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BSJapanextで放送の韓国ドラマ「スノードロップ」でチョンヤはスホたちを救うために寮を抜け出し工作資金を奪い取る!その第25~27話の詳細なネタバレあらすじ、感想も!!

ドラマ

こんにちは。カナエです。今回もBSJapanextの韓国ドラマ「スノードロップ」(第25~27話)について書きたいと思います。

スホは北の本部から妹スヒの命を助けるための自爆を命じられる

ドラマのキャストとこれまでの話

<第1、2話> <第3、4話> <第5~7話>

<第8、9話> <第10~12話> <第13、14話>

<第15~17話> <第18、19話> <第20~22話>

<第23、24話>

ドラマ(第25~27話)のあらすじ(ネタバレ)

第25話

チャンス達は突入を謀ろうとしていました。テイルは寮の模型を眺めながらアン室長を𠮟ります。

娘と先生の位置が分かれば楽なのに諜報員がいても意味がない

それはイ・ガンムが無線機を・・

静かにしろ

チャンスが睨みます。

”侵入準備完了”

無線の連絡にチャンスが応じようとするとスホ(チョン・ヘイン)から電話が来ます。

もしもし?

娘が会いたがってる  5分後1人で祠堂に来い 娘の命を守りたければ必ず1人で来い

チャンスは電話を切り祠堂に向かいます。

***

下手したらお前が死ぬぞ

ガンムはスホに言いました。

残された道は戦闘だけ 他に方法がない 一縷の望みを懸けるしか

スホは答えます。

チャンスはチェ室長を連れて夜の山を下り祠堂へ急ぎます。

最小限に抑えないと気づかれる

狙撃手は2人に絞りました しかし・・これは罠かもしれません

チェ室長はチャンスに防弾チョッキを渡そうとします。しかしチャンスは受け取らずに祠堂に下りていきました。

***

チャンスは木立に潜み銃を構えている狙撃手に声をかけます。

まず私が行く 「ヨンロ」と叫んだらそれを合図に突入しヤツを必ず射殺しろ

わかりました

”確実に標的のみ射殺”

”会長と娘の安全が最優先だ”

狙撃手は祠堂を狙います。

***

ガンムは扉の仕掛けを外しました。ヨンロ(ジス)は扉の前に立ちます。スホは扉の錠を外しました。

2人の狙撃手の後ろではテイルが高性能の双眼鏡でチャンスを見ていました

俺の合図で全員射殺しろ

テイルは連れてきた狙撃手に無線で命じます。

君は優秀な狙撃手だ 外さないと信じてる

ご心配なく 動く者はすべて撃ち殺します

テイルの所にチェ室長が来ました。

戻りました

テイルは双眼鏡を下ろし室長を見ました。

相手は安企部長です 大丈夫でしょうか?

ヒジュン 国と民族のためにすることなんだ 娘のことで必死なヤツに我々の運命を委ねられん

テイルはチェに顔を向けます。

選挙工作が成功したら同心会の会員にしてやろう

テイルはチェの肩に手を置きます。

お前が出世してこそ俺は将来大統領を狙える

陸軍士官学校の時からあなたにお仕えしています

チェ室長は言いました。

よし

テイルはチェの頬を叩きます。チェは敬礼すると離れていきました。テイルは再び双眼鏡でチャンスをながめます。

***

チャンスは祠堂の前に立ちました。扉が開いてヨンロが姿を現します。

ヨンロや・・

銃を構えたスホがヨンロを押し出します。ヨンロは目を潤ませてチャンスに問いました。

父さん 私達を殺そうとしてるって本当なの?

まさか 誰がそんなことを

もうやめて 選挙のことしか頭にないんでしょ

何を言うんだ! お前を助けたい

先輩や友達を助けてよ 寮には30人以上いるの 私のせいだから・・

ヨンロは涙を流します。

何故そう思うんだ?

チャンスはヨンロに近づこうとします。

動くな

スホが威嚇しました。

兄さんも・・私のせいで死んだのに みんなに何かあったら耐えられない

ヨンロや

お願い

説得してみるよ 誰もケガしないように

チャンスは足を踏み出します。

動くな!

チャンスはスホを見ます。スホは周囲に目をやりました。

ヨンロ!

チャンスは叫ぶとヨンロの腕を掴みました。すると2人の狙撃手が祠堂に突進します。ヨンロはチャンスの腕を振り払いスホを庇いました。

ダメ!

狙撃手はスホを狙いますがヨンロはスホの前で手を広げます。

私だけ生かすつもり? この人も中にいるみんなも殺す気でしょ?

双眼鏡を見ながらテイルは首を傾げました。

変だな 何をやってる?

ヨンロや お前を守ってくれとヨンウに頼まれた 兄さんが死に際に言ったんだ 父さんはお前を助けたい わからないか?

ヨンロは動きません。チャンスはヨンロに向かって走りました。

撃て!

テイルが合図します。狙撃手が発砲し銃声が響きました

***

記者に話していたアン室長や部下は銃声に驚きます。

(私に内緒で突入する気か?)

ついてこい

アン室長は部下に指示しました。

ウ記者とカメラだけだ 早く!

***

スホとヨンロは祠堂の中に戻ります。

ヨンロ!

チャンスは叫びました。二人の狙撃手はテイルの狙撃手に撃たれます。

撃つな!やめろ!

チャンスは叫びました。

スホとガンムは扉を閉めます。

ヨンロ、大丈夫か?

スホは頭を抱え震えているヨンロに訊ねました。

大丈夫だから怖がるな

スホはヨンロを連れて寮に戻ります。

***

撃つのをやめるんだ!

外ではチャンスが叫んでいました。

私は安企部長だ!

殺せ

テイルが命じます。

狙撃手はチャンスを撃ちました。チャンスは地面に倒れます。

ふふ

テイルは動かなくなったチャンスを双眼鏡で確認して笑いました。

***

会長!

アン室長達がバラバラとチャンスのもとに駆けつけます。

マスコミです

テイルの狙撃手が言います。

クソ!

テイルは歯ぎしりしました。

医療チーム! 担架だ!

会長が負傷! 直ちに出動

アン室長が無線で命じます。

***

スホはウンチョル達のいる地下室の椅子に泣きじゃくるヨンロを座らせます。

組長同志に何かあったのかと心配してました

ウンチョルがスホに言いました。異変に気づいたブノクが地下室まで来て盗み聞きします。

どうせ1週間後には死ぬ

縛られているギョクチャンが薄笑いしました。

”死ぬ”だと? 口を慎め

スホが戒めます。

黙ってろ 偉大な共和国の戦士が敵に命乞いするのか?

ギョクチャンはヨンロを見て続けました。

安企部長の娘との色恋沙汰は銃殺刑に値することだ

ウンチョルが怒りギョクチャンの肩を掴んで押しました。

(ウン・ヨンロが安企部長の娘ですって?)

ブノクは驚きます。

***

ウンチョル もう全面戦争しかない 照明を探すんだ 電力を遮断する

スホは指示しました。

地下室は私が守ります

ウンチョルが言うとギョクチャンが可笑しそうに笑いました。

1人でか? 俺を解放しろ 見殺しにはしないよな?

いけません 縄を解けば組長同志が撃たれます

停電になったらチュ同志を連れて2階へ

スホの命令にウンチョルは頷きます。

わかりました

***

ブノクは部屋に戻り鍵をかけます。そして歩き回りながら考えました。

突入される前に助かる道を見つけないと それにしてなんてずる賢い女なの 餅店の娘とか言っちゃって ・・待って?

ブノクは立ち止まります。

安企部長の娘・・ この事実は利用できるわ 無線機を見つけないと

***

テイルは詰め所に戻ります。

ウン部長は?

