こんにちは。カナエです。今回もBSJapanext放送の韓国ドラマ「ゴールデンスプーン」(最終話)について書いています。
ドラマのクライマックスでテヨンは金のスプーンを使われ庭師と入れ替わる
ドラマのキャストとこれまでの話
ドラマ(最終話)のあらすじ(ネタバレ
ピョンプロデューサーとワン作家はジュヒ(チョン・チェヨン )とスンチョン(イ・ジョンウォン)にナ会長のビデオを見せました。そこにはヒョンドのクォン・ヨハン殺害のシーンが映っていました。
ナ会長のインタビューの間にこんな場面が入ってた 誰が見てもファン・ヒョンド会長だ
ピョンプロデューサーは話します。
父が持っていた映像の元データかと
俺は警察に通報してテヨン(ユク・ソンジェ )にも知らせるよ
スンチョンは皆に言い出ていきました。
相手がファン会長でも警察は動くかな
ワン作家が腕を組みます。
まかり間違っても放送するとか言うなよ トシンのCMを必要としない局で流せ
ピョンの言葉にワン作家は怒りました。
臆病者ね!
ジュヒは2人の話に考え込みます。
♣
テヨンはヒョンドに自首を勧めました。
スプーンでおぞましい犯行シーンを見てあんたを殺したかった だけど僕を息子として誇らしく思うあんたの姿も見たんだ
ああ確かにお前が誇らしかった 私に本当の息子がいたらこんな感じだろうかと思った
ヒョンドは上着を椅子にかけます。
私はな・・子供が欲しくなかった 私やお前のように親を裏切る子供など要らないと思った カネさえあれば十分だった カネは決して裏切らないからな
ヒョンドはテヨンに近寄り話し続けました。
だがお前を見ていると嬉しかった 微笑ましく心が満たされた お前が本当の息子だったらどんなにいいか、そう思ったよ
お父さん・・
だが今までこの手で大勢を殺した なのに自首して謝罪することなど出来るだろうか?
ヒョンドはテヨンの肩を叩きました。
そうするくらいならいっそこのまま生きていくさ
ヒョンドは背後からテヨンの首を腕で締め付けます。
うう・・!
♣
ヨジン(ヨヌ)は美容器具のCMの配信をしようとしていました。そこへジュヒから電話が来ます。
ヨジン、頼みたいことがあるの
ジュヒはヒョンドの犯罪を配信するようヨジンに請いました。
♣
今日はファッション情報に代わり重大な真実を明かそうと思います 今からお見せする映像の被害者は死亡しました
ヨジンはヒョンドのクォン・ヨハン殺害の映像を配信しました。
これはファン会長じゃない!
世間は騒然となります。
♣
イ・スンチョン、お前はこれだから駄目なんだ
ヒョンドは抵抗するテヨンの首を絞めながら話しました。
何が何でも私を殺すべきだった
ああ・・
テヨンは呻きます。
まだ私のことがわからないか
テヨンの身体から力が抜けたのを見てヒョンドはテヨンを離しました。気を失ったフリをしたテヨンは諍いで落ちた鉄の置物でヒョンドの頭を殴りつけます。ヒョンドは頭から血を流して倒れました。
よし、あんたの望みどおりに殺してやる
テヨンは立ち上がるとヒョンドの前で屈んで置物を振り上げました。
駄目だ! やめろ
スンチョンが来てテヨンを止めました。
それじゃヒョンドと同じになる!
テヨン・・
スンチョンはテヨンを押さえつけます。
父さんのことを考えろ! 父さんがそんなことを望むと思うか?
テヨンの手から置物が落ちます。その時外でパトカーのサイレンが響きました。スンチョンは泣き出したテヨンの肩を叩きます。
パトカーが来た もう終わりだ
スンチョンはテヨンに言いました。しかしヒョンドが起き上がり花瓶でスンチョンを殴ります。
テヨン! 大丈夫か?
ヒョンドはそのまま屋敷を出ていこうとしますが、ヨンシンがヒョンドの前に立ちました。
逃げるつもり?
