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BSJapanextで放送の「スノードロップ」でスホは寮生を人質に取り”北”へ戻る手段を模索する!その第10~12話のネタバレあらすじ、感想も!!

ドラマ

こんにちは。カナエです。今回もBSJapanextの韓国ドラマ「スノードロップ」(第10~12話)について書きたいと思います。

ヨンロは人質の命を弄ぶスホ達工作員への怒りを爆発させる

ドラマのキャストとこれまでの話

<第1、2話> <第3、4話> <第5~7話>

<第8、9話>

ドラマ(第10~12話)のあらすじ(ネタバレ)

第10話

寝かされている寮生達は「トイレに行きたい」と言いだします。

衛生室には行かせてもいいのでは?

新参の工作員ウンチョルは聞きますが先輩のギョクチャンから睨まれます。

死にたくないなら動くな!

ウンチョルは寮生に銃を向けました。寮生達は悲鳴をあげます。すると寮長が体を起こしました。

これは生理現象です どう耐えろと?

寮長は叫びました。ギョクチャンは怒って寮長にコップを投げつけます。

その口を閉じろ!

***

スホ(チョン・ヘイン)は額から流れる血を洗面所で洗います。そしてマンドン親子の所へ行きました。

まさか 4階の君はスパイだったのか

マンドンは訊ねますがスホは答えずに二人の縄を解きます。

ヨンロを騙したのか?

父さんはスパイと知り合いなのか?

マンドンの息子は仰天しました。

どんな問題に関わってるんだよ!

マンドンは息子の頭を叩きます。

それはお前のほうだ!

スホは諍う親子を食堂へ連れていきます。

***

ヨンロ(ジス)ガンムの頭から出血しているのに気づきました。

すみません

ヨンロは見張りをするウンチョルに呼びかけました。

何だ?

あの人は出血しています 手当をさせて貰えませんか?

ウンチョルはギョクチャンを見ます。

馬鹿か

ギョクチャンは嘲ります。するとヨンロは起き上がりました。ウンチョルはヨンロに銃を向け、寮生達は悲鳴をあげます。

横になれ

ウンチョルは命じました。ヨンロは唇を噛みます。

早く!

・・止血してあげないと

黙って横に

ギョクチャンが銃を構えました。

ウン・ヨンロ

寮長が諌めます。そこへマンドン達を連れたスホが帰ってきました。マンドンは寝ている寮生達を見て驚きます。

なんてこった どうしてこんな・・

マンドン親子も並んで寝かされます。ギョクチャンは命令に従わないヨンロを銃で殴ろうとしました。するとスホが止めます。

同志

ギョクチャンは銃を下ろします。

何してる

逆らうので

あの人は怪我をしてる

ヨンロは言いました。

血が出てるでしょ 手当しないと

ヨンロは立ち上がりました。

救護室に救急箱が

座れ!

待て

スホはギョクチャンを止めます。

同志も怪我を 

スホはヨンロを見ました。

案内しろ

***

ヨンロは救護室で応急処置に必要な物を用意します。スホはそんなヨンロの姿を見つめます。ヨンロが階段を降りようとするとスホが手を掴みました。階段には極細の糸が張られていて、ヨンロは小さく叫び後ろに退きます。

本当に・・ スパイなの?

ヨンロは訊ねました。

私はスパイを助けたの?

ヨンロとスホは向き合います。

警告する もう騒ぐな

スホは告げました。 

命はないぞ 

ヨンロは糸を避けながら階段を下りました。 

***

ウン・チャンスは部下から連絡を受けます。

会長、寮に立てこもっているのは大同江1号です

確かなのか

動揺したチャンスはテイルに電話しようとしてやめました。そして考えた末に北の高官、スホの父のイム・ジロクに電話します。

平壌です お話を

部長ですか? 大同江1号がソウルで立てこもりを 教授と居るというのは事実ですか?

ジロクは驚愕します。

何だと? 何故いつも面倒を起こすんだ? 武器を回収して戻るはずだった 南側が追跡したのでは? ちゃんと仕事をしろ!

ジロクの言葉にチャンスは反発しました。

それはこっちの台詞だ ここは韓国だぞ 要員が邪魔しないとでも? そちらが実力不足なんだろ?

ジロクは机を叩いて立ち上がります。

ウン部長! 私に責任転嫁するとはどういうことだ 我々の工作員に指一本でも触れたら今回の取引は無効だからな! どんな手を使ってでも大同江1号を北に戻せ いいな

ジロクは電話を切りました。

スヒョクが捕まったのね

電話を聞いていた副部長は満足そうに笑い歩き去りました。

北の剣幕にたじろいだチャンスはホス女子大に向かいます。

***

テイルはチャンスにつけた見張りから報告を受けます。

ウン・チャンスがホス女子大に? 相手は雑魚のスパイだろ? 娘が寮にいるって?

テイルはベッドでチョンヤを抱きなから笑いました。

新しい妻に夢中で子供を軍隊や寮に入れるとは とことん笑えるヤツだな

テイルはチョンヤの長い髪を撫でます。

とはいえ安全企画部の部長が何故自ら現場へ? 部下に命じれば・・なに?

電話の内容にテイルは顔色を変えます。

大同江1号なのか? ・・わかった 見張りを続けろ

テイルはベッドから降りて寝巻きを脱ぎ出しました。

シャツをくれ!

チョンヤはテイルにシャツを羽織らせます。

俺に報告もしないとは 共産主義者どもはまともに仕事が出来ん!

テイルはボタンをはめながら怒ります。

あなたまで行くの?

チョンヤは悲しそうにテイルの腕を掴みました。

やめようかな・・

テイルはチョンヤの顔を見て一瞬迷います。しかし自分の頭をきつく叩きました。

駄目だ 行かないと! ジャケットを持ってこい

***

スホはギョクチャンの腕の手当を、ヨンロはガンムの肩に包帯を巻きます。

君がヤツを匿ったのか?

ガンムは訊ねました。

ごめんなさい 知らなかったんです

いいや 大丈夫だ

ガンムはわざと足でピンセットに触りました。

知らなかったんだから仕方ないよ

ガンムはそう言いながら目で合図しました。ヨンロはガンムの額の傷をピンセットで消毒します。

いたた・・

ガンムは体を曲げて痛がるふりをします。ガンムの意図を察したヨンロは咄嗟にガンムの縛られた手の中にピンセットを押し込みました。

大丈夫? 滲みました?

