スポンサーリンク

BSJapanextで放送の韓国ドラマ「スノードロップ」でスホとガンムは生き残るためにタッグを組む!その第15~17話のネタバレあらすじ、感想も!!

ドラマ

こんにちは。カナエです。今回もBSJapanextの韓国ドラマ「スノードロップ」(第15~17話)について書きたいと思います。

兄を失い嘆くヨンロにスホは苦しませたことを謝罪する

ドラマのキャストとこれまでの話

<第1、2話> <第3、4話> <第5~7話>

<第8、9話> <第10~12話> <第13、14話>

ドラマ(第15~17話)のあらすじ(ネタバレ)

第15話

ヨンロ(ジス)は兄に会おうと走り出します。

ウン・ヨンロ!

スホ(チョン・ヘイン)は糸を張った階段でヨンロの腕を掴みました。

危ないだろ 死にたいのか?

離してよ!

ヨンロの声を聞いた寮長はトランシーバーをトイレットペーパーにくるんで隠しトイレを出ました。

落ち着いて

ヨンロは真剣なスホの顔を見つめます。そしてその頬を打ちました。

兄を殺したヤツらのボス?

ヨンロはスホのシャツを持ち揺さぶります。

寮をめちゃくちゃにして兄まで? この悪魔! 兄に何の罪があるのよ!

ヨンロはスホを叩きます。

兄さんを返してよ!

ヨンロは泣きながら気を失ってしまいます。

寮長はスホとヨンロの諍いを階段の上から見つめていましたが、ギョクチャンに銃をつきつけられ食堂へ連れていかれます。

***

ガンムは小部屋で寮長が学生達を監視し盗聴していたことに気づきます。試しにケーブルを差し込んでみるとスホ達の会話が聞こえました。

息子が死んだので報復されるかも

ギョクチャンの声がしました。

党の指令を忘れたか?

スホが答えます。

なんだ これは・・?

ガンムは愕然とします。

***

状況が変わったのでは?

スホとギョクチャンはテレビのニュースを注視しました。

”監視をすり抜け逃走した工作員が立てこもっているホス女子大です”

アナウンサーが寮の前でマイクで話していました。

”現在学生の出入りは禁じられ警察の特殊部隊が出動 対策本部が設置され・・”

スホはテレビを切りました。

食堂の窓にブービートラップと爆弾を

スホはギョクチャンに指示します。ガンムはヘッドフォンで2人の会話を聞いていました。

爆弾ですか

また我々を騙したらスイッチを押す

ガンムは話を聞くと部屋に戻ります。

***

ガンムが部屋で縄を被っているとスホが入って来ました。スホは立ち上がっているガンムに銃を向けます。ガンムは縄を投げて手をあげました。 

ナイスタイミングだな もう少しだったのに

ガンムは笑います。

後ろを向け

スホはガンムを机に押しつけポケットからメスを取り出しました。

あれ・・? なんでそんな物が

ガンムはごまかそうとします。スホは片手でメスを折り曲げました。

***

スホはガンムを食堂に連れていきます。それからヨンロの様子を見に行きました。チョンヤはヨンロに点滴していました。

具合は?

安定剤も打ったので少し眠れば回復するはず

チョンヤはヨンロを見つめるスホをながめて言いました。

ちょっといいですか

***

チョンヤは食堂に貼られた写真の前に立ちます。写真の中にはオープンハウスで撮られたスホとヨンロの写真がありました。スホは食堂に入り写真を見ます。

南と交渉したとはいえ予断を許さない状況だということはわかるわね

もちろんです

スホは答えました。

安企部長の娘が匿ってくれたの?

はい

世話になった分気にかけたくなるでしょうが私情に囚われて事を仕損じないように

私情などみじんもありません

それは何より

2人はテーブルの並んだ食堂を歩きます。スホはチョンヤに訊ねました。

これまで報道されなかったのに速報が流れました 私の顔も 10日後無事に生還できるでしょうか

イム・スホ同志 生還できるか疑わしいと?

党の指令ではなく安企部を信用できないのです ”南と協力しろ”との指令で外に出たのに連中は我々を撃ちました

つまり連中が裏切ったということよね そんな裏切り者と党が再度交渉すると思う?

では 1つ聞きます 何故10日なのですか?

チョンヤはスホを見つめます。

わからない? 東西ドイツで暗躍したベテラン工作員が?

チョンヤは聞き返しました。

***

ブノクは夜中に食堂の窓に爆弾を仕掛けるギョクチャン達を見て寮長に報告にいきます。

爆弾を仕掛けてます 私達を殺す気じゃ・・

馬鹿言わないで 軍に包囲されてるのよ

ブノクは寮生達を見回します。

ウン・ヨンロがいない あの子だけ安全な所へ? あの男が連れて行ったんですよ

寮長は話し声で目を覚ました寮生に言いました。

寝なさい

お医者さんが危なかった時もあの男はヨンロを守ろうとしたんです まさかヨンロは解放されたんじゃ・・

ケ・ブノク

寮長はブノクを睨みます。

違うわ ヨンロは倒れたの お兄さんが北の工作船との銃撃戦で死んで・・

お兄さんが?

ソリが驚きます。

なんてこと

皆は嘆きました。

***

斎場でチャンスはぼんやりと花に飾られたヨンウの遺影を見つめていました。

あなた 弔問客を迎えないと

ホン夫人が急かします。

私が殺した 私が軍隊にやったから・・

あなたは悪くないわ ヨンウが派手なデモをしたから仕方なかったの コード1にも睨まれそうだったし

ホン夫人はチャンスの手を取ります。

ヨンウは北の工作員と戦って国家と民族のために勇ましく死んだの

鳳凰作戦のせいで・・

!コード1に聞かれたら終わりよ 作戦も失敗したし あなたが失脚したらヨンロはどうなるの?

