こんにちは。カナエです。今回もBS11放送の韓国ドラマ「赤い風船 ~絡み合う糸~」(第12、13話)について書きたいと思います。
ナムチョルとウンサンはついに男女の一線を越える
BS11で毎週金曜日 午前10時00分~正午まで※2話連続放送

<画像出典>kntv.jp/program/kn240303/
キャストとこれまでの話
ドラマ(第12、13話)のあらすじ(ネタバレ)
デグンは下校時にタクシーで娘のウンビョルを待ちます。すると出てきたウンビョルは不良グループにからまれていました。
あんた、母親に家から追い出されたんだって?
親に捨てられたんだからうちのグループに入りなよ
お断りよ
ウンビョルが歩き出すと不良の1人が足をかけてウンビョルを転がしました。
何すんの!
ウンビョルは怒って不良たちに掴みかかります。デグンはタクシーから出て揉めている高校生を止めました。
お前たち、やめないか!
誰なんですか?
ウンビョルの父親だ!
追い出された父親か タクシー運転手のくせに
不良達は行ってしまいます。
大丈夫か
デグンがウンビョルにケガはないか見ようとするとウンビョルはその手を払いました。
来ないでと行ったでしょ!
デグンはウンビョルの腕を掴みます。
学用品とパンだ
デグンは袋を渡そうとしますがウンビョルは地面に投げつけました。
あんな所に住まわせてこれでチャラ? 二度と来ないで!
心配で・・
こんなもので罪悪感をなくそうなんて
ウンビョルは袋を蹴りました。
父さんを見ると頭に来る もう来ないで!
デグンは去っていくウンビョルに呼びかけました。
ウンビョル! 父さんが部屋を探してるから待っててくれ
デグンは痛めた腰を擦りながら袋の中身を拾います。
♣
バンスクが店の仕事を終えて帰ろうとすると店長に呼び止められました。
バッグの中身を見せて
人を泥棒扱いするんですか?
警察署に行って開ける?
バンスクはバッグのチャックを開けました。
どうぞ!
店長は店の残りものを入れたビニール袋を取り出します。
残ったおかずは持ち帰っていいんでしょ? こんなことで泥棒扱いするの?
店長はバンスクを睨みました。
食べ残しだけだと言ったでしょ? 食材費が上がってるのに持ち帰ろうとしてわざと多めに作ってる 良心が咎めないの? こんなことを続けるなら辞めて!
あらクビにしたわね!
バンスクは開き直りました。
年下のくせに偉そうに何様のつもり ?こんな店で働らかなくても年金で生きていけるわよ! こっちから辞めてやるわ!
バンスクは店を出て行きます。
♣
ナムチョル(イ・ソンジェ)はスーツを着てムルサンに挨拶しました。
お義父さん、行ってきます
今日は日曜日だぞ
友人の父親が亡くなってお葬式に
そうか・・
ムルサンは出ていくナムチョルを見送ります。
♣
ナムチョルがトラックで待ち合わせ場所に行くとウンサンが手を振っていました。
角を曲がって右です
ああ・・
ナムチョルはウンサンに案内されてマンションに入りました。
キャンプに行くんじゃ?
社長はまたスーツなんですね
ウンサンは笑って部屋を開けました。
どうぞ 入ってください
♣
ここがキャンプ場です かけて
部屋にはバーベキューの支度がしてあり電飾をつけたテントが置かれていました。壁にはキャンプ場の映像を映したスクリーンがかけてあります。
肉を焼きますね これはキャンプに欠かせないコチュジャンチゲです
美味しそうだ
焼酎とビールを飲みましょう
ウンサンはコップに注ぎます。
本当にキャンプ場の雰囲気だな
ナムチョルは感心しました。
私たちの楽しいキャンプに乾杯
2人はコップをぶつけます。
♣
ウンガン(ソ・ジヘ)はスタディカフェで教員試験の勉強をしていました。するとパダ(ホン・スヒョン)から電話がきます。
ウンガン、結婚指輪を注文した顧客が束草の別荘にいるの 「持ってきて」と頼まれたんだけど私は用が出来て・・
私が行くわ
ウンガンは言いました。
貴重品を運ぶから公共交通とタクシーは駄目よ いつものタクシーを呼んで
わかった
ウンガンは電話を切り父親に連絡しようとして指を止めました。そしてまたパダに電話します。
運転手さんが今日は他の用があるって
ウンガンはウソをつきました。
わかった
パダは電話を切るとチャウォン(イ・サンウ)に頼みます。
お願い ウンガンと行って
駄目だよ 友達とゴルフなんだ
スクリーンゴルフでしょ? ウンガンが説明するからあなたは運転してくれればいいの 慎重に運ばなきゃいけないのよ
駄目だったら
チャウォンは拒みます。
♣
ムルサンは夕食の買い出しに出かけました。すると仕事仲間のチェ常務が声をかけてきます。
おお、チェ常務、久しぶりだな 妹さんの結婚式に参加出来ずすまなかった
ムルサンは謝りますが、チェ常務はきょとんとしています。
何の話ですか? 妹はいませんが・・
え?
ムルサンは驚きます。
♣
家に帰るとムルサンは考え込みました。
確かにナムチョルはチェ常務の妹の結婚式だと言ってあの日出かけて行った・・
ムルサンは今日も葬式だと言ってナムチョルが出かけたのを思い出しました。
友人の父親が亡くなってお葬式に
ムルサンは眉を寄せます。
・・どういうことだ?
♣
ウンサンとナムチョルは楽しくおしゃべりしていました。
今日はありがとう
ナムチョルは立ち上がりテントを覗きました。
冬は寒くて寝られないだろう
ウンサンも立ち上がります。
そうですね 中に入ってみたら?
