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BSJapanextで放送の韓国ドラマ「ゴールデンスプーン」で老婆がヨジンに伝えた金のスプーンの”最後の秘密”とは?その第16~18話の詳細なネタバレあらすじ、感想も!

ドラマ

こんにちは。カナエです。今回もBSJapanext放送の韓国ドラマ「ゴールデンスプーン」(第16~18話)について書いています。

スンチョンは”自分がテヨンだったのでは”と疑い始める

ドラマのキャストとこれまでの話

<第1、2話とキャスト>  <第3~5話>

<第6話とサブキャスト>  <第7、8話>

<第9、10話>      <第11~13話>

<第14、15話>

ドラマ(第16~18話)のあらすじ(ネタバレ)

第16話

ヨンシンは自宅で演奏会を開きます。演奏を終えると拍手を浴びながらヨンシンは紹介しました。

ありがとう ご存知の通りバイオリンは青瓦台民情首席の奥様、チェロは企画財政部長官の奥様です それから

ヨンシンはジュンテを手で示しました。

私の弟です

招待客は感嘆の声を上げました。

トシンハイテック社長のソ・ジュンテです 今日は・・

ジュンテはフロアスタンドの足元のスイッチを足で踏んで消し、再び点けて微笑みました。

照明係です

客達はジュンテの冗談に笑いながら拍手します。

演奏会が終わるとヨンシンはジュンテと話しました。

テヨン(ユク・ソンジェ )には呆れたわ 記事を見た? コ弁護士にも止められないなんて

俺が出したからね

やっぱり?

トラブルメーカーでありがたい いくらでもある

ヨンシンは嬉しそうに笑いました。

今度の役員会はうまく乗り切ってね 再任されれば次は副会長よ

ヨンシンはジュンテの背広の襟を整えました。

後継者になれるかはこの役員会に懸かってる

姉さんがついてれば問題ないよ テヨンは監視してるから心配するな

ジュンテは言いました。

♣ 

泥酔したテヨンは皆が注目する中女性をホテルに連れ込みます。

ムンビ ここは親のホテルなんだ だから一番いい部屋を取った

テヨンはドアの前でキスすると女性と部屋に入りました。そんなテヨンの姿をジュンテの監視役が写真を撮っていました。

しかし部屋ではドンギョンを始めとした数人が株取引の仕事をしていました。ドンギョン達は女性を見て拍手します。

チャン秘書の美貌は増すばかりですね 全てこの方のおかげです

ムンギはロングヘアのウィッグを取るとテヨンに抗議しました。

突然のキスは困ります ダーリン・・いえ坊っちゃん

ごめん 時間がないから会議を

ファーストキスなのに・・

テヨンはドンギョン達とモストラボを運営していました。

ロボチョイスとの交渉の進捗状況を確認して エンジェルの投資家には機密保持を

テヨンは指示します。

わかりました

ジュンテを倒す今がチャンスだ 俺は先に出る 気をつけて

テヨンは立ち上がると酒をあおり出て行きました。

スパイ作戦じゃあるまいしソ社長のためにここまで偽装を?

ドンギョンはワイシャツ姿に戻ったムンギに聞きました。

アメリカにいた時の話ですが、坊っちゃんの行く先々で交通事故が起こるんです 銃を持った連中まで

全部ソ・ジュンテの指図ってことですか?

はい 生きているのが不思議です

テヨンはホテルの別の部屋でシャワーを浴びます。テヨンの体には複数の傷跡がありました。テヨンは夜景を見つめながらアメリカでの生活を思い出していました。

2017年テヨンはアメリカの病院に見舞いに来たヨジンに金のスプーンを差し出しました。

頼む 俺を助けてくれ 俺を助けられるのはお前しかいない

ジュンテの雇った殺し屋に襲われ瀕死のテヨンはヨジンに金のスプーンを渡し資金を借りたのでした。

スンチョン(イ・ジョンウォン)の両親は惣菜専門店の「トントン拍子」を営んでいました。アン社長が惣菜を味見して味の良さを褒めます。

こんなに美味しくて量も多いのに4000ウォンなんてありえない

社長のおかげです 家賃とテナント料が格安なので・・

ソネはアンに感謝します。チョルとソネは惣菜を袋に入れてアンの部下に渡しました。

そろそろ家賃を上げても大丈夫ですよ スンアも働いているしスンチョンも就職するので

ご心配なく支援してくださる方がいるんです

アンは笑いました。店を手伝っていたスンチョンや両親はアンを見つめます。

それは・・誰ですか?

それは・・イエス様ですよ ハレルヤ!

アンは失言をごまかしました。

スンチョン、就職が無理ならうちに入れ この国では不動産投資はいい仕事だぞ

あ・・はい

スンチョンが苦笑していると電話が来ます。

(・・警察?)

スンチョンは驚きます。

ミョンソンホテルがスンチョンを業務妨害で訴えたのでした。弁護士は更に肖像権とプライバシー侵害などで1億ウォン要求してきます。

そんな・・

スンチョンは動揺します。

ジュヒ(チョン・チェヨン )のテレビ局も告訴されていました。

スンチョンまで訴えられたんですか?

ジュヒは先輩の話に驚きます。

バイト中だったから業務妨害にあらゆる難癖をつけて刑事告訴に民事裁判まで

チェ・ソンウォンめ どうかしてる 金のないスンチョンに

ピョンプロデューサーは呆れます。

うちで責任を取りましょう

ジュヒはプロデューサーに頼みました。

うちが? 駄目だ 大人なら自分で責任を取らないと 

いいから早く法務部に相談を!

先輩がプロデューサーを急かします。ジュヒはスンチョンに電話しますがスンチョンは出ません。

スンチョン なんで電話に出ないのよ

スンチョンはアミクスに謝罪に行っていました。ソンウォンはスンチョンに罰として頭を床につけてそのままいるように命じました。

アミクスに乾杯! 問題を起こすのはいつも貧乏人だ

ソンウォンは足と頭を床につけたスンチョンの腰に足を乗せます。

さあ復唱しろ ”死ぬほど反省してます” さあ言え!

死ぬほど反省してます・・

スンチョンは喘ぎながら言いました。

こいつ涙ぐましいな

ナナ達会員は意地悪く見ながら酒を飲みます。

フランス語で言ってみろよ

”・・反省しています”

いい発音だわ

ナナが嘲りました。

他にないか? もっと誠意を見せろ

ソンウォンはスンチョンの腰を蹴ります。

ソンウォンさん それくらいに

ヨジン(ヨヌ)がソンウォンを止めました。

そうだな

帰らせて

ヨジンはジャングンに命じます。ジャングンはブランデーのグラスを取りスンチョンに向けました。

立てよ これでも飲んで帰れ

スンチョンは立ち上がります。

告訴は取り下げてくれるんですね?

スンチョンはナナの横に座ったソンウォンに訊ねました。

ジュヒと僕、他の人達に対しても

ソンウォンは頷きます。

わかったよ 貧乏人を訴えてもカネにならない さっき取り下げたから帰れ

ありがとうございます 失礼します

スンチョンはお辞儀して店を出ようとしました。

ありがたいのはこっちの方だ テヨンに礼を言えよ ミョンソンF&Bとトシンの取引が決まった 

ソンウォンは喜びます。

お前らの友情のおかげでいくら儲けたんだ? 悪いな サンキュー 

ヨジンはソンウォンの話に驚きます。スンチョンは頭を垂れて店を出ました。

スンチョンはバイトしていたコンビニの前でお酒を飲みます。スンチョンに呼ばれたテヨンがやってきました。

入り組んだ場所なのによくわかったな

高校の時に来ただろ

つまみを取りながらテヨンは空になった酒瓶を見て笑いました。

1人で飲んだのか 酒に強いんだな

スンチョンはコンビニをながめて話しました。

この店で長い間バイトしてたんだ バイト代を全部貯めてたらいくらだろう 1億ウォンにならないな テヨン、お前はコンビニでバイトしたことはないだろ?

スンチョン・・

節約のために期限切れのおむすびを食べたこともない カネがないせいで大勢の前で侮辱されたこともないだろうな

スンチョンはお酒を飲みます。

昔俺に言ったよな ”カネが無ければ我慢しろ”と その言葉を思い出して今日は耐えた 無駄なカネを使いたくなくて言われた通りにしたんだ

スンチョンは目線を落として語りました。

でも許してくれたのは別の理由だった お前のおかげだ 力を尽くしたのに

いや、俺のおかげなんかじゃない トシンに必要な取引だったんだ 気にするな

スンチョンは笑いました。

おい そう言われたらもっと惨めになるだろ

スンチョンはコップに酒を注ぎます。

とにかくありがとう お前にしてやれることは何もないから今日はこれで許してくれ

テヨンはコップを受け取り2人は乾杯しました。

スンチョン

ジュヒがテーブルに来ました。

テヨンもいたのね

ジュヒ一緒に飲もう

スンチョンが誘います。

ジュヒはテーブルに着くとテヨンに聞きました。

助けてあげたそうね スンチョンに負い目でも?

