出ていきます。ヨンロも後を追いました。
***
寮の周りには狙撃手達が集められ突入の準備が進められます。
ガンムとスホが突入に対抗して武器を備えているとヨンロが部屋に来ました。
安企部と戦う気なんですか?
ヨンロは訊ねます。
周囲に爆弾が設置された
ガンムが話しました。
今夜君を救うため突入するかも
スホも言います。
私が・・父に会います
ヨンロは告げました。
会って説得してみます 父の気が変わればみんな助かる
ダメだ 会ったら・・ 君を連れて行こうとするはず
スホは拒みます。ガンムはヨンロを見ました。
そして寮を爆破するだろう
もし今夜突入されたら太刀打ちできるんですか? その前にできることはしましょう
ヨンロは2人に訴えました。
お願い 1度だけ
ドラマ(第23、24話)の感想
スノードロップという題名の意味はわからないけどこのドラマが命の危機にさらされた男女がほんの一時でありながらもその一生の記憶に残るような恋情を交わす、その時間を描きたかったんだというのがここまで観てわかってきました。
<画像出典>kandora-love.bidamu.com/kankokudorama-snowdrop-ost/
でもヨンロは無事に脱出出来そうだけどスホの行く末は悲劇的なものになりそうで悲しいです。なんとか生き残って妹に会い少しでも幸せになって貰いたいです。チョンヤがスホの側について味方なってくれそうなのが多勢に無勢という現状の中で少しほっと出来ますね!
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