夫人はチャンスを力づけます。

ヨンロまで失うわけにはいかないでしょ スパイ達が何をするか・・ ねえ、しっかりしてちょうだい

ああ わかってる

そう言いながらチャンスは号泣します。

***

ヨンロは夢の中で兄を探していました。

兄さん、どこ?

ヨンロはうなされて起き上がります。

兄さん

チョンヤがヨンロの肩を抱きました。

しっかりして

兄がいなくなったんです

ヨンロは訴えました。

悪い夢を見たのね 倒れたこと覚えてない?

ヨンロは苦しそうに息をします。

大丈夫 落ち着いて ゆっくり吸って

チョンヤはヨンロの襟を緩めます。そして見覚えのあるネックレスに気づきました。

これは・・

チョンヤは吹雪の中での出来事を思い出します。チョンヤはスホが首にかけたネックレスを売って欲しいと頼んだことがありました。けれどスホは断りました。

すみません 自分にとって命よりも大切な物なので

チョンヤはネックレスを見つめます。

(そんな大事な物をこの子に・・?)

何かの間違いに決まってる

ヨンロは点滴の針を取りベッドから降ります。そして部屋から出て行きました。

***

スホはヨンロの兄のニュースをテレビで見ていました。

”敵を射殺し戦死したウン・ヨンウ海兵は銃撃戦の前たった1人の妹に手紙を書いていました その余白が埋まることはもうありません”

スホは眉を寄せテレビを消します。その時部屋の入口にヨンロがいるのを見て驚きました。

部屋に戻れ

そのまま行こうとするヨンロをスホは止めます。

私をここから出して

ヨンロは頼みます。

兄さんに会いたい 最後に会わせて

けれどスホは食堂にヨンロを連れていきます。

入れ

ヨンロはスホを睨んで食堂に戻りました。

***

チャンスは息子の死で憔悴していました。テイルと妻のソンシム、愛民党の党首パクが弔問に訪れます。

子に先立たれる苦しみはいかほどか・・ この犠牲は決して無駄にしない

パクはチャンスの手を取り励まします。

気を確かに

チャンスは深く頭を垂れます。テイルはパクに囁きました。

党首、ハン拉致事件についてはご心配なく 人質事件を報道させることで収拾を・・

おい、場をわきまえろ

パクは怒ります。

子を亡くした親の前だぞ

テイルは口をつぐみます。パクは優しくチャンスに訊ねました。

ウン部長の娘がホス女子大に?

チャンスは俯きます。するとホン夫人がパクに話しました。

娘が人質だと先ほど知って・・ 夫は我が子より国を案じておりまして・・

ホン夫人は泣き声になります。

やめないか

チャンスが止めました。パクはチャンスの腕を叩きます。

君の憂国の情は国民にも伝わるはずだ 気を落とさずに

パクはテイルを一瞥して帰っていきました。ホン夫人はソンシムに一瞬勝ち誇った視線を向け、泣き顔にハンカチを当て夫と祭壇に戻っていきます。

(まあ、呆れた)

ソンシムは口をあんぐりさせます。

***

帰宅するとソンシムは夫に話します。

いつからパク候補とウン部長は親しくなったのかしら パク候補が当選したらあなただけ孤立しそう・・

うるさいな 同情されてるだけだ 俺のおかげでハンの事件を葬れるのに

テイルは椅子に座り新聞を読み出します。

あら事件を葬る方法があるの?

テイルは新聞から顔を上げソンシムを不機嫌に見ました。

呆れたな ウン部長の女房とは大違いだ 女子大の人質事件だよ

ソンシムは仰天して声を落とします。

人質事件を利用するの? 学生に何かあったら・・

テイルは妻の能天気ぶりを怒ります。

学生の心配をしてる場合か? 女優あがりでも夫をけなげに支えてるのにお前ときたら夫人達を集めてボス面するだけか?

テイルは立ち上がり部屋に行こうとします。するとソンシムが笑ってテイルを止めました。

あなた、心配いりませんわ ミセス・ホンがいくら頑張っても13人死ななければ何の意味もないから

テイルは胡散臭げに妻を振り向きます。

また何を言ってる?

ソンシムはソファーから立ち上がりテイルに近寄りました。

ウン部長が玉座に座るためには”13人の未婚女性が死ぬ必要がある”と導師様が

お前、また占い師に会ったのか!

ただの占い師じゃないわ あなたがクーデターに加わるか迷ってた時も 司令官を押しのけクーデターを先導すべきと・・

テイルは顔をしかめて頭を押さえました。

この鳥頭が! もう忘れたのか?

テイルは怒鳴りました。

その話はするなと何度言ったらわかるんだ!!

あらやだ 

ソンシムは手を合わせます。

あなた ごめんなさい うっかりしてた

テイルは眉をピクつかせます。

わざとだろ そうとしか思えない

テイルは部屋に行ってしまいます。

はあ

ソンシムはソファーに座り込みました。

あのメギツネめ

ソンシムは唇を噛みます。

***

ホン夫人は遺影をながめているチャンスを窺いながらこっそりアン局長に電話します。

アン局長 わかるでしょ? 戦って死んだという点も大事だけど特別扱いせずに息子を前線に送ったと国民にアピールするのよ デモの話は除いてね

かしこまりました 次々期の大統領候補は会長だということを国民の脳裏に刻ませます 私も葬儀場に伺うべきなのですが・・

あなたは明日の記者会見の準備を

***

スホは皆が寝てしまっても泣いているヨンロを心配します。207号室には寮にヨンウが訪ねてきた時にヨンロにかけてやったグリーンのマフラーがありました。スホは窓からその光景を見ていたので兄の物だと知っていました。そのマフラーをヨンロに渡そうかスホは迷います。一度は知らぬふりで部屋から出ていきますが結局マフラーを取りに戻りヨンロに渡すのでした。