手術する必要があると

アン室長が答えました。

命に別状は?

韓国で最高の名医が執刀するんです きっと成功します

テイルは内心悔しがります。

”何事ですか”と訊ねる記者にどう言えば・・

わからないのか!?

テイルは怒鳴りました。

娘を救おうとしたら・・ スパイに撃たれたんだよ

イム・スホがヨンロの前で?

テイルはアン室長の襟を掴みます。

連中は武装してるんだぞ 俺達を挑発するのを見ただろ?

マスコミにはそのように対処します

テイルはアンを放して考えます。

(人質を救おうと交渉中に撃たれたとなればウンだけが英雄扱いされる つまらん! くそ!!)

テイルはデスクの縁を蹴りました。

***

ホン夫人のところに病院から連絡が来ます。

院長先生、何か?

電話に出た夫人は顔色を変えました。

撃たれた? 会長の容体は? すぐに行きます

電話を切ると夫人は首を傾げます。

工作のはずなのに・・ 安企部長に発砲?

***

テレビではチャンスの銃撃事件を報道していました。

”ウン安企部長がホス女子大の寮でスパイに銃撃されました 2名の隊員が死亡・・”

ガンムや学生達は報道に仰天します。

どういうこと?

寮長がガンムに訊ねました。

あれはウソだ 信じるな

ガンムは答えます。

でも犠牲者がいる

まさか味方同士で撃ったと?

ビョンテ達がガンムを問い詰めます。ガンムはテレビを消しました。

国民の怒りを買うのに撃つとでも? 状況が分かるまで礼拝室にいた方がいい

ガンムは学生達に告げました。

みんな移動して

寮長の指示で学生達は礼拝室に向います。残った寮長はガンムに問いました。

ヨンロは父親を説得できなかったの?

ガンムは頷きます。

誰が撃ったのか見当はつくはず

娘のせいで突入を躊躇う安企部長を消そうとしたのでは

ガンムは推測します。

それなら学生を殺すのはいとも簡単でしょうね

そこへブノクが来ます。

礼拝室へ

寮長はブノクに言い食堂を出ました。ブノクはガンムの持つ無線機に目をやります。ガンムはブノクに行くように無言で促しました。

え・・と 礼拝室か

ブノクは礼拝室に向かいます。

***

スホは207号室にヨンロを連れて行きベッドに座らせます。

ダメ 撃たないで

スホは父親の前で体を張って自分を庇ったヨンロを微笑んで見つめました。そしてヨンロの隣に座ると疲れ切ったヨンロの手を優しく握ります。

大丈夫だ 誰も死なない

***

詰め所でテイルはコード1に電話していました。

閣下、お詫びします ウン部長は私の制止を振り切って・・

私の右腕を撃つとは 北から指令がなければ連中は撃たんだろ

いいえ 閣下 国に見捨てられたと知り連中は指令を拒否しています

拒否だと? 国の命運がかかった工作にそんな小物を送り込むとは

コード1は怒ります。

今すぐ連中を始末しろ!

テイルは姿勢を正します。

承知しました! 閣下 今夜連中の首を刈ります 私が命を懸けて・・

コード1は電話を切ります。

(この古ダヌキめ ウンが右腕だと? オリンピックの開会式は私と見るはずだろ)

大統領選の前に事件の収拾を?

アン室長が訊ねました。

すでに勝機は掴んだ

テイルは答えます。

隊長、内密かつ迅速に行う 腕が立ち忠誠心のある者で2チーム作れ

テイルは部下に命じました。

電力を遮断し10分後に寮を奪還する

***

”重傷を負った安企部長は病院に搬送され現場では隊員2人の死亡が確認されました”

スホやチョンヤ、ガンム、寮長はテレビの報道を注視します。

誰の仕業だろうか

スホは呟きます。

ナム・テイルよ 2人は宿敵同士だから

チョンヤが話します。

ナム・テイルはウン部長を監視してきた

”私達は平和的な解決を模索して来ましたが国民の怒りを買ったこの事態は見過ごせないと判断しました”

アン室長がテレビで語ります。

”安企部はこれより強硬手段に出ることを宣言します”

強硬手段ということは・・

寮長が言いました。

人質も含めて全員を殺す名分を得ようとしてるんだ

連中は我々に罪を着せる気なんだろう

ガンムやスホが答えます。

当然でしょ

チョンヤが語りました。

選挙工作のことを人質に知られ同志とガンムさんは阻止しようとしてる ナム・テイルにとって事件を長引かせる利点はない

じゃあ・・今夜にでも?

寮長が眉を寄せます。

今すぐ戦いに備えよう

スホが告げました。

ナムには絶好の機会だ

***

突入班が寮に進みます。学生達は騒ぎ始めました。ヨンロのいる207号室にジョンミン達3人が青ざめて入ってきます。

私達は助かるの?

ヘリョンが狼狽えます。

いいから早くマスクを用意して

ジョンミンが探しながら指示します。

ヤツらが突入するって

ソリがヨンロに教えました。

隊員が死んで安企部長が撃たれた

ジョンミンが説明しました。

え? 撃たれた・・??

ヨンロは衝撃を受けます。

マスクとランプを準備して

急いで 自習室に行くよ!

けれどヨンロは食堂に走ります。

***

ヨンロは食堂のテレビをつけます。ちょうどチャンスが手術室に運ばれる映像が流れていました。

”ウン安企部長は韓国中央医療院に搬送され現在手術中とのことです 銃弾が大動脈を外れたため即死は免れたものの経過を見守る必要があり・・”

父さん・・

ヨンロは父を思い震えます。その時電力が遮断されテレビは消え寮内は真っ暗になりました。ヨンロは怯えて走る学生の中を茫然と歩きます。

大丈夫か

スホがヨンロを見つけジョンミンに自習室に連れて行くよう頼みました。

***

チョンヤはある提案をします。

危険すぎます

スホは反対しました。

連中を追い払う方法はそれしかない ウン・チャンスがいない今指令を出すのはナム・テイルよ 試してみる価値はある

余計なことをするなよ 俺がずっと銃を向けてるからな

ガンムが立ち上がって言いました。

急ぎましょ 時間がない

スホはチョンヤを見つめます。

***

テイルは自ら寮の突入を指揮します。

ホス女子大の寮は武装スパイに占拠されている 本作戦の第一の目的はスパイとその協力者を全員射殺すること 第二の目的はカン医師の救出だ 可能な限り救出を目指す

グァンテとビョンテはヘリョンとソリを連れて寮から脱出しようとします。自習室に集まった人質達は4人のいないことに気づきました。

アイツラまさか逃げ出したんじゃ

サンボムマンドンに言いました。

ここにじっとしていなさい

寮長は皆に言い4人を捜します。

***

ウンチョルはギョクチャンを先に歩かせながら階段を上がります。

チュ同志 ゆっくり

足の悪いウンチョルはギョクチャンに呼びかけます。

待ってください

ギョクチャンはケガをしたウンチョルの足を蹴ります。ウンチョルが転がると逃げようとしますが、ライトをつけた銃をスホが向けました。

ウンチョル

スホが呼ぶとウンチョルは起き上がり銃をギョクチャンに向けました。

次また襲われたら躊躇うことなく撃て

わかりました この頭に穴を開けてやります

上がれ

スホに指示され2人は階段を上がります。

***

階下では窓から逃げようとしたグァンテ達に突入班の狙撃手達が銃を向けていました。

撃たないで

ソリが叫び4人は逃げ出しますが狙撃手達は銃を撃ってきます。

伏せろ!

スホが来て応戦しました。

助けてください!

早く行け!

スホは4人を逃がします。

***

ヘリョンとソリ、グァンテとビョンテは肩を組んで懸命に走ります。寮長が懐中電灯で4人を照らしました。

こっちよ 急いで!