ナムチョルはマットレスを敷いたテントの中に座りました。
思ったよりも広くて暖かいな
意外に暖かいので部屋で使う人もいるんですよ
ウンサンもナムチョルの横に座って話しました。ナムチョルは頷きます。
君の人生は楽しそうだ
社長も楽しんでください 肩の荷を下ろして
ウンサンはナムチョルの肩を叩きました。
お! 荷が落ちてきた
ナムチョルは笑います。そして自分の実家の妹弟について語りました。
父がケガをして入院したり弟の家の家賃の心配でいつも実家のことが気にかかる 妹弟も僕をあてにして実家に行くと何か持って来たかと僕の手を見るようになった 長男だから仕方ないが・・
ナムチョルは寂しげに続けました。
何をくれるのか、帰り際に封筒を出すんだろうか、と手を見られるのが空しくなった 自分がカネだけの存在に思えて悲しくて ・・だから妹弟に会わなくなった それを申し訳なく思う時もある
ナムチョルは俯いているウンサンに笑いました。
余計な話をしちゃったな こんな話をしたのは初めてだ
ウンサンはナムチョルを見つめました。
また家から追い出されたら、会社じゃなくてここで寝てください 腰に良くない
ここは誰の家?
1ヵ月だけ借りました 週に2回来ましょう
お金はどうやって・・?
今月の帳簿検査は済んでるので安心してください 1ヵ月後に戻しておけばいい
そんな・・
ナムチョルは顔色を変えました。
それこそ横領だ
誰も知りません
バカな! 世の中に秘密なんてない
ナムチョルは立ち上がろうとしました。
私たちは共犯ですよ
すかさずウンサンは告げます。ナムチョルは困惑して息を吐きました。
早く契約を解除するんだ
意気地なし
ウンサンは目を潤ませます。
誰かを気にかけて胸が痛んだのは・・初めてなんです
その気持ちは受け取れない
ナムチョルは拒みました。
出るぞ 外で話そう
ナムチョルは言いますがウンサンはナムチョルに抱きつきました。
ウンサンさん 離して
嫌です
駄目だよ
どうして? 1ヵ月だけ暮らそう 秘密で
ウンサンさんはまだ28歳だ
だから何? 何も望みません 責任も取らなくていい 自分で責任を取る
これは絶対に駄目だ
ナムチョルはウンサンを離そうとしてテントに倒れ込みました。ウンサンに上に乗られたナムチョルは目をつぶります。
目を開けて
ウンサンは促しました。
駄目だ どいてくれ 後悔する
後悔なんてしない
ウンサンはナムチョルにキスしました。
もう私を拒めない
2人は激しく抱きあいます。
♣
ウンガンは赤い風船を膨らますと空に飛ばします。ウンガンと行くことになったチャウォンはその姿を見て微笑みました。チャウォンはウンガンのそばに停車すると車から降りて声をかけました。
ウンガンさん
ウンガンはチャウォンに微笑むと車に乗ります。
♣
毎回申し訳ないな
チャウォンは車を出しながらウンガンに謝罪します。
仕事だから気にしないで
日当はたっぷり請求して
それで美味しい料理をおごるわ 今日の主役は?
トランクに入れておいた お使いの2人で楽しんで来よう
2人は笑います。
風船を飛ばしてたけど本当に好きだね 子供みたいだ
風船を見ると楽しくなるでしょ 一緒に舞い上がれそうで・・ 子供の頃から好きだったわ
ウンガンは語りました。
辛い時は風船を膨らませて願い事をして飛ばしたの 風船を膨らませると慰められるのよね
子供の頃辛いことが? 今日も願い事を?
チャウォンは聞きました。ウンガンは頷きます。
どんな願い事?
それは秘密
2人は笑います。
風船はなんだか悲しいわ 自分のもののようでそうじゃない 紐を離せば飛んで行くしいつかは割れる 叶わない夢のようで切ない まるで手に届かない人のよう・・
ウンガンはチャウォンに胸の思いを明かします。
私にとっては・・ 心の中で膨らませてきた密かな欲望なのかも・・ 風船が
束草まで行くから帰りは遅くなりそうだ
今夜は帰れないかも
チャウォンはウンガンを見ました。
渋滞したら
ウンガンは笑います。2人は暫し見つめ合いました。
♣
チャウォンはこの間の家族会議について話しました。
かなり驚いたし家族全員呆れてたよ
会長は寂しかったのよ 倹約して生きてきたのに家族がわかってくれないから 「父さん、全部使っていいよ」と言って欲しかったはず 奥様にはグムアさんがいるけど会長は1人でしょ
チャウォンはウンガンの話に驚きます。
いつも「寂しい」と言ってる そんなに寂しいのに山に入りたいなんて変だわ 心の拠り所がないのよ
チャウォンは運転しながら頷きました。
会長を台所から解放してあげるのはどう? もうお年なんだから
父さんがお手伝いさんを嫌がるんだ
「皮膚科医の父親が手に湿疹なんて」と言ったら?
それは効果なし
「お金を出す」と言ったら?
お〜
チャウォンは目を丸くします。
最近は大変そうに見えるわ 年々様子が違う
休憩しない? なぜか車に乗ると海苔巻きが食べたくなる
チャウォンは笑顔で誘いました。
最近はサービスエリアで売ってないの ジャーン!
ウンガンは海苔巻きを入れたパックを見せました。
以前美味しいと言ってたから
専門医になる前に何度か買ってきてくれたよね たまに思い出すんだ
ウンガンは海苔巻きに伸ばしたチャウォンの手を押さえました。
ちゃんと運転して 助手席がサポート役よ
ウンガンは箸で取った海苔巻きをチャウォンの口に入れました。
どう?
感動ものだ
ウンガンは水のペットボトルにストローを入れてチャウォンに飲ませます。そしてチャウォンの口元を拭きました。
♣
パダは母親の療養院に行きます。
夢に何度もお父さんが出てくるの お兄ちゃんは来ると言ってた?