ヨンロは兄のマフラーを抱きしめて泣きじゃくります。スホはそんなヨンロを悲しげに見つめます。 

***

人質の監視が任務になったスホ達は寮生達に食事を与えるようになります。207号室の仲間は兄の死で抜け殻のようになったヨンロに食事を勧めます。

ヨンロ 少しでも食べて

倒れちゃうよ

マンドンは冷蔵庫の前で縛られているガンムの前に食事を置きます。そして見張っているウンチョルに言いました。

食べるには縄を解かないと

ウンチョルは仕方なく解くのを許します。

坊や あんたはこっちのを食べな たくさんあるよ

食堂のおばさんがウンチョルを呼びました。

ほらこっちで食べな

***

ウンチョルが行ってしまうとガンムは食事をしながらマンドンに寮長について訊ねます。自分に気のあるマンドンの息子から逃げてきたブノクも一緒に食事をしつつ寮長について話しました。

あの人は謎の多い人だわ 家族がいないのか正月も寮にいるのに・・ なのに月に一度行き先も告げずに朝早く出て点呼直前に疲れ切って帰ってくるんです

疲れ切って?

寮長に就任する時も妙だったと

ブノクはマンドンを見ました。

ソン寮長が死ぬ前日ピ寮長の写真を見たんでしょ?

写真?

ガンムに問われてマンドンは語りました。

マンドンはその日前の寮長であるソン寮長の部屋の電球を取り替えていました。ソン寮長は持病の悪化で寮長を辞めることになっていましたが、新しく赴任する寮長について激怒してどこかに電話していました。

いいですか 私の都合により辞めることになりましたが、寮長という仕事は誰にでもできるものではありません こんな女を選ぶのは私と我が校の伝統への冒とくです

寮長が資料を振り回したので今のピ寮長の身上書が床に落ちてしまいます。マンドンは今の寮長の写真を見ました。目がデカすぎて気味が悪いという印象でした。

一体誰に頼まれたんです?

ソン寮長は怒鳴り続けていました。ソン寮長が自殺したのはその夜でした。

自殺ですか? 何故

知りませんよ 持病のせいで辞めることになってやけになったのかも

前の寮長は何故ピ寮長に反対したんですか 卒業生だしドイツ留学したエリートなのに

ブノクは聞きました。

上の人達の考えることなどわかるわけない

マンドンは答えます。

***

アン局長はホス女子大人質事件についての記者会見をします。ハンナは起爆装置を持っているスホ達を刺激するような記者会見に疑問を感じます。しかしアン局長は訊ねても余裕の笑みを浮かべるだけでした。

会長が娘を殺すようなマネをすると思うか?

何の話です

知らぬが仏だよ

***

記者会見をするアン局長の周りには記者が集まっていました。ハンナは後ろに座り警察が胡散臭がっている、しつこく事件を追うカル記者に話しかけました。

物証はないけど明らかにニオう事件よね

カル記者はハンナを見ます。ハンナはカル記者に笑いました。

一緒に調べません?

事件? どんな事件だ?

カル記者は興味を示します。アン局長は両手に爆弾を持って記者達に示しました。

これはスパイ達が寮に仕掛けたブービートラップです

ハンナはカル記者に告げました。

”知らぬが仏 知るが煩悩”だそうですよ

人質事件か

カル記者は言います。

組むか

***

スホとチョンヤはアン局長の記者会見を見ていました。

”傀儡徒党の悪逆無道な画策に屈することなく安企部と軍は人質64名全員を7名の工作員から無事に救出すべく・・”

”傀儡徒党の悪逆無道な画策”ね

チョンヤはテレビを切ります。

3人だと知りながら”7人”と発表を 信用に値しないヤツらです

スホは言いました。

数百人も投入しているのに相手は3人だけだなんてメンツが立たないからよ

10日後には? 4人水増ししておいてどうやって事件を終わらせる気なのか・・

チョンヤはスホを見ました。

人質の半分を解放して

え?

開放された30人がスパイは3人だけだと話せば面白くなりそう 人質の使い道はないし管理も大変でしょ

必要な人員以外開放します

チョンヤは訊ねます。

開放したい人はいる?

スホはチョンヤを見ました。

全員開放しても安企部長の娘は残します

スホは話しました。

16話

スホは30人の人質を解放すると告げます。その中にヨンロと207号室の仲間は入っていませんでした。スホは人質の開放を警察に知らせます。

30人も?

テイルは驚きます。

勝手に決めるなよ 足並みを揃えろ 放送直後だぞ 困るだろ

スホはテイルを無視して続けます。

必要な物資を・・

テイルはスホを止めました。

待て まだ解放するな 必要な物は届けてやるから! ・・だがカン先生だけは今すぐ解放しろ

スホは冷笑します。

駄目だ あの医者は鞄に銃を隠し持ってた

テイルは立ち上がります。

なんだと? 銃・・?? いいか 彼女に指一本でも触れたら・・

糖尿の薬 血圧の薬 男の服を数着

スホは要求します。

昨日の要員に運ばせろ

スホは電話を切ろうとしますが立っていたギョクチャンが止めました。

カップラーメンを

カップラーメン10箱

スホはギョクチャンを見ながら電話を切ります。

***

ヨンロを解放しないなんて

ソリ達は憤ります。

恩知らず過ぎる!

寮長は学生たちを落ち着かせようとブノクに水を温めて持ってくるように命じました。

早く戻れ

ウンチョルに指示されながらブノクは台所にいきます。カセットコンロでお湯を沸かしていると台の下の引き戸が開いていて中の物が見えました。

なんだろう・・?