君と争う暇はない
行こうとするヒョンドをヨンシンは止めました。
コ弁護士から電話よ ええ、会長は一緒にいるわ
ヒョンドはベンチに腰掛けると頭を押さえながら指示しました。
裏門に車を回せと
裏門に車を回してって 今すぐよ
ヨンシンは伝えます。
ここは君に任す 詳しい話はあとで
ヒョンドは立ち上がり裏門に向かおうとしました。
あなた
ヨンシンはヒョンドに抱きつきます。
あなたを行かせられない
ヒョンドはヨンシンを見つめます。
罰は・・ 受けるべきでしょ
警察が走ってきました。
あそこだ!
ヒョンドは観念してヨンシンを見ました。
ヨンシン・・
ヨハンさんも殺したのね すごいわ
ヨンシンは警察に告げました。
捕まえて
ファン・ヒョンドさん、逮捕します
ヒョンドは手錠をかけられます。
♣
ヒョンドはパトカーに乗せられて行きました。テヨンとスンチョンはパトカーを見送ります。
大丈夫か?
テヨンはスンチョンの頭の傷を見て訊ねました。
お前こそあのザマはなんだ? 大丈夫か?
スンチョンはそっぽを向きます。テヨンは笑いました。
ありがとう それから・・
テヨンはスンチョンの肩に手を置きました。
悪かった テヨン お前をテヨンと呼ぶのもこれが最後だろう
最後なら俺も言うよ 感謝してる スンチョン おかげでいい両親に巡り合えた
その時スンチョンにソネから電話が来ます。
母さん もうじき帰るよ 心配しないで
スンチョンは電話を切りました。
母さんを心配させるな 早く帰れ
テヨンは言いました。
お前は?
俺はテヨンとして罪を償うよ
テヨンはパトカーに乗って行きました。スンチョンはパトカーを見送ります。
♣
ジュヒはヨジンにお礼を言いました。
ありがとう ヨジン あなたのおかげよ
お礼は結構よ 気の毒な元カレを助けただけだから
ヨジン、昔のチョン・ナラのようにあなたと友達になれるかな
無理ではないけど今は話してる暇はないわ
2人がエレベーターを降りるとヨジンは記者達に取り囲まれました。
オ・ヨジン社長!
ファン・ヒョンドの犯行映像の入手経路は?
婚約解消の原因はあの映像ですか?
ヨジンは眩しいフラッシュに俯きます。
ちょっと通してください
ジャングンがヨジンを庇うように立ちました。
こういうのは困ります
ジャングン・・
ジャングンはヨジンを見ました。
こんな時守ってくれる男は誰もいないのか? 強がってばかりで
ジャングンは記者達に向けて話しました。
ジェネラルエンターのパクです 詳細はうちの事務所にご確認を 道を空けてください
ジャングンはヨジンを庇って歩き出しました。
♣
<画像出典>destinationkr.blog.jp/TheGoldenSpoon_last
ヒョンドとテヨンは資本市場法違反とナ会長殺害容疑で逮捕されました。ヒョンドがナ会長を殺害した後で埋めた凶器の文鎮をムンギが屋敷の庭で見つけ出したことでテヨンの容疑は晴れ、テヨンは検察庁から釈放されました。
スンチョン
ジュヒが迎えに来てテヨンに抱きつきます。
大変だったね スンチョン これで全て終わったわ
ジュヒ・・
テヨンはジュヒの髪を撫でます。
♣
終わったわけじゃない 殺人容疑ははれたけど株価操作やペーパーカンパニー・・ 結構な罪を犯してる
テヨンは花束を持って歩きながら話します。そしてマンションの間の公園の木の根元に花を手向けました。
この辺だったと思う ジンソクの家だ
ジュヒは祈りを捧げるテヨンを見つめます。
この土地の下、半地下の住人達は何処にいったのかな・・
テヨンは呟きました。
あのマンションに移り住めた人はいるのかしら
ジュヒの言葉にテヨンは立ち上がり周りのマンションを眺めました。
俺にとって貧乏は恐怖だった あのマンションくらい高く上らないともっと深い地中に埋まってしまいそうな恐怖・・ 俺はその恐怖に負けた
上っても怖いのは同じなのに
そうだな あの頃は知らなかったよ
私の経験上恐怖を和らげてくれる一番の方法はね
ジュヒはテヨンの手を取りました。
手を繋いでくれる人がいれば全然怖くないの その手を離さなければね
ジュヒはテヨンに微笑みました。
♣
コ弁護士はヒョンドに面会します。
庭で文鎮が見つかったそうですが、うちに有利な検事に替えます まずは黙秘権を使い時間を稼いでください
コ弁護士はヒョンドに言いました。
それはいいが・・ その前に指示したことを片付けろ
ヒョンドは命じます。
わかりました
コ弁護士はヒョンドの屋敷の使用人にテヨンのジュースに薬を注入させます。
♣
テヨンはジュヒと家に戻りました。
私は庭で待ってる 荷物を取ってきて
わかった まとめてくるよ
テヨンが屋敷に入ろうとすると庭師が駆けてきました。
社長、数日前会長から裏庭の木を切るように言われましたが、もったいなくて・・
切らなくていい
テヨンは柔らかく話しました。
ありがとうございます!
