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韓国ドラマ「青春ウォルダム呪われた王宮」で右議政ウォンボは世者ファン潰しを謀る!その第11話のネタバレあらすじ、感想も!!

ドラマ

こんにちは、カナエです。今回もNHKBSで放送の「青春ウォルダム呪われた王宮」(第11話)について書きたいと思います。

右議政の言いなりになる父王に対しファンの不満は爆発する

NHKでBSP4K(日)夜9時/BS(金)午前0時25分に放送

キャストとこれまでの物語

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<第4話>  <第5話>  <第6話>

<第7話>  <第8話>  <第9話>

<第10話>

ドラマのネタバレあらすじ(第11話)

第11話

ファン(パク・ヒョンシク)は碧川出身の内官や女官を呼び碧川について話を聞きますが、詳しいことはわかりませんでした。

クォン尚宮は地面の筒から手紙を出して読みます。東宮殿のチェ尚宮からの手紙にはこう記されていました。

”世子が碧川出身の者を東宮殿に呼んでいます”

クォン尚宮は筒を埋め石を乗せて隠します。

***

ポクスンが働いているとまた矢が飛んできて木に刺さりました。ポクスンは矢を折り火に焚べようとしますがマンドクに見つかってしまいます。ポクスンは仕方なく矢を渡しました。

今日が初めてじゃないだろ

マンドクは妻に言い矢に付いていた文を見ました。

”故郷に帰る準備をしろ”

文にはそう書かれていました。

***

法務長官のウォノが輿に乗り帰宅していると矢が飛んできて騒ぎになります。また兄の右議政ウォンボの屋敷にもマンドクが矢を放ちました。ウォンボの配下のカプスが追いかけますが取り逃がします。

ウォンボは矢に付いていた文を読みます。 

”蠧国病民”

文にはそう書かれていました。ウォンボは顔を曇らせます。

***

カプスはウォンボに報告します。

取り逃がしただと?

辺りをくまなく探しましたが・・

お前は近頃たるんでいるのではないか? 誰が娘の薬代を出している 娘の命を危うくしたいのか

ウォンボは怒ります。カプスは跪きました。

二度としくじりません どうかお許しを

カプスはウォンボに請います。そこにウォノが慌ててやってきました。

兄上〜!

またあいつか

ウォンボは苛立ちます。

***

ウォノはウォンボと歩きながら訴えました。

兄上、実は私が帰る途中私の輿に矢が刺さり、これが結ばれていたんです

ウォノは矢に結ばれていた文を取り出します。

矢文だなんてけしからん  誰の仕業なのか 犯人を捕まえないと怒り収まりませんよ!

するとウォンボは庭に置かれた棒でウォノを打ちました。

本当に犯人がわからぬのか?

兄上! 何を・・

書かれいた言葉を見たことがないのか?

兄上のところにも矢文がありましたか?

”蠧国病民” この言葉に見覚えはないか

いえ・・ ありませんが・・

ウォンボは棒でウォノを締め付けます。

蠧国病民!お前はこの言葉を碧川で見たはずだ!!

え? 碧川・・?

ウォンボは歯を食いしばります。

こんな情けない愚か者を弟だからと法務長官にしたとは・・

兄上・・

ええい! お前のようなろくでなしを碧川の長官にしたせいで私が何をしたのか忘れたか?

ウォンボは棒を振り上げます。

お前を助けるために私が・・!

ああ! 思い出しました!

ウォノは棒を避けながら話しました。

碧川のやつらが王様に直訴状を用意して・・ その中に”蠧国病民”と 本当にあいつらの残党が・・?・・わあ!

ウォンボはウォノの横の濡れ縁に棒を叩きつけ、棒は二つに折れました。

***

ファンはジェイ(チョン・ソニ)に灯りを持たせて夜の王宮を歩き回ります。

世子様、どこにご用が・・?

ファンは三日月を見上げます。

月をご覧になっているのですか

するとファンはまた歩き出しました。

世子様、どちらへ

ジェイは後を追います。

もしやただ歩きたいのですか?

***

ファンとジェイは欄干から月を眺めます。

王室日誌はおかしいところがある

ファンは言いました。

どこがでしょうか

碧川の長官、チョ・ウォノの報告 討伐に行ったチョ・ウォンボの報告 それだけだった 重要なことが抜けているだろう?