ヨンロは気遣うふりをします。

***

手当が終わるとヨンロはブノクの横に戻りました。スホはガンムを柱に縛りつけます。

おい

ガンムはスホに呼びかけました。

大同江1号

スホはガンムを見ます。

やっと会えたな

ガンムは笑いました。

ベルリンにミュンヘン、フランクフルト お前を追いかけたよ ワルシャワでは・・死にかけた お前は高い絶壁から姿を消した

スホは台に座り体を屈めてガンムの顔を覗き込みます。ガンムはスホに笑いました。スホも思い出したように笑みを浮かべます。

お前はベテランだ 負け戦をしてグムチョルだけでなくもう2人を失っても?

お前は負け知らずなんだな

お前から聞きたいことはたくさんあるんだ ジンソンの仇も討ちたい でもその前に軍隊がやってきてお前を殺すかも ・・すごく心配だ

ふふ

スホはガンムの言葉に口角を上げます。

***

チャンスは車からアン局長に電話します。

3人を殺すな 無傷でなければ駄目だ 何としてもだ

はい わかりました

アン局長は電話を切りため息をつきます。

なんだ? 娘だけでなくスパイも救えって? 犠牲になるのはいつも我々だ

アン局長は車を降りてハンナ達のいる警察の詰め所に向かいました。

***

ハンナは部下に寮への侵入経路を説明していましたが、アン局長が入ってくると怒りをぶつけました。

撃たれてから3時間18分が過ぎました!

会長に報告してすぐに飛んで来たんだ

直ちに制圧しましょう 相手は3人だけで1人は怪我を・・

アン局長はハンナを止めました。

ストップ! みんな注目だ

アン局長は集まった警官達に告げました。

今からこの現場は私が指揮する

アン局長はサングラスをかけます。

この作戦は外部に漏れてはならない 寮での銃撃戦が報道されないようにマスコミに口止めを

わかりました

部下の1人が出ていきます。

この作戦で最優先すべきは会長のご令嬢の救出だ 軍用電話機を設置して拡声器を用意しろ 防弾服も

無視されたハンナは局長を睨みます。

***

アン局長は拡声器でスホに呼びかけます。

私はこの現場の責任者だ 正面玄関の前に軍用電話機を置いた これから君と話せるのはこの私だけだ 私は必ず約束を守る

スホとギョクチャンは窓からアン局長を見下ろしました。ギョクチャンは盾と狙撃手に囲まれたアンを嘲ります。

典型的な臆病者だ

だが交渉は避けられない 援護してくれ

スホはギョクチャンに指示しました。

***

スホは縛っていたグァンテ達の縄を解きます。

正面玄関に行け

スホはグァンテに命じました。そして連れてきたヘリョンも玄関に行かせます。残されたビョンテはスホに睨まれます。

ここにいろ

はい

ビョンテは1人になるとグァンテに小便を漏らされたことに気づきました。

汚いな! あの馬鹿野郎!

***

イム・スホ 今すぐ軍用電話機を受け取れ 人質の命を保証するなら我々も君たちの安全を確保するつもりだ

アン局長は呼びかけていました。スホは正面玄関を開け頭の後ろに両手をつけているグァンテに言いました。

外に電話機がある 持ってこい

え? 俺が・・?

スホは同じように頭に手を当てているヘリョンに銃を向けました。

余計なことをしたら恋人が死ぬぞ

グァンテとヘリョンは互いを見ます。ヘリョンは必死で請いました。

グァンテさん、愛してるわ 簡単でしょ 電話機を持ってくればいい ねえ、さっさとして!

行け

はい・・

グァンテは玄関の扉を開けます。

***

警察のライトがグァンテを照らしました。

出てきたぞ

あいつは誰だ

学生のようです

アン局長はグァンテに呼びかけました。

心配するな 我々は絶対に撃たない ゆっくりと電話機を持っていけ

グァンテは振り返りスホを見ました。スホはグァンテに銃を向けます。

ああ・・

グァンテは階段を降ります。

イム・スホが玄関にいますね

狙撃手がアン局長に言いました。

本当か?

するとハンナがスホを狙います

うう・・

グァンテが怯えながらも受話器を取ろうと腰を屈めると、その瞬間を狙っていたハンナはスホを銃で撃とうとしました。しかし他の部下が止めに入り、ハンナの撃った銃弾は車に当たります。すると上の階からギョクチャンが銃を乱射しました

誰が撃った?

銃声が寮内に響き寮生達は悲鳴をあげます。ギョクチャンは撃ち続けグァンテは顔を伏せてその場に座り込みました。スホは銃を構えて外に出ます。

撃つな! 撃つんじゃない

アン局長は盾に守られて後退します。

盾で守れ! 反撃するな!

スホは電話機を持ったグァンテを起こします。

電話機を持って入れ

スホ達は寮に戻りました。

もういい! 皆撤収しろ!  

アン局長は命じました。

***

警察の詰め所に戻るとアン局長はハンナの襟首を掴みました。

お前は死にたいのか? 必死なのはわかるが正気じゃないな

チーム長のことを考えてない ヤツを捕まえるチャンスでした

もし人質が撃たれてたら?

そこへウン・チャンスが入って来ました。

君が撃てと?

皆はチャンスが来たので立ち上がります。

いいえ、チャン主任がイ・ガンムを助けようと・・

アン局長はハンナを指差しました。チャンスはハンナを睨みます。

我々は仲間よりも国民の命を優先するんだ 君を現場から追放する 指示が出るまで事務所にいろ

ハンナは青ざめます。

会長すみません! どんな罰でも受けます どうか現場にいさせてください!

ハンナは懇願しますが部下に連れられていきました。

***

みんな外に出ていけ!

チャンスは部下に命じます。そこへテイルが来ました。

1人で解決するつもりか?

チャンスは驚きます。

俺に報告せず内密に始末しようと?

テイルはアン局長と3人だけになった詰め所で続けました。

今頃海の上にいるべきヤツがなぜ寮にいるんだ 説明しろ

アン局長はテイルの話に仰天します。

***

ガンムはピンセットで腕の縄を解きました。そして柱から顔を出してヨンロを見ました。ヨンロはうめき声をあげます。

お腹が・・

ウン・ヨンロ、どうした?

マンドンが聞きました。ウンチョルが銃を持って立ちます。

騒げば殺すと言ったろう?