負い目? 純粋に助けたかっただけだ 友達だろ?

友達?

ジュヒは笑います。

財閥がお金を使う理由は2つに1つよ 利益になるか、負い目があるか スンチョンを助けても利益にはならないでしょ

あ~あ

テヨンは天を仰ぎました。

つべこべ言わずに素直に礼を言えよ プライドかカネか守るのは1つにしろ

そうね プライドを守っても意味がない ありがたく恩恵を受ければいいのよね

おい、やめろよ 久々に飲みたかったのに

スンチョンが止めました。

もういい 今日は帰る

スンチョンは歩き出します。ジュヒは立ち上がるとテヨンに問いました。

ねえ、気になってるの 父の死はいくらで隠蔽したの? いくら使ったのか本当に気になる

ジュヒはそう言うとスンチョンを追いました。

スンチョン、もう一杯飲もう

テヨンが家に帰るとヨジンがいました。

スンチョンを助けてあげたのね どうして?

どうでもいいだろ いちいち絡むなよ

ジュヒのためでしょ あの子を助けたくて 今もジュヒが好きなの?

そんなに不安か

テヨンは問いました。

婚約したし結婚もする 金のスプーンも渡した

テヨンはヨジンの両肩に手を置きます。

何もかもお前に差し出したのに何がそんなに不安なんだ?

あなたを信じられない

テヨンは頷きます。

こうすれば信じるか?

テヨンはヨジンにキスしました。テヨンが行こうとするとヨジンが引き止めてキスします。2人はキスを重ねました。

ヨジンが帰るとテヨンは引き出しからジュヒのくれた本を出します。そして挟んであったジュヒの手紙を読みました。

バイト代で初めて買った本よ スンチョン、辛い時はこの本を開いてみて 私の開いたページに書かれていたのは”素晴らしい出会いへの喜び” スンチョン、あなたに出会えて本当に良かった

テヨンは手紙を戻して本を閉じます。

今もジュヒが好きなの?

テヨンは首を振ります。

いや 好きじゃない・・

財閥4世 ファン氏に薬物疑惑

テヨンの記事が出てトシングループの株価が急落します。外国人投資家も売り越しに転じトシンの株が市場に出回りました。

背広姿のテヨンはムンギから連絡を受けます。

今だな

トシン関連の全ての株が今日も更に急落し上場したトシンの系列会社は4社を除き・・

買い占めろ

テヨンは命じました。

ヒョンドはノートパソコンを乱暴に閉じました。

テヨンが薬物を? 記事を出させたのはジュンテか?

そのようです 系列会社も下落しています 対応の必要が

コ弁護士は答えました。 

テヨンを呼べ 戦略企画部と緊急会議を・・

ヒョンドが指示しているとコ弁護士の携帯が鳴りました。コ弁護士は電話で話すとヒョンドに報告します。

会長、トシンハイテックの株を買い占めた人物がいると

ヒョンドは目を見張ります。

私は買い占めていないわよ

ヨンシンは電話でジュンテに言いました。

買ってたらあなたに話してる

じゃあいったい誰が・・

車を運転しながらジュンテは苛立ちます。

ジュンテ、テヨンの薬物疑惑は流してないのよね イヤな予感がするわ

500億ウォン近く買い占めています

コ弁護士はヒョンドにチャートを見せながら説明しました。

団体でも外国人でもない個人がこれほどの株を・・

ヒョンドはこの間のテヨンの言葉を思い出します。

僕にも言いたいことがあります 前に3年間だけ黙って待ってほしいと頼みました あと1週間待ってくれたらお父さんの期待に応えるよ

ヒョンドは声を上げて笑い出しました。

会長?

緊急会議は必要ない 取り消しだ

スンチョンは部屋を整理していて高校時代の古いノートを見つけます。そこには”元のスンチョン”の描いた金のスプーンと老婆のイラストがありました。

”金持ちになれる金のスプーン” ”怪しい老婆”・・

更にスンチョンは走り書きを読みます。

”同級生の家で3回食事すれば親が入れ替わる”? ”イ・スンチョンとファン・テヨン”? ”同級生と親を入れ替える” ・・一体どういうことだ?

トシンハイテックの定例役員会が始まります。

議題はソ・ジュンテ社長の再任についてです

進行役が告げました。ジュンテは中央に座るヒョンドを盗み見します。その時コ弁護士が立ち上がりました。

社外役員として緊急案件を上程します ソ代表取締役の解任を提案致します

ジュンテは驚き役員達はざわめきます。

理由はなんですか

ジュンテは問いました。

テヨンの薬物疑惑の発信源が僕だという噂を信じるんですか? だとしたら

解任理由は別のことです

ムンギが扉を開けてテヨンが会議室に入って来ました。ジュンテはきっちりとスーツに身を包んだテヨンを見て驚きます。テヨンはヒョンドのそばに立つと語りました。

ソ・ジュンテ社長は過去10年間で約700億ウォンを横領しています

役員達はテヨンの発言にざわめきます。

2018年に有償増資を実施した際損失処理後に180ウォン、社員の給与と退職金の名目で120億ウォン、系列会社への支払い名目で370億ウォンを横領

ヒョンドはジュンテを睨みました。

縁故採用や賄賂などは口にするのも恥ずかしい

ジュンテは立ち上がります。

作り話です そもそもここで発言出来るのは役員だけです 彼は役員ではない

資格はある

ヒョンドが告げました。

ソ社長の解任によりトシンハイテックの新社長に就任されるのがモストラボのファン社長です

コ弁護士がテヨンを示して語りました。ジュンテは青ざめます。ヒョンドは騒ぎ出した役員達に呼びかけました。

私の息子ではなくモストラボの社長ならハイテックの社長として資質は十分だと思います

役員達は頷きます。

最終判断は皆さんに任せます

ヒョンドは会議室を出ていきました。ジュンテはテヨンに詰め寄ります。

持ち株のないお前に何が出来る

知らないようだね モストラボを売却してハイテックの株を買ったんだ

こいつ・・

お父さんに見放されて逮捕されないか心配? 義理の弟にそこまでしないよ でも叔父さん

テヨンはジュンテの耳の近くで囁きました。

俺はお父さんとは違う ソ・ジュンテ お前は終わりだ

テヨンは会議室を出て行きます。

このまま引き下がると思うか 笑わせるな

ジュンテはジュヒに電話します。

ジュヒか ソ・ジュンテだ お前が知りたいことを教えてやる

ジュヒは急いでジュンテとの待ち合わせ場所に向かいました。

自力で株を確保して戻って来るとはな

ヒョンドは会長室で息子に話しました。

今まで私を試してたのか?

違うよ 僕の運を試したんだ

ヒョンドは笑います。

こうして戻ってきたお前が誇らしいよ

もう証明しなくていいんだね

お前は十分に実力を証明してみせた 私だけでなく大勢の前で

ヒョンドはテヨンの前に立って拍手しました。それから後ろに控えているムンギを見ます。

だがチャン秘書、君は最後まで私を騙した すぐに解雇すべきだがもはや私の部下ではない テヨンの部下だ

ヒョンドはムンギの両肩を掴みました。

頑張れよ

感謝します

ムンギはテヨンと頷き合います。

♣ 

2人が会社を出て歩いているとドンギョンが走ってきてテヨンに怒鳴りました。

おい、ファン・テヨン! こうするためにモストラボを売り払ったのか? デマを流して株を買い占めるために?

理解は求めない 俺達は立場が違うからな お前はあの会社に夢を託した だが俺にはただの踏み台だ

後継者になるための踏み台か だが間違ってる お前を信じた仲間達とお前を慕った俺の気持ちを自分の成功のために売り渡したんだぞ 

ドンギョンはテヨンを睨みました。 

クソ野郎が

ドンギョンは去っていきます。ムンギが困惑してテヨンを見つめました。テヨンは黙って歩き出します。

すると向かいからジュヒがやってきました。

DS放送のナ・ジュヒです ファン社長取材させてください

テヨンは当惑して息を吐きました。

兄貴は先に帰ってくれ

わかりました 

2人きりになるとジュヒは笑いました。

雰囲気がまるで違うね チャラ男テヨンがモストラボの社長とは いやトシンハイテックの社長かな?

