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BSJapanextで放送の韓国ドラマ「ゴールデンスプーン」でテヨンとなったスンチョンは自分を虐げたジャングンに復讐する!その第3~5話のネタバレあらすじ、感想をご紹介!

ドラマ

こんにちは。カナエです。今回もBSJapanext放送の韓国ドラマ「ゴールデンスプーン」(第3~5話)について書いています。

スンチョンはジュヒが自分に好意を持っていると知り驚く

ドラマのキャストとこれまでの話

<第1、2話とキャスト>

ドラマ(第3~5話)のあらすじ(ネタバレ)

第3話

テヨン(ユク・ソンジェ)の電話に出た相手はスンチョン(イ・ジョンウォン)ではありませんでした。スンチョンは発見されて病院に運ばれていました。スンチョンの一家は病院に向かいます。

スンチョンは気づくと目の前に母親がいました。

スンチョン 母さんよ

母親はスンチョンの手を握ります。

母さん

ひどい子ね どんなに心配したと思うの

姉がスンチョンの髪を撫でました。

大丈夫か?

父親もスンチョンに呼びかけますが、スンチョンはただ母親を見つめていました。

母さん

スンチョンは涙を流します。テヨンの時に母親のいなかったスンチョンは限りなく嬉しかったのでした。

テヨンはスンチョンのいる病院に行きスンチョンを探します。

スンチョン

点滴をつけて歩いていたスンチョンがテヨンに気づいて呼びました。

(何故俺をスンチョンと呼ぶんだ?)

どうしたの? 自分の名前を呼ぶなんて

姉が来てスンチョンを気遣います。

CTでも撮った方がいいかも ファン・テヨン、なんで来たのよ

両親も来て母親はテヨンを睨みます。

道に倒れてたそうよ

母親のソネはベッドに戻ったスンチョンの汚れた手を拭きながら話しました。

幸いケガはないけど川に落ちたショックからかぼうっとしてる

(入れ替わって倒れたのか)

テヨンは内心呟きます。

あんたが弟を押したんでしょ 正直に言いなさいよ 

姉のスンアがテヨンをなじります。

弟を退学させようと嘘をついたくせに 押したんでしょ?

いや、俺が押したんだ

スンチョン が言いました。スンアが驚きます。

スンチョン、頭が変になったの?  だからCTを撮らないとって・・

(覚えてるのか?)

テヨンは緊張します。

いや・・

スンチョンになったテヨンは自分の手を見つめ川での喧嘩を思い出します。

貧乏人が偉そうにするな!

けれど川に落ちた今のスンチョンでした。スンチョンの記憶の中の2人は入れ替わっていました。

違うのかな・・ よく覚えてない

スンチョンはぼんやりと言いました。

事故だったんです ケンカ中に足を滑らせて・・ スンチョン、そうだよな

テヤンはスンチョンに話しました。

そうかな・・

とにかく無事だったから大丈夫だ 来てくれてありがとう

スンチョンの父親がテヨンに礼を言いました。

テヨンの提案で学校でのスンチョンの調査は中止、その代わりスンチョンの家族は川でのケンカでテヨンに処罰を求めないことにしました。テヨンの父親の会長ヒョンドコ弁護士に学校へ調査を中止するよう電話させます。

会長のご意向ですので

弁護士は校長に伝えます。電話を切ると弁護士はヒョンドに話しました。

動画も削除したので問題ありません

そうか ご苦労さま 下がって

コ弁護士が部屋を出ていくとヒョンドはムンギに言いました。

まだ問題が残ってる 夜の闇の中でテヨンとスンチョン、2人の名前を正確に警察に伝えた情報提供者だ 2人をよく知る者だろう

同じ学校の生徒かと

テヨンを陥れる者の可能性も 探し出せ

ヒョンドはムンギに命じました。

はい 会長

テヨンは屋敷に戻りますがその広さに圧倒されます。

すごい いくつ部屋があるんだ?

使用人がテヨンのために扉を開けました。テヨンが通るとたくさんの使用人が頭を下げ、テヨンはいい気分になります。

だけどテヨンの部屋はどこなんだ?

テヨンになったスンチョンはホテルのような邸宅で悩みます。テヨンが試しに扉を開けると義母の部屋に入ってしまいました。

ちょっとノックをしてよ!

薄着だったヨンシンは慌てて服を羽織ります。

ごめんなさい <母さん>

<母さん>? そう呼んでくれるのはありがたいけどお父さんが驚くわ <お母さん>にして

あ・・

何か用?

いや・・ 今日はご心配をかけてすみません おやすみなさい

テヨンは部屋を出ようとしますがヨンシンに呼び止められます。

待って ファン・テヨン 今日は変だわ

何が?

<母さん>と呼ぶし私に謝ったりする 別人みたいだわ

ヨンシンはテヨンに近づいて制服のネクタイを締め直すと肩を叩きました。

いい子は似合わない 元に戻して お互いそれが楽でしょ

ええ・・ おやすみなさい

テヤンは義母の部屋を出ますが、どこに行けばいいのか途方に暮れます。そこにムンギが来ました。

坊っちゃん

テヨンはムンギを見てホッとします。

テヨンはムンギに図書室の本を部屋まで運んで欲しいと頼みます。ムンギは本を運びながら訊ねました。

疲れているのに読書ですか?

課題があって

家の図面や従業員のプロフィールまで必要なんですか?

それは・・最近の従業員の態度が気になって

廊下を曲がろうとしたムンギは図面を見ているテヨンに声をかけました。

どちらへ?

ああ、ぼぅっとしてました

テヨンはムンギが本を運んだ部屋に入ります。

テヨンは部屋を見て目を丸くしました。クローゼットルームには高級時計の並ぶボックスが置かれ、学習室や寝室も信じられない広さです。テヨンは壁に飾られた自分の大きな写真を見上げました。

<あんたを除く周囲のすべてのものが変わるわ ものすごく自然にね>

テヨンは老婆の言葉を思い出しました。そして金のスプーンを取り出してながめます。

<あんたには3度の機会がある 1カ月 1年 そして10年が経った時 その時ここに来て決めればいいの 本当の両親の元に戻るかどうか>

不思議なスプーンだ・・

テヨンは呟きます。

♣  

テヨンは学校に行くとバイト仲間だったジュヒ(チョン・チェヨン)がUBS放送の令嬢だと知ります。

カネの力は偉大だな UBSの令嬢だから外国で退学になっても転入できる

ジャングンが嫌味を言いました。 

テヨンは教室でいつものように席に着きますが皆が驚きます。

おい、テヨン そこはスンチョンの席だろ

クラスメイトが注意しました。

そうだったな

テヨンが座り直すと教室に入ってきた生徒がテヨンを呼びました。

テヨン、担任が職員室に来いって

テヨンは担任や校長とお茶を飲みますが、愛想笑いをしてご機嫌を取る教師達にうんざりします。

スンチョンは罰を受けて当然よ 会長は本当に素晴らしいわ

成功者はやっぱり違う

キム先生、今後は新入生の家庭環境をチェックしましょう グローバル人材の育成が本校の目的だから

そうですね 格の高い生徒だけ入れましょう

テヨンはカップを置いて言いました。

先生方に<格>を語る資格がおありですか? そもそもスンチョンは悪くない

え?