ジェイはファンを見ました。

首領である宋の尋問記録がありませんね

重罪を犯した者ほど詳しい記録があるはずだが・・尋問をしなかった? 首領は碧川の鍛冶屋宋家の家長であり、およそ四十人ほどの盗賊が碧川の役所に押し入り役人や兵士を襲撃した

ファンは語ります。

初めは四十人だった盗賊たちがチョ・ウォンボが到着したころには五つの村をまとめ新しい国を建てていた 一月も経たないうちに碧川の民がみな盗賊となり反乱に加担するようなことがありうるだろうか

ファンはジェイに問いました。

変だと思わんか?

ですがそのように記録されているなら事実ではありませんか?

ファンは悲しげな表情になりました。

もしもこれが事実なら・・

どうなさいました?

私に呪いの書を送りそちの家族を殺し毒矢を放った者が碧川の民でなければよいが・・ 私の大切な民だ

違います 世子様の民ではありません 逆賊でございます 盗賊なのです

ファンは首を振ります。そして話を続けました。

呪いの書に書かれていた呪いを覚えているか? 民が私を廃位させ私は一人になり国中をさまよい歩くことになると・・ 私の民が私をそのように呪うとはあまりにも悲しいではないか

だから犯人が碧川の民でないことを願うのですか そんな思いで反乱を調べていらっしゃるとは ですが盗賊の残党が逆恨みから事件を起こしているとも考えられます

ジェイの話にファンは声を荒げて反論しました。

反乱の報告が全て偽りだったという可能性もあるではないか

ファンの苦悩を見てジェイは胸をつかれます。

祈祷師の香炉にあった牡丹を萬研堂で調べてくれています それが事件解決の糸口となるかもしれません

ジェイはファンを励ましました。

***

ミョンジンはマンドクにムジンの行方について訊ねていました。

法師様は便りなどくださいませんよ お越しになったらうちでお食事を召し上がって頂くだけです

マンドクはミョンジンに話しました。

そのムジン法師は山の小屋でひょうたんの中にいた魚を水をはった瓶に移してやっていました。そして自分の指を歯で噛んで傷つけその血を瓶に落とします。

実は身毒国の物について聞きたいことがあるのだ いらしたら私に教えてくれ

ミョンジンはマンドクに頼みます。

***

ガラムは萬研堂で洗濯物を干していました。そこへファンとジェイがやってきます。ガラムは二人にお辞儀しました。

コ内官とパク様ではないですか お久しぶりですね

主は中においでかな

ジェイが聞きました。

あ〜 いるにはいるんですけど・・

ガラムは気乗りしない風で答えます。

***

ミョンジンは死体を置く台で寝ていました。

お師匠様、コ内官とパク様がおいでですよ

ガラムが声をかけます。

何かあったのか

ファンがガラムに問いました。

胸のうちに憂いがあるのです

ミョンジンが答えました。

大した地位も名誉もありませんが私も男です 人と違えど劣ってはいません ああ・・ 飛びたてキツツキよ・・ 心臓をつつけ

縁談があった女性に振られたんです 無残にこっぴどく

ガラムが説明しました。

それで打ちひしがれているわけか

ファンは納得します。

つい先日のことですから それ以来波が・・ 元気になったり落ち込んだり 立ち直ったかと思えばいじけてめいったり

なんと

三人はミョンジンを見下ろします。

牡丹の花については調べてみたか?

ジェイはガラムに訊ねました。

あ、はい 師匠の師匠が身毒国に行ったことがあってその方に聞けば何かわかるかと待っているところです

二人が頷いているとミョンジンが起き上がりました。

お二人はとても冷たいですね! ミョンジンの心は傷だらけで苦しんでいるのに 私のことが心配じゃないんですか キツツキにつつかれ心はボロボロなのに

キツツキ?

相手の方がキツツキみたいだったんです

ガラムが説明しました。

そんなことか

ファンはため息まじりに言います。

出てってください 一人になりたい

ミョンジンは涙声になりました。

あ〜本当にイライラする

ガラムが苛立ちます。ファンはミョンジンの肩を叩きました。

さっさと忘れておしまいなさい

うるさい! ほっといてくださいよ どうせ兄者は女性に振られたことなんてないでしょう? 出てってください

失礼いたします

ミョンジンが騒いでいるとマンドクがミョンジンを迎えにきました。

***

ファンとジェイは食堂に来たムジン法師に挨拶します。

私を探していたそうですな

ムジンはミョンジンに言いました。

ええ、聞きたいことがありまして

ミョンジンは香炉と牡丹の花をムジンに見せます。ムジンは花の匂いを嗅ぎました。

身毒国から来たものに間違いないかと 身毒国ではこのように乾燥させた花に香りを混ぜた油を染み込ませて様々な用途に使うのです

そう語りながらムジンはファンを見つめ何か気付いた表情になります。

では乾燥させた牡丹は何に使うかご存知で?