ジュヒはジュンテと会って”父親を殺したのはテヨンだ”と告げられていました。

証拠はナ会長の血がついたテヨンの服だ

ジュンテから聞いたテヨンの服を見つけようとジュヒは心に決めていました。

この前は悪かったわ うちを潰された恨みをぶつけちゃった お金持ちなんだから許してよ

ジュヒはテヨンの肩を叩きました。

許してやるよ でもインタビューは断る

ジュヒは行こうとするテヨンの腕を掴みました。

待って スタートアップ関連なの 起業支援からイグジットまでうちの番組で公開して

ジュヒは無視して行こうとするテヨンの腕をまた掴みます。

あなたの名は出さない、いや出せない DS放送はトシンの子会社だもの 友達なんだから協力してよ 頼むから

テヨンを祝いに花を持ってきたヨジンが話を聞いて口を挟みました。

テヨンが断ってるでしょ

ヨジンはテヨンの腕を取りました。

ほどほどにして テヨンを口説いてるみたいよ マナーは守って

ヨジン

テヨンはヨジンを止めてジュヒに言いました。

またな

2人は歩き出します。

断って正解よ あなたの弱点を探るつもりよ

わかってる

ジュヒは2人の後ろ姿をながめながら呟きました。

そうね また会えばいい

ジュヒは2人に背を向けます。

テヨンはヨジンが組んだ腕を離し持っていた花を取りました。

これは俺への祝いか? ありがとう

お芝居をして私まで騙すとはね カッコよく戻ったから許すけど

ヨジンは歩いていくジュヒをチラリと見て言いました。

結婚準備を進めても?

好きにしろ

テヨンは歩き出しヨジンはまた腕を組みます。

スンチョンとドンギョン、ジェドンはお酒を飲みます。

テヨンめ あいつは他の金持ちとは違うと思ってたのに

ドンギョンは恨み言を言います。

金持ちはみんな同じだよ ひどいのはテヨンの会社にいたのを黙っていたお前だ

ジェドンは怒りました。

ごめん

謝るドンギョンにスンチョンは言いました。

ジュヒがお前の会社のことを聞いてたぞ 

自分の番組でテヨンを取材するって

ドンギョンは答えます。

俺が全部話してやったよ イグジットの時雇用を保証せずハイテックの株を買う時株価操作したと

おいおい おこぼれを貰うべき時に暴露してどうする それで金持ちになれるか

ジェドンが呆れました。

金持ちか・・

スンチョンは呟きます。

チョルはスンチョンの部屋で息子の絵を見ていました。

これはなんだ?

チョルはスンチョンが開いたままだった金のスプーンについて書いたノートを読みました。

金持ちになれる金のスプーン・・ 両親を替えて金持ちになる? 金持ちになれば家族の借金も返せる・・

チョルはノートの内容に驚きます。

テヨンはもう社長なのに俺は何をしてるんだ

飲み会から帰りながらスンチョンは苛立ちます。すると坂道の先を歩いているソネに気づきました。ソネが足を引きずっているのを見てスンチョンは悲しくなります。

母さん

スンチョンはソネに追いついて笑いました。

お酒を飲んだの?

ドンギョンが会社を辞めたと言うから

あらいい会社だったんでしょ 苦労して入ったのに

スンチョンはソネが持っていた手提げを持ってやりました。

母さん ごめんね

スンチョンは謝りました。

就職できずカネも稼げない息子で

何言ってるの すごく頑張ってるじゃない

母さん

スンチョンはソネの手を取ります。

俺が稼げるようになったらマンションを買ってあげる 部屋3つトイレ2つの85平米のマンションを

ソネは笑いました。

口だけでも嬉しいわ

その時チョルが来て声をかけました。

スンチョン、母さんも一緒か

父さん どこへ?

お酒を買いに行くんでしょ

ソネの言葉にチョルは笑いました。

よくわかったな スンチョン、焼酎でも飲むか

いいね

決まり

僕が買って来る 

いやいや2人は先に家に入ってて すぐに買ってくるよ

チョルは2人を押しました。

父さんが買って来るって スンチョン、入ろう

ソネ達は上がって行きました。チョルはスンチョンの後ろ姿を見ながら呟きます。

貧乏な親を持ったばかりにあんな物語を考えて・・ すまない スンチョン

チョルは涙ぐみます。

役員会の議事録は処分させたから心配するな

ヒョンドはジュンテに話しました。

お前は一身上の都合で社長職を辞任するんだ

ヒョンドは黙って立っているジュンテを見ました。

まだ何か?

胸の内が知りたくて テヨンも復帰したし俺をただ追い出せばいいのに、リサイクルゴミのように何故再利用するのか

ジュンテ 初めて会った日を思い出すよ

ヒョンドは立ち上がり窓の外に目をやりました。

何歳だったかな? 中学生? 表情も目つきも自信に満ちていたが手の指全てが深爪だった テヨンの幼い頃のように

ヒョンドはジュンテに向き直り話しました。

お前は可哀想だった それで信頼できた 可哀想な子は信頼してくれる人に忠誠を尽くすものだ

確かに俺は義兄さんによく見られたかった

ジュンテは目を潤ませます。

ご理解に感謝しま・・

ヒョンドはジュンテを棚に押し付け首を押さえました。

なのに私のカネに手をつけた? 今度私を裏切ったら爪どころか手がなくなるだろう

ヒョンドはジュンテの首に指を食い込ませます。

裏金は元に戻しておけ もちろん私のために用意したんだろうがな 

ジュンテは頷きます。ヒョンドはジュンテを突き飛ばしました。

行け

第17話

ジュヒはテヨンのインタビューを頼みにヨンシンを訪ねます。

突然お願いに伺ってすみません

あなたのためなら協力するわ でもUBSを買収されて気まずいでしょうに

もう随分経ちましたから

私から話してみるけど約束はできないわ

感謝します

ジュヒは部屋を出ました。

テヨンを探る気ね ありがたいわ

ヨンシンは呟きます。

ジュヒはこっそりテヨンの部屋に忍びこみジュンテの言っていた血のついた証拠の服を探します。しかし服はありません。

とっくに処分してるわね・・

ジュヒは金庫を見つけますが暗証番号がわかりません。

テヨンはトシンハイテックの役員達から祝われます。

おめでとうございます 社長

皆は拍手しました。

いくらご多忙でも就任式は行うべきでした

今からでもご準備を

タブレットを見ていたテヨンは顔をあげました。

時間とカネの無駄です ついでに言いますがうちの新入社員の年俸は4000万ウォンです 皆さんは10億を超えるでしょう つまり新入生25人分の仕事をすべきです

役員達は項垂れます。

僕もトシンの新入りなので年俸4000ウォンから始めます よろしくお願いします

テヨンは頭を下げました。

この先はイバラの道だな

役員達は呟きます。

強く出過ぎでは?

ムンギはテヨンのデスクに行き話します。

中途半端にはしたくない ここまで来るのに10年かかった 兄貴は父を信じるか?

テヨンは訊ねました。

本当の闘いはこれからだ 父は俺が息子でも容赦しない 兄貴も覚悟して

わかりました ところで出かける時間です

テヨンは顔をしかめました。

顔合わせか

結婚式の日取りはオ社長・・いやお父様がお決めください 合わせますので

食事しながらヒョンドはオ社長に笑いました。

お気遣いに感謝します ヨジンがついに嫁ぐんですね 娘はクールに見えて心は温かいんです 幼い頃貧しい子供達にお金や食べ物を渡すのをよく叱ってました

オ社長は語ります。

”カネは血と同じだ” 血液型の違う人に輸血したら死にますよね だから血とカネはむやみに混ぜてはいけません ”同じレベル同士で交わるべきだ”と

そのとおりですね

ヨンシンが応じました。

でも大丈夫ですか? 確かに結婚は血とお金が交わるものですが合わせられます? うちのレベルとは雲泥の差かと存じますが

ヨンシン

ヒョンドが止めますがヨンシンは続けます。

聞きたかったんです 何故テヨンが時価総額1兆にもならないオ建設の令嬢と結婚するのか 綺麗だから?

ヨンシンはヨジンを見ます。

この程度は普通よ

お母さん

テヨンはワイングラスを置いて言いました。

ヨジンは僕が選んだ人だよ それにこの10年僕を信じて助けてくれた それだけで十分では?