教師らは顔を強張らせます。

全て僕の嘘でした ご存知の通り

テヨン、今更何を・・

事実関係を確認もせずスンチョンをやめさせようとした そんな先生方に生徒を教える資格があるかどうかよく考えてください

テヨンは立ち上がるとお辞儀をして部屋を出ていこうとします。

おい、君、ちょっと

校長が引き止めました。テヨンは振り向いて笑います。

そうだ グローバル人材の一番の美徳は正直さだと僕は考えます そこでですが前回の中間テストのカンニング事件を先生方はご存知ですか?

テヨンは教師に問いました。

は?

教師達は驚きます。

ジャングンと仲間は2人のクラスメイトを殴りいたぶっていました。

この生意気野郎 さすがはスンチョンの友達だな

テヨンはジャングンのそばに行くと殴りつけ、クラスメイトを助けます

殴られるのは痛いしムカつくし気分が悪いだろ

テヨンはジャングンに言い、クラスメイトに呼びかけました。

お前ら俺の携帯番号を登録しろ また何かされたら俺に連絡しろ

テヨン、ありがとう

クラスメイトは走り去ります。テヨンはジャングン達に告げました。

お前らパワハラが好きだろ 俺のパワハラが知りたければあいつらをまたいじめてみろ

なんだ、イカれたのか?

ジャングンは抗いますが相手がテヨンなので諦めるしかありません。

歩いているテヨンをジュヒが呼び止めます。

テヨン、話があるの

2人は校舎の屋上で話しました。

テヨン、スンチョンにお金を渡すのをコンビニで見たわよ 何故嘘をついたの?

そっちこそUBSの令嬢が何故コンビニでバイトをする? 庶民生活に興味があるのか?

私の話じゃないでしょ 

よく知りもしないのにスンチョンを気にするんだな

確かによく知らないけど・・ でも彼は自分の力で生きてる あなたと違って時給4000ウォンのバイトをしておにぎりを食べながら英単語を覚えてた 私達みたいに親の力を借りてないの

ジュヒはテヨンに訴えました。

少しでも良心があるならスンチョンをいじめないで

ジュヒはそう言うと階段を下りていきます。

テヨンがジュヒと別れて歩いていると今度はヨジン(ヨヌ)が声をかけました。

ジュヒがスンチョンの味方をするのはね 中学生の頃ジュヒのせいで死んだ子がいるの

何の話だ

やっと関心を示した 知りたい? 教えようか?

ヨジンはテヨンに近寄ります。

いや 人の陰口は聞きたくない 知りたくなったらジュヒに聞くよ

テヨンは階段を降りようとします。

また私が安っぽく見えるの

え?

この前は何とか我慢したけどこれ以上は許せない

(”テヨン”が安っぽいと言ったのか?)

テヨンは内心驚きます。

すまなかった 謝るよ

テヨンは階段を降りようとしますがヨジンが腕を掴みました。

謝る時はこうするのよ

ヨジンはテヤンにキスします。

おい! 何するんだよ

テヨンはヨジンを突き放しました。

なんでこんな・・どういうことだ?

ヨジンは笑います。

あなたはいつもフリだけど私は本当にするの

ヨジンは去って行きます。

***

スンチョンは家で眠り続けていました。母親のソネはずっとスンチョンについていました。

ずっと寝てるな なんでだろう

父親のチョルがそばにきて話します。

今まで必死に生きてきたから バイトに勉強に・・ 塾にも通わせられなかった

ソネが髪を撫でているとスンチョンが目を開けます。

スンチョン?

あ!

スンチョンは飛び起きます。

大変だ! 今は何時?

まだ7時前だ どうした?

お父さんが来る まずい!

チョルがスンチョンの腕を掴みました。

父さんはここにいるだろ

え?

スンチョンは父親を見つめます。

<父さん>

ああ

スンチョンはソネを見ました。

<母さん>?

そう 母さんよ 夢でもみたの?

ソネはスンチョンの肩を撫でます。

大丈夫よ もっと寝なさい

そうだ 横になれ

スンチョンは2人に寝かされます。

母さん

スンチョンはソネの手を握りました。

テヨンは食事の時間にわずかに遅れたことでヒョンドから叱られます。

遅れたな

ごめんなさい

食べよう

沈黙の中でテヨンとヒョンド、ヨンシンは食事をします。テヨンは父親を見つめました。

ファン会長を理解するキーワードは3つ 時間 秩序 そしてカネだ

投資誘致の成功を祝い大臣から連絡が来ました

コ弁護士が報告します。

またジンソク君の遺族と示談が成立しました

身内を返せと騒いでいたのに結局はカネで黙る

会長は眼鏡を外し書類を置いて言いました。

再開発事業も進めろ

はい それともう1つ テヤン君の支出が急増しました 念のためにご報告を 

弁護士はタブレットを会長に渡します。

テヨンは元の家族のために買い物をしていました。

少し買いすぎでは?

ムンギが買い物の手さげを抱えながらテヨンに話しました。

1カ月の小遣いが8000万ウォンなのに? 俺名義のファンドを全部買い戻してくれ

ファンドをですか?

借金を返さないと

借金?

スンチョンは父親の漫画を見て笑い転げていました。姉のスンアは呆れて弟をながめます。

父さんの漫画は幼稚だと言ってたのに変だな

事故の後遺症かも 最近記憶も途切れるし 

バカ言わないで 病院でも心配ないって言われたわ さあ食べましょ

ソネが家族に言いました。スンチョンは並んだ料理を見て首を傾げます。

これが料理? 食うものがないよ

横の姉がスンチョンをスプーンで叩きます。

なんてこというの 母さんが奮発して作ったのに 食べなさいよ!

わかった 食べるよ

スンチョンはキムチチゲを食べて顔をしかめます。

まずいの? いつもと同じよ

ソネが味をみて話します。

・・うますぎる

スンチョンは笑いました。

今まで一番うまい

いつもと同じじゃない

スンアがしらけていると誰かやってきます。

どちら様?

スンチョン達が出てみると、並んだ男女がブランドの手提げを差し出しました。

ファン・テヨン様からです

テヨンはヒョンドと外でディナーをしていました。毎週金曜の夕食は父子で共にするのが習わしです。

一種の後継者教育だろう

テヨンは考えます。

最近珍しくカネ使いが荒いな

会長はテヨンに言いました。

使いみちがあったんだ

人はカネがあると使うか、あるいは貯めるか、そのどちらかだ だがお前にはカネの向こう側にあるものを見て欲しい それができる者のみが世界を手に入れられる

会長はテヨンを見つめました。

浪費するための小遣いでなないんだ

よくわかったけど・・ 僕のカネでしょ?