寮長は4人を自習室に連れていきます。

スホは銃を連射して寮の廊下を走ります。窓から降りた突入班は寮の中へ進んできました。

***

安全を確認しました

連絡を受け黒い防塵マスクをつけたテイルが寮の中に降りたちます。

作戦を続行する

奥に進め

突入班はライトで照らしながらスホ達を捜します。すると暗がりでチョンヤの声がしました。

撃たないで

テイル達は足を止めます。

韓国中央医療院のカン・チョンヤです 助けて!

カン先生 ナム・テイルだ どこにいる?

出てきてください お守りします

すると爆弾を体に巻かれたチョンヤが姿を現します

全隊員 攻撃やめ

現在位置を動くな

顔にタオルを巻いたガンムがチョンヤに銃を向けます。

作戦を続けるなら医師の命はないぞ

ガンムは叫びます。スホが現れチョンヤに銃を押し付けました。

自爆は厭わない ダイナマイトが体に巻きつけてある 医師を助けたかったら10数えるうちに去れ

野郎・・! ふざけやがって

1

スホは起爆装置を掲げます。

助けて!

チョンヤは咳をしながら乞います。

チクショウ

2

“ダイナマイトは10個以上”

”寮の奪還は不可能です”

3

テイルは前に進み出ます。ガンムが銃を向けました。

総長 危険です

チョンヤ

構わずテイルはチョンヤに近づきました。

お願い 近寄らないで

チョンヤはテイルに頼みます。テイルはマスクを外しました。

ああ・・

チョンヤはテイルを見つめます。

ハクション!

テイルはくしゃみをして目をこすります。

目がしみる

5!

スホが叫びました。

約束する 必ず助けるから・・辛抱を

テイルはくしゃみをしながらチョンヤに言いました。

あああ・・ お願い 早く出ていって

チョンヤは泣きながら訴えます。

お願いだから

7!

チョンヤは咳こみます。テイルはチョンヤに頷きました。

作戦中止! 全隊員撤退しろ 撤退!

8!

中止だと言ってるだろ!

テイルはスホに激怒します。部下達がテイルを止めました。

お前らは袋の中のネズミだ!!

テイルはスホに銃を向けます。

必ず戻ってくるからな 覚悟しとけ!

テイルは部下に連れられて戻って行きました。

”作戦中止”

”撤退”

はあっ

チョンヤはため息をついて部屋に入りました。

***

自習室の学生達は催涙弾に涙を流し咳き込んでいました。ヘリョンはビョンテの頭を叩きます。

スホさんがいなきゃ死んでたじゃない

私達を殺そうとしてるのは本当みたい

ソリも泣きながら言います。その時ガンムが来て告げました。

連中は撤退した 早く顔を洗いに行け

みなは立ち上がり洗面所に向かいます。

ウンチョル チュ同志を地下室に

スホがウンチョルに指示しました。

わかりました

***

”手術を受けたウン安企部長は現在も危険な状態が続いています 人質を救おうと負傷した安企部長のために全国民は一刻も早い回復を祈り・・”

病室でテレビを観ていたホン夫人はテレビを切りました。そして酸素マスクをつけ眠っているチャンスのそばの椅子に座ります。

チェ室長

夫人は戸口に立つ室長に呼びかけました。

はい

スパイに撃たれたのは本当?

は? どういう意味でしょうか

選挙工作のはず 人質事件はただの見せかけでしょう? なのに一介の工作員が安企部長を撃つかしら?

まあ・・確かにそうですが・・

夫人は疑わしげに室長を見つめます。

お嬢様を救い出そうとしたらスパイが・・

私にはどうしても理解できない あなたは上司が撃たれたというのに何も疑ってないのね 

チェ室長は俯きます。

***

“我々はスパイ達の制圧を試みましたが34人の人質の体に爆弾が巻かれていたため撤退を余儀なくされました”

医者に扮装したハンナは病院のテレビでアン室長の答弁を聞きます。

”偶発的な事件にしてはスパイ達は相当数の爆弾を有しており・・”

相当数の爆弾だと?

ハンナから無線で報告されたガンムは呆れます。

そう言って隠蔽する気だな ウン部長は?

手術は成功したけど意識は戻ってません

ハンナは車の無線で話します。

引き続き注視を ハンナ ケガをするなよ

ガンムは無線を切るとスホやチョンヤ、寮長達3人に語りました。

ウンはまだ意識がない

ウンの意識が戻る前にナムは事件を終わらせようとするはず 自分が手柄を上げてウンを殺そうとした事実をもみ消すために

チョンヤが言いました。

人質に爆弾とか爆弾が相当数あるとかデタラメばかりだ 寮を爆破する気なんだろう

スホは推測します。

そのことをなんとかマスコミに知らせなければ・・

ガンムは頭を抱えます。

そんなことをしても助からない 資金源を断つの

チョンヤはみなを見渡します。

そうすれば南も北も手を出せないはずよ

それは政府が北に送るカネのことか?

ガンムが訊ねます。

その巨額の資金を私達が手にすれば

チョンヤの言葉をスホが続けました。

我々の命を狙うイム統戦部長と交渉できる

そうよ ゲームの主導権を握ることができる

チョンヤは言いました。

どうやって資金源を断つつもりだ?

ガンムが聞きました。

私がここを出て資金を奪う 我々の手元に資金があれば爆破は免れるはず

チョンヤは微笑みます。

第26話

なあ先生よ、無茶な話をしてるとわかってるのか?

ガンムはチョンヤを問い詰めます。

企画調整室長のアンから資金を横取り出来ると?

寮長もガンムを後押しします。しかしチョンヤは余裕の笑みを見せました。

知ってるだろうけどナムに探りを入れる 私には簡単なことよ ナムは総長になる前安全企画部長だった 北に送る金額はいくらか、どう管理しているかあの人は把握してる

チョンヤは視線を落として続けました

それにアンの妻と私は顔見知りよ

知り合いというだけでうまく行きますか?

スホが聞きました。

あの女はかなり扱いやすい とても欲張りな人だから しかも財産管理が得意で完全に夫を尻に敷いてる

妻の言う通りにしたら安企部の資金で儲けたと自慢してたものだわ

寮長も言いました。ガンムは歩きながら考えます。

私が工作資金を奪ってくる 我々の手元に資金があれば爆破は免れるはず

ガンムはスホを見ました。

2人で話を

***

ガンムは二人になるとスホに言いました。

あの女はここから出ようとしているだけだ

それならナムに言ったはずだ ダイナマイトも起爆装置も見せかけだと そして人質を殺すことも出来た 助けてくれたのに疑うのか?

スホはガンムに問いました。

よし、百歩譲ってあの女を信用したとしよう だが巨額の資金を奪うのが可能だと?

スホはベッドに腰掛けます。

カン同志の能力を見くびるな

ガンムは落ちつき払ったスホに苛立ちます。

わかったよ 偉大なるカン同志が資金を奪えたとしよう ここに戻ってくると? お前はそれを信じてるのか?

スホはガンムをきつく見ます。

いずれにせよ 他に方法があるとでも?

カン・チョンヤが外に出れば寮は爆破されるんだぞ!!

ガンムは叫びました。しかしスホは断じます。

ナムを止めればいい

・・どうやって? 方法は??

ナムが安企部長を撃ったとウンの妻に知らせる 爆破のことも教えれば娘のために止めるはずだ

ガンムは疑わしげにスホを見つめます。スホはベッドから立ち上がりました。

・・確かにカン同志は戻らないかも知れない でも俺はこの方法に懸ける 何もしなければ死ぬだけだが・・この方法には50%の勝算がある

五分五分で勝てるってことか? よし

ガンムはハンナに無線で呼びかけました。

ハンナ 聞こえるか?