あら・・そうなのね

顔合わせが終わりテヨンはヨジンを送り通路を歩きます。ヨジンは後ろからテヨンに抱きつきました。

何気に人を感動させるのね

僕を助けるという約束を守ってくれただろ

テヨンはヨジンの手をほどいて振り返ります。

だから俺も守る いいビジネスパートナーだし 気をつけて帰れ

テヨンはヨジンの肩を叩くと戻っていきました。ヨジンはテヨンの後ろ姿を見つめます。

ビジネスパートナーですって?

ヒョンドはヨンシンとリビングで顔を合わすと告げました。

弟のことで悔しいだろうが、当たるなら私かテヨンにしろ 相手を間違えた

それならテヨンを今すぐ家から追い出して 自立させるのよ

テヨンは私の息子だし誇らしく思っている それが答えだ

ヒョンドは部屋に行きます。

そうでしょうね・・

ヨンシンが憤っているとテヨンがリビングに来ました。ヨンシンはテヨンに話しかけます。

ジュヒが来て取材の説得を頼まれたわ ナ会長のためかしら どうするの? 諦めそうにないけど

ヨンシンはそう言うと立ち去ります。テヨンはため息をつきました。

ビジネスパートナー・・ スンチョン、そう来るのね

ヨジンは部屋のベッドでスンチョンの金のスプーンを見つめます。

これの最後の規則を知らないでしょ

ヨジンは昔老婆とした会話を思い出します。

一生オ・ヨジンで生きることを選ぶとは それなら最後の規則を教えよう

老婆は金のスプーンを持ちながらヨジンに話しました。

他の人がこのスプーンで食事するとスプーンの持ち主の記憶を持つことになる だから今後このスプーンをしっかり管理するのだぞ

老婆はヨジンにスプーンを渡しました。

10年間管理するのも大変だったのに 一生続けろと?

天の道理に逆らうことだ 機会を得た分代償も払わないとな

老婆は語りました。

スンチョン、余計な代償を払いたくなければ気をつけることね

ヨジンは呟きます。

スンチョンはジュヒのテレビ局でバイトしていました。そこへテヨンがやってきます。

ジュヒ、大変よ! 下にファン・テヨンが来た

先輩のワン作家が慌ててジュヒの所へ来て声を上げました。

ファン・テヨン社長がうちに?

ピョンプロデューサーは驚きます。

到着したテヨンの車の前にはテレビ局の幹部達が並んでテヨンを迎えました。車から降りたテヨンは社長と握手します。

お噂はかねがね

テヨンは並んだ幹部達に挨拶します。下っ端のジュヒ達は離れて立っていました。

ちょっと失礼

テヨンはムンギを連れてジュヒに近づき手を差し出します。

ナ・ジュヒ作家? インタビューの件で来ました

けれどジュヒは握手しません。テヨンは気まずげに手を下ろすと後ろにいるスンチョンに気づいて声をかけました。

何故お前が?

ああ、あれはただのバイトです 中でお話しましょう

ピョンプロデューサーがテヨンを促しました。

アイスアメリカーノを買って来い 念のためラテとアイスティーもな 領収書を忘れるな

スンチョンはピョンプロデューサーに使いに出されます。皆がテーブルに着くとワン作家がテヨンに訊ねました。

インタビューはお断りになったそうですが・・

断りました ですがナ作家が僕の家まで訪ねてきたんです わざわざ

テヨンはジュヒを見ました。

母にまで泣きついたようですが、そこまでする理由は?

申し訳ありません ナ作家の無礼をお許しください ナ作家、謝りなさい

ピョンプロデューサーがジュヒを叱りました。

インタビューは受けます ナ作家が何を知りたいのか気になるので

皆はテヨンの言葉に驚きます。

お受けいただきありがとうございます

ジュヒは礼を言いました。

撮影は3回ほどで質問と構成は・・

詳細は秘書室を通して

テヨンは立ち上がり部屋を出て行きます。ムンギがジュヒに名刺を渡しました。

連絡いたします

社長!

ピョンプロデューサー達がテヨンを追いかけました。ジュヒはワン作家と二人きりになります。

ねえ、どうなってるのよ!

ワン作家が大喜びでジュヒの腕を叩きます。

結果オーライね

ジュヒは言いました。

♣ 

撮影でご不便がないよう準備致しますので

帰るテヨンに従っていたピョンプロデューサーはスンチョンが来ると怒りました。 

スンチョン! 今更買ってきてどうする 遅いんだよ! お客様をおもてなしもせずに帰すなんて

テヨンは叱られているスンチョンに元の自分を重ねて眉を寄せました。

ぼうっとしやがって カードを返せ

社長 行きましょう

ムンギがテヨンを促しました。テヨンが歩き出すとピョンが走って行って出口のドアを開けました。スンチョンはテヨンの様子を見て自分の情けなさを痛感します。

憂鬱そうですね

運転しながらムンギがテヨンに言いました。

別に・・

インタビューは何故承諾を?

会社の宣伝になるから

それだけですか?

赤信号で車が止まります。歩道をジュヒと仲間達が通りました。テヨンはワン作家と笑うジュヒを眩しげにながめます。

ジュヒ 本当はお前に会いたかった・・

ジュヒは車から見つめるテヨンに気づきます。2人の目が合いました。 

ジュヒ

スンチョンが道路の反対側でジュヒを呼びました。けれどジュヒはテヨンを見ていました。スンチョンはテヨンが車にいるのに気づきます。

青になり車は走り去ります。ジュヒは車を目で追いました。スンチョンは悲しげに項垂れます。

ジュンテがアミクスに行くと皆の雰囲気が変わっていました。

何を驚いてる

ジュンテはソンウォンに問いました。

聞いてないの? テヨンが来るのよ

ナナが教えます。

良かった 久々に甥の顔が見られる

それよりジュンテ、700億ウォンの返済は大変ね

ナナ、そんな言い方はないだろ ジュンテ、今日の酒代は要らない 節約しろ

ソンウォンはジュンテにグラスを渡します。

ジュンテ、会いたかったよ

ソンウォンはグラスにウィスキーを注ぎました。ジュンテはウィスキーを飲み干します。

座ってゆっくりしていけ

さすが唯一の友達ソンウォンだ

ジュンテはソンウォンの頭にグラスを叩きつけました。ナナ達が悲鳴を上げます。

治療費は節約しないよ

ジュンテは頭から血を流すソンウォンに言いました。

請求書を送れ

ジュンテが店から出るとテヨンが階段を下りて来ました。

愛する甥よ 何故俺の後を追うんだ? ハイテックの次はアミクスの会長が狙いか?

想像に任せるよ

テヨンは店に入ろうとします。

厚かましいヤツ 人を殺して反省もない

人殺しは叔父さんだろ

何の話だ

16年前、セント・ジェローム銃撃事件の犯人は俺じゃなく叔父さんだ

ジュンテは目を見張ります。

証拠はあるのか?

記憶が戻ったとしたら? ミスター・スマイル 

テヨンは笑います。

スマイルのTシャツで銃を撃った姿を覚えてる

ジュンテは衝撃を受けます。

本当に思い出したのか? あの時あいつも殺しておけば良かった

ジュンテはバーで酒をあおります。ヨンシンが来てウィスキーを注ごうとするジュンテの手を止めました。

姉さん

何故ソンウォンにあんなことを? ミョンソンホテルの奥様にどれだけ謝ったか・・ 立つのよ

ヨンシンはジュンテの手を引きました。

俺に構うな!

ジュンテは手を払います。グラスが床に落ちて砕けました。ヨンシンはジュンテの手を取ります。

ジュンテ、どうしちゃったの?

両親が生きてたら俺はこんな扱いを受けるか?

ヨンシンは俯きます。

それは言わないで 私が力になるから 何としてもあなたにトシンを渡す

ならテヨンを殺せ

え?

なんでもするんだろ? できないか? それなら力になるなんて簡単に言うな

ジュンテは店を出て行きます。ヨンシンは涙を堪えました。

今がチャンスだ ハイテックを物的分割すると記事にしろ

ヒョンドは会長室で部下達に指示しました。

株主が猛反発しますしファン社長の意見を・・

コ弁護士の意見をヒョンドは遮ります。

俺の息子だ 反対するわけない

ヒョンドはお茶を飲みます。

進めろ

わかりました

その時扉を開けてヨンシンが入って来ました。ヨンシンはヒョンドに告げます。

あなたに話がある

会社まで押しかけてどういうつもりだ?