庭師は、なんども頭を下げて戻って行きました。
すぐ戻るから
テヨンは繋いでいたジュヒの手を離して屋敷に入ります。ジュヒはいわれない不安を感じてテヨンの後ろ姿を目で追いました。
スンチョン・・
テヨンが玄関から戻り手を振りました。
行ってくる
ジュヒも手を振り返し微笑みますが不安は消えません。
♣
おばあさんに会えなかったな
テヨンは部屋で金のスプーンをズボンのポケットにしまうと荷造りを始めます。すると使用人がジュースを持って来ました。
お食事の時間です
食事はいい それだけ飲むよ
使用人が出ていくとテヨンはジュースを手に持ちます。
♣
坊ちゃまは暫くホテルで過ごすそうです
コン執事はヨンシンに伝えました。
そうよね この家にいたくないはずよ
ヨンシンはテヨンの部屋の前に立ちます。
一応母親だから挨拶はしないと
ヨンシンは部屋をノックしました。
テヨン
応答がないのでヨンシンはドアを開けます。そして悲鳴を上げました。
テヨン!
そこには無惨なテヨンの死体がありました。
♣
3年後スンチョンはウェブトゥーンで描いた漫画「金のさじ」が大ヒットして有名になりました。ジュヒのテレビ局はスンチョンのインタビューを行います。
今回は話題のウェブトゥーン「金のさじ」の作者イ・スンチョンさんに来て頂きました こんにちは
スンチョンは集まったファン達から拍手されます。ジュヒは頭を下げるスンチョンを遠くからながめて微笑みました。
イさん、とても面白かったのが”金のスプーンで親を替える”、その独特な設定でした どこから得た発想ですか?
インタビュアーはスンチョンに訊ねました。
幼い頃家に金のスプーンがありました それを売って母に指輪を作りたかったんですがどこに行ったのか・・ いくら探しても・・
スンチョンが答えるのをジュヒが熱心に見ているとピョンプロデューサーとワン作家が来てジュヒに笑いました。2人は結婚してワン作家は臨月近くになっていました。2人はインタビューを受けるスンチョンに目をやり感嘆します。
スンチョンは大成功だな
イさんにとって”金のさじ”とは?
インタビュアーは問います。スンチョンは語りました。
子供の頃に事故があり記憶が曖昧なんです でもはっきりと覚えているのは母が作ったキムチチゲを食べた瞬間に広がった美味しさで・・ あまりに美味しくてずっと食べ続けました 本当に幸せでした
スンチョンは笑います。
貧しい家庭でも親からは多くのものを貰いました 夢は叶わなくてもいつも絵を描いていた父からは”情熱”を、朝の4時に起きて店の準備をしていた母からは”誠実さ”を受け継ぎました
スンチョンは並んだ自分のコミック本を指しました。
これも全て両親のおかげです 僕にとっての”金のさじ”とは・・僕自身です 僕こそが”金のさじ”なんです
♣
パネルテレビでスンチョンのインタビュー番組を見ていたソネは息子の言葉に涙を流しました。
母さん
隣でスンアが呼びかけます。
泣いてるの?