***

ウンの妻に撃った犯人を知らせるよう指示されたハンナは病室に行きます。しかし部屋の前に安企部の後輩がいるのを見て諦めました。

特別室はどちらですか?

ハンナはチャンスの家の家政婦が看護婦に訊ねているのを見て微笑んで近づきました。

部屋をお探しですか? 安企部長ですね

あ、はい

ハンナは看護婦に言いました。

私に任せて

はい

看護婦は去っていきます。家政婦はハンナに心配そうに訊ねました。

先生、会長の具合は?

大丈夫ですよ そうだ、頼まれたんですが・・

ハンナは家政婦に封筒を渡します。

これを奥様に

***

家政婦はホン夫人に封筒を渡します。

私に?

ホン夫人は封筒から手紙を取り出します。

”ウン部長の負傷について話があります 下の階のトイレで待ってます”

話ですって・・

***

ホン夫人は下の階のトイレに行きます。女医姿のハンナは夫人にお辞儀しました。

ホン夫人は怪訝そうにハンナを見つめます。

***

ハンナから話を聞いたホン夫人は車に乗ります。ホン夫人は運転手に命じました。

本部に行って

***

スホは支度をするチョンヤに話します。

私の非常時の周波数は3-8です 資金を入手したら連絡を 無事に戻ってこられるよう連中の気をそらします

チョンヤは髪を整えながらスホに言いました。

第三国に逃げろと言ってたのに戻ってこいと念押しを?

同志だけは・・私のように利用されてほしくありません 第三国で幸せになってほしい

チョンヤは白衣を着ました。

ですが同志が戻ってこそ人質も組員も妹のスヒも助かる

私が戻らないかもと心配?

チョンヤはスホを見ます。

怖い?

スホはチョンヤを見つめます。

駆け引きして・・戻るしかない条件を言うのよ 例えばこう 資金とともに戻ったら・・私と一緒に第三国に発つとか

チョンヤは視線を落とします。

祖国を裏切ることにはなる でも同志となら・・

チョンヤは目を上げてまっすぐにスホを見つめました。スホはしばらくチョンヤを見つめますが目をそらします。

ウンの妻が動き始めました

スホは言いました。

準備を

よく考えて これは同志が生き残れる唯一の方法よ

チョンヤは話しました。

***

カン先生を救うんだ! 真っ先にだぞ!

テイルは詰め所でアン室長と部下に吠えていました。そこへ妻のソンシムがやって来ます。

なんだ・・?

テイルはあ然とします。

ここをどこだと思ってるんだ?

テイルは妻に怒ります。ソンシムはため息をつきながら言いました。

ミセス・ホンにここに来るように言われたの 来なければ大統領夫人に言うって脅された

ウン部長の女房が?

するとホン夫人が詰め所に入ってきます。

全員外に出て

ホンは命じました。

***

アン室長、ここに缶ビールなんてあるかしら

部下達が出ていくとホン夫人はアン室長に訊ねます。アン室長が口をあけてから缶ビールを渡すと夫人は一気飲みします。そして缶を握りつぶしました。

一体何のつもり?

ソンシムが呆れて問います。

13人死んだら私の夫が大統領になる だから殺せと自分の夫を煽ったの?

ホン夫人はソンシムを睨みました。

なんてバカなことを どうかしてる

大統領を目指すウン部長が重篤のせいで理性を失ったか 軽はずみな行動はやめてお引き取りを

テイルはホン夫人に帰るよう促しますが、ホン夫人はテイルに詰め寄りました。

シラを切る気? 大統領夫人に言えばとことん調べあげられて証拠が出てくるけど構いませんか?

テイルは顔色を変えますがすぐに笑います。

呆れたもんだ これが被害妄想ってヤツか?

テイルはアン室長に言いました。

3度も命を救ってくれた司令官を裏切りクーデターに参加したナム総長を夫人は疎んじてる

ホンに痛いところを突かれテイルはきつく目をつぶりました。

また頭痛が・・

クーデターに加担しなくても夫は最後まで上司に忠実だった だから夫人は夫を閣下に推してるんですよ 私の夫がスパイじゃなくて極悪非道な内部の人間に撃たれたと知ったら?

ホン夫人はテイルを責めます。

夫人はどう出るかしら

それなら今すぐ夫人の所へ飛んで行けばいい コード1も夫人も我が愛民党の勝利が何より大切なんだ

テイルは反論します。

選挙まであと2日なのに役立たずの味方をすると? あの方達は選挙工作を成功させるこの俺が必要なんだよ! わかったか!?

わかったか?

ソンシムも夫に習い、ホン夫人を睨みました。

よく言った

テイルは妻を褒めます。ホン夫人は余裕の笑みを浮かべるとバッグを取りました。

選挙の後もあなたは必要とされるかしら すぐに追い出される

夫人はそう言うと出ていきます。

なんて女! 許せない!!

ソンシムは追いかけようとしますがテイルが止めて抱え上げました。

放してよ!

その時寮からの電話が鳴ります。テイルは電話に出ると叫びました。

この野郎! 今更なんだ!!

しかし電話はチョンヤでした。

***

私よ 助けて

テイルはソンシムを見ながら狼狽えます。

なんだ? ・・どうなってるんだ?

睡眠導入剤の入った注射で見張りを刺したの 他の人達は礼拝室で食事をしてる ねえ、ここから出して

チョンヤは泣きながら話します。

わかった 今すぐ地下1階の洗面所に行くんだ そこの窓から部下を送り込もう 急げ

早く来てね 怖いの

そりゃあ怖いことでしょう

ソンシムの視線を意識してテイルはバカ丁寧に言いました。

直ちにお迎えにあがりますのでお待ちを

テイルは電話を切ると部下を呼びました。

隊長! 隊長はどこだ?

はい

すぐに・・

飛んできた隊長にテイルは命じようとしてソンシムを見ます。テイルはこそこそと隊長の耳元で話しました。

・・いいな?

了解

隊長は出ていきます。ソンシムは夫の腕を掴みました。

あなた、誰か救出されるの?

ソンシム!

テイルは妻にキスしてきつく抱きしめました。

愛してる! アイラブユー!

テイルは走り出します。

早く家に帰れ!

テイルは詰め所を出ていきました。

なんなのよ

ソンシムは恥ずかしそうに笑います。

あなた、どうか気をつけて!

ソンシムは夫に叫びました。

***

スホは地下1階の窓のビニールを取ります。

どうかご無事で

同志も

スホは手を差し出します。

成功を祈ります

チョンヤはスホの手を見つめました。

私が戻ったら・・ 私と一緒に発つと約束して

スホはチョンヤを見つめます。そして手を下ろしました。

答えを聞くために必ず戻って来なきゃ

チョンヤは言いました。

***

ガンムはチョンヤが行くのを見届けるとハンナに連絡しました。

ハンナ 俺の話をよく聞け 韓国中央医療院のカン医師は北のスパイだ

ハンナは車の無線を取ります。

ナム・テイル総長の主治医が北のスパイ?