ヒョンドは妻に問いました。

私の持ち株を集めてあなたを邪魔するのを見たくなければジュンテに機会を与えて

ヨンシンは請いました。夜景を見ていたヒョンドは妻を振り返ります。

何故そうする必要が? 君の息子だからか?

ヨンシンは愕然としてヒョンドを見つめました。

あなた・・

何故驚く 私が知らなかったとでも?

ヒョンドはヨンシンに顔を近づけました。

気をつけろ 私に真実を言わせるな 真実は互いの距離を縮めない むしろ・・憎しみを生むだけだ 私は君を憎みたくない

ヒョンドは後ろからヨンシンの肩を抱きました。

ヨンシン 君がいるからジュンテもここにいられる 母親らしく振る舞え

テヨンはスケッチブックを開いて描かれた絵をながめます。その中にはスマイルのTシャツを着て銃を持つ男の絵がありました。そして絵には「ミスター・スマイル」と名前が書かれていました。

ソ・ジュンテのあだ名を知らなければ真犯人もわからなかった

その絵を描いた人が死んだのは残念です 唯一の目撃者なのに

書類を整理しながらムンギが言いました。

ナ会長を殺したのもソ・ジュンテですね

状況ではそうだけど確かな物証が必要だ

テヨンは蛇の入れ墨をした男の写真を添付した書類を手に取って訊ねました。

パク・サングの居場所は?

フィリピンから先は不明です 継続して調べます ・・それとジュヒさんが捜査班の班長を訪ねました

ジュヒが? ジュンテに会ったら危険だな 他の関係者達も注視してくれ

わかりました

テヨンは扉を開けて金庫の暗証番号をおします。隠しカメラを置いてきたジュヒはテヨンの手元を見て番号をメモしました。

ヨジンはスンチョンの両親に宅急便でたくさんのものを送ります。

ヨジン、配達完了だって

ジャングンがヨジンに告げました。

そう ご苦労さま ご両親が喜ぶといいけど そうだ、これから私のヘアメイクも彼のお姉さんに頼むわ 

ジャングンはヨジンの額を触ります。

熱はないか? 何故スンチョンの家族に優しくする?

ヨジンは困惑します。

結婚が近いからよ テヨンと結婚するからいい人になりたいの

人格を変えるほどテヨンが好きなのか?

ジャングンは訊ねました。

うん 大好き

ジャングンは苛立ちます。

おい、ヨジン テヨンなんか好きになるな あいつはな・・

ヨジンはデスクから立ち上がります。

テヨンが何だっていうのよ?

テヨンはな・・ ジュヒの番組に出るんだぞ! お前にその話はしないだろ?

なんですって?

はい、わかりました 今から出ます

ジュヒが仕事でテレビ局から出ようとするとヨジンとジャングンが来ました。

ヨジン

ヨジンはジュヒに近づくと言いました。

ジュヒ、テヨンに関わるなと警告したはずだけど忘れたの?

ああ・・ 覚えてるし言いたいことはわかるけど放送作家の仕事をしただけ じゃあね

ジュヒは部屋を出ようとします。

そう 仕事ね それなら私も婚約者の仕事をするわ

ヨジンはジュヒの髪を掴み引き回しました。

ちょっと! やめて

ジュヒの悲鳴に職員が集まって来ました。

ヨジンは初めてですよね 意地悪だけど可愛い面もあるんです

ジャングンが心配そうな職員に説明します。

気にしないでください

部屋の中ではヨジンが叫んでいました。

テヨンから離れなさい! もうUBSの令嬢じゃないのよ!

いい加減にして!

ジュヒは髪を掴んでいたヨジンの手を捕まえるとヨジンを壁に押しつけました。

私もこの10年散々苦労したの 作家をしてると悪いヤツらとも知り合うの

手を話して!

ヨジン、私はテヨンの元婚約者だけど心配しないで もう彼には全く興味はないから

ジュヒは扉を押し開けて塞いでいたジャングンを睨みました。

邪魔よ ジャングン

ジュヒは歩き去ります。

ジュヒのヤツ

部屋に残されたヨジンは悔しがります。

ジュヒなんかどうでもいい テヨン・・じゃなくてスンチョンの心配をしてるだけ

テヨンは家の中庭で撮影とインタビューを受けます。

モストラボを大きくする時大変だったことは?

ワン作家が聞きました。

眠れなかったことですね 渡米してから一度も熟睡できませんでした でももっと辛かったのはお金がなかったことです

ジュヒは撮影側に立ってテヨンの話をメモしていました。

トシングループの御曹司が?

当時は自力で生活してました 政府の支援金と投資家達の資金でモストラボを育てました

でも会長の息子だから可能だったのでは?

ジュヒが離れた場所から訊ねました。

家柄もまたシードマネーですがそれで成功するとは限りません 出発点が違うからといって苦労して得た成果を非難してもいいと? 

ジュヒは黙ります。

ここまでにしましょう

テヨンはインタビューを終わりにします。

スンチョンはジュヒのデスクにお菓子と労いのカードを置きます。そして家に帰ろうとすると職員達の話声が聞こえました。

さっきのナ・ジュヒを見たか?

ファン・テヨンを飯に誘ってたぞ 元婚約者を取り戻したいのかも

男の魅力はやはりカネだからな

スンチョンは項垂れてテレビ局を出ます。

テヨンとジュヒは前に来た店で食事します。

もっといい店でおごりたかったのに

アメリカでもここが恋しかった 変わらないね

家で取材させてくれてありがとう

テヨンは箸を置きました。

うちの家だけでいいのか? 狙いは他にあるんだろ ナ会長を・・

ちょっと そのことは謝ったでしょ 疑ったりしてないわ

捜査班の班長を訪ねたのに?

ジュヒは顔色を変えます。

忠告しておくと10年間調査しても何も出てこなかっただろ 今後も同じだ だから諦めろ

なんでよ? 何かわかるのが怖い?

テヨンは料理を頬張りながら話しました。

いや、煩わしいんだ それだけだ お前が大変そうだから取材に応じたけど今回限りだ

テヨンはジュヒを見ます。

過去の件を嗅ぎ回ったりせず自分の人生を歩め それがお前のためだ

ジュヒは携帯を開けるとテヨンに写真を見せました。それはキム執事が交通事故に遭った時のテヨンの後ろ姿の写真でした。

これはあなたでしょ?

・・いや 人違いだ 

テヨンは嘘をつきます。ジュヒは息を吐きました。

否定してくれてありがとう あなたを疑いながらも違うことを願ってた おかげで何をすべきかわかったわ 行くね

ジュヒは立ち上がり店を出ます。

ジュヒ

テヨンはジュヒを追いました。

あれは確かに俺だ でも俺がナ会長を殺すわけがないだろ?

それは知らないけど、とにかく私は絶対に諦めないから

ジュヒ

ジュヒはテヨンの手を振り払います。

あなたが何をしようと私は父の死の真相を暴くわ そしてあなたのことは絶対に許さない それまで人生を楽しんで

ジュヒ・・

ジュヒは歩き去ります。

ジュヒが家に帰るとスンチョンが待っていました。

スンチョン

スンチョンはビールの入った袋をジュヒに見せました。

飲まないか?

ジュヒは部屋でスンチョンとビールを飲みます。

面接は1次が1つ、最終が1つ残ってるけどどうなるかな・・

スンチョン、きっと受かるわ 今度こそ本当にうまく行って欲しい

ジュヒ、今日テヨンと・・

その時天井の蛍光灯が点滅します。

やだ 替えたばかりなのに

僕が見るよ 替えの蛍光灯は?

あるわ 大学時代は私が取り替えてあげたよね 電球のかさまで拭かされた

スンチョンは椅子に乗り蛍光灯を取り替えます。

覚えてない 俺は細かいことはしない男なんだ 

そんな人がどうして変わったの?

お前にしてやれるのはこれくらいだから 

スンチョン・・

したいことは多いのに 本当はなんでもしてやりたいのに

スンチョンは古い蛍光灯をジュヒに渡して椅子から降りました。ジュヒが蛍光灯を置きに行こうとすると後ろからスンチョンが抱きしめます。

ジュヒ 俺は今もお前が好きだ ”今も”じゃなく”変わらず”だ いろんな理由をつけて心を隠して友達のフリをしてたけどお前が好きなんだ

ジュヒはスンチョンの腕を離して向き合います。

スンチョン 私は・・

今じゃなく俺が就職したら気持ちを言ってくれ 俺がスーツを着て社員証を首から下げてカッコよく告白するからその時に答えを聞かせてくれ

スンチョンは笑いました。

スンチョンは夜の道を歩きながら嘆きました。

全くカッコ悪くて情けない告白だ

するとスプーン売りの老婆がスンチョンを見て笑いました。けれどスンチョンはそのまま通り過ぎます。

あの子は私が見えないの?