待って 具合が悪いと言ってるのに

寮長が止めますが、ウンチョルは寮長に銃を向けます。

銃声を聞いたろ? 銃撃戦のさなかでも痛むのか?

ガンムが縄を解いてウンチョルの背後で立ち上がります。マンドンはガンムの行動に気づきました。

痛いのか? 答えろ!

マンドンはギョクチャンが来たのを目撃します

イタタ 腰が痛い

マンドンの声でピンセットを振り上げようとしたガンムはギョクチャンが来るのを目にしました。ガンムは座り縄を自分に被せます。

大丈夫だよ 横になってるせいだ

息子がマンドンの体を撫でます。

入れ

ギョクチャンが言うとヘリョンと女性の服を着たビョンテとグァンテが入って来ました。ビョンテとグァンテは小便で服が濡れたのです。

何? あの格好

寮生達は呆れます。

ソリのパジャマじゃないの?

皆は笑います。

笑わないでよ

ヘリョンが泣きながら止めました。

死ぬかと思ったのよ

***

ギョクチャンは窓辺に立つスホに話しました。

今すぐ人質を殺すべきです

その時軍用電話機が鳴ります。ウン・チャンスからでした。

私は安全企画部長だ イム・スホか

対話せずに撃つとは

手違いだったんだ

手違い? よく聞け 今から人質が1人死ぬ お前の失敗のせいだ

スホは電話を切ろうとしますがチャンスは続けました。

今日の合流場所は”ヤンキーマイク6214” ”7128”か? 安心しろ 君の仲間は問題なく任務を遂行中だ 君をソウルに送ったのはイム・ジロク部長だな?

スホは目を見開きます。

もしそうなら安心しろ 我々は君たちを傷つけない 全員無事に北に送り返す 今から30分後に地下2階の非常口へ

スホは電話を切ります。

ヤツらはなんと?

ギョクチャンは訊ねました。

地下の非常口に来いと 無事に北へ送り返してくれるらしい

あいつらを信用できるか

確認してみよう

確認するまでもない 罠に決まってますよ

スホはギョクチャンの肩を叩いて出ていきます。

***

これはやらせじゃないのか ”海にいるはずのヤツがなぜ寮にいるのか”とか”水の泡になる”とか”スパイを殺すな”とまで言ってたぞ

アン局長は車の中で妻に話します。

あなたの言う通りね ウン・チャンスは北と取引してるのよ

どうすればいい? 捜査せずに目をつぶれば罪に問われる

ミヘは憤ります。

わかってないわね、コード1の指示で動いているのよ! 本当にイライラする男だわ ウン部長の娘を救うなり好きにしなさいよ!

ミヘは電話を切ります。

ミス・キム

わ!

いつのまにかソンシムが立っていたのでミヘは仰天しました。

ウン部長の娘がどうしたの?

あ・・ご存知なかったんですね 娘さんがホス女子大の寮で人質になっていると

本当? じゃあウン部長は大統領になることより娘の救出に必死なのね

もちろん ホン様は今頃気を揉んでいるはずです 夫を止められないので

そうよね 励ましてあげましょ マージャンは中止よ

ソンシムはミヘを急かします。

早く行きましょ

は はい・・

***

スホは寮生の部屋でラジカセを探します。そして207号室の前に置いたヨンロのまとめた荷物にあるラジカセの包みに目がいきました。スホは207号室に入り机に包みを置きます。ラジカセの包みには兄と祖母と写したヨンロの写真がありました。スホは写真をながめてから北の電波を探します。

ラジカセからは北の曲が流れました。

もしこの曲が流れたら命令が変わったという意味だ 新しい命令に従え

スホは上司の言葉を思い出します。スホは北からの無線の暗号をメモして解読します。

南朝鮮と協力か・・

***

ハン教授を乗せた工作員は海上にいました。

ジャガイモがうまい 食べますか?

工作員はハン教授に声をかけますがハン教授は答えません。

***

兵舎でヨンロの兄はヨンロに手紙を書いていました。

下痢が止まらない

腹を下した同室の仲間が兄に頼みます。

ヨンウ、一回だけ代わってくれ

仕方ないな

***

行政兵の君が沿岸警備隊の船に?

キム一等兵が体調不良のため私が代わります

ヨンウは管理事務所で告げました。

そうか 気をつけて行って来い

はい

ヨンウは敬礼して船に向かいます。

***

スホは台所で部下と話します。

平壌放送で”南朝鮮と協力しろ”と 

南の企てだ さっきも撃たれました

ギョクチャンは否定します。

また罠ならどうするんですか

確かに罠の可能性もある でももし本当なら? 党の命令に背けば我々だけでなく故郷の家族まで苦しむことに それでも無視していいものか

ギョクチャンは黙ります。

南朝鮮の安企部長は合流場所の座標を知っていた 作戦の総責任者の名前もだ

どういうことです?

ウンチョルが訊ねます。

祖国が我々の命を守ろうと安企部長と交渉を 党は我々を見捨てていない

わかりました 私は組長同志に従います

ウンチョルが言いました。スホはギョクチャンを見ます。ギョクチャンが頷いたのでスホは時計を見ました。

15分後に非常口から脱出する

***

工作船では合流組を待っていました。

霧で何も見えやしない 無事に会えるのか?

沿岸警備隊は海上で動かない不審な船を見つけます。一方工作船は警備隊の船を仲間の船と見間違えます。

あの船か?

いや音が違う

***

ウン・チャンスは部下から報告を受けました。

特殊部隊を撤退させ非常口には警護員を

3人が出てきたらすぐに車に乗せろ

チャンスは命じます。その時スホから連絡が来ました。

非常口に人を置くな 警護員を撤収させろ 3分後に非常口から出る

スホは言いました。

第11話

ここは漁業禁止区域です 今すぐ漁業漁場に戻ってください

沿岸警備隊は工作船に通達しました。

くそ

ライトに当てられないよう工作員達は船の荷物を隠します。

漁業禁止区域ですよ  

警備隊のライトにさらされた工作員は笑いました。

エンジンが壊れて流されてしまいました 直ったらすぐに戻りますよ

するとハン教授がライトの中に飛び出して来ました

助けてくれ! 拉致されたんだ!

工作員はハン教授を撃ち殺します。そして警備隊に発砲しました

わあ!