ジョンヒは訊ねます。
忙しいみたい 落ち着いたら来るって
お嫁さんの実家が米国だから難しいわよ 私が死んだらあなたは1人きりになっちゃうね・・
パダは寂しそうに自分を見る母親に言いました。
お母さん、展示会が終わったらうちで暮らそう 今は忙しいから少し待って
行かないわ あなたが姑に憎まれる
そんなことない 私には文句が言えないのよ
お父さんについて行くべきだった・・
ジョンヒは呟きます。
そこまで仲良くなかったくせに その道は行っちゃ駄目よ
パダは母親を睨みました。
お荷物になるでしょ
お荷物じゃなくて力よ 娘のためにも長生きして お父さんの借金を返し終わるまで待ってて
ジョンヒは微笑んでパダの手を握りました。
♣
ウンガンは顧客に指輪を渡しチャウォンの車に戻りました。
任務完了 すごく満足してたわ
ありがとう
パダには最高の友達と夫がいるわね
気付いてないのは本人だけさ
2人は笑います。
暗くなってきたわ 帰るわよね
何か食べたい?
ウンガンは首を振ります。
束草に来たから海を見たくて 冬の海
ここまで来ても海(パダ)か 行こう
チャウォンは海に向かいます。
♣
ウンガンは暗い海の波打ち際ではしゃぎました。
寒くない?
全然
ウンガンは笑顔で答えます。
胸がスカッとするから冬の海は好き
それは良かった
チャウォンは自分の上着をウンガンに羽織らせます。
・・寒くないの?
寒くない 平気だ
私は厚着してるから寒くないわよ
ウンガンは上着を返しました。
ここに来たのを覚えてる?
2人で?
あなたが結婚する前 家族みんなで
そうだっけ? チョンが幼稚園児の頃家族全員で来た 思い出したよ
ウンガンは笑いだします。
何?
誰かが遊んでる私たちを見て「新婚さんみたいだ」って
すごい記憶力だ 良く覚えてるな
私にとっては特別な思い出だからよ
ウンガンは波打ち際でよろめきます。チャウォンか抱き支え2人は視線を合わせました。

<画像出典>bs11.jp/drama/akaifusen/
♣
チャウォンは車を走らせながらウンガンに話しました。
合コンの件は気分を害しただろう
海風に当たって忘れたわ
テギさんがパダに招待状を持ってきた
知ってるわ
ペアリングを買い取りたいと言ってきたらしい どうせ他で売れないし
ウンガンは俯きます。
ある企業の跡取り息子がキャンセルした品で捨てるには惜しいからプレゼントしたのに 縁起が悪かったのか原価にでもなればと安く売ったらしい
ウンガンは目を丸くしました。
知らなかった? 傷つけると思ったんだろう 余計な話だった
いいの 終わったことだもの
そうだね 早く忘れた方がいい
その時パダから電話がきます。チャウォンはイヤホンをつけました。
ああ もうすぐ最後のSAだ 日曜日だから混んでる 早く帰るよ
話を聞いていたウンガンは苦しげに眉を寄せました。
どうした? 気分が悪い?
チャウォンは訊ねます。
気持ち悪くてめまいがする 車酔いかも
さっきの海苔巻きがあたったのかな
チャウォンはサービスエリアに車を停めました。
♣
ウンガンはサービスエリアのトイレに入り鏡の前で化粧を直します。
合コンもパダのミスだ 指輪もキャンセルの品を
パダ・・
ウンガンは敵意に満ちた笑いを浮かべました。
親友面して・・
♣
チャウォンは酔い止め用のドリンクをウンガンに飲ませます。
ゆっくり飲んで
チャウォンはウンガンの手を取りました。
冷たい 食あたりだ ここを押すと効く
チャウォンはウンガンの手の甲を押しました。
痛い・・
痛くても我慢して
ウンガンは真剣にツボを押すチャウォンをながめました。そして微笑みます。
さすが神の手ね もう効いてきた
チャウォンは笑います。
冗談を言えるくらい良くなったんだな 後を向いて
チャウォンはウンガンの背中を軽く叩きました。
♣
チャウォンが帰宅するとパダが聞きました。
ウンガンは大丈夫?
治ったよ
食当たりなんて
ウンガンさんに辛い思いをさせた ミプンは?
向こうの家よ チョンと寝るって 少し話がある
パダは言いました。
♣
パダは「ジョンヒを家に連れてくる」とチャウォンに話します。
今すぐか?
チャウォンは驚きます。
体調が悪そうなの
母さんを説得する時間をくれ
お義母さんの許可がないと駄目ってこと?
そんなにムキになるな 3年前のこともあるし
理解できないわ
パダは顔をそむけます。チャウォンは困惑して語りました。
母は祖父の命令で父と結婚させられた だから僕を頼ってる 可哀想な人なんだよ
可哀想じゃない人なんてどこにもいないわよ
パダは反発します。
そんなふうに言うなんて
とにかく明日のセミナー後にまた話そう
チャウォンは言いました。
♣
ナムチョルがこっそり帰宅するとムルサンが立っていました。
お義父さん・・ 戻りました
ムルサンはナムチョルをしばらく見て口を開きました。
遅かったな どこか寄ったのか?
同窓会があって・・
同窓会? 友達の父親の葬式なんじゃ?
・・は? ああ・・ お葬式で再会したついでに同窓会を 自然とそんな流れに・・
ふむ 疲れただろ 休みなさい
おやすみなさい
ナムチョルは2階に上がります。ムルサンはナムチョルの後ろ姿を見つめました。
♣
老齢年金が貰えることになって有頂天のバンスクは早速役所に行きます。
老齢年金の通知を見て来ました
こちらの申請書に記入を
国民年金の支給はいつからですか
は? これですが・・
窓口の職員は答えます。
だってこれは年を取った人が貰える老齢年金でしょ?
それが国民年金ですよ
え?
バンスクは顔色を変えました。
♣
ウンサンはトラックで出社したナムチョルを出迎えます。
社長、遅かったですね 常連のおじいさんから廃品を? お元気でした?