老婆は驚きます。

テヨンはアンに頼んで両親の好物を聞いて貰います。アンと手下達は店から出てくると車にいるテヨンに報告しました。

好物は何かと聞いたら刺身やビュッフェも好きだけど現金が一番だって なのに絶対カネは受け取らない

だから貧乏なんだよ ご苦労さま

テヨンは答えてお礼のお金をアンに渡します。

彼らの息子はいい友達を持ったな

アン達は喜んで帰って行きました。

店じまいをして外に出るとソネはチョルに話しました。

さっきアン社長に好物を聞かれたけど本当はホルモン料理が食べたいの

チョルは笑います。

ホルモン料理店で働いてたのに?

そうだけど従業員はホルモンを食べないし、お客になったこともなかった

チョルはソネの手を取りました。

ソネ、今から行こう

やだ、言ってみただけよ 家でもも肉を炒めてあげるから帰ろう 

ソネはチョルの腕を叩きました。

お金がもったいないでしょ 行こう

だけどホルモン料理くらい大したことない

いいのよ

2人は歩いて行きます。テヨンは車から出て2人を見送りました。

大した額じゃないのに・・

トシンハイテックの物的分割の記事が出ます。テヨンは出社すると記者に囲まれました。

ファン社長、物的分割は事実ですか?

既存の株主に被害は?

社長として物的分割をはじめ株価を下げることはしません むしろ我々は株主権益保護のために自社株の買い入れを計画中です

テヨンは答えると会社に入りました。

♣ 

会長と違う意見を言っても大丈夫ですか 株主は喜ぶでしょうが

会社の廊下を歩きながらムンギは話しました。

株主のためじゃない 人的分割の方が利益は大きい それにここは俺の会社だ 決定は俺がする 父じゃなく

テヨンはムンギの肩に手を置きました。

心配しないで 頼んだことをよろしく

テヨンが社長室に行くとヨジンが待っていました。

忙しい人が何の用だ?

ジュヒとのインタビューはキャンセルして

もう約束したし断る理由がない

テヨンはデスクに寄りかかり話します。ヨジンはテヨンに歩み寄ると訊ねました。

意図を知ってるの? 父親のことしか考えてない

知ってるから承諾した 彼女の考えを知りたいから

ジュヒをそばに置きたいからではなく? スンチョン、あなたの金のスプーンは私が持ってるのよ 後悔したくなければ今すぐ出演を断って

ヨジンはテヨンのネクタイをきつく締めました。そして部屋を出て行きます。

後悔・・?

物的分割はない? テヨンを今すぐ呼べ

ヒョンドはコ弁護士に命じます。

連絡しましたが、重要な予定があると・・

重要な予定?

ヒョンドは目を剥きます。

はい

ヒョンドは椅子にもたれました。

テヨンはスンチョンをヨンスの店に連れて行きました。

彼がファン社長の友達だったのか?

スンチョンを見てヨンスは驚きます。

面識が?

テヨンが訊ねました。

よく知ってるよ 昔カネを稼がせようとしたらはした金は嫌だと言うんだ あの時の5億ウォンは解決したか?

貸す気もなかったくせに いつまでここに立ってるんだ

スンチョンは困惑してテヨンに聞きました。

ああ・・ 僕が頼んだことは覚えてますよね

テヨンはヨンスに確認すると店に入ります。

♣ 

テヨンは部屋に落ち着くとスンチョンに封筒を渡しました。

来週からここに出勤しろ

スンチョンは封筒から書類を出します。

小さいけどいい会社だ 給料も悪くない

スンチョンは封筒を返します。

ミョンソンホテルだけで十分だ 断る

テヨンは封筒をスンチョンに返します。

就職しろ お前の家は変わってる

お前こそおかしいだろ お前もヨジンも何故うちを助けたがる

ヨジン? 俺は昔お前に悪いことばかりしたからだ

外で人の気配がしたのでテヨンは立ち上がります。

お姉さんとご両親だ 謝罪のおもてなしがしたくて

けれど立っていたのはヒョンドでした。

お父さん・・

スンチョンは慌てて立ち上がります。

プ代表に会いにきたらお前が友達といると・・ その友達がイ・スンチョンか

第18話

何故テヨンがご馳走してくれるんですか?

スンアやソネ達は店に連れてきたムンギに訊ねました。

僕にもわかりません

俺達の結婚記念日だと息子に聞いたのか?

チョルは言います。

まさか そうだとしても何故テヨンが?

3人がムンギに案内されて店に入るとヒョンドがいました。

すごい ファン・ヒョンドだ

スンアは驚きます。

お久しぶりです

ヒョンドは頭を下げました。3人は緊張します。

ヒョンドを入れてテヨンとスンチョンの家族は食事をします。料理はテヨンがヨンスに頼んだホルモン料理でした。

ファン社長の友人のご両親ということで特別にご用意しました 

ヨンスは説明します。

ホルモンか お母様がホルモンの店で働いていたのにこのメニューは失礼じゃないか

ヒョンドはテヨンに言いました。

おや・・ では他をご用意しましょうか?

いいえ 大丈夫です

ソネがヨンスを止めます。

私はホルモン料理店で働いていましたが従業員は食べないので こうした場は嬉しいです

それは良かった ではごゆっくりお召しあがりを

ヨンスは笑って出て行きました。

ありがたくいただきます

チョルが言い、皆は食事します。

テヨンも汁物から食べるの? 不思議ね 唐辛子を抜くのも父さんと同じだわ

スンアは驚きました。

テヨンが私の息子みたいですね

チョルがヒョンドに笑います。

お父様はウェブトゥーンを描かれていたとか

それは昔の話です 今は惣菜店をやっています

チョルとヒョンドは当たり障りなく話します。

お住まいは?

店の隣にある半地下の家に住んでいます 懸命に働いてもカネを稼ぐ才能がなくて

ヒョンドは苦笑するチョルに言いました。

カネは才能でなく努力で稼ぐものだと思いますが 必死で頑張れば稼げないわけないでしょう

お父さん

テヨンは止めようとします。

稼げないというのは要するに切実さが足りないか、あるいは能力がないか・・

つまり父が無能だと言いたいんです

スンチョンがヒョンドに聞きました。

そうではないが誤解を与えたなら謝ろう 

ヒョンドはスンチョンの席のそばに置かれた封筒を見ました。

そこはうちの協力業者だがテヨンの紹介かな? 働くのか

行きません 不公平なコネ入社はしたくないです

それは無能で弱い人間の言い訳だ 本当に切実なら入って実力を示せばいい その自信がないなら・・

なんなのよ 全く!

スンアがヒョンドを遮りました。

なんて態度だ?

チョルが娘を叱ります。

申し訳ありません

チョルはヒョンドに謝りました。

会長のお言葉はごもっともです

スンアは父親を睨みます。

ご心配なさるのもわかります テヨンとスンチョンが仲良くするのがお気に障るのでしょう 我々のような貧乏人と親しくしたくない・・よくわかります

チョルはヒョンドを見ました。

しかし会長、貧乏は伝染しません 私は無能で弱い人間ですがスンチョンは違います 自慢の息子です 私が息子を信じるように会長も信じてください テヨンを

ヒョンドは微笑みます。皆が黙っているとソネが言いました。

テヨンが心を込めて用意した料理です 冷めないうちに食べましょう 会長、お召し上がりを テヨン、ありがとう

ソネの促しで皆は料理を食べます。

ああ! 全くムカつく よく喉を通ったわね

スンアは怒りながら帰宅します。

そりゃ通るよ 当然だろ

チョルは笑いました。

高くてまずい食事だから腹ペコよ 母さん、大根のキムチは?

ご飯は?

お願い

俺も食う うまそうだ

3人が食事するのをスンチョンはながめて言いました。

父さん、さっきはありがとう 自慢の息子だと言ってくれて嬉しかった

スンチョンはソネとチョルに抱きつきます。

おいおいどうした

俺も父さんと母さんが誇らしいよ

家族は笑いました。

スンチョン、座れ

チョルとソネはスンチョンをテーブルに着かせてその前にスケッチブックとタブレットを置きました。

昔絵を描いて欲しくないと言っただろ あの頃は生活が苦しかった でも今考えてみると夢を見るのは幸せなことだ もう一度描いてみろ 父さんと母さんが助けるよ

2人は微笑みます。

父さん 母さん

スンチョンは感激して2人の手を取ります。

ありがとう

今日は偶然じゃないよね

テヨンは部屋で背広をかけるヒョンドに言いました。

知っててわざと来たでしょ

そうだ

ヒョンドは認めました。

お前が仕事を放って会いに行くとは どんな人達なのか知りたかった

会った感想は? 確かに無能で弱い人達だけど全てを持つお父さんが何故踏み潰す? 何も持たず何の関係もない人達を!