泣いてないわ
ソネは娘の髪を撫でます。広い部屋でソネと果物を食べていたスンアは夫を呼びました。
ねえ、早く来て スンチョンが出てる
お義母さん、コーヒーを
そう言いながらコーヒーを運んで来たスンアの夫はムンギでした。
ありがとう
ソネはムンギに微笑みます。
あーん
スンアは隣に座ったムンギの口にフォークにさした果物を入れました。3人は仲良くスンチョンの話に耳を傾けます。
この社会には確かに貧富の差が存在します でも”金のさじは僕だ”という心で自分を信じて欲しいです そうでないと”金のさじ”に限りなく欲を出し自分自身を見失ってしまうかもしれません
スンチョンは語りました。
♣
ジュヒとスンチョンは食堂で昼食をとります。店ではかつてのホームレスの女が働いていました。
ジュヒが来てくれたから目玉焼きを1つずつサービスする
ありがとう
ジュヒは女に笑います。女はスンチョンの顔をのぞき込みました。
この”男前”は恋人?
友達ですよ 長い付き合いの
ジュヒは言いました。
この仕事はどうですか?
「元江南区の区議クム・スッチャに似合う仕事?」と言いたいところだけど、ありがたい限りよ
女は答えて名刺を出しました。
またの名をホームレス支援センター・キム・ジンスクチーム長、取って置いて
キムはスンチョンの背広の胸ポケットに名刺を入れました。
それじゃあ、ごゆっくり
キムが行ってしまうとスンチョンはジュヒに聞きました。
あの人、お前が言ってた金のスプーンで・・
ジュヒはスンチョンの口におかずを押し込みます。
「金のさじ」の作者だとわかったら著作権を要求されるわよ 自分の話を使われたと思ってるの
そうか
スンチョンは俯きます。
ところでさ・・ ファン・ヒョンドが釈放されるようだね
うん 昨日聞いたわ 息子殺しの疑いがあるのに刑の執行停止とはね
ジュヒは憤ります。
人を殺しても金持ちなら許されるの?
金のスプーンの老婆に詰め寄りたいよ
スンチョンも怒ります。
父さんが死んだだろ 過ちを犯したら必ず罰を受けると言ったけど・・スンチョンは死ぬほどの罪を犯したのか? ファン・ヒョンドとヨジンは何の代償も払ってない!
ジュヒはため息をつきます。
いつかは払うはず もしかしたら既に払っているかもしれない・・
♣
ヨジンはジャングンと結婚して子供も得ていました。
今日はグラビア撮影と取材も2件入ってる
ジャングン、私は芸能人じゃないのよ 事業の方はどうするの?
ヨジンは夫に言いました。
全くだよ パク君
オ社長が赤ん坊を抱きながら口出しします。
ヨジンば体が弱いからあまり仕事を詰め込むな
わかりました お義父さん
ジャングンが応じているとチョンが箱を抱えて入って来ました。
おお、チョンさん 全部お姫様のおむつだ 物置に入れて
はい、わかりました
チョンは赤ん坊を見て顔をほころばせます。
なんて可愛いんだ スクスク育ってるな
チョンの言葉にオ社長も笑顔になります。
よしよし いい子だ
ヨジンは2人の父親を幸せそうに見つめました。
それじゃ行くね この子の散歩も忘れないで
ヨジンはオ社長に言うとジャングンと家を出て行きます。
♣
けれど実はチョンは借金の催促に追われていました。
なんとかしないと・・
チョンはオ社長の抱く赤ん坊をながめます。
やれやれ腰が痛いのに娘が怖いから散歩に連れていかないと
オ社長はぼやきました。
社長、私が行きましょうか
チョンさんが?
はい 社長は休んでください ベビーカーで一回りしてきますよ
いいのか?
オ社長は嬉しがり赤ん坊をチョンに渡しました。
ああ、疲れた ちょっと寝てくるよ
オ社長は寝室に行ってしまいます。
おやすみなさい
チョンはズルそうに笑いました。そして赤ん坊をベビーカーに乗せると借金取りに電話します。
俺です カネを返せそうです 3日ください
チョルは本当は自分の孫であるヨジンの娘を誘拐しようとしていました。
お嬢ちゃん 俺を恨むなよ
♣
ヒョンドは刑の執行停止を認められて釈放されます。ジュヒはビルの屋外ディスプレイのニュース映像で映し出されたヒョンドの顔を睨みました。
人間は平等だ しかし世の中は不平等だ
ジュヒは呟きます。そして街を歩く人達をながめました。
人はどれくらいお金があれば幸せだろう? 1億? 10億? 100億?