テヨンは答えます。

好きに使わせて欲しい

ヒョンドは眉を寄せます。そこへジュヒと父親がやってきました。

遅くなってすみません

ナ・ジュヒ?

テヨンが驚いているとナ会長がテヨンを抱きしめました。

うちの婿はまた成長したな

(婿?)

テヨンは狼狽えながらも挨拶します。

お元気でしたか

ジュヒ、お前も婚約者に挨拶しなさい

(婚約者だって?)

ジュヒは嫌そうに言いました。

よく会うね テヨン

4人は夕食を食べますがジュヒは3人に告げました。

突然に失礼ですがこの婚約を解消したいです

ジュヒ、何を言い出すんだ

父親は慌てます。

お二人の事業にとっては重要でしょうが私は自分の人生を歩みたいんです 自分の未来を誰かに決められたくありません すみません

ジュヒはお辞儀すると店を出ていきます。

ジュヒ、待ちなさい

父親が叫びます。テヨンは立ち上がりました。

僕が行きます

テヨンはジュヒを追いました。

ジュヒはコンビニのバイトに来ます。父親からは何回も電話がきました。

うちに帰ったら大目玉を食らうわ

ジュヒはディナーで着ていたドレスをしまいながら店にいるテヨンを見ました。

一体何してるのよ 話すか買うか そうじゃなければ帰って

客に対して厳しくないか? それになんで1人なんだよ

スンチョンは当分病休なのよ あなたのせいで 忘れたの?

そうか だけど・・

テヨンはカウンターに戻ろうとするジュヒに話しました。

今日は勇敢だったけどあんなこと言って大丈夫なのか?

ジュヒは不安そうにテヨンを見ました。

少し力を貸してくれない?

その時泥酔した客が入ってきます。

まずあっちをなんとかしないと

テヨンは言いました。

あの人は1秒後に吐くぞ

ジュヒが掃除道具を持ってくるとテヨンが客の吐いた後を掃除していました。拭いた紙をビニールに入れてゴミ箱に捨てるとジュヒからモップを受け取り床を拭きます。ジュヒはその手際の良さに目を見張ります。

見てないで早く棚を拭けよ

テヨンはジュヒの後ろの棚のおにぎりに目をやり消費期限を確認します。

切れてるじゃないか 処分しろよ

あ・・ うん

不思議そうにジュヒはテヨンを見ます。

仕事が終わり2人は店から出ます。テヨンはジャケットを嗅いで言いました。

匂いがついちゃったよ おかげで力仕事をした

コンビニでバイト経験があるの? 完璧だった

そうだよな なぜだろう・・ お前こそなんでコンビニでバイトするんだ?

自分の力で稼ぎたいの こっそり帰国したけどお金がなくて・・ それで始めたんだけど自力で稼げて感動した

ジュヒはテヨンに礼を言いました。

とにかくありがとう 実は怒鳴りにきたのかと思った 幼馴染なのに、勝手に破談とか言ったから

怒ってないよ 同意もしてないけど

え?

損か得かもう少し考えてみよう 学校での俺への態度を見ながら・・

テヨンが去ろうとしたのでジュヒは追いかけます。

ちょっとテヨン・・

ジュヒは段差で転びそうになりテヨンに支えられます。2人は見つめ合いますがテヨンはジュヒを離しました。

もう行くよ

テヨンはムンギの車に乗ろうとします

うん、じゃあね

2人は別れました。

テヨンもずいぶん変わったわね

ジュヒは呟きます。

ジュヒが家の前に来ると兄が出てきてジュヒに怒鳴りました。

破談だと?

グムソク兄さん

ジュヒ、お前・・後妻の娘がナ氏を名乗るならやるべきことをやれよ! ファン会長の投資が俺には必要なんだ 今すぐ行って謝れ

悪いけどよく考えて出した結論なの

グムソクはジュヒを叩こうとしました。

口答えする気か!

家に帰ってきたナ会長が息子を叱りました。

なんのマネだ

父さんはジュヒにばかり味方する

うるさい 自分の家に帰れ

会長は告げました。

第4話

兄は帰っていき会長はため息をつきました。

大丈夫か

お父さん ごめんなさい でも・・

ジュヒ、世間知らずの子供だな お前はナ・サングクの娘でなければ何者でもない まだわからないだろうけどな やれやれ

会長は肩を落とします。

家に入ろう

ジャングンはカンニングをしたことで父親のパク・ギジュ総長から叱られていました。父親は逃げるジャングンをバットで殴りつけます。

しかも特進クラスから落ちたことを黙ってたな!

あなた、やめて!

母親が止めますが父親は追い続けます。

今日はその根性を叩き直してやる! ゴルフクラブはどこだ

父親はゴルフクラブを取りに行きました。

(スンチョン、お前だな 告げ口したのは)

教師に話したのはテヨンでしたがジャングンはスンチョンへの怒りに燃えます。

テヨンは部屋で<元のテヨン>の机の中から赤ん坊を抱く母親の写真を見つけます。

<テヨン>の産みの母親かな?

そして<テヨン>の描いた少女の肖像画も見つけます。

ジュヒ? <テヨン>はジュヒが好きなのか?

テヨンはため息をついて椅子に座りました。

奇妙な家だ 恐ろしい父親に腹の読めない継母・・

テヨンは天井を見上げます。

無駄に天井が高い ・・母さんに会いたいな 

テヨンは目を閉じます。

みんな元気かな

元気になったスンチョンは学校にいこうとします。父親のチョルはスンチョンにお小遣いを渡しました。

久々の学校だろ? 友達と何か食え

お父さんのへそくりだね 母さんに内緒で?

”お父さん”? 水くさいな 父さんと呼べよ

そうだよね

スンチョンは笑います。

でも父さん、たったこれだけ? 何も買えないよ だけどサンキュー

ごめんな

今度はもっとちょうだい 行ってきます

チョルは歩いて行く息子を見送ります。

スンチョン 父さんが才能がなくて稼げない父親でごめんな 

チョルは電信柱に貼られた<建設作業員募集>の張り紙を取りながめます。

いつまで漫画ばかり描いてもな・・

ソネは貰ったブランド品を返そうとテヨンを呼び出します。テヨンはカフェの外から母親を見て嬉しそうに微笑むと店に入りました。

突然呼び出して驚いたでしょ

いいえ 僕もお会いしたかったです

テヨンはファンドを買い戻して作った小切手をソネに差し出します。

これで借金を返してください

なぜ借金があると知ってるの?