テヨンは声を荒げます。

静かに 

ヒョンドはテヨンを制しました。

私がアメリカにお前を行かせた本当の理由を? そのくだらない同情心を捨てさせるためだ 親に捨てられ誰も信じず自力で生きられるように

ヒョンドはテヨンを指さしながら語ります。

そうやって生き残った人達は知る カネも力も欲望も分け合うものではないと お前がトシンを継ぐ気がないなら慈善事業でもするがいい! だがトシンを持ちたい、主になりたいと望むなら・・

ヒョンドはテヨンの肩に手を置きました。

私を怒らせず今言ったことを心に刻め

テヨンは沈黙します。ヒョンドはテヨンの肩を叩きました。

私はお前が理解できない 何故そこまであの人達を助けたがる

・・羨ましいんだ 母親と姉と自分を信じてくれる父親のいるスンチョンが羨ましい 理解できる?

ヨンシンが戸口で話を聞いていました。テヨンはその横を通り過ぎて出て行きました。

母親なしで育ったのが辛かったようね

ヨンシンはヒョンドに話しました。

ミヨンさんが聞いたら悲しむわ 私が母親としてもっと頑張る

ヒョンドは薄笑いを浮かべます。

何故そんなに善人ぶる? 私がジュンテに君が母親だと伝えそうで怖いのか? 私はそこまで残酷じゃない

あなたはジュンテの父親が誰か何故聞かないの?

ヨンシンは部屋を出ようとしたヒョンドに聞きました。

君と付き合った男は1人や2人じゃないだろ 別に関心もない

ヒョンドは出て行きます。

そう・・ 関心がなくて幸いね

ヨンシンは呟きます。

♣ 

テヨンはテレビ局に自宅撮影を許可します。ピョンプロデューサーはリビングで撮影の準備をさせながら笑いました。

ナ作家を見直したよ 自宅撮影の許可を得るとは 視聴率を取れるぞ

バラエティー番組でも撮れば? ”ファン・テヨンの自宅を初公開!って 

ワン作家がからかいます。

本当にそうしたいよ ああ、社長、こんにちは

ピョンは階段を下りてきたテヨンに呼びかけました。

準備は?

テヨンは時計を見ながら訊ねます。

バッチリです 素晴らしいお宅で・・

じゃあ始めましょう

テヨンは自分を見つめるジュヒと目を合わせますがすぐにインタビューを開始します。

ヨジンはジャングンから”テヨンが自宅で撮影している”と知らされ憤ります。

言うことを聞かない人ね それならこっちもやることをやってやる

ヨジンはスンチョンに連絡します。

スンチョンは会社の面接に行こうとしていました。

夢を見るのは幸せなことだ

スンチョンはチョルのくれたスケッチブックをながめます。

父さん、ありがとう だけど俺の夢はもう画家じゃない 

スンチョンは貧しい故にこれまで受けた侮辱を思い出します。

俺はカネを稼ぎたい 金持ちになるんだ テヨンのように

スンチョンは鏡の中の自分を睨みました。そこへヨジンから電話がきます。

ジュヒはテヨンのインタビューの合間にテヨンの部屋に忍びこみ金庫を開けました。金庫の中にはミスター・スマイルを描いたスケッチブックがありジュヒはページをめくります。

こんな絵をなんで金庫に?

他の資料はナ会長のものでジュヒが集めた資料とほぼ内容は同じでした。

何故テヨンが事件を調べているの?

最後にジュヒは自分がスンチョンに贈った本が金庫にあるのを見つけました。

「解決の言葉」 ・・何故この本をテヨンが?

ジュヒが混乱していると後ろからテヨンが声をかけました。

何してるんだ?

テヨンはしゃがんで金庫を見ていたジュヒを立たせます。

俺の部屋で一体何を?

あなたから答えて この資料は何? なんでこの本を持ってるの? これは私がスンチョンにあげたのよ

テヨンは言葉に詰まります。

ヨジンに呼び出されたスンチョンは食堂に行きます。

ここよ

ヨジンが手を振りスンチョンはテーブルに着きました。

前もって注文しておいたわ 

ヨジンはお茶を注いでスンチョンに渡しました。そして金のスプーンも差し出します

食べよう

スンチョンはスプーンを受け取ります。

他の人がこのスプーンで食事するとスプーンの持ち主の記憶を持つことになる

ヨジンはスンチョンにテヨンの秘密を暴こうとしていました

スンチョンがスープを飲もうとするとヨジンは携帯で2人の写真を撮りました。スンチョンは驚きます。

何をしてる?

テヨンに送ってあげようかと

スンチョンは呆れて炒飯をスプーンですくいながら聞きました。

何故突然食事に誘った?

スンチョンがスプーンを口に運ぼうとすると今度はヨジンが訊ねました。

知ってる? ジュヒがテヨンに接近した理由を

スンチョンは気色ばんでスプーンを置きます。

好意があって接近したとでも言うのか?

何も知らないのね

知らないって何を?

女心よ テヨンは魅力的でしょ ジュヒを止めないと

オ・ヨジン、お前らの痴話ゲンカに俺達を巻き込むな

スンチョンは怒って立ち上がりました。

お前にはおごられたくない 1人で食え

スンチョンは店から出ていきました。ヨジンはほくそ笑んでスプーンを箱にしまいます。

テヨンは息を吐き言いました。

この本は高校の時教室で拾ったんだ あの頃はお前のことが好きだったから それよりこの金庫はどうやって開けたんだ?

あそこよ

ジュヒは棚の本の上に置いた小型カメラを示しました。

やることが大胆だな

父のためなら何だってできる でも何故あなたがあの事件を調べているの?

信じないだろうが俺も犯人をさがしてるんだ

え?

そこへヨジンから画像が送られてきました。テヨンはスンチョンが金のスプーンを使っているのを見て驚きます。

”あなたが知らない規則があるの 知りたくない?”

ヨジンのメッセージを見て、テヨンは金庫の中身を元に戻すと部屋を出ようとします。

どうしたの?

話の続きはまた今度に

テヨンはヨジンの家に急ぎました。

早かったわね

俺の知らない規則ってなんだ?

ヨジンは飲んでいたお茶のカップを置きました。

そんなに知りたい? じゃあ教えてあげる あなたの金のスプーンで食事した人はあなたのすべての記憶を得る あなたがスンチョンで親を替えたことも

テヨンは衝撃を受けます。

じゃあ”テヨン”は・・

安心して まだ使ってない

ヨジンはソファーから立ち上がりました。

だけどこの先もジュヒと会い続けるなら・・ 一番ショックを受けるのは誰だと思う? ジュヒ? テヨン? ファン会長? あ〜あ、あなたの両親?

テヨンはヨジンの腕を掴みます。

やってみろ 全てを失うぞ! トシンも俺もお前の人生も

テヨンはヨジンを睨みました。

嘘だと思うか?

ヨジンは手を払います。

誰を脅しているのよ 私がスプーンを持っている限り私達は対等じゃないの!

テヨンは笑います。

そうだな それでこそオ・ヨジンだ 俺を好きになったのかと心配したよ わかった 肝に銘じるよ それでいいな?

テヨンはヨジンから離れ家を出ていきました。

スンチョン・・

ジュヒが撮影に来た? ここに? 大胆だな

ジュンテはヨンシンから話を聞いて感心しました。

ジュンテ、大人しくしていてね あの人からもそういわれたんでしょ

ヨンシンはジュンテを心配します。

わかってるよ 大人しくしてる

ジュンテはベッドに座りました。

これでいい?

ああ、そうだわ

ヨンシンはバッグから女性の写真を出すとジュンテの隣に座りました。

ソヨングループの次女よ 音楽を専攻したとか

ヨンシンは写真をジュンテに見せました。

美人でしょ

姉さんの薦めなら考えてみる でも姉さん以上の人はいない

ヨンシンはジュンテの髪を撫でました。

人が財産を築き増やそうとする一番の目的は家族、そして子孫のためよ だからあなたも必ず結婚して子供をもうけて 財産を相続させる子を

姉さんは? 何故子供をもうけなかった? 義兄さんが望まなかった? テヨンのため?