ミョンジンはムジンに聞きました。

これは・・

ムジンは言い淀みます。

なんのことはない 気持ちを落ち着かせるために作ったどこにでもあるお香です

ムジンが話していると男の子が店の中から飛び出してきてポクスンにぶつかりました。

なに? ちょっと! それ・・

ポクスンは少年の抱えているものを目ざとく見ました。

お前、何を盗んだ?

マンドクが問い詰めると少年は全速力で走り出します。ファン達のテーブルに飛び乗り香炉を割ってしまいました。

ああ、なんだ?

ミョンジンが嘆きます。

待て!

マンドクやミョンジンたちは少年を追いかけます。

***

無我夢中で逃げていた少年はウォノの輿の前を歩く男にぶつかってしまいました。男ははずみで持っていた大きな包みを地面に落として転がります。

あああ! 下ろせ下ろせ

ウォノは仰天して輿から下りて包みを開けました。

ああ・・なんてことだ

中の陶器は割れてしまっていました。

こいつ!

少年はウォノの部下に取り押さえられます。周りには人だかりができファンたちも様子を見守りました。

ああ、貴重なお宝が・・ 苦労して手に入れたのにどうしてくれる!

ウォノは少年を蹴り始めました。

何をしたのかわかっているのか? こいつめ!!

助けて!

ああ〜この青花白磁が! いくらしたと思ってるんだ? よくも割ったな!

ファンは耐えきれずに止めようとしますがジェイに止められました。

なりません 素性がバレてしまいます

するとガラムが少年を庇いました。

なんだ お前は

何故幼い子供を蹴るのですか? わざとではないのに

なんだと? 私が誰だか知っているのか? 教えてやれ

ウォノは部下に命じました。

頭が高いぞ! 法務長官様である

部下は叫び人々は頭を下げました。ガラムは少年を抱きながら青ざめます。

長官様、申し訳ありません ですが陶磁器が人の命より大切ですか? 立場に違いはあれど命は大切なもの・・

ガラムは訴えますがウォノに襟を掴まれます。

卑しき者が説教をする気か それ以上言うとお前の口を引き裂いて命を奪ってやる! さあ、言ってみろ!

うう・・

ジェイは止めようと乗り出します。その時ミョンジンが間に割って入りガラムを引っ張りました

何者だ?

ウォノとミョンジンは睨み合います。しかしミョンジンはすぐに頭を下げました。

申し訳ありません 私の弟子ですが無知で大変愚かなもので長官様に無礼を働いてしまいました

ガラムは咄嗟に少年を抱いてミョンジンの背後に回ります。ミョンジンはガラムを庇いながら続けました。

愚か者の師匠としてお恥ずかしく申し訳ない限りです

ミョンジンは再び頭を下げましたが急に早口でまくし立てました。

しかーし! こやつの立場で考えてみますと気の毒な子供が目に映り困っていると気付いたのです 助けに入って当然では? それに加えて口を引き裂いて殺すとは実に物騒なお話です

ハハハ

ウォノは余裕を見せて笑います。

理由を探していちいち相手を黙らせていたら、長官様は民の言葉をどこで聞くのですか?

ガラムがミョンジンの袖を引っ張りました。ミョンジンはガラムに笑いその手を取ります。

どちらの御子息かな

ウォノは聞きました。

ああ・・このような場で父や家の名を口には出来ません

ああ〜

だが私の名前は教えましょう 私の名前は・・

ミョンジンはガラムが字の練習で書いた下手くそな自分の名前を告げました。

コム・モンジンです

おかしな名前にウォノも周りの人々も笑いだします。

ご大層なお宅のおぼっちゃまであるかもしれんがなあ、このような息子に育てた家の名など聞いてなんになる だが血気さかんで世の中の怖さを知らぬ愚か者を導いていくのも大人の務めだ 教えてやろう

ウォノは部下が用意した椅子に座ります。

子供を連れてこい

少年は土下座させられました。マンドクは少年の抱えていた包みを拾います。

さてこの度の損害についてこやつが弁償せぬばならんことくらいはいくらなんでもわかるだろう おい、お前

ウォノは立ち上がりマンドクを呼びました。

さっきこいつを追っていたな ”泥棒”と言っていたのを確かに聞いたぞ

それが・・盗んだものを見ましたら長官様が気になさることもない・・

マンドクは言い淀みます。ウォノはマンドクの持っている包みを指しました。

それか? 盗まれたものは お前は何故黙っている?