不意を突かれた警備隊の何人かが撃たれます。銃撃戦が始まりヨンウも果敢に前に出て戦いました。しかし銃弾を浴びてしまいます

***

スホはヨンロのかセットテープの曲を食堂に流します。それは出ていく前のヨンロへの挨拶でした。そして立ち上がると3人は食堂を出ていきました。ガンムは顔をあげ、ヨンロも目を開けます。

スホ達は非常口へ降りていきます。しかしチャンスは銃撃戦の報告をうけていました。

隅島付近で交戦だと?

テイルがチャンスのそばに来て電話を聞きます。

正確な位置は?

チャンスは訊ねました。

こっちの被害は? わかり次第報告しろ

チャンスは電話を切ります。テイルは笑いを作りながら聞きました。

まさか・・工作船ではないよな

韓国軍に撃沈されました

チャンスは答えます。

くそー!!

テイルは机の書類を投げつけました。部下達は叫び声をあげるテイルを呆気に取られて眺めます。

もはやプランBで行くしかない

テイルはチャンスに言いました。

***

非常口にいる警護員達は連絡を受けました。

ヤツらが来ます

全員撤収

警護員達は離れて行きます。

***

成功させるためにはヤツらを殺すべきだ

テイルは射撃部隊に命じました。

出てきたら全員射殺しろ

いや! 彼らは生かすべきです

チャンスは主張しました。

北か黙ってない・・

だったら? 我々との・・!

テイルは周りを憚りチャンスを端に連れていきます。そして低い声で続けました。

取引を明かすとでも? 交戦を逆手に強く出るんだ

それで北がヘソを曲げたら・・

黙れ! お前は馬鹿か? 北が大金をみすみす逃すものか!

万が一失敗したら人質が危険だ

ああ! もう!

テイルは部隊に叫びました。

さっさと射殺しろ!!

***

射撃部隊が非常口の周りを囲みました。

これより射殺作戦に入る 標的がゾーンに入り次第射殺する 

小屋の扉が開いてスホ達が出てきました。スホ達は銃を構え警戒しながら進み出します。

間もなくゾーンに入る 射撃準備

あたりを確認しスホは銃を下ろしました。

行こう

3人は歩き出そうとします。

待て

スホは銃を構え2人も従います。スホは戻るよう目で合図しました。3人は小屋に後退します。

作戦変更 射撃開始

暗闇にライトがつき銃が発射されました。

ああ!

足を撃たれたウンチョルが倒れます

ウンチョル!

一斉射撃が始まり食堂の寮生達は悲鳴を上げました。ガンムは縄を解いて窓から外を見ます。

皆さん、落ち着いて 連中が脱出を試みているようです 様子を見てくるのでここにいて

ガンムは寮生達に話しました。

***

スホは銃撃では敵わないとわかると発煙弾を投げました。小屋の前に煙が上がりスホはギョクチャンが撃つ間にウンチョルを連れて小屋に入ります。ギョクチャンも戻ると小屋の戸を閉めました。射撃隊は小屋に向かって銃を撃ち込みます。

ガンムは寮生達に指示しました。

さあ、出て!早く

寮生達は走り出します。

チャンスはアン局長から報告されます。

負傷者は4名、作戦は失敗です

なんだと・・?

***

スホは小屋の扉に爆弾を仕掛けます。そしてウンチョルの足を止血しました。

ぶっ殺してやる

ギョクチャンは降りていきました。スホはウンチョルに爆弾を渡し降りていきます。ウンチョルはそこに残り銃を構えました。

狙撃手達の集団が小屋に迫ります。

これより内部に進入し標的を確保します

射撃隊からの連絡にチャンスが止めに入りました。

作戦中止 安企部長だ

狙撃手達は進入を中止します。

学生が死んだら終わりだ

またもテイルの怒りが爆発します。

そもそも誰のせいだ!

強く出るべき時じゃない

今すぐ制圧すりゃいいだろ?

人質に犠牲が出たらどうする

スパイは俺が相手をする 腰抜けはひっこんでろ

テイルは射撃隊を進入させようとします。それでもチャンスは止めました。

2度も裏切ってどう交渉を? この事件を隠し通せるとでも?

チャンスの言葉にテイルは顔をしかめます。

***

寮生達はブノクを先頭に正面玄関を目指ざして走りました。けれど地下から上がってきたギョクチャンと顔を合わせてしまいます。ガンムが寮生を庇いますが、ギョクチャンはガンムに銃を向けました。

ギョクチャンが発砲する前にガンムが飛びかかり銃を押さえました。ギョクチャンはあらぬ方向に発砲し皆は耳を押さえます。連射式の銃は天井や照明に当たり、さらにシャンデリアを落として破片が飛び散りました。

***

箝口令を敷いただろうな? 人質事件のことを聞くヤツは全員ぶちこめ

テイルはアン局長に八つ当たりします。

必要な措置は講じました 近隣の住民には”脱走兵を検挙中”だと マスコミも口止めしました 

アン局長はチャンスを見ました。

ところでお嬢・・、 人質は無事でしょうか

寮につなげ

チャンスは命じました。

***

ガンムはギョクチャンと争っていました。優勢になったガンムはギョクチャンに馬乗りになりピンセットを振り上げます。しかし遅れて一階に来たスホがピンセットを銃で撃ち飛ばしました。起き上がったギョクチャンはガンムを何度も殴りつけます。そして銃口をガンムに向けました。その時食堂のおばさんがギョクチャンに叫びました。

この人でなし!

少し知恵遅れのおばさんは太った体でギョクチャンを頭突きしてきました。

虫けら野郎め

皆は唖然としておばさんの行為を見つめます。

どうしてうちのお兄さんを・・

おばさんは泣きながらガンムを抱きしめます。

うちのお兄さんを殺そうとするのさ 血も涙もない人殺しめ!

ギョクチャンは銃でおばさんを殴りました。

ああ・・! しっかりしろ こっちへ

マンドンがおばさんを連れていきます。

それでもギョクチャンはガンムを撃ちますが弾が切れていました。ギョクチャンは再び弾を入れてガンムを撃とうとします。するとスホが止めました。

2度目です 2度も騙された!

ギョクチャンは怒ります。

貴重な弾を乱射するな 感情的なヤツが作戦を潰す 冷静に動けないならお前は必要ない

全員食堂に戻れ 

スホを見据えながらギョクチャンは寮生達に命じました。

早く!