・・ああ
ナムチョルは伝票を見ながら気まずげに答えます。
上乗せしました?
ええ・・
喜んだでしょう 「きっと成功するよ」と言ったでしょう
ナムチョルはウンサンを見ます。
なんでそれを・・
200歳なので
ウンサンは笑って書類を差し出しました。
決裁書類です
ナムチョルは書類の表紙を開きます。するとメモが貼ってありました。
昨夜は世界一幸せなキャンプだった
ウンサンがデスクから笑顔を向けました。ナムチョルは狼狽えます。
♣
ウンガンはチャウォンと待ち合わせしてムルサンの服を買います。
ご主人の服をお買い求めに?
店員が2人を見て訊ねました。
いえ、お義父さんの服を
ウンガンは笑います。黙っているチャウォンにウンガンはカーディガンを見せました。
これはどう?
うん センスがいい
♣
パダは仕事でデパートに来ました。仕事相手と話しながらエスカレーターで上がっていると上の階を歩くチャウォンに気づきます。連れの姿は見えません。
チャウォン?
パダは気にかかります。
チャウォンはウンガンと歩きながら礼を言いました。
おかげで父さんの服が買えた お茶したいけど時間がない 今度食事をおごるよ
楽しみだわ パダには秘密にしてね
もちろん
2人は歩いていきます。パダはエスカレーターに乗りながらチャウォンを目で探しました。
♣
チャウォンは実家に行きます。
父さんは?
1人でお肉を焼いて食べてるわよ
コンジュが教えました。
私にはくれない あの日以来すねてるのよ
チャウォンは台所に行き肉を焼いて食べているムルサンに笑いました。
父さん
なんだ 財産贈与のために死んだか確認に来たのか?
やめてよ
チャウォンはムルサンの席の向かいに座ります。
焼こうか?
ムルサンはトングを取りました。
わしが苦労して貯めた財産を貰おうと血眼になってる 節約する意味がない これからは1人でうまいものをたらふく食べる 止めるな
それで構わないよ
チャウォンが話しているとコンジュが隣に来て箸で焼いた肉を取りました。
おい! わしの肉だ
コンジュは口に入れるともう一つ箸で取り逃げていきます。
ああ寂しい!
ムルサンは声を上げました。
父さん、寂しかっただろ 父さんの稼いだお金は全部使ってくれよ
ムルサンの後ろで野菜を切っていたグムアが慌ててチャウォンに首を振りました。
本気か?
もちろん カーディガンを買ったんだ
チャウォンは紙の手提げをテーブルに置きました。ムルサンはカーディガンを出してながめます。後ろでグムアが親指を立てて褒めました。
たくさん買ってこい 医者にしてやったんだからお返しがないとな
後ろでグムアが笑います。
親孝行じゃなくて人間としての道理だ
仰せの通り
チャウォンは頭を下げます。グムアがムルサンの席に来てカーディガンを見て言いました。
綺麗な色ね 着てみて
面倒くさいな
ムルサンがカーディガンを着るとグムアが褒めました。
20歳は若返ったわ チャウォン、あなたが選んだの?
え? ああ・・ 気に入った?
悪くないな
嬉しいなら素直にそう言ってよ
グムアが父親をからかいます。
父さん、この際お手伝いさんを雇おう 皮膚科医の父親が湿疹なんてさ
母さんの指図か?
違うよ 炊事は大変だろ
お前の母さんの料理が到底食べられないからだ 孫達が大きくなったら山奥に入って暮らす
「ああ寂しい」が口癖のくせに山奥だなんて 費用なら僕が出す
グムアが目を丸くしました。
お前が? だったら断る理由がないな
チャウォンは笑いました。グムアは大喜びです。
ウンビョルにいい部屋を借りてやりたいデグンは株で儲けている”おねえさん”の1人に会います。
株をやりたいって? 投資金はあるの?
”おねえさん”は投資に詳しいだろ いい情報が欲しいんだ
私が教えて欲しいわよ
じゃあ単刀直入に言うけど お金を貸して欲しい
そんなお金はないわ 最近は株で損ばかりだし もう行かなきゃ
”おねえさん”は立ち上がります。
ごちそう様 また会いましょ
”おねえさん”は店を出て行きました。
食事代は出してくれよ! 全く・・
デグンは肩を落とします。
♣
ジョンヒを心配するパダはウンガンと一緒に療養院に行きました。パダは数日ジョンヒを家に連れて行こうとします。ウンガンはジョンヒの荷物をまとめました。けれどジョンヒは気が進まない様子です。
あの義母は怖いわ
心配しないで 何でも言い返すから
それは駄目よ
数日だけでいいの お母さんと一緒にいたいのよ
パダはジョンヒに頼みます。
♣
ウンガンとパダはジョンヒの住む部屋を掃除して整えます。ベッドの布団も新しくしました。
これからおばさんとずっと一緒に住むの?
借金の返済完了までなんて待てないわ ウンガン、お母さんの昼食を頼めない? 私は展示会で忙しいしお手伝いさんを嫌がるのよ お願いできる?
わかった 奥様が知ったら大騒ぎよね
チャウォンに話したら説得する時間をくれって 自分の母親が世界一可哀想なんですって 正直可哀想なのはお義父さんの方よ
そうね パダ、いろいろ大変でしょ
ウンガンはパダの髪を撫でました。
自分の親なんだから誰の許可も要らないわ 姑の許しを得るのも変よ 稼いでるんだから堂々とするべきよ
パダは大きく頷きました。
もう我慢はしないわ 私の好きにする
ウンガンは内心ほくそ笑みます。
♣
ウンサンは昼時に食事が並べられるとナムチョルのそばに駆け寄りました。
私も今日から食べよう
皆がトレーにおかずを乗せているとウンサンはナムチョルのトレーにおかずを乗せてあげます。ナムチョルは自分にくっつくウンサンを見て周りを気にしました。
ナムチョルがトレーをデスクに置くとウンサンはコップに水をついでナムチョルのデスクに置きました。
社長、お水です
ウンサンが歯に海苔をくっつけて変顔をしたのでナムチョルは吹き出しました。社員の1人が怪訝そうに2人を見たのでウンサンはデスクからメッセージを送ります。
笑ったら気づかれますよ 今日もキャンプね
今日はダメ、と打とうとしてナムチョルは迷います。
♣
パダの自宅やオフィスに自由に出入りできるウンガンはオフィスでパダのジュエリーのデザインの写真を撮ります。その時パダが顧客の用事でオフィスに来ました。
パダ、今日は家にいるんじゃ?