ブノクが外に出すと工作員のリュックで中にはお金と武器が入っていました。

すごい大金

ブノクが目を見張っているとブノクを見に来たマンドンの息子サンボムが中身を見て仰天します。

すげえ! なんだ、これは・・

何やってるの? バレたらどうするのよ

ブノクは呆れますが、サンボムは中にある銃を見つけるとそれも懐にしまいました。

正気ですか? 殺されますよ

サンボムは工作資金を服のポケットに入れ始めます。

シラを切りゃいいさ

ブノクは立ち上がります。

絶対バレます 私が告げ口するから

サンボムはブノクの襟を掴みました。

ブノク、ひどいじゃないか お前のガッツを買ってたのに なめやがって

そこにギョクチャンが来ました。

何をやってる?

***

サンボムは皆の前でギョクチャンに殴られます。

サンボム!

マンドンはギョクチャンに許しを請います。

今回だけお許しください

しかしサンボムはしまっていた銃をギョクチャンに向けました。皆は二人を見ながらざわめきます。

サンボム、よせ

サンボムはギョクチャンの胸を撃ちますが銃には弾が入っていませんでした

サンボム、お前ってヤツは・・

マンドンは絶望しギョクチャンに手を合わせました。

今回だけは・・

しかしギョクチャンは銃を奪うとサンボムを殴りだします。

サンボム!

マンドンが庇うとギョクチャンはマンドンを殴りました。

どけ

私が悪いんです

ギョクチャンはマンドンを殴り続けます。

おじいさん!

寮生達は悲鳴をあげます。

止めて! 叩かないで

食堂のおばさんがマンドンを庇いました。

助けてください この通りです

おばさんはギョクチャンに向かって手を擦ります。するとギョクチャンはおばさんの背中を銃で殴ろうとしました。

おい! いい加減にしろ!

ガンムがギョクチャンに叫びました。

やめろ

騒ぎを聞きつけてスホが食堂に来ます。

お年寄りにすることか!

ギョクチャンはガンムに銃を向けます。

撃てよ さっさと!

チュ同志!

スホが止めました。

くそ!

ギョクチャンはスホとチョンヤを見て銃を下ろしました。

工作金を盗んだんです

3人とも2階端の礼拝室へ

スホは命じます。

***

ギョクチャンは礼拝室の柱に3人を縛りつけると出て行きます。しかし縄の解き方を覚えたガンムはすぐに解いてしまいました。

お前はいつまで馬鹿なことをするんだ

マンドンは息子を叱ります。サンボムはガンムに話を振りました。

特殊部隊が数百人もいるのにたった3人に手こずりすぎだろ

下手に突入したら人質が危ないからだ

ガンムはマンドンの縄を解きます。

大丈夫ですか

隠し通路を教えるので出てください 

マンドンはガンムを地下に続く階段に案内しました。

これはどこにつながってるんです?

階段を下りていけば地下2階の非常口に行き着きます

ガンムは扉を閉め階段を下ります。

***

アン局長が警察の詰め所に来てテイルに挨拶します。テイルは局長に拍手しました。

立派なもんだ 堂々としてたしテレビに向いてる

恐縮です

テイルはアン局長にメモを渡しました。

要求されたものだ 昨日の女要員に運ばせろ

チャン・ハンナに? あの無鉄砲に? 別の要員では?

ヤツのご指名だ 生意気なヤツだよ 電話も先に切りやがって

わかりました

アン局長は愛想笑いをします。

しかし総長が指揮をお執りになるとスムーズに進みますね

当然だ

テイルはテーブルに乗せていた足を組みかえます。

あとは時が経つのを待つだけだ 甘めのコーヒーを

私が?

アン局長は聞きます。

はい ただ今

***

ガンムは非常口に来て爆弾の仕掛けを外します。そして外に出ました。狙撃手達が一斉に銃を向けます。

撃つな! 安企部のイ・ガンムだ

ガンムは身分証を見せました。

狙撃班ついてこい

ガンムは入口に入るよう促します。

”イ・ガンムチーム長が出て来ました 射撃班の投入を要請”

アン局長達は報告を受けます。テイルが出てきて命じました。

中に戻らせろ 二度と出てこさせるな

アン局長達は目を丸くします。

***

ガンムは入口から射撃班に命じます。

早く来い!

狙撃手が銃を空に発砲しました。

命令です お戻りに

誰の命令だ?

ガンムが問い詰めようとすると狙撃手はガンムの足元を撃ちました。銃声を聞きスホとギョクチャンが走り出します。

非常口だ

***

ふざけやがって

ガンムが石を投げつけようとすると狙撃手達は一斉にガンムを狙いました。

近づいたら撃ちます

射撃班はガンムに向かいます。

戻りなさい 命令です

ガンムは後退りします。

早く中へ

***

ガンムは中に戻り扉を閉めます。そしてスホ達が来たのを見て隠れました。スホは扉のし掛けを直します。ギョクチャンは逃げ出した者を探しました。

ガンムは寮長の部屋に行き秘密の部屋に入ります。

どういうことだ?

ガンムはテープが回り録音されているのに気づき、ヘッドフォンをつけます。

何故10日なのですか?

スホの声がしました。

わからない? 東西ドイツで暗躍したベテラン工作員が?

チョンヤの声がしてガンムは驚きます。

医師も工作員か?

***

ガンムはスホ達の話を聞きます。

10日後に大統領選があります それと関係が?

南の政権維持のため北南で取引したようよ

チョンヤは告げました。

北が南の弱みを握っている以上あなたは安全よ

チョンヤは椅子に座ります。

韓国中央医療院外科長カン・チョンヤ この地位を得るまで17年もかかった 私の正体を知る人は共和国でもごくわずか そんな私にあなたを生還させろと指令が

チョンヤはスホを見上げます。

党があなたを大事に思っている証拠よ

安企部の送った医者が北のスパイだと?

ガンムはヘッドフォンを取り頭を抱えます。

南北で選挙工作? ハン・イソプの事件も? ・・人質事件も?