皆は立ち上がり歩き出します。スホはヨンロが手を怪我しているのに気づきました。

ここは任せてウンチョルを連れてこい こいつは別室に

スホはガンムを顎で指して指示しました。

男2人来い

ギョクチャンはグァンテとビョンテを呼びます。

***

チャンスは寮に電話しますがスホは出ません。 

会長 軍からです

チャンスは電話に出ました。テイルが話を聞きに近寄ります。

被害状況はわかったか

はい、武装工作員は全員射殺、同乗していた教授は工作員により射殺されました

死んだのか・・

テイルは愕然とします。

こちらの被害は?

死者1名負傷者4名です

そうか・・ 遺族にはまだ知らせるな マスコミにも口止めを

チャンスは電話を切りました。

アン局長

テイルはアンを呼びました。

ハンが越北を試みたと発表しろ

越北?

そうだ

アンは動揺して内心で呟きます。

(野党候補のブレーンが?)

いや、拉致されかけいたと発表を

チャンスが指示します。

国民の安保意識が高まれば十分・・

テイルがチャンスの両肩を掴みます。

それだけでは弱いだろ

野党が反撃してきたらどうなる?

反撃? ”死人に口なし”だ 反撃のしようがない 安保意識だけで上が満足するか?

テイルはアンに頷きました。

「越北だ」と速報を出します

アンは言いました。

***

ソンシムとミヘはチャンスの家でお茶を飲みます。

玉座のためなら兄弟に甥、息子や孫まで殺せるものよ

ソンシムは話します。

でも大事なお嬢様ですもの

ミヘは言いました。

我が子はかけがえのない存在ですわ

ホン夫人は紅茶のカップを置きました。

私は俗物ね 事件を聞いた時導師様の話を思いだしたの お腹を痛めて産んだ子でもないのにミセス・ホンは聖人君子だわ

ソンシムはホンを褒めます。

もしかして・・”寮で13人死ぬのでは”と焦ってます?

なんですって?

ソンシムはホン夫人の言葉に眉を寄せます。

だからこんな時間に押しかけてきたんですね 

まあ・・ やっぱり育ちは隠せないわね 目上に失礼な! ナム総長はウン部長より上よ

ホン夫人はミヘに言いました。

夫はナム総長より士官学校では4年先輩よね

あ・・ ええ! もちろん存じています

ミヘは困惑しながら答えました。

実るほど頭を垂れるべきなのに・・あの不遜な態度がいつか身を滅ぼしそうで見ていてヒヤヒヤしますわ

ホン夫人は日頃の不満を吐き出しました。

ヒヤヒヤ? ふざけないで!

ソンシムは立ち上がるとホン夫人の髪を引っ張りました。

女優上がりが図に乗らないで! 私は四星将軍の娘よ!

騒ぎに家政婦が飛んできます。

まあ、奥様 落ち着いてください

ミヘも立ち上がり家政婦に下がるよう手を振りました。家政婦は戻って行きます。

なんの後ろ盾もないあなたの夫と大将の義父を持つ夫が同等だとでも?

ソンシムはホンの頭を小突きました。

大統領なんて夢にも思わないで 身の程を知りなさい!

ソンシムはホンの頭を叩いて帰って行きました。

あの・・奥様、私も失礼します

ミヘはソンシムを追っていきます。二人がいなくなるとホン夫人は乱れた髪を撫でつけ瞳を怒りで輝かせます。

***

確かに南朝鮮と協力しろと言った 父さんが安企部長と取引したはずだが・・なぜヤツらは我々を殺そうとした?

スホは食堂を見張りながら考えます。するとヨンロの腕の怪我に気づきました。ガンムとギョクチャンの格闘で破片が飛んだのです。

ギョクチャンがウンチョルを運ばせたグァンテ達と帰ってきました。ギョクチャンはスホに報告します。

イ同志は隣室に 重傷です 手当してきます

スホはギョクチャンを止めてヨンロに声を掛けました。

おい 

ヨンロはスホを見ました。

救急箱を持て

***

スホは隣室に行きウンチョルの手当を始めます。

平気です

ウンチョルは言いました。

どこがだ

ヨンロは救急箱を置いて出て行こうとしました。

待ってろ

スホはヨンロを止めます。

幸い静脈と動脈は傷ついていない

こんなのかすり傷です なんともありません

ウンチョルは強がります。スホは傷を消毒し包帯を巻きました。

***

隣室を出て食堂に戻る前にスホは廊下に置かれた椅子にヨンロを座らせました。そして向かい合わせの椅子に座ると怪我をしたヨンロの手を引っ張ります。けれどヨンロは手を払いました。

包帯を

スホは無理矢理ヨンロの手を引っ張りました。そして消毒して包帯を巻きます。

みんなを開放して

ヨンロは言いました。

私に少しでも悪いと思うなら 開放して

ヨンロはスホに頼みます。

開放してよ

スホは巻き終わると箱を閉じます。

明朝ウンチョルのために医者を要求する 条件は人質の解放になるだろう そうなればお前を解放する

スホは話しました。

これで世話になった借りを返す 俺達の清算が済む

ヨンロの瞳が潤みます。

清算?

食堂に戻れ

スホは命じます。ヨンロは食堂に向かいました。

ヨンロが食堂に戻ると皆がひそひそと噂しました。

包帯を巻いてる

あの子だけ特別扱い?

ヨンロは皆から離れ柱の陰に座ります。

***

スホはチャンスの電話に出ます。

イム・スホ 組員は無事か

責任者に代われ 

内部で行き違いがあった だが私は君達を安全に・・

射殺を命じた責任者に代われ

私が責任者の安企部長だ

射殺を命じたヤツはお前か

テイルがチャンスとスホの電話を聞いて怒ります。

何? ヤツだと? アカ野郎! 誰に向かって・・ 代われ! 俺が思い知らせてやる

チャンスは立ちあがりました。

いい加減にしろ! この考えなしが

テイルはチャンスの剣幕に驚きます。チャンスは声を和らげました。

ナム総長は帰ってくれ ここは私に任せて

また”任せろ”か! お前が帰れ! 娘のせいで公私混同しやがって!

こいつ・・

チャンスは受話器を押さえながら怒りに震えました。

娘を殺す気か? ヤツらが知ったらどうするんだ

あ・・

テイルは口を押さえます。そして指で丸印を作りました。

(オーケー)

チャンスは押さえていた手を話して電話を続けます。

22時頃海上で交戦があった

交戦?

あろうことか工作船が巡察に見つかり我が軍と銃撃戦に どうにもできなかった

工作員達は?