送るものがあって ウンガンは何をしてたの?
それは・・ 時間が空いたから特許料の整理をしてたの
ウンガンは咄嗟にウソをつきました。
うっかりするでしょ? 今月満了するのもあった
毎月管理するのが大変なのよね 特許が多いと納付期限も多いし 気を使ってくれたのね 助かるわ
今月分と来月分をメモしておいたからこれからも任せて 行くね
パダはにっこりしたした。
ありがとう ウンガン
ウンガンはオフィスを出ると立ち止まり息を吐きました。そしてパダのオフィスを悩ましげに見上げます。
♣
ウンガンの父親デボンは野球チームの練習を見物していました。デボンが帰ろうとするとバッターの打った球がデボンに当たりそうになります。するとデボンは見事に素手でキャッチしました。デボンはピッチャーのフォームで球を投げ返し選手達は驚きます。デボンはそのまま背を向けカッコつけて去りますが実は痛がって手を振っていました。
痛い・・
♣
仕事を終え会社を出たナムチョルはトラックで家に向かっていました。
父さん まだ?
ウンから電話がきます。
今帰ってるよ もう少しだ
ナムチョルは答えて電話を切りました。するとウンサンから画像付きのメッセージが来ます。
プデチゲを作った 今日のキャンプも楽しみ
ナムチョルは迷いますが結局車を方向転換させウンサンの部屋に向かいます。
♣
ナムチョルが部屋に入るとウンサンが飛びついてきました。
一日中辛かった 抱きしめたくて
ナムチョルは目をつぶります。
目を開けて私を見て
ナムチョルは目を開けました。
会いたかった
ウンサンは笑ってナムチョルにキスします。
♣
プデチゲを温めるね 食べよう
ウンサンはナムチョルに笑いました。
社長、上着を脱いでリラックスして セーターも 私たちだけだもの
ああ・・
ナムチョルは上着とセーターを床に置きました。
来て
ウンサンはナムチョルの手を引きます。そして流しの上の棚を開けました。
ジャーン
棚にはたくさんのお菓子が入っていました。
社長の好きなお菓子よ いつでも食べて 小腹がすくでしょ
ありがとう 見るだけで満腹だ
ナムチョルは言いますがウンサンは首を傾けました。
面白くないな
ウンサンはプデチゲの火加減を見に行きます。そしてナムチョルを振り向きました。
今から名前で呼んで
え?
さん付けだと距離を感じる ”日が暮れたらみんな同い年”だと言うし 名前で呼んでね
ウンサンはプデチゲの鍋の蓋を取りました。
150歳と200歳だから私の方が年上でしょ? ナムチョル
ウンサンはナムチョルの名を呼んで笑います。ナムチョルは戸惑いました。
♣
チャウォンはミカンの箱を持って帰宅しました。
ただいま
おかえりなさい
ジョンヒが笑って出迎えたのでチャウォンは驚きます。
お義母さん
おかえり 美味しそうなミカンね お母さん、食べよう
パダがミカンを受け取ります。
疲れたでしょう 食事は?
ジョンヒがチャウォンに聞きました。
食べてきました
チャウォンは答えます。
♣
チャウォンとパダは寝室で話します。
どういうことだ?
チャウォンはパダに訊ねました。
言ったでしょ
後で話し合う約束だった
私の親よ 誰の許可がいるの? 稼ぎだって十分だわ もうこの話はしたくない
パダは寝室を出て行きます。
♣
ウンサンがカフェで勉強しているとバンスクから電話が来ました。話を聞くとウンガンは慌てて家に帰ります。
バンスクはデボンの浮気相手の美容院の店主の所へ乗り込もうとしていました。ウンガンは母親を止めます。
母さん、どうするつもりよ
ボコボコにしてやる!
バンスクが美容院に行くとデボンと店主が抱き合っていました。
あんたたち!!
店を閉めてなかったのか?
デボンは店から逃げ出します。
このドロボウ猫!
バンスクは店主に掴みかかりました。
♣
母さん! やめて
ウンガンは店主を殴っているバンスクを止めます。
人の旦那と浮気するなんて
家に連れて帰ってもバンスクは泣き続けました。
やってられない いつまで我慢すればいいのよ
ウンガンは堪りかねて台所で泣いているバンスクに訴えました。
いい加減にして 子供のことも考えてよ
あんた達が何よ 母親が泣いてるのに2人とも知らんぷりして 冷たすぎる
ウンガンはバンスクの前に座ります。
じゃあ離婚すれば?
あんた達がいるから我慢してきたのに
我慢してなんて頼んでない
なんですって あんたも女でしょ よくもそんなことを 浮気されたならわかるでしょ!
それが娘に言う事? 正気なの?
部屋からウンサンが出てきて怒りました。
正気じゃいられないわよ! なんて娘達なの? 浮気現場を見た母親にひどすぎる
ひどいのは母さんよ
何を言うの
男とか女とかもうやめて
ウンガンが止めました。
親のそんな姿を子供は見ていたくないの もう60なんだから離婚が嫌なら見過ごせばいい
年を取ったって女よ 60を超えたら女は終わりだと思ってたけどそんなことはない やっぱり女なのよ こういう時は子供が父親を叱るべきでしょ どうして私を責めるのよ!