2人は深い仲のようだ その証拠を掴めば寮の爆破を阻止することができる

了解 カン・チョンヤったらすました顔してやるわね 

そのカンが工作資金を奪う目的で寮から脱出する 一挙一動を見逃さないように

布団の中で戯れてるところも見届けますよ

ハンナは話しました。

***

テイルは車の中でチョンヤが出て来るのを待ちます。チョンヤは部下と現れ車に乗り込みました。テイルは隣に座ったチョンヤの両腕を擦ります。

ハンナはチョンヤの部屋に忍びこみます。懐中電灯をつけて部屋を見回しデスクの引き出しを開けました。そしてアルバムを開きテイルとキスするチョンヤの写真を抜き取ります。

ハンナが机の下に盗聴器を付けて出て行こうとするとチョンヤ達が帰って来ました。

まずい

ハンナは机の下に隠れます。

***

テイルはチョンヤをお姫様抱っこして笑いながら部屋に入って来ました。テイルはチョンヤをベッドに下ろします。

これは夢じゃないよな 俺をぶってみてくれ さあ

チョンヤはテイルが差し向けた頬を思い切り張りました。テイルは頬を押さえます。

チョンヤ・・すごく痛い

あなたのことをすごく恨んだわ 爆弾を巻かれた私を見てさっさと逃げ出した

逃げたなんて・・ 君のためだったんだ 大切な君が吹き飛ばされるのが怖くて「皆殺しにしろ」という閣下の命令にも背いたんだぞ

チョンヤは大息を吐きます。

はあ・・ すごく悲しかった 自分の身を守らなきゃと必死に逃げてきたのよ

よく頑張った

テイルはチョンヤの背中を撫でます。

ついさっきまで君を助ける方法を考えてたんだ

スパイ達を野放しにしていいの? 安企部の要員と安企部長を撃つなんて 

チョンヤの言葉にテイルは頷きます。

あいつらめ 3億ドル懸かった工作に雑魚を送り込むとは 党のために死ねるヤツじゃないと 裏切り者をよこしやがって

チョンヤは眉を寄せます。テイルはチョンヤに顔を近づけました。

よくやった 頑張ったな

チョンヤはテイルに抱きつきます。

シャワーを浴びたい

そうだな 体をきれいにしよう

テイルはチョンヤを抱き上げ浴室に向かいました。ハンナはその隙に部屋から出ます。

***

父さん・・

ヨンロは泣きながら礼拝室で祈っていました。スホがその様子を見て後ろの椅子に座ります。

生きてて・・ 父さん

スホはヨンロの嘆きを聞きながら俯きます。

***

大統領選の6日前、ミヘは夫のアンに安企部の資金の投資を持ちかけていました。

導師様が投資先を見てくれるって言ったでしょ

選挙の後すぐに北に送金しなきゃならないんだ

まだ6日もあるじゃない あなたは安企部のナンバー2なんだから機密情報を知ることが出来て管理する資金でインチキも出来るの

インチキ?

短期間で30%の利益を出せる 3億ドルの30%は9000万ドルよ 今人気のある狎鴎亭のマンションを100戸は買える

100戸?

そうだってば 資金を増やしていけばあなたが大統領になれるかも

大統領?

ミヘは小声になります。

ウン部長はすでにやられたからナム・テイルさえ消せば十分にチャンスはある あなたに必要な武器はお金なの

ミヘは夫の腿を叩きます。

***

テイルはコード1に膝をついて謝罪します。

お許しを あいつらはウン部長の娘にまで爆弾を巻きつけて・・

いつまで私を失望させる気だ

コード1は冷たく告げました。

閣下 すぐに報告できず申し訳ありません ウン部長は部下をろくに管理できておらず、イ・ガンムはスパイと手を組んで立てこもりは選挙工作だと人質にバラしたんです

テイルはコード1に擦り寄ります。

解決する方法は寮を爆破するしかありません しかし娘のせいでウン部長が躊躇ったんです どうか許可を 私が終わらせてみせます

コード1は指で机を叩きます。テイルはコード1の様子を窺います。コード1は椅子から立ち上がりました。

一緒に朝食でもどうだ

閣下! 誠に感謝いたします

テイルは頭を下げました。

***

チョンヤは化粧台の下の扉を開けてくぐります。先の部屋は工作員の通信室になっていました。壁にはテイルやアンの写真、そして導師の写真などがメモと共に貼られていました。導師の故郷は平安北道でした。

チョンヤは導師の寺を訪れます。チョンヤが目深に被ったキャップを上げると導師は驚愕します。

どうして・・ 寮で人質になってるはずでは?

チョンヤは写真を入れた封筒を差し出します。

これを同志に渡せと

導師は写真を取り出します。それは導師の母親の写真でした。

母さん

導師は涙を流します。

戦時中に別れた息子にもう一度会いたいそうです

チョンヤは話しました。導師は必死で訊ねます。

私は何をすれば?

***

導師はミヘの前で鈴を鳴らします。そしてミヘの渡した投資先を書いたメモを投げました。

そんなものは必要ない

夫が調べた企業情報をもとに投資先を絞りました

すると導師は告げました。

海の向こうの人に近々出会うだろう 一生に一度しか会えないほどの貴人だ 決して見逃すことのないよう

貴人ですか?

あなたの人生がガラリと変わるはずだ

まあ・・

ミヘはメモを破り捨てます。

***

自分の店「シャルマン」に戻ったミヘは試着していた米国人の女性を見て驚きます。

(海の向こうの人ね)

3着もお買い上げくださいました

店員のミス・キムがミヘに伝えます。

”送り先はどうなさいます”

キムは客に英語で聞きました。

”私が泊まっているマリンホテルへ”

客は自分の名刺にホテルの部屋番号を書いてキムに渡しました。

”これが部屋番号です”

ミヘはキムの受け取った名刺を奪いました。

まあ! ABKパートナーズですって? 香港にある投資会社では? かなり実績をあげているとか

キムはリンダという女性客にミヘの話を通訳します。リンダは頷いてミヘに英語で話しました。

”詳しいですね 光栄だわ 投資に関心がおありですね どうぞ宜しく”

リンダは笑顔で手を差し出しました。ミヘはわからないまま握手します。

ナイス・トゥー・ミー・チュー

ミヘは笑いながら言いました。

”投資家を探すために韓国に来たんです かなり大規模なんですよ”

韓国で投資家を探しているようです かなりの大金を扱ってると

キムが通訳します。

そうでしょうね

ミヘは納得します。

”48人のVIPが申し込み済みです 枠が最大で49なのであと1枠です”

キムに通訳されたミヘは驚きます。

あと1枠ですって?

”間に合いましたね 最後の1枠に申し込みませんか?”

申し込まないかと言われてますよ

キムがミヘに伝えました。

まあ! ありがたいことだわ 

ミヘはキムを叩きました。

申し込むって通訳して

”申し込むそうです”

女性客はミヘに手を差し出しました。

サンキュー・ベリー・マッチ

2人は握手します。

***

ホン夫人は病室に鍵をしました。そしてチャンスの酸素マスクを取ります。するとチャンスは目を開けました。

言う通りにしたわ ソン院長はあなたが重篤だと公表した

ナム・テイルに・・ 悟られるな

もちろんよ 動きが怪しいチェ室長にも黙ってる

ホン夫人はチャンスの髪を撫でました。

本当に良かった 死ぬのは13人だけ・・ あなたは大統領の座に近づいてるんだわ だから狙撃手の弾が肋骨をかすめただけですんだ 神のご加護よ

ホン夫人はチャンスに顔を近づけて言いました。

これからナムを生き埋めにする方法を考えましょう

***

テイルは食事のあとでチョンヤに電話しようとします。

俺のかわいこちゃんはどうしてるかな おい、電話を

テイルが部下から電話を受け取るとちょうどチョンヤから電話が来ました。

もしもし 俺達は以心伝心だな

テイルは喜びます。

事件が片付いたら旅行でもしない? 2人きりで誰も知らない所に行って堂々と腕を組んで歩きたい モルディブは?

この魅力の塊め! じゃあ年末のチケットを予約してくれ

本当? 本当にいいの? じゃあ旅券番号を教えて

チョンヤは番号をメモします。

わかった 予約しておくね

チョンヤは電話を切ります。それから銀行に電話しました。

スイスBR銀行東京支社ですか? 秘密口座を開設したいんですが

***

カンがスイスBR銀行東京支社に電話を ナムの妻だと偽ってた

チョンヤを盗聴しているハンナはガンムに連絡しました。

ナムの旅券番号を伝えたら銀行員を派遣すると

秘密口座を作って逃げるつもりか?