ソネは驚きます。

なんとなく・・そんな気がして ご遠慮なく

受け取れないわ

ソネはきっぱりと告げました。

あなたからの贈り物も返しに来たの こんな金品で弁償したがるのはスンチョンが悪くないってことでしょ? 嘘をついているのはあなたよ

ソネは冷たく拒絶しました。

こんなことはもうしないで 今後一切私の家族に関わらないで

ソネは店を出ていきました。

テヨンが教室に来るとスンチョンが来て言いました。

失敗したな うちの家族はあんな物を喜ばない 特にあの黄色いバッグはマジで安っぽかった

ヨジンがスンチョンとテヨンを見ます。クラスメイトはスンチョンの話に驚きました。

スンチョンがイカれた!

スンチョンはすまして教室を出ていきます。

金持ちは偉いのか? 全く・・

スンチョンが悪態をついているとジュヒがスンチョンを呼びました。

スンチョン!

ナ・ジュヒ?

転校してきたのか

スンチョンはジュヒに言いました。

コンビニは店長が休んでいいって

コンビニ?

一緒にバイトしてたでしょ?

バイト?

スンチョンの記憶にバイトをしていた自分の姿がぼんやりと浮かびます。元のスンチョンの記憶が自分の記憶になっていました。

確かにバイトをしてた そこでお前に始めて会ったよな

スンチョン、なんだか調子が悪そうよ 病院に行く?

ジュヒはスンチョンを心配して顔を覗き込みます。

ナ・ジュヒ・・ いや少し頭痛がするだけだ

スンチョンは顔を寄せているジュヒを見つめます。

ジュヒ・・ 俺達 恋人か?

え?

ジュヒは慌ててスンチョンから離れます。

なんだか親しい関係に思えるんだけど俺からは告白してないよな

うん

そうか良かった 俺は絶対先に告白しないんだ うろ覚えだけど俺は俺だよな

スンチョンは笑いました。

おい 転校生、いい感じじゃないか

花壇のベンチに座っている2人の所にジャングンと仲間が来ました。

デート中に悪いがスンチョンに用がある 借りるぜ

スンチョンはジャングン達に連れられて行きます。

スンチョン、大丈夫かしら

ジュヒは不安に襲われます。

スンチョンはジャングンの家に連れて行かれました。

インテリアの趣味が悪い

スンチョンは部屋を見回します。

何度も来ただろ 何を見てる

ジャングンと仲間がソファーから立ち上がり責め始めます。

スンチョン、カンニングの告げ口をしたのはお前か?

なんの話だ? そんな用事で俺を連れてきたのか?

スンチョンは怒りました。

接客態度がなってない キム・ユンス、水でも出せよ

スンチョンはソファーに横柄な態度で座ります。

お前はチョン・ユンスだよな 名前を間違えるのはファン・テヨンだけだ

仲間がユンスに言いました。

それで?

スンチョンは3人を見ます。

いや別に コーラがいいかな

ジャングンが仲間に怒鳴りました。

おい! こいつはテヨンかよ? スンチョンじゃないか! ビビってるのか?

ビビってないけどいつもの癖が・・

やめろよ 俺は帰る

スンチョンは立ち上がり部屋を出ていこうとします。ジャングンがスンチョンの肩を掴み殴りつけました。

お前に帰る権利はない!

3人はスンチョンを殴ります。ジャングンは父親の銃をスンチョンに向けました。

今日はお前を本当に撃ってやる

スンチョンは銃を見ると顔色を変えます。

こいつ震えてやがる

3人はスンチョンをあざ笑いました。

ヒョンドは遺言書を書き換えます。

テヨン君は唯一のご子息なのにいいんですか?

コ弁護士は訊ねました。

構わない 言う通りにしてくれ

ヒョンドは遺言書に署名しました。

ナ会長の長男には?

ご指示通り投資しましたが収益性はよくありません

コ弁護士は報告書を渡します。

どうせ使うべき費用だ 構わない ナ・ジュヒには2兆の価値があるんだ

ヒョンドはほくそ笑みます。

ジュヒは納骨堂に行きチョン・ナラの遺骨の前に立ちます。

ナラ、久しぶり これからはもっと来るね

ナラの墓に話しかけるジュヒを帽子を目深に被った不審な男が背後から見ていました。そしてテヨンもジンソクの墓参りにやってきます。

ジンソク、俺はもうイ・スンチョンじゃない ファン・テヨンになったんだ

テヨンが報告しているとクラスメイトから電話が来ました。

”スンチョンが行方不明になった ジャングン達が連れてったらしい”

なんだって?

テヨンは急いでジャングンの家に向かいます。スンチョンだった頃何度かジャングンの家で銃で脅され殴られていたテヨンは今のスンチョンがどういう状況かを察していました。 

ジャングン達はスンチョンを袋叩きにしていました。

お前のせいでどれだけ父さんに叱られたと思う?

ジャングンがさらに殴ろうとしているとテヨンが家に来ました。

誰か来た 親は外泊じゃなかったのか?

動画を撮っていたチョン・ユンスが慌てます。

出前を頼んだんだ

けれどインターフォンのモニターに映っていたのはテヨンでジャングン達は驚きます。

ファン・テヨン?

テヨン、どうしたんだ?

ドンギョンからお前らがスンチョンを連れて行ったと聞いた

テヨンは殴られて傷だらけで座り込んでいるスンチョンをながめます。スンチョンは弱々しくテヨンを見ました。

俺も仲間に入れて欲しくてな

そういえばテヨンが家に来るのは初めてだよな

ジャングンが愛想笑いをしました。

そうだった ウェルカムだ

仲間も笑います。

そうだ 初めてだったな いい家だ なんと銃まである

テヨンは銃を取るとジャングン達に向けました。 3人は慌てます。

よせ! それは本物だ

実弾は入れないだろ 心配するなよ

そうだけど・・

スンチョン立て

ジャングンはテヨンを見ました。

まさかあいつを助けに? 俺は仲直りにきたのかと

仲直り? お前とけんかしたっけ?

なあファン・テヨン 

ジャングンはスンチョンの足を踏みました。

こいつは俺達のおもちゃだ 気にしなくていい

おもちゃ? それなら・・

テヨンはポケットから銃弾を出して装填しました。

俺もこいつが気に入らなかった 殺そう

テヨンがスンチョンに銃を向けたのでみんなは止めます。

それはやめよう

なんで?

テヨンは銃をジャングンに向けます。

お前の家だから? 父親が困るのか?

テヨンは銃口をジャングンの胸に当てました。

そんな度胸もないのに人をいじめたのか だったら代償を払え

ああ! わかった 助けてくれ! もう二度としないから

そうか だけど俺はファン・テヨンだ

わあ!

テヨンは銃を撃ちました。

テヨンはジャングンの家の出来事を話しに父親ヒョンドの会社に行きます。

会長は会議中です

テヨンは1人会長室でヒョンドを待ちます。試しに会長の椅子に座り室内を眺めて悦に入りました。

いつか全部俺のものになる

テヤンはデスクに置かれていた書類に目をやります。

遺言状?