***

マンドンとサンボムはギョクチャンに責められていました。

どこから出た?

ああ、もちろん教えます

マンドンは階段に続く扉を開けました。スホが来てギョクチャンに階段を下りてガンムを探すよう指示します。

***

マンドンとサンボムは食堂に戻されます。スホは警察に電話しました。

なんの銃声だ? 死にたいのか

落ちつけ 誰のせいだと思ってる

テイルは話しました。

安企部のチーム長が出てきたから中に戻るよう撃ったんだ

中に戻らせた? 何故

何故って 射撃班を突入させようとしたからだ あいつが「早く制圧しろ」と騒いだら面倒だろ よりによって殺したのが安企部長の息子とはな 

テイルは言いました。

また出て来ないように見張ってろ あと9日耐えれば密かに北へ帰してやるから

テイルは電話を切りました。

部下も容赦無く切り捨てる そんなヤツらが取引通り我々を生かすだろうか・・

スホは考えます。

***

ガンムが寮長室から出てくるとギョクチャンと鉢合わせしました。二人は戦い、ガンムはギョクチャンを組み伏せます。しかしそこにスホが来てガンムに銃を向けました。ガンムは観念してギョクチャンから離れます。

スホはガンムを縛り部屋で話します。

昨日の要員が物資を持ってくる あの女を生かしたいだろ 何もするな

スホはガンムに言いました。

彼女には何もするな

必死の様子のガンムにスホは笑います。

生きて帰れると思うか? ベテラン工作員ならわかるだろ? これは南北で仕組んだ選挙工作だ

スホは冷たくガンムを見ました。

選挙で圧勝するためには人質を救出し国民を喜ばせるべきか 全員死なせて国民を怒らせるべきか 当然後者だ 安保意識が高まり与党が選ばれるから

ガンムは語り続けます。

無実の学生を殺してスパイは助ける? ありえない

つまり北が我々を見殺しにすると? 政権を握るため人民を殺す 南のヤツらならやりかねないが共和国は違う

スホは話しました。

党にとって人民は我が子だ 見殺しにするものか

ガンムは憤ります。 

目を覚ませ わからないのか? この南北の選挙工作で俺達のような下っ端は利用されるだけだ

スホは立ち上がります。

それが祖国のためになるなら本望だ

***

外では報道記者が詰めかけ実況していました。スホは窓からその光景をながめます。 

”この南北の選挙工作で俺達のような下っ端は利用されるだけだ”

ガンムの言葉がスホの耳に響きます。

***

食堂では食事が配られていました。ヨンロは柱に縛られているガンムのそばにいきます。

何故私達を救出する動きがないんですか?

ヨンロはガンムに訊ねました。

君はナンバー1の娘だね

兄の所に行きたいんです どうすれば? 力を貸して下さい

ガンムは周りを警戒します。

動いちゃ駄目 ポケットに起爆装置が ボタンを押せば寮全体が爆発する

え・・?

辛いだろうが待つんだ 俺が脱出方法を・・

ヨンロ達が話しているのを見てギョクチャンが来ます。

パンを食べて

ヨンロは縛られているガンムの口に入れました。そしてギョクチャンに頼みました。

トイレに行ってもいいですか?

***

ギョクチャンはヨンロをトイレに連れていきます。

早く済ませろ

そこにスホが来ました。

チュ同志 戻って人質の監視をしろ

ギョクチャンは食堂に行きます。スホはヨンロの手に巻いた包帯が取れかけているのに気づきます。

少し・・休みたい

ヨンロは言いました。

***

スホはヨンロの包帯を巻きなおしてやります。

返事を聞いてない あの紙飛行機 私が飛ばした物でしょ 何故持ってたの

ヨンロは訊ねます。

あれを見てまた寮へ?

偶然拾っただけだ ここで休め

スホは巻き終わると立ち上がります。

何故戻ったの? 行けばいいのに 何故寮に戻って来たの?

祠堂に隠れただけだ 寮とつながっていると知ってたら死んでも入らなかった

スホは背を向けたまま謝ります。

お兄さんのことは本当にすまない

スホはヨンロを振り向きます。

俺達は9日後に発つ 9日後に終わるんだ 誰一人傷つけたくない 危害を加えたくない 今すぐにでも君を解放したいが ・・出来ないんだ

ヨンロはスホに後ろから抱きつきました。スホはヨンロを離そうとします。

行かないで

スホは払おうとしたヨンロの手を握りました。

***

チョンヤはギョクチャンと話します。

チーム長はどうやって脱出を?

非常口につながる隠し通路が

隠し通路? どうりで寮長と年寄りの様子が変だった 行かないと 来て

チョンヤはギョクチャンを連れていきます。

***

スホはヨンロを抱きしめます。しかしヨンロはスホのポケットから起爆装置を掴みスホを突き放しました。

これを押せば寮は爆発する それなのに誰も傷つけるつもりはない?

俺を疑うのはわかる でもそれは防御用だ 我々は軍に取り囲まれてる 組長として仲間の命を守らないと

スホはヨンロに近づきます。

来ないで!

ヨンロは安全ピンを外しました。赤いランプが点滅します。

やめろ!

もし突入されたら? それでもボタンを押さない?

言っただろ? 誰も傷つけたくない

信じろと?

そうだ 十分に君を苦しめてる もうウソはつけない ひどい目に遭わせて俺も辛いんだ 9日後には必ずここを出ていく だから頼む 返せ

スホはヨンロに近づきます。

来ないで! 何故9日後なの? 今すぐ出ていけばいいのに どうして?