ガンムは話します。

密航しようとしたら迷わず逮捕しろ

逮捕? 私は組織に追われてる 身柄を引き渡せません

組織に渡すもんか! 選挙工作を潰すには資金が必要だ そして学生達を助けて大同江1号らを逮捕する

ガンムはハンナと話し終えると立ち上がります。するとスホがガンムを殴りつけました。2人は銃を向け合います。

やはり南朝鮮のヤツらは表では笑い裏で欺く卑怯者だな

ガンムは俯きます。

なんと思われようが構わない 俺はお前を逮捕し転向させる

勘違いするな! 手を結んだのは生きるためだ 南を選んだわけじゃない

どうせ北には戻れないだろ?

俺は・・スヒのためにも転向は出来ない

いいだろう わかった

ガンムはスホを止めます。

わかったからまず銃を置こう 俺達が争って何になる そうだろ

ガンムは机に銃を置きました。

***

テイルは詰め所で隊長に告げました。

今夜0時に寮を爆破する

わかりました

隊長は準備にかかります。テイルはアン室長を見ました。

記者達をキャンパスの外に追い払い連中が自爆したことにしろ

はい

アン室長はお辞儀します。

となると人質事件が終わるわけですがすぐ北に送金を?

バカか! ヤツらを喜ばせてどうする? もともと選挙後に送る約束だ ゆっくりと出来る限り延ばして焦らしてやれ

延ばして焦らす

そうだ

その時電話が鳴りアン室長が出ました。

チェ室長です

アンは受話器をテイルに渡します。

どうした?

国家保衛部副部長が話したいと

チェ・スリョンが?

***

あの大金があれば何処へでも飛び新たな人生を生きられるんだ

ガンムはスホに話します。

わざわざ爆弾が設置された危険な寮に戻ると? カン・チョンヤが菩薩か何かだと?

スホはガンムに頷きます。

ああ その通りだ 俺だって不安だ 数千億を手にしたら第三国へ発つかもしれない いやナムを使って俺達を殺し自分の身を守るかもな

スホはガンムを見据えます。

そんなカン同志が尾行に気づけばどう出るか・・ お前達は”裏切れ”と同志の背中を押しているようなものだ

ガンムはスホから離れため息をつきます。

もはや俺には打つ手がない カン同志を信じる以外方法がないんだ

スホは無線を解読したメモを置くと部屋を出て行きます。ガンムはメモを読みました。

”本日24時までに人質と自爆しなければイム・スヒを処断する”

ガンムはスホの後ろ姿を見つめます。

***

変装したチョンヤは情報員のリンダとホテルを歩いていました。

チェ・ミヘとの話が済んだらスイスBR銀行の人が来る

オーケー

その人と銀行に行きペーパー会社に送金して

了解

すると部屋の前に清掃員がいました。それは清掃員に扮したハンナでした。

清掃に入るなと伝えた?

チョンヤは眉を寄せてリンダに訊ねました。

ええ

チョンヤの視線に気づいたハンナは別の部屋に逃げます。チョンヤは部屋に入ると盗聴器の発見器を出しました。そしてライトの裏に付けられた盗聴器を見つけます。

第27話

スホは礼拝室で祈り続けるヨンロを見て後ろの席に座りました。

祈ったら叶うのかな

ヨンロはスホを振り向きます。

何か・・ あったの?

いや・・ 何もないよ

ヨンロは俯きます。

こんな目に遭わせて・・ すまない

スホは謝りました。

俺に出会わなければ苦しまずに済んだの

スホさんだって・・ したくてしてるわけじゃない

スホは目線を落とします。

もし・・私達2人とも普通の人だったらどうだったかな

スホはヨンロを見つめました。そして思いを巡らせます。

きっと俺は音楽喫茶で歌を歌っていたと思う

歌を?

父のように音楽の道に進みたかった 炭鉱の村に追いやられても父は花や風や愛の歌を作って聴かせてくれた 俺もスヒも一緒に歌った 

スホは懐かしげに語ります。

おかげで寒くて寂しい炭鉱の村でも・・笑っていられた だから俺も大切な人達にそんな歌を歌いながら生きたい

スホの話にヨンロは目を潤ませます。

スホさんが音楽喫茶で歌うなら 毎日1日も欠かさず 雨が降っても雪が降っても通うと思う

ヨンロは言いました。スホはヨンロに微笑みます。

スホさんの歌

聴きたいな・・

***

安企部長の件は残念ですがそもそもそちらの部下が勝手なことをしたせいです あなた方にも責任が

スリョンはテイルに話します。

黙って聞いてりゃ好き勝手言いやがって 工作員が安企部長を撃ったんだぞ! 3億ドルの工作に裏切り者を投入しておいてこっちのせいだと?

テイルはスリョンを怒鳴りつけます。

立てこもりは終わらせるべきです 0時までに人質と自爆しなければ妹を殺すと伝えました お待ちください

今夜の0時?

党を裏切りはしましたが妹への思いは人一倍です 自爆するはず 自爆したらすぐに3億ドルの送金を

スリョンは電話を切り背を向けて椅子に座っているジロクの頭を見つめました。

***

願ったりじゃないか

テイルは総長室でスリョンの電話を喜びます。

外から爆破するより中で自爆した方がいい

ごもっともです 追い風が吹いてますね

チェ室長は言いました。テイルは額を擦ります。

あと1つ片づけば完璧なんだが

何ですか 気がかりなことでも?

テイルはチェ室長を見つめました。

***

ウン部長だよ 目を覚ましたら面倒だ 誰が撃ったかわかってる

チェ室長はテイルからチャンスにとどめを刺すよう指示され病室に行きます。しかし扉を開けるとホン夫人が号泣していました。

あなた 駄目よ! このまま逝くなんて駄目・・

病室には容体を撮影している記者と院長がいました。

スパイのせいでヨンウが死んであなたまで・・

病室の光景を見たチェ室長はテイルに電話します。

***

総長 またチェ室長から電話です

アン室長が詰め所でテレビを観ているテイルを呼びました。

俺だ

テイルは電話に出ます。

テイルさん MBSニュースをご覧に

MBSニュース?

アン室長がチャンネルを選びます。すると院長がチャンスの病状を説明していました

”大量出血によるショック状態が長引くほど予後が思わしくないんです 命に別状はないと言える段階ではありません”

テイルはチャンスにすがって泣いているホン夫人を見てほくそ笑みます。

別状があるんですね・・

アン室長が話しました。

なんということだ

テイルは嘆くふりをします。チェ室長は電話口で言いました。

手を打つ必要はなさそうです ご心配なく

わかった

テイルは電話を切りました。

あなた 逝かないで

テレビには泣きじゃくるホン夫人の姿がまだ映っていました。

胸が痛んで見てられないな 国と民族のために滅私奉公で尽くしてきた人なのに

テイルは同情顔で嘯きました。

***

アン室長はシャルマンでミヘに安企部の通帳を差し出します。

暗証番号は君の誕生日だ

ミヘが受け取ろうとするとアンは念を押します。

もし何かあったら私は八つ裂きにされる

ミヘはアンを睨みました。

全く小心者なんだから 調べたんでしょ?

ああ ABKパートナーズには確かにリンダという人がいた

ほら! 導師様が予言した人よ 間違いない 法人通帳と印鑑は?

急いで用意したけど何故法人のものまで?