バンスクは訴えました。ウンサンはウンガンの隣に座ると母親に言いました。
もう疲れたの 私たちの気持ちを考えたことある? 母さんはお金、父さんは浮気しか頭にない 貧乏ならせめて仲のいい家庭を作ってよ!
ウンサンは涙を流して続けました。
今はまだマシ 子供の頃は毎日2人が物を投げてケンカするたび私のせいかもしれないと思った 捨てられるかもしれないと 母さんがゴミを捨てにいくだけでも怖かった
ウンガンは妹の話に俯きます。
真冬は裸足で逃げた記憶しかない うんざりなの いい加減にして! お金がないなら愛情をちょうだいよ! なんで私が家で黙っていると?
ウンサンは涙を拭きます。
私は結婚なんて絶対にしない
そう!勝手にしなさい 自分たちみたいな娘を生めばわかるわ!
バンスクは怒鳴ります。
その話もうんざりよ
ウンサンは言い返しました。
母さん 私たちに怒鳴らないで自分を見つめ直して 母親と仲のいい友達が羨ましかった 夫婦のことは子供に気づかれず2人で解決してよ お願いだから子供を巻き込まないで
ウンガンは涙ながらにバンスクに告げました。そして家を出て行きます。
姉さんの気持ちも考えて
ウンサンはバンスクに言いました。
私たちにはあんな父さんでも親なのよ 考えもしないでしょ
ウンサンも家を出て行きます。
♣
デボンはデグンとお酒を飲んでいました。ウンガンとウンサンはその店に行き、ウンガンは父親の座るテーブルにつきました。
終わらせて
ウンガンは父親に請いました。
まだ始めてもいない
デボンは酒を飲みます。
動画を撮ってただけだと
デグンが代わりに説明します。
口移しでイチゴを食べさせる動画を?
兄貴・・! 何やってる ウンサン、座れ
デグンは困惑してウンサンに呼びかけます。
顔も見たくないだろ お前はなぜ来たんだ? もう40になるならわかるだろう
デボンは開き直ります。
年の話は・・
デグンがデボンを止めました。
父さん、恥ずかしいと思ってる?
ウンガンは訊ねます。
バカにするな
デボンは怒りました。
娘の前で恥をかかせやがって 飲まなきゃ息が詰まって死にそうだ
デボンは酒を注ぎます。
私もウンサンももううんざり 母さんに謝って仲直りして
何もしてないし始めてもいないってば
分かったと言えよ
デグンが横で囁きます。デボンは音を立ててコップを置きました。
母さんの味方ばかりして俺を責めるとはな 末恐ろしいよ
父さんはうんざりしないの?
ウンガンは声を上げます。
人は束縛されると自由を追い求めるものだ 母さんのあの性格じゃ誰だって逃げたい お前達がいるから我慢して来たんだ
子供のせいにしないで 私たちは人質?
お前なら母さんと暮らしたいか? いつも文句ばかりで夫のことは足蹴にする
ウンガンは顔をしかめました。
これが父親と娘の会話?
会話のない家族よりマシだろ?
デボンは酒を注ぎました。
親だったら子供にそんな姿を見せないで
姉さん、行こう
ウンサンは店を出ます。ウンガンも後を追いました。
おい 2人ともそう怒るな
デグンが出ていく2人に呼びかけます。
少し飲んだら帰るよ
♣
子供なんて何にもならん 親の人生なんてどうでもいいんだ
デボンは酒を飲みながら不満を漏らしました。
人生の絶頂期に幸運をつかみ損ねたから妥協案で生きてるというのに 所詮子供も他人だ
でも親子の絆は深い
デグンは言いながら酒を飲みます。
財産でもあればな
面倒だと言ってただろう?
俺に財産があればあんな口はきかない
違うよ 今は腹が立ってるからだ
デグンは兄をなだめます。
最近も運動場に?
デボンは頷きました。
ああ 行ってる 何時間もボーッと見学してる 野球中継を観るのも嫌だったのに
継母さんに聞いたよ 事故に遭ってなければ人生が変わったって
昔の話さ
デボンは嘆息します。
♣
ウンガンとウンサンは夜の道を歩きます。
1人で暮らす 家にいたくない
ウンサンは言いました。
うるさい 先に帰ってて
ウンガンは背を向けて歩き出します。
どこに行くの?
ウンガンは答えずに美容院に向かいました。そして扉をノックします。
おばさん、ウンガンです 開けてください
ウンガンはノックを続けます。
様子を見に来ました お話があります
1人で来たの?
店主が傷だらけの顔で現れました。
はい
店主は鍵を開けてウンガンを店に入れます。
♣
店はバンスクが暴れたままになっていました。
こんなに散らかって デボンさんの浮気はバンスクさんのせいよ 朝になったら病院に行って訴えるわ
店主は鏡を見て嘆きます。
この顔をどうしてくれるの? 全治5週間どころじゃない
浮気しておいて図々しい
ウンガンは低い声で言いました。店主は驚いてウンガンを見ます。
訴える? どうぞ ご勝手に
ウンガンは店主を見据えて続けました。
米屋、チキン屋、餅屋の店長たちも呼びますか?
やだ どうしたのよ
店主は笑います。
気性の荒い奥さんたちに頭の皮を剥がされたい?
ウンガンは店主に詰め寄ります。そして携帯を見せました。
証拠もあるわ
ウンガンさん、まるで別人みたいだわ
どうして? 踏みつぶしてもいい相手に見えた?
ウンガンは店主を睨みました。
選ぶのね 静かにこの街を去るか、気性の荒い奥さんたちに髪の毛を全部・・
ウンガンは店主の前に顔を突き出します。
抜かれるかを
店主は怯えてウンガンを見つめました。
♣
チャウォンは実家でパダの母親との同居について相談します。
義母と一緒に住むの?