ヨンロは涙を流します。

ウソなのね きっとそう いままでも全部ウソだった

いいや

スホは首を振ります。

17話

それを返してくれ 危険だ

スホが近づこうとするとヨンロは走り出しました。ヨンロは礼拝室に走り十字架に投げようとしますがスホに手を掴まれます。スホは起爆装置を奪いヨンロを壁に押し付けました。二人は見つめ合います。

頼む 俺を信じてくれ もう君を苦しめたくない

スホはヨンロの手を離します。

見守ることしかできずおかしくなりそうだ

スホは礼拝室を出ていきます。ヨンロもスホに従いました。

そんな二人の様子をチョンヤが隠し通路から覗いていました。ギョクチャンが階段を上って来てチョンヤに声をかけました。

カン同志 こちらです

チョンヤは頷いて階段を下りました。

***

ガンムは寮長に水を持ってきて欲しいと頼みます。

縛られていて水が飲めないんだ

寮長はガンムに水を飲ませながら聞きました。

私に話が?

ガンムは見張りのウンチョルを警戒しながら話しました。

単刀直入に聞きます イム・スホが隠れていた事は知らなかった? 盗聴してるのに

寮長は眉を寄せます。

知ってて見逃した? 味方だから

すると寮長はコップの水をガンムにかけました。

味方? 黙らないとぶちのめすわよ あんたたちにはもううんざり

寮長は行ってしまいます。

***

スホが食堂に来てヨンロを柱のそばに座らせます。そしてガンムを寮生の部屋に連れていきました。部屋に入るとスホはガンムを殴りつけます。

余計なことをしたな もう許さない

俺が何を?

起爆装置のことをヨンロに話したろ

逃げるのを止めただけだ 起爆装置があるから軽率なマネはよせと いきなり殴るなよ

スホは椅子を前に出しました。

座れ

ガンムを座らせるとスホは話しました。

9日後ここにいる全員が殺されると言ったな 俺を投降させるためのウソなら無駄だ

投降? 連中が受け入れるか? 権力のために国民の命を弄ぶヤツらだぞ みすみすやられるわけにはいかないだろ

ガンムは必死で訴えます。

党に見捨てられないと本気で思ってるのか? 選挙工作には億単位の金が動く 3人の工作員のために諦めると思うか? ありえない

スホは思案げにガンムを見ます。

安企部長の娘がいれば助かるとでも? まさか! なんとかして娘だけを救出するはず

スホはベッドに座りガンムの顔を覗き込みました。

証拠を持ってこい

証拠? このザマで?

お前の部下が来る 部下の女に証拠を掴ませるんだ 我々全員を殺そうとしている証拠を

オーケー もし証拠を掴めたら起爆装置を捨てて俺と組むか? 助かる方法を一緒に探そう

ガンムはスホに提案します。

***

カン先生の鞄に銃を隠すとは 彼女が解放されないのは君のせいだぞ!

テイルはハンナに怒ります。

余計なことはするなよ ブツを届けたら出てこい いいな

わかりました

ハンナは言いました。

チャン主任を指名したということはよほど気に入られているのかと

アン局長が笑います。ハンナは疑わしげにアン局長を見ました。

本気で言ってます? 私は射撃班を突入させようとしたんですよ ウソだと知らずに

ハンナは胸を叩きます。

連中は私に報復するつもりかも

おいおい 俺達に騙されたと言うけどな 爆破すると脅されてるのに突入させるもんか! 学生を助けないと!!

テイルは怒鳴ります。ハンナは冷めた顔でテイルを見ました。

いいか 必ず助け出すとカン先生に伝えろ

テイルは立ち上がって念を押しました。

俺を信じて辛抱しろと

アン局長が頷きます。

カン先生にだけ?

テイルは顔をしかめました。

全く・・ この!!

テイルはアン局長に詰め寄ります。

わかったよな!

アン局長はハンナに声をあげました。

時間がない 早く行け

お前もだろ

テイルはアン局長を押し出します。

***

ハンナは物資と共に寮に入ります。

アン局長は記者に説明しました。

要求された物資を届ける代わりに人質を安全に解放するよう強く求めました

他にどんな対策を?

記者は訊ねます。

もし人質が解放されなければ残念ながら事件は長期化するでしょう

***

チョンヤとスホは記者に話すアン局長をテレビで観ていました。

”長期化”ですって? さっそく演技を始めたわね

チョンヤはテレビを切ります。するとテイルから電話が来ました。スホは受話器を取りチョンヤに向けてテーブルに置きます。

ニュースを見たか よく聞け 国民の目はお前らが事件を長引かせ我々は突入を試みている 制圧できないのはお前達が人質を殺し自爆の恐れがあるからだ オーケー?

チョンヤは椅子に座り話を聞きます。

だから人質を解放するなってことだ オーケー? それとカン先生には手を出すなよ 影も踏んだら駄目だ わかったか

チョンヤは電話を切りました。

下に行きます

スホは部屋を出ようとします。

イム・スホ同志

チョンヤは止めました。

起爆装置を私に

はい?

ボーッとして小娘に奪われるようじゃ任せられないでしょ

スホは言葉に詰まります。

革命精神を取り戻さなければ私があなたを殺す

スホは起爆装置をチョンヤの前に置きました。

人質を解放して 革命戦士を見下すのは高慢だと教えてやらないと そうでしょ?

チョンヤは笑います。

***

ハンナは玄関でギョクチャンから武器を所持していないか検査されていました。グァンテビョンテは男物の服が来て喜びます。

服を用意してくださり感激です すぐに着替えても?

爆発物がないか確認を

わかりました

2人は調べ始めます。スホが来たのでハンナは目を逸らしました。

信頼関係の維持が大切だと言ったはずだ

スホはハンナに言います。

ごめん 私にはああするしか・・

この女は任せろ 物資を運べ

スホはギョクチャン達に命じました。

ついてこい

スホはガンムのいる部屋に行きます。

***

チーム長!

ハンナはガンムに駆け寄り顔を拭きます。

大丈夫? この顔はどうしたのよ!