何しろ高額でしょ 法人がペーパー会社に投資したという形にしてその会社からファンドに投資を

アンは不安げに妻を見つめます。

やっぱり私も行く

バカ言わないで 安全企画部のお金だとバレちゃうじゃない

確かにそうだ

法人の代表名もミス・キムに?

ああ キム・イェニにな

アンは笑います。

君は諸葛亮もびっくりの策士だよ こうなることを予想して英語が得意な子を雇ってたみたいだ

冗談はそこまで 1週間よ あと1週間で9000万ドル、713億ウォンが手に入るの 1週間だけ時間稼ぎをして

任せろ ナム・テイルがゆっくりでいいってさ

ミヘは満足げに頷きます。

***

ホテルでミヘはキムを連れてリンダと契約します。

”3億ドルの入った通帳です こちらが印鑑です”

”ありがとう”

リンダはキムに笑いました。

”暗証番号はこの中に”

リンダは確認してミヘに微笑みます。ミヘも硬い笑いを返しました。

”こちらが法人の通帳 最後にご要望の印鑑です”

”どうも 揃いましたね”

リンダはにこやかに話します。

”では こちらが証明書です”

リンダはミヘに差し出しました。

”あとはここにサインするだけ”

リンダは指差します。

”そうすれば晴れて 我々ファンドメンバーの一員です”

サインすればファンドメンバーの一員だと

キムが通訳します。

”わかってる”

ミヘは英語で言います。そして証明書にサインしました。

***

同じ部屋で今度はチョンヤがBR銀行の銀行員と向き合います。

”3億ドルが入った口座の通帳です こちらは個人の印鑑 そして法人の通帳です”

チョンヤに雇われた偽のリンダが銀行員に渡して説明します。

”そして印鑑 暗証番号はこの中に”

渡し終えるとリンダは微笑みました。

”以上ですね”

銀行員は確認します。リンダが頷くと銀行員はチョンヤに言いました。

“当行をお選び頂き光栄です”

銀行員は預金証書をチョンヤに渡します。チョンヤは会釈して笑顔を浮かべました。

***

チョンヤは成功を祝い一人でお酒を飲みます。

私が戻ったら・・ 私と一緒に発つと約束して

チョンヤは別れた時のスホの表情を思い出します。

***

チョンヤは無線でスホに連絡します。

私よ 北に送るカネは手に入れた

スホは安堵のため息を漏らします。

お疲れ様でした 今夜中に戻ってください

聞いていたガンムは驚きの事態に感嘆します。

イ・ガンムを

チョンヤは指示しました。ガンムが無線に出ます。

もしもし

イ・ガンムさん、あなたの立場はわかるけど不愉快よ 警告する 尾行や監視はやめなさい チャン・ハンナ、わかった?

一緒に聞いていたハンナは動揺します。

ウソ なんでバレたの?

私をサポートして 私が消えたらナムが怪しむ 万が一に備えて証拠を取りに行きたい 特殊部隊の服を持って1時間後に私のアジトへ イム・スホに代わって

ガンムは俯きながら無線機をスホに差し出します。

無事に戻れるよう連中の気をそらします

大丈夫 自分でなんとかするから 22時までには戻る

スホは無線を切りガンムを見ました。

盗聴まで?

ガンムは面目なげに笑います。

まだカン同志を疑うのか?

戻ってくるまではなんとも・・

ガンムは無線機を持ち立ち上がります。

充電しないと・・

***

ブノクは無線機を探していました。するとガンムが階段から下りてきてすれ違います。ガンムは手に無線機を持っていました。ガンムは階下にいた寮長に話しかけます。

通信室でこれを充電して貰えますか

わかりました

寮長は無線機を受取り2人は寮長室に行きます。ブノクはこっそり後をつけました。

***

ブノクは隣の部屋で2人が話すのを扉に耳を寄せて盗み聞きします。

昨日出ていったのにもう戻ると?

寮長はガンムに訊ねていました。

相当腕のいい情報員が彼女を助けているのかと 今夜戻ってくるそうです

戻るでしょうか なんのメリットもないのに

さあ・・信念や思想より愛が大事みたいです

ガンムは言いました。すると寮長は当然だという風で答えます。

信念や思想より愛は勝るものですよ 男女問わず愛は人生の真理ですから

寮長の言葉にガンムは目を見張ります。

本当に戻ってきたら彼女に学ばないと

ガンムは部屋を出ていきました。

(戻ってくる? まさかカン・チョンヤが寮を出たの?)

ブノクは驚きます。寮長は無線機を置いて部屋を出ていきます。ブノクは一人になると寮長の寝室に行き無線機を探しました。

***

ここに充電器があるはずなんだけど・・

ブノクは寝室を見回しますがそれらしいものは見当たりません。

ここは?

ブノクは鍵穴のある引き戸を開こうとします。

開かないな

ブノクが苛立って扉を叩くと弾みで前に扉が開きブノクは中に入りました。

ここは何よ?

ブノクは並んだ機械を見て仰天します。無線機は充電器に差し込まれていました。ブノクは無線機を抜いてスイッチを入れます。

もしもし

なんだ

アン室長が答えました。

電話番か

はい ケ・ブノクです ヨンロの親友なんですよ ヨンロが出られるよう協力します

誰がウン・ヨンロだけ救出するって? さっさと切れ

あ、待ってください スパイを捕まえたら昇進でしょ? 力になりますよ

イム・スホを捕まえさせてくれるのか?

アンは笑います。

いいえ すごい情報を教えるので私を助けてください 韓国中央医療院のカン・チョンヤは北のスパイです

アンは目を丸くします。そして詰め所の隅に走りました。

・・カン・チョンヤが何だって?

スパイなんです 今寮の外に出て・・

無線機の電池が切れました。

ああ、もう

もしもし? おい!

アン室長はテイルの所に駆け寄ります。しかしテイルはチョンヤに電話していました。

魅力の塊め どこに行った? 電話に出ない

アン室長はテイルをながめほくそ笑みました。

スンジョン

アン室長は部下を呼んで詰め所を出ました。

***

アン室長はチョンヤの所へ車で部下と向かいます。その時ホン夫人から電話が来ました。

今すぐ病室に来てください

今は忙しいので用件だけ手短に頼みます

アン室長は余裕綽綽で答えます。

まあ・・手短に話せないから来てほしいんです

今私は国家の命運がかかった任務を遂行中でして 失礼します

アン室長は電話を切りました。

アン室長、なんて人なの

電話を切られたホン夫人は怒ります。そして目を覚ましているチャンスのそばで言いました。

あなたの秘書はナムの手先だった あなたは腹心の1人もいないの?

・・腹心?

チャン・ハンナがあなたを撃ったのはナムだと教えてくれたの 彼女を利用しては?

チャン・ハンナ・・?

チャンスは呟きます。

***

ハンナがチョンヤのマンションに着くとちょうどチョンヤがタクシーを下り部屋に上がって行きました。ハンナが盗聴を始めようとするとアン室長と部下の車が来てマンションに入ります

なんでここに? ・・大変だわ!

***

アン達はエレベーターでチョンヤの部屋へ上ります。部下は銃を取り出しました。

ハンナは針金でアンの車の鍵を開け備え付けの電話からチョンヤに連絡しました。チョンヤは荷造りして部屋を出ようとしていましたが、電話が鳴り振り向きます。

アンの部下は階段とエレベーター、2方向からチョンヤに迫っていました。

早く出てよ

ハンナは苛立ちます。チョンヤはドアから戻り電話に出ました。

早く逃げて! アン・ギョンヒが上へ

ハンナは叫びます。

***

アン達はチョンヤの部屋の前に来ます。部下が銃で鍵を開けアン達は中に入りました。

調べろ

アン達が奥に行くとチョンヤは工作室から這い出しドアから外に走りました。

カン・チョンヤ!