ジュヒは街で祖父からお小遣いを貰って喜ぶ子供に微笑みました。
1万ウォンで喜ぶ人もいるがどんな大金を得ても満足しない人がいる
♣
ヒョンドは屋敷で虚ろな目をして車椅子に座っていました。
あなた 薬を飲む時間よ
ヨンシンはグラスの水に薬を垂らします。そして匙ですくうとヒョンドに飲ませました。
すごい薬よね あなたのような恐ろしい人を子供のようしてしまう
ヨンシンはヒョンドを見つめます。
あなたがこの薬でテヨンを殺したの?
<画像出典>ameblo.jp/naonao0450/entry-12865762418.html
ヨンシンは匙を置くと薬のグラスをコン執事に運ばせました。そしてヒョンドのひざ掛けを直します。
でも安心して 事業の継承が終わるまでは決して殺さないから 悔しがらないでね ヨハンさんとジュンテを死なせた罰だから
ヨンシンは無言のヒョンドから離れて行こうとして振り返りました。
本当に知らなかったの? ジュンテがヨハンさんの子だと?
ヒョンドの眉が微かに動きます。ヨンシンは再びヒョンドに近寄り囁きました。
知らないはずがないわ だから余計に許せない 罪を償いなさい
ヨンシンは歩き去ります。ジュンテが自分の子供と知ったヒョンドは低く唸りながら涙を流しました。
♣
ジュヒは70億ウォン稼いだ庭師のブロガーがいると聞いて取材に行きます
少年院出身者達に株の投資を教える変わり者か 取材はお断りらしいけど・・
ジュヒは枝の剪定をしている庭師に声をかけました。
ハン・ソンフンさんですか?
庭師は脚立の上からジュヒを見下ろします。
どなた?
あの・・ハン・ソンフンさんはどちらに
ソンフンなら目の前の海に行ったけど 電話してみれば?
・・海に?
♣
ジュヒは夕日の輝く海岸を歩きます。自然とスンチョンとの海での思い出が蘇りました。
2人で海岸を走りキスした・・
ジュヒはため息をつきます。そして我に返りました。
ここに来いと言ったのにどこにいるの?
ジュヒは波打ち際にリュックと水のペットボトル、そしてスンチョンの「金のさじ」のコミック本が置かれているのを見つけました。ジュヒは屈んで本を開きます。
それは僕の本ですよ
男性が歩いてきて言いました。
ごめんなさい 私はただ・・
男性はジュヒを見て笑いました。
ああ、ナ・ジュヒ作家ですか
・・ハン・ソンフンさん?
はい、僕がハン・ソンフンです
ソンフンはジュヒにお辞儀しました。ジュヒは眉を寄せてソンフンを見つめます。
ー実はソンフンはスンチョンでした。ー
テヨンだったスンチョンはやはり金のスプーンを老婆から買ってテヨンになろうとしていた庭師と入れ替わったのでした。
スンチョンが薬入りのジュースをまさに飲もうとしていた時ちょうど庭師は金のスプーンで3度目の昼食を庭でとっていました。庭師と入れ替わったスンチョンはテヨンの部屋にいるのに気づいてジュースを置くと慌てて部屋を出たのです。
テヨンとなった庭師は屋敷に入り部屋から出てきたスンチョンとすれ違います。庭師は歩いていくスンチョンを見てほくそ笑みました。そして部屋に入り自分の顔になったテヨンの写真を茫然とながめました。
やった テヨンになった
庭師は有頂天になりデスクに座ります。そして置いてあったジュースを飲んでしまいました。そして絶命したのでした。
この本を全部読んだんですか?
ジュヒは訊ねました。
ええ でも読めば読むほど悲しい話ですね 家族も愛する人もわからないなんて つらすぎる罰です
ソンフンとなったスンチョンは言いました。
そうですね 代償が大きすぎます
祈らないと 名前や顔が変わっても愛する人にだけは気づいて欲しいと
ジュヒはソンフンを見つめます。
・・何か?
ソンフンは訊ねました。
私が知ってるある人も似たことを願っていました
本当に? その願いが叶うといいですね
ソンフンは夕日を指差します。
美しい夕焼けでしょ 1日の中で一番幸せな時間です もうじき日が沈むので取材はまた今度でも?