その前に銃声が聞こえたが人質は?

安全を願うならなぜ2度も騙した? 工作員達はどうなった?

残念だが教授も含め全員射殺された

全員? 信用できない

だとしても、私は君を助けたい 時間をくれれば安全に北へ・・

我々の射殺命令は共和国も承認を?

まさか そんな時間はなかった

スホは冷酷に告げました。

忘れるな 生きて帰れないと判断すれば即座に自爆する 人質も道連れだ

スホは電話を切ります。

***

母さん・・

ギョンジャの夢遊病が始まりふらふらと歩くギョンジャを寮長は抱きしめました。ブノクは家族に付き添い病室で寝ている母親の枕元にお金を置いて黙って出て行ったことを思い出し涙します。皆は疲れて眠りにつきました。ただ見張りのギョクチャンと寮長とヨンロは闇を見つめていました。

***

窓から外を眺めているスホの父ジロクの元に副部長がやってきます。

ご子息の失敗のせいで党の資金3億ドルが泡と消えました 首領様は成功を命じられたのに

失敗と決めつけるのはまだ早い

ジロクは言います。

早い? ソウルで人質事件を起こしておきながら3億ドルとともに帰還できると? じきに党の命令が下るのでご覚悟を

副部長は去って行きます。

***

我々に残された道は1つです

台所でギョクチャンはスホに言いました。

あいつらを全員撃ち殺し自爆するのみ

まだ早い 生きる方法を探そう 私が時間を稼ぎ・・

交渉でなく自爆こそが首領様の栄誉を守る道です

スホはギョクチャンを見つめます。

それは犬死にだ

犬死に?

ギョクチャンは台所の食器を飛ばしました。寝ていた寮生達は起き上がります。

自爆が犬死にだと? クソッタレ

ギョクチャンはスホに詰め寄ります。

人質を全員撃ち殺し手榴弾で潔く自爆する それでこそ共和国の戦士だ

組員の生死は私が決める 組長の私が

特権階級でぬくぬくと育ったヤツが革命精神を冒とくするな! すべてお前が寮に入ったせいだ

2人の言い争いを見てブノクがヨンロを叩きました。

ねえ、ヨンロ 何とかならないの 包帯を巻くほどの仲でしょ 責任をとってよ

どうやって? ヨンロはスパイだと知らなかったのよ

ジョンミンがブノクを止めます。

合コンの相手だったし、大学生だと思ってた あんたも参加したじゃない

ヘリョンも言います。

そもそもブノクさんのパートナーだったでしょ

ソリも同調しました。

そんなこと言っても匿ったのはヨンロじゃない  

ブノクは主張します。

やめなさい 揉めないで助かる方法を考えないと

寮長が諭しました。

その時またギョクチャンが食器を飛ばします。

一体どう収拾する気だ?

失敗は私の落ち度だ 同志達は悪くない 生きて戻り私が責任を取る

責任? 2度敵に騙されても命乞いをするヤツが・・ どうやって?

ギョクチャンはスホをあざ笑います。

第12話

チュ同志 組長に従えという党の指示は?

ギョクチャンはスホから歩いて離れ振り返りました。

党がお前を信じているとでも? 思想性が疑わしいヤツはいつでも・・

ギョクチャンがスホに銃を向けるとスホはギョクチャンを撃ちました。食堂の人質達は仰天して叫び声を上げます。スホは床に倒れたギョクチャンに銃を向けました。

なぜ命令に背き私を追ってオゴン山に?

スホはギョクチャンを撃った傷口を銃で押さえ痛がるギョクチャンに言いました。

今度命令に逆らったら頭を撃つ 組員の命は組長が握ってるんだ 忘れるな

見張りのウンチョルは二人のところへ行こうとしてふらつきます。

組長同志・・

ウンチョルは倒れてしまいました。銃がウンチョルの手から離れます。

あ! 銃が・・

ビョンテが叫びました。スホは銃に向かって台所から走ります。しかし食堂のおばさんが銃を拾いました。スホはおばさんに銃を向けます。おばさんもスホに銃を向けました。

オさん・・

寮長がおばさんを止めようと話しかけます。

大変だわ

寮生達は息を飲みます。

おばさんは引き金に指をかけ、スホもかけます

バン

おばさんは言いました。

バンバン

知恵遅れのおばさんはスホや寮生を撃つ真似をして笑います。スホはおばさんから銃を取り上げました。

ああ腕が痛い 重かった

マンドンがおばさんに上着をかけスホに話しました。

今正気でないんです

重いですね

おばさんはスホに言うとマンドンに連れられて座ります。ギョクチャンは立ち上がり口から血を吐きました。

***

スホはチャンスに電話します。

負傷者がいる 医者を送れ

わかった 代わりに学生を一部解放しないか 管理するには多すぎるだろ?

10分以内に医者を

10分では無理だ なるべく早く手配するからまず学生を・・

20分やる 9時44分までに医者が来なければ10分に1人ずつ人質を処刑する

チャンスは顔色を変えて電話を切りました。

20分以内に医者を送る

指定病院の医者でも無理です

あの野郎 我々を顎で使いやがって さっさと突入して制圧すりゃいいのに

テイルはぼやきながら中央病院の医者で自分の愛人のチョンヤにホス女子大の学生寮に来るよう頼みます

人質を取っているスパイがケガを?

***

テイルに請われ仕方なくチョンヤは寮にやってきます。アン局長はハンナをチョンヤの補佐として寮に送り込もうとしました。

なんとしても会長の娘を連れ出すんだ

ハン教授を尾行したり工作員を追跡したりしています 顔なんかバレてますよ

ハンナは抗いますがガンムのそばに行けると考え了承します。

テイルは車の中でチョンヤを説得しました。

急いで来たけどスパイの治療なんて嫌よ

テイルは渋るチョンヤの肩を抱きます。

ハニー、スパイ3人のうち負傷者が2人、2人を注射で片づければ後は1人だ

片づける? まさか私に殺人を犯せって??

ノーノー、殺人じゃなく処刑だ 君のおかげで罪のない女子大生60人が助かるんだ

そんな屁理屈で納得すると思う?