時間がない

スホが言います。

俺は大丈夫だから話を聞いてくれ

話?

ハンナはガンムの言葉に目を見張ります。

***

寮に来たカル記者は公衆電話から新聞社に連絡していました。

ニオうんですよ 特ダネです

そこへ警察の詰め所に行く出前が通ります。

またかけ直します

カル記者は電話を切りました。

***

カル記者は金を渡し出前を代わって詰め所に行きます。

出前です

来た来た チャンポンと餃子はこっちへ

カル記者はテイルのそばの台に出前の箱を置きます。そして中の録音機をテイルに向けました。

さあ早く出して

アン局長がテレビをながめるテイルのテーブルに出前の料理を並べます。

総長 料理をどうぞ

差し出したテイルの手にアン局長は割り箸を割って渡しました。

やれやれだな 囚人になった気分だ

耐えてください 記者に見つかったら厄介ですよ 政権のナンバー2がいるのは選挙工作だと・・

カル記者は二人の話を録音すると詰め所を出ます。

***

南北による選挙工作

ガンムはハンナに明かします。

だからってチーム長を撃つなんて

ハン教授の件もそうだ だから手を出せなかった 教授が死んだせいで人質事件がプランBに

人質事件を選挙に利用する・・? そんな ・・学生達を殺しませんよね?

そう祈るだけか

ハンナは座っているベッドから身を乗り出します。

何をするべきか言ってください

連中は選挙に勝つためにスパイも人質も殺す気だ その証拠が欲しい

カル記者と手を組むことにしたんです 証拠を掴んで・・

下手をするとカル記者もお前も危ない 証拠は俺に

ハンナは驚きます。

ここで何が出来るんです?

ガンムはスホを見ました。

・・え?

明日物資を要求する時にお前を指名する 午前までに証拠を掴め

スホは言いました。

まさか・・ 手を組んだ?

窮地で争ったらみんな死んでしまう 生き延びないと

ガンムは話しました。

***

ソンシムはシャルマンでミヘに聞きました。

今人質は何人残っているの?

今は56人です

カン先生もいるのよね

ああ、カン先生 彼女も独身ですよね 実は結婚してるとかありますかね

いいえ それはない

ソンシムは笑います。

結婚のことを彼女に聞いたら・・

それで?

ソンシムは笑いを押さえながら語りだします。

冬のある日彼女が雪山でハイキングしていたら崖から落ちそうになったんだって もう駄目だと思った時にある男性に助けられた 名前も年齢も知らない人よ

まあ

ミヘは口に手を当てます。

洞窟で一夜を過ごして別れたんだけどその人を忘れられないって 運命のように再会する日を待っていると

あらやだ まるで純愛マンガみたい

2人は笑います。

洞窟では何もなかった?

やめて

ソンシムはミヘを手で制しました。

カン先生はウブなんですね

そうなのよ それじゃ人質はカン先生を入れて57人よね 

まあ、人質は解放されませんよ だからどうかご安心を

本当に? 解放されないのね

ソンシムは拍手します。

拍手はちょっと・・

ミヘは苦笑しました。

***

開放される30人は安企部の要員と一緒に行け

スホは出ていく30人に告げました。

列を乱すなよ

ギョクチャンが注意しました。30人は階段を下り玄関を出ます。

開放されないブノクはトイレに行きます。そこへサンボムが来ました。

カネは何処にあるんだ?

教えるわけない

なんとかしてカネを奪う お前にも分けてやるからさ

サンボムが顎を掴んだのでブノクは手を払いました。

触らないで

何するんだよ!

サンボムは怒ります。

親に恵まれなかった者同士助け合おう

サンボムが両腕を掴んだのでブノクは叫び声をあげました。ギョクチャンが声を聞きつけてトイレに来ます。

やめろ

サンボムがブノクの口を押さえ頭を叩きました。ブノクはサンボムを睨みます。

そうよ 私は学もお金もない 親から貰ったのはこの体だけ それでも病気の父を救おうと必死なの 年老いた親のスネをかじるあんたとは違う!

偉そうに ふざけやがって

サンボムはブノクの襟を掴みました。

勝手に俺を非難するな キム・マンドンのことを何も知らないくせに!

サンボムがブノクを叩こうとすると話を聞いていたギョクチャンが後ろから手を掴みました。ギョクチャンはサンボムを殴りつけると食堂に連れて行こうとします。そしてブノクを振り向きました。

・・顔を洗ってから戻ります

ギョクチャンはトイレを出ていきます。ブノクはしばらく閉まった扉を見つめました。

あれ、何をボーッと・・

ブノクは髪を整えようとして髪留めが片方無くなっているのに気づきました。

やだ 何処に・・

個室に行き探しますが髪留めはありません。

もう・・

ブノクは顔をしかめながら個室のバケツの中を調べます。すると寮長のトランシーバーを見つけました。

何よ これは・・!

***

ガンムは着ていた服を変えて貰います。ウンチョルが縛りながらガンムに言いました。

きれいな服になって運がいいな

ウンチョルは服の取り合いをしているグァンテとビョンテを怒りにいきます。するとヨンロがガンムの所に来ました。

チーム長 あの人達は9日後に発つそうです 信じていいんですか

イム・スホが君に話したのか?

はい 静かに出ていくと でも何故9日後?

ガンムは周りを見回します。

今から話すことは誰にも言わないで

***

テレビでニュースを見ていたテイル達はスホが人質を解放したのを見て仰天します。

”安企部の予想とは異なり人質が解放されました・・”

あのアカ野郎達め!

学生達がスパイは3人だと話したら・・

アン局長はうろたえます。

全員を安企部に連れて行け!

学生達を車に乗せろ

アン局長は部下に命じました。

早くさっさとするんだ!