グムアがびっくりして訊ねます。
私は反対よ
グムアとソファーに並んで座ったコンジュはチャウォンに告げました。
パダさんのお兄さんが戻ってくるんじゃ?
一人掛けのソファーに座ったムルサンが息子に訊ねます。
今後もアメリカで暮らすみたいなんだ
妻の実家と便所は遠いに限る 暮らしてみて分かった
婿と暮らしてるだろ
ナムチョルはうちに居候してる立場だから それとは違うでしょ
コンジュが口を挟みます。
ちゃんと働いてるわ
横でグムアが言うとコンジュが突き飛ばします。
黙ってなさい
グムアを小突くな
ムルサンがコンジュを叱りました。
子供の頃からそうするから身長が伸びなかったんだ
お義母さんに似て”短い”のよ 子供は嫌いな人に似ると言うでしょ
コンジュは口が減らずに言い返します。チャウォンは自分の買ったカーディガンを着ているムルサンを見て言いました。
父さん 若く見えるよ
なかなか暖かい みんなに褒められた
カーディガンなんかに釣られず「義母と一緒に暮らすな」と言って
コンジュがムルサンに請いました。
わしは構わん 好きにすればいい
ムルサンは立ち上がり部屋に行きます。
父さん ありがとう
チャウォンは礼を言うとコンジュたちに向き直りました。
お手伝いさんは?
申請したわ
グムアが答えますが、コンジュがまた反対しました。
ダメと言ったわよ 家の暗証番号は教えないわ 絶対に入らせない
母さん!
チャウォンは困惑します。
♣
チャウォンが昼食時に家に戻るとウンガンがいました。
来てたんだ
ウンガンはチャウォンを見て口に指を立てました。
寝てるわ お昼を頼まれたの
寿司を買って来たんだ 1つしかない お義母さんの好きなお寿司だ
一皿5万ウォンの?
チャウォンは笑います。
♣
ウンガンはテーブルにジョンヒの昼食を並べます。
服も気に入ってたしお手伝いさんも申請した ウンガンさんのおかげで点数を稼げたよ
良かった
ウンガンは微笑みます。
言われた通りにしただけなのに不思議だ 全く思いつかなかった
センスがないとね
2人が笑っているとジョンヒが部屋から出てきました。
お礼に今度ごちそうするよ そうだ 病院に来て この間の続きだ
チャウォンはウンガンに近寄ります。
ここに少し手を加えるだけでいいから・・
チャウォンがウンガンの頬に手を触れているとジョンヒが来て声を上げました。

<画像出典>bs11.jp/drama/akaifusen/
何してるの!
2人は驚いてジョンヒを見ました。
チャウォンさん、こんな時間にどうしたの?
お寿司を買ってきたんです
ありがとう 病院に戻って
はい 失礼します それじゃあ ウンガンさん
チャウォンはウンガンに挨拶すると出ていきました。ジョンヒはウンガンを睨みます。
どういうつもり? 友達の夫とあんなに近づいて話すなんて こっちが気をもんだわ
起こさないように小声で・・
聞きたくない 帰ってちょうだい
食べるのを見てから・・
帰って!
♣
ウンガンは家を出るとパダに電話しました。
お昼を用意して帰るところよ でもおばさんが・・ チャウォンさんと話していたら「友達の夫と何してるの」って
ウンガンはいきさつを説明します。
どうしちゃったのかしら ごめんなさいね お母さんと話すわ
パダは謝りました。
♣
どう考えてもおかしいわ
パダが帰宅するとジョンヒは訴えました。
ああ、聞いたわよ 2人が話してたんでしょ?
顔を近づけてひそひそ話してたの 何してるのか聞いたら驚いて離れたわ
ウンガンにレーザーの話をしてたんだって
パダは笑顔で明かしました。そして母親の手を握ります。
お母さん、すぐに疑うのは体によくないわ
ウンガンをもう来させないで 悪い予感がするの
他に信頼できる人もいないし・・ 他人が来るのは不安でしょ?
「おばさん」と呼ぶのも嫌だわ
じゃあなんて呼ぶの?
子供の頃から毎日うちに来て猫をかぶってるから本心がわからない 家の暗証番号まで教えてるなんて行き過ぎよ
本心なんて知ってどうするのよ 仕事も手伝ってくれるしミプンの勉強もみてくれる チャウォンよりウンガンが大切だわ
なんてことを! やめなさい
ジョンヒは怒ります。
だからもう母さんもやめて 夜は何が食べたい?
パダは笑って訊ねます。
♣
社員のおやつが切れたのでウンサンはナムチョルのトラックで大型スーパーまで買い出しに出かけます。スーパーの中でウンサンがナムチョルと腕を組もうとするのでナムチョルは慌てました。
人に見られる
社長と経理が買い出ししてるだけでしょ
言い返せないな
ナムチョルは苦笑しました。
誰かと来たのは初めてだ
本当? 私も男性とは初めて これからはなんでも2人でやろうね あ、待って
ウンサンは試食コーナーを見つけるとナムチョルの口に焼肉を押し込みました。
♣
ムルサンが会社に来ると事務所には誰もいませんでした。ムルサンはナムチョルのデスクに小さな植木鉢が置かれているのに気づきます。そして経理のデスクにも同じ鉢が置かれているのを見てムルサンは首を傾げました。さらにウンサンのデスクマットの裏に銀杏の葉が挟んであるのを見つけたムルサンは目を見張ります。
♣
ウンサンとナムチョルが笑いながら事務所に入ってくるとムルサンがいたので2人は仰天しました。
お義父さん
会長、こんにちは
どこに行ってたんだ?
ムルサンは訊ねました。ナムチョルはお菓子の袋をウンサンに渡します。
「おやつはコンビニで買うな」と言われたので大型スーパーに行ってきました
ムルサンはお菓子の袋を見て頷きます。
私は免許がないので社長の車で
分かった 鍵をくれ
ムルサンはナムチョルに言いました。
キャンプですか
行こうと思ってる
ナムチョルがデスクの引き出しから鍵を出しているとウンサンがムルサンに話しかけました。
会長、空き缶火鉢はどうです?