気付いたスンジョンがチョンヤを追い他の部下達も駆け出します。1人残ったアンはチョンヤの出てきた扉を見下ろしました。アンは屈んで中の狭い部屋に入ります。そこはスパイの工作室でアンは証拠を掴んで喜びました。

なんだ?

壁にはチャンスやテイルの写真の他にアン自身や妻のミヘの写真まで貼られていました。

”チェ・ミヘ シャルマン経営・・”

アンは自分とミへの写真を剥ぎ取ります。

***

ハンナはマンションの入口に車を寄せ出てきたチョンヤに呼びかけました。

早く乗って!

チョンヤはハンナを見て迷います。

乗ってってば!

チョンヤが車に乗るとハンナは走り出します。追ってきた部下達はハンナの車を見送りました。

チャン・ハンナめ やってくれたな 今すぐカン・チョンヤを指名手配しろ ハンナもだ

アンは無線で指示します。部屋を調べていた部下がアンにアルバムを渡しました。

こんなものが

アンがアルバムを開くとテイルとキスするチョンヤの写真がありました。

へへへ

アンはテイルとの複数の写真を見て高笑いしました。

これでヤツは終わりだ

***

救出するはずなのに変ね 安企部長の娘なのに

ブノクはトイレで手を洗いながら呟きます。するとトイレを流す音がしてサンボムが出てきました。

安企部長の娘? 何の話だ

何でもない 

トイレを出ようとするブノクの腕をサンボムは掴みます。

おい、まだ俺をバカにしてるのか? 守ってくれるアカはいないぞ 話せ

サンボムはブノクを脅します。

***

トイレから戻ったサンボムは礼拝室で音楽を聴いて休んでいる学生達に告げました。

ここには安企部長の娘がいるそうだぞ

音楽を聴きながら眠っていたガンムは目を覚ましサンボムを止めようとします。 

安企部長の娘?

どういうこと

みなはざわめき出します。

いい札があるのに何故使わない? 娘を餌にしてバスを要求するとか、外に出る方法を考えるべきだろうが

サンボムはガンムを問い詰めます。ブノクがトイレから戻りサンボムが騒いでいるのを見て顔をしかめました。ブノクは自分を睨んでいる寮長と目を合わせますがそのまま自分の席につきます。

誰が安企部長の娘なんですか?

ジョンミンがガンム達に尋ねました。

ありえませんよ

ソリが言います。

寮にいるわけない

いるかどうかは寮長が知っているはず

グァンテ達が指摘します。みなは寮長を見つめました。

その時ヨンロが礼拝室に来ました。

噂をすればなんとやらだ

サンボムがヨンロに言います。みなの視線がヨンロに集まりました。

なんですか?

ヨンロはサンボムに訊ねます。するとヘリョンがヨンロに問いました。

ヨンロ、お父さんは安企部長なの?

ヨンロはヘリョンを見つめます。

違うわよ だってヨンロの家は餅店でしょ 入寮日に餅を・・

ジョンミンが話すのをヘリョンが遮りました。

黙ってよ! ヨンロに聞いてるの ヨンロ、答えなさい 安企部長なの?

***

間違いない ウン・チャンスだもの 名字が”ウン”なのはあの子だけよ

シン・ギョンジャが断じました。

確かにね

みなは頷きます。

ヨンロ・・

ジョンミンは茫然とヨンロを見つめます。

ジョンミンさん、ごめんなさい 騙すつもりは・・

ヨンロは謝ります。

正体を隠すために餅店の娘だとウソついたの?

ヘリョンが怒ります。

違います 祖母が餅店をやってます

安企部長は私達を殺そうとしてる

そんな殺人鬼の娘?

ゾッとする

みなはヨンロを責め出します。

これだから言いだせなかったのよ

寮長がみなに告げました。

寮長は肩を持つんですか?

学生の1人が怒り寮長は黙ります。

ねえ、ウン・ヨンロ

別の学生がヨンロに呼びかけました。

よく聞いて 78キロあった兄は安企部に連行されて1月で50キロになった ヤツらに屈したことを恥じ苦しみ続けたあげくに気がふれたのよ!

ヨンロは俯きます。

人々を拷問してたヤツらのボスが父親ってこと?

他の学生も言います。

そうよ そんなヤツらに賞与を払い祖国と民族に尽くせと激励してきたのがヨンロの父親よ

ジョンミンがヨンロを睨みました。ヘリョンはヨンロの前に立ちます。

ヨンロ、二度と私達の部屋に入らないで 行くわよ

ヘリョンはヨンロを突き飛ばして礼拝室を出て行きます。ジョンミンもヘリョンに従いました。

娘なのに奨学金を?

怖い

悪魔の娘ね

みなはぞろぞろと出て行きます。

そんな人だと思わなかった

騙されたわ

最後にソリがヨンロの前に立ちました。

どうして私まで騙したの?

ソリ・・

ヨンロは必死でソリの手を握ります。けれどソリは乱暴に手を振り払うと出て行きました。

ブノクも出ていこうとしますがガンムがお前のせいだと指差します。ブノクは違うと抗議の視線をガンムと寮長に向けますがヨンロの前で立ち止まりました。けれど何も言えずに出て行きます。

***

サンボムも出ていくと寮長とガンム、ヨンロの3人になりました。

大丈夫?

寮長が訊ねます。ヨンロは寮長を見て言いました。

大丈夫です 娘だってことを隠してたのも父が悪いのも事実なので

みんなこの状況で気が立ってるんだ いつかは君の気持ちをわかってくれる

ガンムが励まします。

ありがとうございます

ヨンロは出ていきます。

***

スホは礼拝室を出ていくヨンロのただならない様子を見て後を追いました。ヨンロは階段を上がり4階の前寮長室に入ると泣きじゃくります。けれどスホに気付いて涙を拭きました。

私は大丈夫

ヨンロは部屋を出ようとしますが、スホがヨンロを止めます。そしてヨンロを優しく抱きしめました。

***

ハンナは後輩達の追跡をまき車を止めて息を吐きます。チョンヤはそんなハンナを横で窺いました。

(寮の中に密告者がいるはずがない・・)

チョンヤはシートベルトを外します。

私を密告し逃亡を手助けして・・ 魂胆は?

チョンヤはハンナに問いました。ハンナは呆れ顔になります。

あなたを連れ戻さないとイ・ガンムを救えないのに密告すると思う?

ハンナはため息をつきながら伝えました。

0時までに自爆しなければ妹を殺すという指令が だから必ず戻らないと

なら何故私の命令に背いたの? 監視するなと言ったのに 何故あのタイミングで安企部が?

はあ・・ 助けてあげたのに でも捕まらなかったでしょ!

するとチョンヤはハンナを攻撃しハンナの首を突きました。ハンナは気を失いチョンヤは車から立ち去ります。

ドラマ(第25~27話)の感想

カン・チョンヤは果たして戻るのか?・・なんて考えてたら太宰治の小説「走れメロス」を思い出しちゃいました。メロスは友情のために戻るんだけどチョンヤはスホへの愛のために寮に戻るんですね。

チョンヤの気持ちにスホは気づいているんでしょうか?ベテラン工作員のスホだからそんな人の気持ちには敏感なのかもしれません。でもスホはヨンロを愛しているんですよね。そして妹のために北に戻らなくてはならない。チョンヤの想いはどうなるのでしょう。それに指名手配になったチョンヤはそのままお金を持って逃げてしまうかも・・そうなったら寮の人質たちは殺されてしまいまいます。戻ってくれないと大変なことになってしまいますね。

カナエとしてはスホにはチョンヤと第三国に逃亡して貰いたいですが、皆が全員助かる道はこの物語にはないのかな・・悲しいですね😢。

ドラマ
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