テヨンはその内容に仰天します。そこには”息子のテヨンに財産一切を相続させない”との明記があり署名がありました。

何故息子に何も譲らないんだ?

その時会長が戻ってきたのでテヨンは椅子から立ちデスクを離れて父親を迎えました。

よく来たな

会長は笑います。

連絡もせずに急にどうした?

話があって 問題を起こしましたが自分で解決します

その時パク・ギジュ総長からヒョンドに電話が来ました。

全て息子に委ねると言って欲しい

ヒョンドは電話に出ます。

本人に解決させます 息子を信じておりますので はい そのように

ヒョンドは電話を切りました。

満足か

信じてくれてありがとう お父さん

解決するんだろう? もう行け

テヨンはお辞儀して部屋を出ようとします。けれどその前に振り向きました。

・・お父さん 僕を愛してる?

テヨンは訊ねました。

もちろん 愛してるさ

テヨンは頭を下げて部屋を出ます。

テヨンはトシングループの病院に入院したジャングンを見舞います。ジャングンは手を負傷していました。ジャングンの両親はテヨンを睨みつけます。

うちのジャングンを銃で撃つなんてひどい子ね

母親は怒ります。

ジャングンは撃ってません 

テヨンは言いました。あの時はジャングンのそばの壁を撃ったのですがジャングンが逃げようとして手を床にぶつけたのです。

それにあれは空包でした

空包ですって?

いくら空包でもいたずらが過ぎるぞ

父親のパク総長が声を上げました。

そうですね でもお宅のジャングンも度々スンチョンを呼び出し銃で脅して暴力を振るった 違うか? ジャングン?

テヨンはジャングンに問いました。

ジャングン、テヨンの話は本当なのか?

違うよ そんなことはしてない・・

ジャングンは否定します。

スンチョンの恐怖を味わった方がいいと思って それから・・

テヨンはパク総長を見ました。

ご自宅にある猟銃と実弾は違法ですよね 陸軍参謀総長ですからご存知のはず もちろん他言はしませんのでご心配なく

テヨンは笑います。両親は黙りました。

ジャングン

テヨンはジャングンの布団を直しながら話します。

うちの病院のVIPルームだ 好きなだけいろ

テヨンは両親にお辞儀しました。

では これで 大げさだな

あ〜!

ジャングンの腕を叩くとテヨンは病室を出ました。

ジャングン 大丈夫?

母嫌が叫びます。

空包を用意しろというからなんだと思ったら・・

ムンギは病院の前でテヨンを待ちながら呟きます。そして植え込みの縁に座って爪を噛んでいるスンチョンに声をかけました。

大丈夫か? 坊っちゃんのおかげで助かったな

ムンギはスンチョンの爪を見つめます。

(坊っちゃんのように爪を噛むクセが?)

するとテヨンが車に来ました。

行くぞ

テヨンは車のドアを開けてスンチョンを見ました。

乗れ 家まで送ってやる

スンチョンは車に乗ろうとしてテヨンの腕を掴みました。

お前、何故助けに来た

俺の代わりに殴られるのが申し訳なくて

どういう意味だ?

テヨンはスンチョンの肩に手を置きました。

借りを返したと思え お前には借りがあるからな

テヨンがスンチョンを送ると家にはまた家主が家賃の取り立てに来ていました。

なんで毎月取り立てに来なきゃいけないんだ?

すみません

ソネは謝ります。スンチョンが傷だらけで帰ってくるとソネは驚きました。

スンチョン、そのケガはどうしたの? 

バスケでちょっと・・ 母さん、騒がしいから帰って貰って 疲れたんだ

騒がしい? このクソガキが! バカにしやがって!

家主は怒鳴ります。

おやめください

チョルが止めました。

もういい! 今すぐ出ていけ!

お待ち下さい!

チョルは家主を追います。

どうか今回だけ見逃してください

チョルは家主に頼みました。

駄目だ! 今月で契約が切れるんだぞ 出ていかなければ力ずくで追い出すからな!

それだけはご勘弁を 路頭に迷ってしまいます お許しください

放しやがれ

足にしがみついたチョルを家主は蹴飛ばしました。様子をみていたテヨンは悔しさで拳を握りしめます。

そんなに言うなら俺の靴を磨け 1万ウォンやるよ ほら磨いてみろ

家主はチョルをバカにして笑います。チョルは袖で靴を磨き出しました。

おお、磨いてるな こっちも磨け もう1万ウォンやろう

チョルは家主の言う通りにまた靴を磨きます。テヨンは耐えられずに車に乗りました。

やはり親を替えて良かった・・

ひどい家主ですね お友達の家族は大丈夫でしょうか

ムンギは運転しながらテヨンに話しました。

僕は大丈夫だろうか

え?

テヨンはヒョンドの署名した遺言状を思い出していました。

なんとかしないと・・

テヨンは車から街頭ビジョンに流れるニュースを目をやります。

”トシンバイオテック 信用取引10兆ウォン突破”

”トシンバイオテックが国内IPOの歴史を塗り替えました 株価不況にもかかわらず信用取引10兆ウォンを突破し…”

ジャングンの見舞いに来たヨジンはテレビのニュースを観てヒョンドを褒めました。

ファン会長はまた大当たりね

ジャングンは悔しそうにテレビを切ります。

不機嫌ね テヨンのおかげでVIPルームに入れたのに 一体テヨンとどんな遊びをしてケガを?

ヨジンはベッドに座って訊ねます。

ゲームをしてただけだって言ったろ

ジャングンは横を向きます。

それにしても最近テヨンのことばかり聞くよな 気があるのか?

私が? そうかもね

ヨジンは笑います。

ねえ、今度テヨンの誕生パーティーがあるじゃない 知ってた? テヨンとスンチョンは同じ誕生日よ あの2人は特別な縁があるのかも・・

ヨジンは思案げに言いました。

強制撤去反対!

建設作業員の仕事を始めたチョルは強制撤去に抗議する集団と争うことになります。

抗議集団を追い出せ!

チョル達作業員は抵抗する住人を押しのけて家を壊し始めます。作業員の経験のないチョルは闘争の激しさに狼狽えるばかりです。チョル達が家からものを運び出していると住人の女性が泣きながら追いすがりました。

やめてください!

下がれ!

女性は作業員の責任者に連れて行かれます。チョルが女性に気を取られていると後ろから抗議集団の1人がプラカードでチョルを殴ろうとしました。

イさん! 危ない!

チョンという作業員が抗議集団の男を突き飛ばしチョルを助けました。

しっかりしろ ぼうっとするな!