なあ、俺は次の次で大統領になれる そうなれば義父とはおさらばだ 馬鹿な女房も捨てるさ

チョンヤは舌打ちします。

どうだか

俺の夢はな

テイルはチョンヤの頬を捻ります。

この魅力の塊を24時間365日そばにおいて死ぬまで一緒にいることだ

私が2人を片づけたとしてもあとの1人に殺されるじゃない

テイルは笑いました。

俺が何の策もなく君を死地に送ると思うか? 盗聴器をあちこちに仕掛けたからもうすぐ建物全体を盗聴出来るようになる 処置が済んだらこう言え ”鎮痛剤を打ったので大丈夫”

テイルは指を立てました。

そうすれば射撃班が侵入し残る1人をバン!

たった3人なのになぜここまで手こずっているのよ

チョンヤは訊ねます。

俺だってさっさと突入して一掃してしまいたいさ だが人質の中にウン部長の娘がいる 

安企部長の娘が?

父親の前で強硬手段には出られないだろ

チョンヤはため息をつきました。

あなたの頼みでも殺人は良心が許さない

そう言わずに頼むよ ハニー ・・ん?

甘えるテイルにチョンヤは続けました。

代わりに睡眠薬の成分を入れて気絶させるわ

テイルは喜びます。

このこの 魅力の塊め 惚れずにいられないよ 合言葉は?

”鎮痛剤を打ったので大丈夫”

***

警察の詰め所では盗聴の準備が進んでいました。

2ー3、2ー4、2ー5区域盗聴準備完了

ハンナ達は寮の見取り図に印をつけていきます。

203号室はガンムが目隠しされ縛られて閉じ込められている部屋でした。ガンムは警察が盗聴を開始したことに気づきます。

***

テイルはチョンヤを詰め所に連れていきます。そしてチャンスとアン局長に紹介しました。

負傷者は北の工作員2名と安企部のチーム長です 学生達もケガをしている可能性が

チャンスは説明します。

治療が終わり次第安全に戻れるよう、こちらのチャン主任が付き添います

チョンヤとハンナは会釈し合いました。

***

スホは寮長を呼んで寮生の名簿を提出させます。

持病のある学生は?

なぜ?

解放すべき人を選んで

スホは名簿を渡します。寮長は名簿を見ながら言いました。

厄介なのは持病のある子だけじゃありません 夢遊病で毎晩歩き回る子や火炎瓶を作って投げつける子達、言う事を聞かない困った子達も

寮長はヨンロ達数枚の名簿を出しました。スホはヨンロの名簿を見つめます。

規則を破れば退寮になると知りながら私の目を盗み安企部の要員にもウソをつきサウナの椅子にあなたを隠した 裸になってまで 怖いもの知らずです

スホはヨンロの名簿を机に置きました。

怯えているうちは従順でもそのうち手に負えなくなります 女子大生だからと見くびらない方がいい

寮長はスホに訊ねました。

学生以外の人を選んでも?

***

ギョクチャンが喋っていたグァンテを殴りつけているとスホが食堂に来ます。

今から数人解放する

スホは告げました。皆は色めき立ちます。

今後我々に協力的な人には次回以降解放の機会を与える 我々に逆らう人や非協力的な人は最後まで解放しない 賢明に行動するように

スホは端に寄り寮長が進み出ました。

名前を呼ばれた人は立ちなさい

***

チャンス達は盗聴していた部下に呼ばれます。

解放される人が呼ばれるようです

本当か?

チャンスやテイルはヘッドフォンをつけて声を聞きます。

***

ヨ・ジョンミン、コ・ユナ、シン・ギョンジャ、コ・ヘリョン・・

寮長は名前を呼びます。

やった! さすがはコ・ヘリョン!

ヘリョンは立ち上がり、喜びます。

しっ!

寮長はヘリョンを睨み、更に名前を呼びます。

ユン・ソリ

ソリは弾かれたように立ち上がりました。

ありがとうございます

けれど寮生達は不満を言い始めます。

207号室ばっかり 怪しくない?

ヨンロのおかげかも

特別扱い?

皆が口々に話すのを寮長が一喝しました。

静かに!

寮長は名前を呼びます。

ウン・ヨンロ

皆はざわめきます。ブノクがヨンロを睨みました。

やったな

名前を聞いたテイルはチャンスに親指を立てました。

***

ヨンロはスホを見上げます。

ウン・ヨンロ、立ちなさい

寮長が命じました。

ひどすぎます

ブノクが憤り、立ち上がります。

静かに 最後まで聞きなさい

なぜ学生ばかり? 私やキムさんやオさんはチャンスもなし? 不公平です

ブノクは訴えます。

選んだ基準はなんですか? 根拠は?

黙りなさい!

寮長は怒ります。しかしブノクはヨンロを指差しました。

この子のせいなのに何故? 命に優劣はないでしょ!

そうよね・・ 

寮生達は囁きます。

そうです

ヨンロは立ち上がりました。

その通りです 私は残ります

あちゃあ・・

聞いているチャンスは眉を寄せテイルは額を手で覆いました。

スホはヨンロを見つめます。

私が助かるなんて間違っています

私も残ります

ジョンミンも言いだします。

私も加担しました 後輩を残して出ていくのは卑怯です

ジョンミンは座ります

公平にくじ引きにしたら?

ブノクが提案します。マンドンの息子が拍手しました。皆も続けて手を叩きます。

黙れ! 静かにしろ!

ギョクチャンが叫びました。スホは寮長から最後の名簿を取り上げブノクに見せました。それはブノクの名簿でした。

私の・・

ブノクは顔色を変えます。

寮長はブノクの解放を願い出ていました。

寮の電話番です 病気の両親を養っています 家長を担う気の毒な子です 解放してください

スホはブノクに言いました。

最後の1人だったが残念だな

スホはブノクの名簿を破ります。

もう解放はないと思え

スホはヨンロを睨み皆に告げました。

逆らう人や非協力的な人は解放しないと言っただろう? くじ引き? 決めるのは私だ

スホは食堂を出て行こうとします。

ちょっと待ってください

ヘリョンが呼び止めました。

私達は・・出られるんですよね?

スホは黙って行ってしまいます。

待って

ヨンロが追いかけようとするのを寮長が止めました。

***

盗聴を仕掛けたと知ったガンムは椅子の背を叩いて警察に信号を送ります。ガンムの信号を受け取った部下がアン局長に知らせました。

イ・ガンムチーム長から信号が来ました

局長はチャンスに伝えます。

現在人質は食堂におりイチーム長は203号室にいるもようです

アン局長は寮の見取り図を指しながら説明しました。

手足を縛られていると思われます

ハンナはガンムの様子を知るとチョンヤを誘い外で話します。

***

ひとつお願いが

ハンナはチョンヤに請いました。

でも無理はなさらずに バレたら先生にも危険が及ぶので

では聞くだけ聞いてみます

ハンナは銃を取り出します。

これをチーム長に渡したくて 医療キットに隠せませんか? 要員の私が持って行くのは難しいので

チョンヤは思案げにハンナを見ます。

***

スホはチャンスと話します。

医者は?