テイルは怒鳴ります。

アン局長、記者を頼むぞ

はい、お任せください

アン局長は出ていきます。

***

アン局長の部下達が解放された人質達をバンで安企部に運びます。ハンナはバンに入り設置されているケースから盗聴器を持ち出しました。出前の格好のカル記者はそのままバイクで安企部のバンを追います。

アン局長は記者達に人質解放について説明します。

極悪非道な工作員に屈することなく交渉人を送り粘り強く説得した結果本日数十人の学生を無事救出できました 学生達は体調を確認するため病院に搬送されました そのあと家族の元へ送る次第です

アン局長は満足げに笑います。

***

ハンナはテイルに激怒されます。

どういうつもりだ 余計なことをするなと言っただろ? 俺の話がわからないのか??

私はただ物資を届けただけですよ

学生達をぞろぞろと連れて出てきたじゃないか!

連れて行けと言われたからです 待って 30人も解放されたのにご不満で?

ハンナは横目でテイルを見ます。テイルは言葉に詰まりました。

まさか 嬉しいに決まってるだろ!

テイルはハンナを突き飛ばして他の部下を怒ります。

何を見てる ちゃんと働け!

ハンナはその隙に台の後ろに盗聴器をつけました。

お前は出て行け! 顔も見たくない 挨拶はいいからさっさと行け

テイルにハンナは追い出されます。

***

シャルマンにいるソンシムはテレビのニュースを見て顔色を変えます。

解放されないはずじゃ?

ソンシムはミヘを問い詰めます。

あと何人残ってるのよ?

奥様 服のピンが刺さります お座りを

ミヘはソンシムをなだめました。

心配いりませんよ これは極秘情報ですが・・夫の話によるとこの人質事件は南北が仕組んだ選挙工作なんだそうです

ソンシムは目を丸くします。

う・・、ウソでしょ? 南北?

ミヘは頷きます。

選挙工作?

そうなんですって 事件は見せかけです 本当に学生を殺すわけありません

そうよね 殺さないわよね

そうですよ

***

チャンスは葬儀場で部下と電話します。

人質が解放されたがヨンロは解放されたのか? ・・そうだろうな

チャンスは肩を落としながら訊ねました。

他に問題は? ・・イ・ガンムに発砲して中に戻しただと? いつだ?

チャンスは電話を切りホン夫人に言いました。

現場に行く

あなた?

ホン夫人はチャンスの後ろ姿を見送ります。そして小声で呟きました。

30人が解放されたからあと27人・・ なんてこと 13人に近づいてる・・ 

ホン夫人はほくそ笑みます。

***

イム・スホはなんていうか 優しかった 全然工作員て感じじゃない

グァンテは得意げに皆に話しました。

合コンを企画したのはあなたじゃない

ヘリョンはグァンテを責めます。

グァンテさんは悪くない あの人がスパイだと知らなかったんだから

ソリがグァンテを擁護しました。

ちょっと・・まさかグァンテさんを好き?

ヘリョンに聞かれソリは慌てます。

そうじゃないけど・・

するとグァンテがソリの手を握りました。

その通りです 僕はソリさんが好きだ 結婚してください!

ソリはグァンテを見つめて微笑みます。

一生ソリさんを守ってみせる

おい! はしゃぐな

ウンチョルが声をあげました。2人は手を離します。

何よ 喜んじゃって

ヘリョンは不満げです。

***

ヨンロはガンムとの話を思い出していました。

つまり私の父は9日後の選挙に勝つために私達を殺そうとしている?

そういう可能性があるということだ

ヨンロはウンチョルの様子を窺うとガンムのそばに寄ります。

チーム長 私を利用しては?

君を?

ガンムはチョンヤを見ました。

その前に調べて貰いたいことがある

ガンムはヨンロの耳元で囁きました。

信じられないことだがあの医者は北のスパイだ

カン先生が?

ヨンロは驚きます。

***

テイルはコード1からの電話を受けます。

閣下 私です

来年のオリンピックでは君と一緒に開会式を見たいと思ってるんだがな

コード1は言いました。

は・・

人質が解放されたらまずいだろ

閣下 人質は私の命令で解放されました 主導権は私にあるのでご心配なく オリンピックの開会式に参加できるよう命懸けで任務を遂行します 

テイルはお辞儀して受話器を置きました。

***

テイルはスホに電話します。

解放するなと言ったのに30人も外に出しやがって!

お前に従うとは言ってない

スホは答えます。

それよりお前の計画は? 我々を無事に帰すと言っているが具体的にどうやるんだ?

俺に二言はない 送り返すと言ったら必ず実現させる 俺を誰だと・・

お前を信用できない

いいか 選挙の前日に人質を全員救出してお前達を射殺したと発表するんだ

射殺? 我々を殺す?

テイルは首を振ります。

もちろん偽装だよ わかってるだろ

7人の工作員を射殺したと発表するのか

お前らの服を着せた死体を展示するんだ そして裏口からお前らを脱出させる 生きて帰りたいなら俺に従え 逆らうなら交渉の話はなしだ こっちには莫大な金があるんだ

お前らを殺しても文句を言われないほどのな

ドラマ(第15~17話)の感想

スホとガンムが連帯するとは意外な展開ですね。スホはテイルとの電話で北の上層部が自分達を裏切ると察したのでしょうか?テイルという人物も政治家に実際にいそうなキャラでハンナのとぼけた対応も面白いです。

なかなかハードな話で気楽に見れず辛い気分にもなりますがそれぞれの人物が巧みに描かれていて演出家の才能を感じるドラマですね。あとメラワークが人物の心理を浮き上がらせていて見ごたえがあります。これからどうなるのか楽しみです。

ドラマ
スポンサーリンク
スポンサーリンク
シェアする
kanaetaikoをフォローする

コメント

Optimized by Optimole
Verified by MonsterInsights