チョンはチョルを叱ります。

暗くなって仕事が終わり皆は帰ろうとします。チョンがカードケースを落としたのでチョルが拾い中に入れてあった女の子の写真を見ました。

チョンさん! 可愛いお嬢さん・・

チョンはチョルの手からカードケースをもぎ取ると行ってしまいます。

許してやれ 娘が5年前に死んだんだ 

他の作業員が話しました。

やけになって悪さを重ね1ヵ月前に出所したらしい 写真ばかり見てるよ

そうですか・・

チョルは1日働いて貰った日当でスンチョンの誕生日ケーキを買います。

やっと父親らしいことができた

チョルは嬉しそうに笑いました。

誕生パーティーの朝になりテヤンは支度をしますが、たくさんのプレゼントが部屋に運び込まれます。

(こんな誕生日は初めてだ)

執事のコンがテヨンに白いジャケットを羽織らせます。

まあ坊っちゃま よくお似合いです

ありがとう コン執事

テヨンは姿見をながめて笑いました。

初めて名前を呼んでくださった

コン執事は感激します。

ムンギが公開買付証明書を持ってきます。

会長がお喜びになりますよ 素晴らしい考えです

トシンの後継者になりたくて

テヨンは証明書を見ながら言いました。

当然のことでは? パーティーはナ・サングク会長が主催するそうです お礼の挨拶をお忘れなく

ジュヒも来るのか?

テヨンは訊ねます。

私はパーティーには行かない テヨンには悪いけどお断りよ

ジュヒはスンチョンの家に行こうとして道に迷います。

どっちに行くんだっけ?

商品を並べていた老婆がジュヒに声をかけました。

この道をまっすぐ行きなさい スンチョンの家に行くんだろ?

何故それを?

私にはわかる 頼みがあるんだ

老婆は手紙をジュヒに差し出しました。

スンチョンの同級生にテヨンという子がいるだろ この手紙をその子に渡してくれ 伝え忘れたことがあってね 

ジュヒは手紙を受け取ります。

第5話

スンチョンは誕生日にソネからワカメスープを作って貰います。

誕生日プレゼントよ

ソネは貯めていたお金をスンチョンに渡しました。

お金は要らないよ 俺には母さんがいることが夢みたいなんだ それで十分だ

ソネはスンチョンの言葉に泣き出します。

どうして泣くの

嬉しくて胸がいっぱいで・・

やれやれ 映画でも撮ってるの? 

スンアが2人を見て苦笑します。

誕生日プレゼントは?

スンチョンは姉に聞きました。

スマホが川で水没した時に買ってあげたでしょ!

スンアがスンチョンを小突いているとドアのチャイムが鳴りました。

お誕生日おめでとう

ジュヒが誕生日を祝いにきたのでした。

テヨンはナ会長主催の盛大な野外での誕生パーティーで挨拶していました。

お忙しい中お集まり頂き感謝します

招待客は会長の知人やクラスメイト、ヨジン、ジャングンの仲間達などが顔を揃えていました。

今日は僕の誕生日ですが真の主役はここまで僕を育ててくれた両親です そこで父にプレゼントを用意しました

皆は拍手しヒョンドは微笑みます。

お小遣いを貯めてトシンバイオテックに投資しました 36株しか買えませんでしたが 思った以上に人気がありました

テヨンはヒョンドに買付証明書を渡しました。皆は歓声を上げます。

父の会社に希望を託した株主の思いを込めこれを父に贈ります お父さん、気に入ってくれたら嬉しいよ

ありがとう テヨン

ヒョンドは嬉しそうに礼を言いました。

ご子息は立派になられましたな

ナ会長がヒョンドに話します。

後継者として十分だ

まだまだですよ ところでジュヒは?

もうすぐ来ますよ それより長男が会長に挨拶したいと

後ほど

ヒョンドは秘書達を連れ行ってしまいます。

ジュヒが来なければあいつを許さない

グムソクは憤ります。

黙れ ジュヒをいじめたら勘当だからな

ナ会長は長男を叱りました。

ジュヒは賞状や家族写真の飾られたスンチョンの部屋に通されます。

スンチョンらしい部屋ね

机の問題集をめくりながらジュヒは笑いました。スンチョンはジュヒからプレゼントされたパスケースを満足そうにながめます。

あれ?

問題集にイラストがたくさん描かれているのにジュヒは気づきます。

それは父の漫画の模写だ

スンチョンはチョルの昔描いた漫画本をジュヒに見せました。

アクション漫画のレジェンドと言えるな

勉強以外興味がないのかと思った

スンチョンはジュヒに貰ったパスケースを示します。

プレゼントありがとう 来たついでに頼みがあるんだけど 国語の課題を手伝ってくれよ

ジュヒはキョトンとします。

別にいいけど・・人に頼るタイプだっけ?

その時部屋の隅からゴキブリが走ってきます。

スンチョン! 見て!

わ! ジュヒ お前がなんとかしろ!

無理よ!

早く捕まえて

2人は慌てるあまり床に倒れました。スンチョンはジュヒの上になり2人は見つめ合います。

ジュヒ

スンチョン・・

ジュヒはスンチョンを押しのけてそばに来たゴキブリに本をかぶせました。

ナイス

その時ナ会長から電話が来ます。

お父さん、テヨンの誕生日には行かないと言ったでしょ

ジュヒは文句を言いました。スンチョンはテヨンも誕生日だったと気づきます。

テヨンは携帯のデータで顔とプロフィールを確認しながら客と挨拶します。気疲れしたテヨンが水を飲んでいるとヨジンがそばに来ました。

どうしたの いちいち客の名前を呼んで会長にプレゼントまでするなんて 経営に興味ないんでしょ

興味を持とうとしてる

意外ね クラスメイトを招待しただけでなく私まで

謝りたくて

テヨンはヨジンにカクテルを差し出します。

あの時はひどいことを言って悪かった 安っぽくなんかない 綺麗だ だから俺に復讐しようなんて考えるな

2人は乾杯します。テヨンはお酒だったことに気づいて顔をしかめました。

ジュヒとスンチョンはテヨンのパーティーにやってきます。

ちょっとそれはお酒よ

スンチョンがウェイターのトレーから飲み物を取って飲んだのを見てジュヒは焦りました。

ドンペリより少し重いな 悪くない

すましてスンチョンは言います。

私はお父さんに言われて仕方なくきたけど・・スンチョンは?

用件があって

用件?

スンチョンはピアノを弾いているヨンシンに近づきます。

ヨンシンはピアノを弾き終えるとテヨンに話しかけました。

テヨン、あなたもピアノを弾いて

え?