その前に学生の無事を確認したい

時間稼ぎか

学生の安否確認と医者の安全のために職員を1人付き添わせる チーム長の治療も頼む

おい 安企部長 今度騙したらわかっているな

わかってる

スホは電話を切ります。チョンヤは医療キットの中に拳銃を入れました。そしてハンナと狙撃手に守られ寮に向かいます。

***

ギョクチャンは扉に仕掛けた罠と鍵を外します。ハンナは警戒しながら扉を開けました。そして銃を構えたギョクチャンに両手をあげます。チョンヤは中に入ると血だらけで転がっている胸像の首に戦慄します。

止まれ

ギョクチャンが命じました。 

鞄を置け

ギョクチャンは両手を上げたチョンヤに鞄を開けるよう命じます。チョンヤは鞄を開けました。ギョクチャンは中身を調べます。

治療の道具です 慎重にお願いします

ギョクチャンは調べ終わると鞄を返しました。

上がれ

ハンナは糸の張られた階段の前で足を止めます。

またげ

二人は糸を避けながら階段を上ります。

人質は何処ですか

ハンナは2階に来ると声高に訊ねました。ギョクチャンは銃を突きつけますがガンムはハンナの声に気づきました。

チーム長も治療を

黙れ

ギョクチャンは脅します。

***

スホは高熱のあるウンチョルの額を拭いてやります。食堂にハンナとチョンヤが入ってきました。ハンナは食堂に座っている大勢の寮生達に目をやりました。

チュ同志 早く医者を

スホが呼びました。ギョクチャンはチョンヤの腕を掴みます。

助手が要ります 看護学科の学生は?

キム・ドンジ

寮長が名を呼びます。

はい

手を貸してください

チョンヤは頼みます。

***

朝から高熱が

チョンヤが部屋に入るとスホはウンチョルを見ながら言いました。そして顔を上げて驚きます。チョンヤはスホを見て動揺します。

チョンヤは鞄を部屋の端に置きました。そしてウンチョルの様子を診ます。

38度以上では手術出来ません まず解熱剤と抗生剤を打ちます

チョンヤは後ろにいるスホを見ました。

負傷者は2人だと もう1人は?

スホはギョクチャンを呼びます。

治療を

***

ハンナは人質の人数を確認します。

64名全員無事ですね 何名解放しますか

スホは見覚えのあるハンナを注視します。ハンナは知らぬふりをして訊ねました。

ケガ人は治療が必要だから解放するメンバーに含めては? その方がお互い楽でしょ

その時食堂のおばさんが咳をして苦しみ出します。

オさん、大丈夫ですか?

来てください

ハンナはオに駆け寄ります。

大丈夫ですか 水を

ハンナは水を汲みに行きます。

注目 今から解放する人を指す

スホは皆に告げました。

今回も逆らえば生きて出られない

スホは歩きながら銃で指していきます。

お前 それからお前・・

盗聴しているテイル達は怒ります。

”お前”だと? おい お前じゃわからないだろうが! どうやって調べるんだ!

チャンス達は俯きます。

スホはヨンロ達を指しました。

ケガをしているそこの6人も

ああ ムカつく

ブノクは呟きます。

指された人は来い

すると学生の一人が苦しみ始めます。

ユナ、どうしたの?

寮長がユナを膝に乗せました。

ビニール袋を

ジョンミンが取りに行きます。

コ・ユナ、大丈夫 ゆっくり呼吸して

ジョンミンがビニール袋をユナの口に当てます。

深呼吸しなさい 深くゆっくり

ヨンロはユナの苦しんでいる姿を見て涙を流します。

怖い・・

ストレスに耐えられないようです! この子も解放を

寮長はスホを見ました。

先生、私も耐えられません

ギョンジャが手をあげます。すると皆が手をあげました。

私も!

だったら僕達だって!

ビョンテとグァンテも騒ぎます。食堂は騒然となりました。

助けてくださいよ!

***

そこまで!

スホは告げました。そして寮生に銃を向けます。

誰から死にたいんだ? ああ?

その時泣いていたヨンロが叫びました。

やめて!

スホはヨンロを見ます。

人の命をもてあそぶ気?

チャンスはヨンロの声に気づきスピーカーを見ます。

私が残る

チャンスは娘の声に聞き入ります。

私が残るから みんなは解放して!

ヨンロは泣きながら訴えました。スホはヨンロに銃を向けます。皆は悲鳴を上げました。

全員下を向け!

スホは叫びました。

私が決めると言った

あんたが出て

ヨンロはスホに言いました。

私達の寮よ

ヨンロは憤ります。

出てって! このアカ野郎!

スホはヨンロの額に拳銃をつきつけました。

あの女・・

治療を受けていたギョクチャンも銃を取り食堂に向かいました。しかしギョクチャンを見たスホは手で制します。

***

スホは冷酷にヨンロを見ます。

罪の無い人達は解放して

ヨンロは大粒の涙を流します。そして言いました。

あんた 私が誰か知らないでしょ

スホは眉を寄せます。ヨンロは拳銃を向けていたスホの腕を下げました。

教えてあげる

ヨンロはスホに近寄ります。

私は 安企部長の娘よ

ウン・チャンス

スホは目を見張ります。

国会安全企画部長は私の父なの

ドラマ(10~12話)の感想

うわ〜一瞬の隙もないほど緊迫した展開にのめり込んでしまいました。独力で警察と駆け引きするスホがすごい。チョン・ヘインさんの引きまった表情がカッコイイですね。そして自分のせいで寮でとんでもない事件が起きたことに苦しむヨンロ。自分を騙したスホを憎みながらも惹かれずにいられない姿が痛ましいです。でもこの二人の恋はまだ終わっていない気がします。どうなるんでしょう😢。 

韓国ドラマの良いところは緊張の中にも笑いを挟むところで、今回は食堂のおばさんオさんが頑張ってて拍手でした。銃を持つ姿も決まってましたね👏。

ドラマ
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