今日使ってみるよ
水を使わずに洗い物をする方法もありますよ
ウンサンは愛想笑いをします。
教えてくれ
タダで?
ムルサンとウンサンは笑います。
よく行くのか?
ムルサンは上機嫌で聞きました。
たまにです
1人で?
最近はいい人が出来て2人で行ってます
ボーイフレンドか 若いカップルはいいものだ
キャンプ好きに悪い人はいませんから
ウンサンはムルサンを持ち上げます。
あの銀杏の葉も拾ってきたんです 社長の机も寂しかったんで私費で植木鉢を
精算してやれ こういうのは大事だ
ムルサンはナムチョルに命じました。
はい
車を見てくる 仕事に戻りなさい
お気をつけて
ウンサンはお辞儀しました。ムルサンは出ていきます。ウンサンはうまくごまかせて安堵しました。
♣
デグンはお粥を作り、機嫌の直らないバンスクのところに持って行くようデボンに渡しました。仕方なくデボンは布団で泣いているバンスクのところへ持って行き、妻に声をかけました。
なあ、この年で痴話喧嘩はやめよう
痴話喧嘩ですって?
バンスクはティッシュの箱をデボンに投げました。
何十年と傷ついてあんたのせいで人生ボロボロよ!
告白したのはお前じゃないか 小学生の頃から好きだったくせに
貧乏な家の長男だけどあんただったから義母との同居にも耐えたのよ
わかってるよ だからあら探しせず俺を信じてくれ 暇なら宝探しにでも行けよ
バンスクは携帯をデボンに投げつけました。
子供たちもこんなバカ父とグルになって 恨めしくて生きていけない
バンスクは泣き出します。デボンはバンスクの枕を直して肩を抱きました。
グルじゃないよ 早く娘たちを嫁にやって2人で遊びに行くのが夢なのにいつ結婚するんだか これでも大きな浮気はしてないだろ? 父さんみたいに腹違いの子もいない
ふざけんな!
バンスクはデボンを蹴りました。デボンは慌てて部屋から逃げ出します。
♣
コンジュはチャウォンの家にやってきます。ドアを開けようとしますが暗証番号が分からず開きません。家にいるジョンヒは誰かがドアを開けようとしているのに気づきインターホンの画面で確認しました。そしてコンジュだとわかると胸を押さえます。
今家の前にいるから暗証番号を教えて
コンジュはチャウォンに電話しました。
どうして? 家に帰ってくれ
チャウォンは仰天して家に向かいます。
♣
ジョンヒも困ってパダに電話していました。
パダ チャウォンさんの母親が来たわ どうしましょう
パダはすぐに家に向かいます。
心臓が悪いのに玄関で騒がれたら困るわ
パダはチャウォンに電話しながら車に乗り込みました。
僕もさっき知ったんだ
チャウォンは運転しながら話します。
暗証番号を教えないからだ
お母さんに何かあったら許さないから!
おい、そんな言い方・・
パダは電話を切りました。
♣
コンジュはしつこくドアを開けようとしていました。チャウォンがエレベーターで上って来てコンジュを叱ります。
母さん、開かなかったら諦めて帰れ
チャウォンはコンジュをエレベーターに乗せて階下に降りました。
親を入れてくれないなんて!
コンジュは騒ぎます。
♣
パダがマンションの前に着くとちょうどチャウォンがタクシーにコンジュを乗せて家に送り返していました。パダはチャウォンに歩み寄ります。
お義母さんは?
本当に心配してるの?
パダはチャウォンに怒ります。
猛獣が来たら弱いウサギは震えるしかないわ 3年前もあんなことをしたのに 何かあったら責任をとれる?
猛獣はいくらなんでも言い過ぎだ
例えばの話よ お母さんにとってお義母さんは猛獣同然なの! 説得するような話じゃないわ 一緒に暮らしてると言えばいいでしょ
それは通告になる
チャウォンは抗います。
お母さんと暮らすのになんで姑の許可がいるのよ!
堪りかねてパダは叫びました。チャウォンはパダを見つめます。
落ち着いて話そう 感情的になるのはよくない お茶でも・・
嫌よ
チャウォンが手を取ろうとするとパダは拒みました。
今すぐ実家に電話して義母と暮らすと言って 干渉もせずうちに来るなと 私が電話する?
パダは携帯を取り出します。
やめろ 僕がする
あなたには出来ないわ
チャウォンはパダの手を掴みました。
いい加減にしろよ!
チャウォンは思わず突き飛ばします。
あ!
パダは道に倒れました。
ドラマの感想
遂にウンガンはパダとの友情を捨ててチャウォンを誘惑する企てを始めたようですね!これまでウンガンという女性はあまり感情を表に出さずテギにひどいことを言われてもひたすら耐えているイメージだったのですが、最低な男でも一応恋人だったテギが見抜いていたようにウンガンの中には諦めても押さえ切れないチャウォンへの激しい恋情があったんですね。

<画像出典>video.unext.jp/title/SID0080258/c_txt%3Db
それでも自分の家の貧しさやパダとの友情のためにウンガンはチャウォンに想いを伝えなかった。けれどテギにパダと比較され侮辱されたり、パダが親友だと言いながら自分を内心馬鹿にしていると憎しみを感じるようになったことでパダからチャウォンを略奪しようと策を巡らすようになったんですね。う~~ん、なんかこのウンガンという女性、一度決めたらどこまでも迷わず突き進みそうで怖いです。
これまでこのドラマ、主人公のウンガンが大人しくて感情が読めず魅力を感じずに観ていましたが、これからパダを押しのけて自分の愛を得ようとするウンガンという女性の本性が見えてきて観る側も盛り上がりそうです☺。
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