どうしたの? 誕生日にはいつも弾いてたでしょ

皆さん、テヨンがピアノを弾きますよ

ユンス達が叫び客は拍手を始めます。テヨンは困惑しました。

(ピアノなんて弾いたことがない)

テヨンがユンスにピアノのそばに連れてこられると、それより先にスンチョンが席に座りピアノを弾き始めました。その流暢な指さばきに皆は感嘆します。

スンチョン すごいな・・

スンチョンが弾き終えると皆は盛大に拍手しました。

テヤンの弾き方にそっくり

ヨンシンは驚きます。スンチョンは席を立つとお辞儀をしてテヨンに歩みよりました。

お誕生日おめでとう テヨン プレゼントの代わりだ これで助けて貰った借りは返した

スンチョンはテヨンの肩を叩くと帰って行きます。

身についたスキルはなくならないのか

テヨンは呟きました。

テヨン、お誕生日おめでとう

ジュヒが来て祝いました。

まさか手ぶらなのか

パーティーを開いたのは父なのよ キャビアもフォアグラも最高級だから食べて それと・・

ジュヒは手紙をテヨンに差し出します。

おばあさんから預かった

おばあさん? 誰だ

スンチョンの家に行く途中で会ったの 誕生日のことも知ってた 渡したからね

ジュヒは去っていきます。

あの老婆か?

テヨンは手紙を読んで顔色を変えました。

テヨンはスンチョンを探します。

老婆の手紙にはこう書かれていました。

会長とスンチョンを会わせたら大変だ!

テヨンは必死になり、探している最中に手紙を落としてしまいます。

スンチョンはヨジンにお茶しようと誘われて2人でラウンジに向かいます。テヨンはやっとエレベーターを待つスンチョンとヨジンを見つけ声をかけようとしますが、後ろからきたヒョンドに呼ばれました。

テヨン

お父さん

ちょうど良かった 紹介したい人がいるんだ

ヒョンドは近づいてきます。

(まずい 鉢合わせする)

テヨンは思わずヒョンドに抱きつきました。

どうした?

ヨジンとスンチョンはエレベーターに乗ります。テヨンはホッとしてヒョンドに言いました。

一度抱きしめたかったんだ 誕生日だから

ヒョンドは笑って肩を叩きました。

珍しいことを

お父さんの息子に生まれて本当に幸せだと思ってる ありがとう お父さん

そうか

ヒョンドは嬉しそうに笑いました。

行こう

ヒョンドとテヨン、コ弁護士と秘書はエレベーターに乗ります。

ジュヒは家のピアノの鍵盤を押しながら考えていました。

何故テヨンのお気に入りの曲をスンチョンが?

ジュヒは今日一緒にいた時のスンチョンの言動を思い出します。

いつものスンチョンらしくなかった

するとナ会長が帰ってきます。

お父さん、お帰りなさい

ジュヒ、パーティーに来ないかと思って心配したぞ お前と一緒に来てピアノを弾いた子は誰だ?

クラスメイトのイ・スンチョンよ

父親の仕事はなんだ?

またそんなことを聞いて・・

お前が貧乏人とばかり付き合うからだ 以前時計を盗まれただろう?

ナラの話をするの?

ジュヒは椅子から立ち上がります。

同じ世界に住む者同士でつきあうべきだ そうじゃないと起きなくていい揉め事が起こるものなんだ 全くお前は・・

ナ会長は部屋に行きます。

お父さん・・

テヨンと弾き方がそっくりで本当に驚いたわ

ピアニストのヨンシンは夫のヒョンドと屋敷のホームバーで話します。

テヨンの弾き方を真似たんだろう

ヒョンドはいつもの赤いカクテルを飲みながら応じました。

あんな子がテヨンのそばにいて心配なの

テヨンに任せておけばいい ファンドをどうするかと思ったら私へのプレゼントだったとは

ヒョンドは微笑みます。

そうよね 怒りは収まった? 遺言を書き換えて心配してたの 頼りなくてもテヨンはあなたの息子でしょ

ヨンシンはワイングラスを揺らします。

紙一枚の遺言状など何度でも書き換えられる 後継者は私の血縁ではなく私の財産とグループを守れる者でないと

ヒョンドはカクテルを飲みます。

だがあれならテヨンに譲ってもいい

あら・・

ヒョンドとヨンシンは笑い合います。

ヨンシンは1人になると密かに電話しました。

私よ いつ帰国するの? 呑気なこと言ってないで早く帰って来て

ヨンシンは眉間を寄せ声を上げます。

さっさとしないと全部奪われるわよ!

そしてまた声を落としました。

・・わかった 待ってる

ヨンシンは電話を切り息を吐きます。

テヨンは老婆の手紙を落としたことに気づき焦ります。

ポケットに入れたのに・・

テヨンは金のスプーンを取り出してながめました。

他にも俺の知らないことが・・?

テヨンはジュヒに老婆から手紙を受け取った場所まで案内させます。

桜の木の下にいたわ あなただけじゃなくスンチョンも知ってた 多分私のことも知ってる 話したの?

いや・・ でも何故ここに?

誕生日だからスンチョンの家に行こうとして

テヨンは驚きます。

”うち”に?

”うち”?

いや スンチョンの家に行ったんだよな

うん

(何故ジュヒを家に呼んだ あんな汚い…) 

テヨンは額に手をやります。

ムンギはスンチョンの家の近くに車を止めてテヨンを待っていました。

何故イ・スンチョンの家の近くでデートを?

ムンギが訝しく思っているとまたスンチョンの家で騒動が起こります。スンチョンの姉のスンアが家主がシャワーを覗いたと激怒していました。

このエロジジイ! 風呂場の窓を開けて覗き見したでしょ! 変態ジジイ!!

なんだと! このアマが! 俺が変態だと? 死にたいか?

家主はスンアの髪を掴んで振り回します。

放しなさいよ!

スンアは頭を家主の顔にぶつけました。家主は鼻血を出しますがさらにスンアは家主を殴ります。

よせ! このクソ女

2人の手下がスンアに向かいますがスンアは1人の股間を蹴りました。

うああ

先に手を出したのはそっちだからね 今日は許さない

スンアが殴ろうとするのをムンギが止めました。

あんた誰よ

先に手を出した方より手数が多い方が重罪に・・

あ〜あ あんたも仲間だね

スンアはムンギを殴りつけます。

全員覚悟しろ!!

テヨンとジュヒは城趾のそばを歩きながら話します。

スンチョンの家はどうだった

テヨンは訊ねました。

お母さんもお姉さんもいい人だった 本がたくさんあって 勉強頑張ってるみたいで感心した

過大評価しすぎだ 大したヤツじゃないよ 裕福な家に生まれてたら勉強なんか頑張ってない ひどい家だろ? 半地下でカビだらけ ゴキブリもいる

ジュヒは俯きます。

ビックリしただろ? スンチョンもバカだな 何故お前を呼んだんだ?

ジュヒは明かしました。

好きなの

え?

スンチョンのことが好きなの だから悪く言わないで そんな話は聞きたくない

ジュヒは行ってしまいます。

・・俺のことが好きだって?

テヨンはあ然と見送ります。

スンチョンは冷蔵庫にケーキを見つけて喜びます。

ケーキだ!