ソ家との子を彼が望まなかったのかも 彼の心の内はわからないし信じられないわ

ヨンシンは薄く笑います。ジュンテはヨンシンのひざに頭を乗せて目をつぶりました。

俺が信じられるのは姉さんだけだ 周りの人間は俺を利用しようと嘘をつく でも姉さんはちがうだろ ・・このまま眠らせて

ヨンシンはジュンテの髪に触りながら涙ぐみます。

ジュヒはテヨンの言ったことを部屋で考えていました。

嘘には聞こえなかった テヨンは犯人じゃないかも だとしたら犯人は誰?

ジュヒはヒョンドらトシングループの人物のプロフィールをパソコンで検索します。ジュンテのプロフィールを見たジュヒの指が止まりました。

ソ・ジュンテのあだ名はミスター・スマイル あの絵の名前と同じ・・

ジュヒがジュンテについて調べているとスンチョンが来ました。

何を調べてたんだ?

うん、ちょっと・・

ジュヒは資料を片付けますがテヨンの写真を落とします。スンチョンが拾って写真に貼ってあったメモを読みました。

”テヨンが犯人”・・? これは何だ?

スンチョンはジュヒを問い詰めます。

♣ 

ジュヒはスンチョンに父親のナ会長の事件をずっと調べていたことを明かしました。

何故今まで俺に黙ってたんだ?

スンチョンは憤ります。

あなたが知ったら一緒に調べようとしてくれるでしょ 迷惑をかけたくなかった

ジュヒ、だからって今まで1人で・・

1人でも平気だったけど今はくじけそう テヨンが犯人だと信じて疑わなかったから・・違うかもしれないと思ったら混乱しちゃって

ジュヒは目を潤ませます。

最初から調べ直すしかないのかな 突然先が見えなくなっちゃった・・

スンチョンはジュヒを抱きしめました。

心配するな もう1人じゃない 絶対に1人にはしない 俺がついてる

スンチョンは夜更けにテヨンを訪ねます。

こんな時間に何の用だ

テヨンを見るとスンチョンは殴りつけました。

お前がナ会長を殺したのか?

俺じゃない

嘘をつくな! いくら否定してもお前の父親が揉み消したことは事実だろ 違うか?

そうだ お前の言う通り俺の父親は本当に恐ろしい人だ ジュヒを守りたければこんな軽率なマネはするな

テヨンはスンチョンの手を払うと部屋に戻ろうとします。

ファン・テヨン!

スンチョンは叫びました。テヨンは振り向きます。

本当に殺してないなら俺はお前を助ける だがもし犯人だったらお前をぶっ殺す

スンチョンは帰って行きました。

本当にテヨンがナ会長を・・?

スンチョンは老婆が露店を出す場所まで来ると既視感を覚えます。

この場所はどこかで・・

スンチョンは高校時代の古いノートをリュックから取り出します。金のスプーンについて書かれたノートには老婆のいた場所の地図も描かれていました。

地図の場所はここじゃないか! いつも通る場所なのに気づかなかった

スンチョンは金のスプーンのイラストを見つめます。

俺も昔金のスプーンを持っていたはず あれはどこに・・ 待てよ

スンチョンはテヨンの部屋に金のスプーンがあったのを思い出しました。

金のスプーンはテヨンも持ってた・・

スンチョンはノートのイラストを見つめます。

まさかこれは本当に起きたことか?

会社分割問題は1人では決められない

ヒョンドは会長室でテヨンに告げました。

人的分割を望むなら役員達を説得できる材料を持ってこい

わかりました

忘れるな 最終判断は私が下す それから・・

ヒョンドは書類を閉じて続けました。

放送が終わったらジュヒとは会うな わかったな

はい

テヨンは従順に応じます。

お父さんに謝りたいことがある スンチョンの家族との食事の席では言い過ぎた ごめんなさい

ヒョンドは眼鏡を取り口角を上げました。

謝ることはない おかげで分かったこともある お前があの家族を羨んでいたとは知らなかった 親としては息子の気持ちを尊重してやらないと

テヨンは頷きます。そして会長室を出ると呟きました。

”尊重する”? どういう意味だ?

ヒョンドはチョルに言われたことが気に障っていました。

”貧乏は伝染しない”だと? この私を正そうとするとは

残酷なヒョンドはチョル達にある企てをします。

チョル夫婦の惣菜店に大量の注文が来て夫婦は届けに向かいます。広大な庭を走りチョルの運転する車は西欧の城のような邸宅の前に着きました。

すごいお屋敷だな

あなた、配達先は本当にここで合ってるの?

ソネは不安そうに訊ねます。

どんな人が住んでるのか・・

2人の使用人が来てチョル達にお辞儀しました。

こんにちは

どうも

夫婦は頭を下げます。

スンチョンは家で古いノートをながめます。

親が入れ替わる もしこれが事実なら・・

スンチョンは金のスプーンのイラストを見つめました。

俺はファン・テヨン? だとすれば

スンチョンは唇を震わせます。

俺がナ会長を殺したのかもしれない いや、そんなことは・・!

スンチョンが煩悶していると電話が鳴りました。

もしもしどなた? ・・は?

スンチョンは仰天します。

トシングループの会長室?

あらすごく美味しそう

ヨンシンはチョル達が並べた惣菜を見て言いました。

”ご無礼を謝りたい”と夫が言ってました

いや、とんでもない

チョルとソネは困惑します。

お詫びの意味とスタッフの食事の準備が大変なので今後もお惣菜をお願いします

どうかお気遣いなく

ソネが遠慮しました。

断られると私が困ります 夫に言われたことですので あ、プレゼントもあるんです

ヨンシンは棚に積まれたたくさんの包みを指しました。

コン執事、お車へ

はい 奥様

コン執事に指示され使用人達が包みを運びます。 

そこまでなさらなくても・・

お帰りに

ヨンシンは笑いました。

はい・・

それではこれで失礼します

夫婦はヨンシンにお辞儀します。

あ・・!

チョルは花瓶のそばの棚に置かれた画材セットに気づき目を輝かせました。

わあ・・

チョルは引き寄せられるように画材セットに近寄ります。

拝見しても?

どうぞ

ヨンシンは隣に来て言いました。チョルは蓋を開けて感嘆の声を上げます。

夫のコレクションの1つでカール・ハルトマンのアーティストボックスです 大した物ではありません ただの画材ですが・・

ただの画材ではありません

チョルはおずおずとペンを取りました。

2億年以上かけて石化した珪化木で作られたペンです 大物芸術家達はこれを使うとか

よくご存知ですね

大学時代に展示会で見ました

あなた、もう行かないと

ソネが声をかけました。

ああ

チョルはソネに引っ張られて出ていきました。

目につく所に置いておけ 

ヨンシンはヒョンドにそう命じられていたのです。

何のためにこんなことを?

スンチョンはヒョンドに呼ばれて会長室でお茶を飲んでいました。スンチョンは壁に飾ってある絵に目が行きます。

あの絵は上下が逆ですよ

ヒョンドはスンチョンの言葉に目を見張ります。

その通りだ テヨンが10歳の時かな この絵は面白みがないと逆さにしたんだ 気づくとは見る目があるな

父が漫画家だったので そのおかげです

仲がいいんだな

ヒョンドは微笑みます。

会長 聞きたいことがあるんです 10年前何故テヨンはアメリカへ? 大学を中退していくほど大事なことでも?

ヒョンドは笑いました。

世界で活躍するには世界を知る必要がある 何故そんなことを?

あ・・ 何か事情があったのかと 確かに世界を知ることは大切ですね テヨンは成功しましたから

君も成功したければトシンに入れ

え?

テヨンの力になってくれ 君なら特別待遇で社員が昇進可能な限界まで引き上げてやる 約束しよう

何故僕にそんな提案を・・

テヨンは君たち家族を特別に思っているようだ 過去のことは忘れて一度考えて見て欲しい

ヒョンドの話にスンチョンは戸惑います。

ドラマ(第16~18話)の感想

チャラ男だったテヨンがビシッとスーツを着こなして真逆の変身。雰囲気も青年社長の貫禄で、ユク・ソンジェさんの演技力が素晴らしいです。

そして非現実な内容で上滑りしそうなドラマをガッチリ引っ張っているのがヒョンド役のチェ・ウォニョンさん。この人のブラックホールのように全てを飲み込みそうな悪の魅力に引き込まれます。これからこの”親子”がどう対決するのかが見ものですね!テヨンとジュヒの恋の行方もどうなるのかな?とっても気になります😄。

ドラマ
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