はい いつでもいいです
ジュヒは微笑みます。ソンフンは海に向かって石を投げ、ジュヒにも石を渡します。ジュヒは笑って受け取り石を投げました。そして2人は静かに夕日をながめました。
世の中は依然として不公平だ でも眩しく美しいあの夕焼けだけは誰にでも公平だ この瞬間を楽しめる僕は裕福だ
♣
金のスプーンはどうだい?
老婆は相変わらずスプーンを売っていました。
3万ウォンで金持ちになれるスプーンだよ 金のスプーンは要らないかい? 親を替えれば金持ちになれるよ
<画像出典>ameblo.jp/naonao0450/entry-12865762418.html
老婆は呼びかけ続けます。
あんたも機会を掴んでみないか?
ドラマ(最終話)の感想
ヒョンドもヨジンも相応の罰を受けましたね。特にジュンテがヒョンドの実の息子だったのは驚きでした。ジュンテが義兄のヒョンドを慕っていたのは父親だったということもあったのかと思うと可愛そうです。ジュンテもヒョンドから受け継いだ血のせいか残酷な性分でしたが、愛情を受けられず孤独に苦しんでいた人間とも言えて哀れな気もします。ヒョンドはきっとジュンテを失ったことの大きな後悔を抱えながら死に向うのでしょう。
<画像出典>ameblo..jp/naonao0450/entry-12865762418.html
ハン・ソンフンとなったスンチョンは庭師に入れ替わる前にポケットに金のスプーンを入れていたので、ソンフンとなっても金のスプーンで食事して以前の記憶を取り戻したんじゃないでしょうか。元テヨンで漫画家になったスンチョンの本を全部読んだとジュヒに言っていることから考えても本からスプーンの秘密を知りジュヒとは恋人同士だったこともわかっているんじゃないかと思います。ジュヒもソンフンを見て自然にスンチョンだとわかった感じだし2人はこれからきっとうまくいきますね♡♡。
最終回に考察・・・見どころは予測を許さない展開力!
ユン・ウンギョン、キム・ウニという2人の脚本家の才能に圧倒されました。金のスプーンで入れ替わるという展開を主軸に親子愛や恋愛、サスペンスなど盛りだくさんの要素を詰め込んで最終回まで観る側を惹きつけました。チョルという愛情溢れた父親に対して氷のようなヒョンドを対峙させるなど演じる役者さんもそれぞれの役を完璧なまでにこなして類を見ない質の良いドラマとなっていました。
<画像出典>kankoku-drama.com/news_topic/id=15600
2人の脚本家はこのドラマでのお金と人生について語っています。「健康、家族、幸福など、これらの価値がどれほど大切なのかは、失ってから気づく場合が多い。 その試行錯誤を、スンチョンの人生が見せてくれる。」と。自分たちの身近な人は当たり前にいて当然だと大切さがわからないけれど、このドラマを見て悟って欲しいと2人はメッセージを送っています。
もう一つこのドラマが訴えたかったのは韓国の格差社会についてだと思います。ドラマでスンチョンも言っていますが
俺にとって貧乏は恐怖だった あのマンションくらい高く上らないともっと深い地中に埋まってしまいそうな恐怖・・ 俺はその恐怖に負けた
こうしたいくらあがいても上に行けない苦しみ・・そんな格差の壁を取り外し苦境に陥った人々を救わねばならないとこのドラマは観る側に伝えようとしているのだと感じました。
最後にキャストについて
”元スンチョン”を演じたユク・ソンジェさんは高校時代、チャラ男、青年社長までよく演じ分けていて俳優として素晴らしかった!このドラマは主演の4人やヒョンドを演じたチェ・ウォニョンさんまで賞に輝いています。
ヨヌさんはフラれ役だったけど毎回バチバチにお洒落出来て楽しかったんじゃないでしょうか(*^▽^*)。この方は小悪魔的な魅力があるのか浮気相手とかお邪魔虫的な役柄が多いですね。
”元テヨン”役のイ・ジョンウォンさんは見るたびに”お馬顔”だなあ~と思ってしまいました😓。エラが張ってて歯茎がガバッと出るところとか、目がとっても可愛くて優しいところとか・・。主演のアイドル3人に囲まれて控えめな印象でしたね。
最後ちょこっと庭師役で出たナ・イヌさんは包み込むような目線が素敵な方なんだけど喉仏が気になってしまう方でしたね(このドラマでは少ししか出てなかったので気にはならなかったけど)。
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