箱から出してクリームを舐めていると中にあった手紙に気づきます。それはチョルからスンチョンへの手紙でした。

息子の誕生日に顔を見られなかったな 父さんが稼いで迷惑をかけないようにする 誕生日おめでとう

父さん 稼ぐってどうやって・・?

スンアと家主、ムンギは警察に行きます。

覗き見はしたけど見て損した 本心だ

警察から出てくると家主はスンアに毒づきました。

またこの変態野郎が・・!

スンアが目を剥いて殴ろうとするのをムンギが止めました。家主達は帰って行きます。

俺が代わりに殴られたから簡単に済んだ

ムンギはスンアに言います。

ありがたいけどお節介は結構です 首を突っ込むと損するだけですよ

礼を言われるかと

ムンギは傷を触ります。スンアは自分の名刺を渡しました。

一度寄って カッコよくしてあげるから

美容師ですか・・

これであいこでしょ

スンアは歩いて行きます。

スンチョンのお姉さんは血の気が多くて

それくらいですんで良かったよ

テヨンはムンギとチェスをしながら苦笑しました。

お姉さんとも知り合いで? 退去しろと言われて可哀想でした

だから悩んでるんだ 助けは借りないだろうし

坊っちゃんが何故そこまで?

スンチョンとご両親への罪滅ぼしだ

坊っちゃん・・最近変わりましたね

俺が? どこが

なんというか… 全てにおいてです 空包を用意しろと言われた時は本当に驚きました アメリカの事件の後は銃を恐れていたので・・ でも安心しました 記憶が薄れたようで

ムンギは微笑みました。

テヨンは元のテヨンのアメリカ時代の写真をながめます。

ファン・テヨン 5年前アメリカで何があった?

コン執事が薬を持って来ました。

いつも通り1日1錠です

コン執事はお辞儀をすると部屋を出ていきます。テヨンは薬を見つめました。

何の薬だ? サプリメントかな

ヨンシンはコン執事にお金を渡します。

奥様、これは・・?

娘さんがまた入院したんでしょ あなたも大変ね

申し訳ありません

気にしないで 母親の気持ちは私にもわかるわ 「テヨンの実母じゃない」って陰口を叩く人もいるけど私は自分の息子だと思ってる

もちろんです 奥様のことはいつもおそばで見ておりますので

コン執事は笑います。

学校に呼び出されたり・・最近テヨンが心配でたまらない 目の届かない所で一体何をしてるのかしら

ヨンシンはため息をつきました。

奥様・・私が口の硬い人間をつけさせましょうか?

本当? コン執事、そうしてくれる?

ヨンシンは目をきらめかせます。

テヨンはムンギとうるさい家主をなんとかしようとします。ムンギは家主の素性を調べるとテヨンに報告しました。

名前はアン・ムイン 親から譲り受けた不動産で事業を チンピラ同然です

どうしてやろうか

テヨンはアンの写真を見ながら思案します。

まずはコンサルティングを受けてみようか

アンは事務所を訪れたテヨンとムンギを見比べます。そしてムンギに問いました。

またお前か こっちの方が若く見えるがどういう関係だ?

昨日購入を依頼したのは坊っちゃんです

坊っちゃんだと?

アンや手下達は笑います。

この時代に坊っちゃんか? それで坊っちゃん、どんな物件をお望みで? マンション? 店舗? 最近はシェアオフィスも人気だが

ボンジン洞 サン223番地 B02号

ボンジン洞? あの半地下を買うと?

あんなボロ家を買うわけない

アンはムッとしてテヨンを睨みました。

坊っちゃん、礼儀を知らないようだな じゃあ何しに来た?

アン・ムイン、お前を懲らしめに

ムインは顔色を変えて立ち上がります。

このガキ! 死にたいか?

テヨンを殴ろうとしたアンはムンギに腕をつかまれ捻られました。

あたた 痛い!

ムンギがアンを放すと手下が飛びかかり争いが始まります。けれど多勢に無勢でもテヨンの運転手兼ボディガードのムンギのケンカの腕は一流でした。あっと言う間にアンの手下をやっつけてしまいます。 

大人しくなったアンと手下にテヨンは言いました。

俺の言う通りにしてくださいね アン社長

それはちょっと・・

テヨンはアンの報告書を読みます。

脱税、賄賂、強制退去、分譲権の違法取引、契約書の改ざんは常習的・・ 警察署に行きますか?

アンは慌てました。

どこよりも全力で奉仕致します! 坊っちゃん!

アンは頭を下げ手下を見ます。

お前ら何やってる?

奉仕いたします!

手下達も一斉にお辞儀しました。

アンと手下はスンチョンの家に果物籠を持って謝罪に行きます。

アルコールの過剰摂取による重度の脂肪肝で思考力が衰え思慮分別がつかなくなり、大変横暴な態度を取ってしまいました 

スンチョン達家族は顔を見合わせます。

そういうことなので・・どうかお許しください!

アン達が土下座してもスンアは信じられません。

何のお芝居?

違います! もう取り立てには参りません 契約期間が終了してもこの家で仲良くお暮らしください!お願いします!

いったいどうしたんだ・・

チョル達は戸惑います。

テヨンは家の窓からアンの話を聞き終わるとムンギの運転で帰路につきました。テヨンは車から高層マンションを見上げてムンギに訊ねます。

あんなマンションはいくらする?

江南のマンションですから・・広ければ20億ウォンはするでしょうね

ムンギは答えます。

良心を売った代償は・・ 親を売った子が支払うべき代償は?

何故急にそんなことを?

いや・・なんでもない

テヨンは悲しげにマンションをながめます。

テヤン達の車の前の横断歩道をゴミを積んだ車を押すホームレスの女が通りました。

おばあさん どこにいる?

女は呟きます。

いったいどこにいるの?

女は老婆のいた桜の木の下にやってきました。

おばあさん また私に金のスプーンを頂戴よぅ・・ どこにいるの?

女は老婆を呼び続けます。

テヨンは学校で仲の良さそうなスンチョンとジュヒを見て苛立ちます。夜になってコンビニで働くジュヒを店の外から眺めるテヨン。

スンチョンが好きなの

ジュヒの言葉が心に響きます。

なんで俺なんかが好きなんだ?

テヨンは店に入らずに歩き出しますが、コンビニの前で深酒している不審な男を見て嫌な予感を覚えるのでした。

ドラマ(第3~5話)の感想

テヨンになったスンチョンは自分が捨てた、と自覚している元の家族の窮乏をなんとかしようと頑張っていますね。希望のない未来を変えたいと金のスプーンで人生を変えたスンチョンですがジュヒが自分に好意を持っていると知って貧しかった頃の自分を認めてくれたことに驚いています。

スンチョンになったテヨンもお金はなくても愛情に満ちた家族に馴染んでいてどちらが幸せな家族なのか分からなくなってしまいます。人生を変えたスンチョンがこれから幸せを掴めるのか注目したいです。

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