ウォノはマンドクに近寄りました。

ほら、顔を上げろ!

ウォノはマンドクの顔をしげしげと見て不思議そうに首を傾げました。

おい、お前はどこで何をしている者だ?

マンドクの横でポクスンはきつく目をつぶります。

ただ食べていくのがやっとのしがない者でございます

マンドクは答えました。

ふん? やつが何を盗んだのか見せよ

ウォノはそう言うと椅子に戻りました。

皆しかと見るのだ 腹いせでしていることではないぞ 正しく法を執行しようとしているのだ おい、盗んだものを持ってこい

マンドクは包みをウォノに渡します。ウォノは包みを開くとうんざりした顔をしました。

あ〜よいか こそ泥を放置してはならんぞ このようなやつらがいずれ国を滅ぼす逆賊となるのだ

マンドクはウォノの言葉を聞いてきつい目になります。ウォノは包みの中身を地面に投げました。

ああ・・! 駄目です

少年は中身を必死で拾いました。

これは明らかな窃盗罪である こやつを役所につき出すことにする

ウォノは告げました。ミョンジンとガラムは顔を強張らせます。ウォノは咳払いして続けました。

孔子様はこうおっしゃった ”朽ちたる木は彫るべからず 糞土の牆はぬるべからず”とな〜 学のないものは意味を知らないだろうが、こ〜んなやつらはいくら叱っても意味がないから厳しい罰を与えねばならんぞ!という意味なのだ いやあその通りだな さあそやつを連れていくぞ

ウォノは輿に乗り部下に命じました。

はい ほらさっさと立て

ああ・・

部下は少年を連行しようとします。

***

なりません 長官様

ファンがウォノを止めました。

ハァ? 今度はなんだ 下ろせ

ウォノは輿を下ろすよう命じます。

私を呼び止めるとは 誰だ?

ウォノは両班姿のファンに目をやりました。そして呆然となります

あの・・なぜここに?

ファンは固まったウォノに歩み寄りました。ジェイやミョンジンたち、ムジン法師がファンを見つめます。

恐縮ですが一言申し上げてもよろしいですか

ファンは頭を下げました。

はい あ・・どうぞ

あの少年が貴重な陶磁器を割ったとしても故意でなく過失でしょう 盗んだと言ってもわずかな米とさつま芋一個・・ この件には情状酌量の余地があります 放免なさっては如何です?

人々はファンの話にざわめきます。

長官様は法については詳しいが孟子は読んでおられないようだ 惻隠の心も知らぬとは 孟子はおっしゃいました ”惻隠の心無きは人にあらざるなり”

ウォノはうろたえながらファンが話すのを聞きます。

どういうことかというと相手の身になって心配できなければ人ではない

・・は?

この子を見てください 身なりを見ると両親がいないか、いたとしても世話が出来ない事情があるはずです 腹が減ったから盗み、悪いことだと知っていたから逃げたのでしょう そしてあの陶磁器を割ってしまった

まあ・・私にも惻隠の心はあります

ええ、そうだと思いました しかし哀れに思う気持ちと誰かを救うことは違います 思うのは簡単でも行動に移すことは難しい 長官様はどうなさいますか? ただただ思うだけですか? 行動に移されますか?

ウォノは言葉に詰まります。

さあ! 行動を

ミョンジンが促しました。

アハハハ・・そうは言ってもあの貴重な陶磁器を・・

するとファンはウォノの耳のそばでささやきました。

私の知る限り青花白磁は贅沢品として杯以外は使用を禁じられているはずですが、我が国の法を司る法務長官が何故禁じられているものを持っておいでなのか非常に気になります

それは・・

ウォノは動揺します。

ご心配なく 長官の大事な秘密ですから胸にしまっておきますよ 私達の仲です

ハハハ

ウォノは笑います。そして少年に言いました。

惻隠の心で許してやろう!

ウォノはファンを見ました。

秘密ですよ 

ファンは頭を下げました。

さあ、行くぞ 私は歩いていく

ウォノ達は去って行きました。周りの人々はファンに拍手します。

***

少年はファン達を貧しい村に案内しました。少年は小屋に入り病で伏している姉と話します。

食べ物は手に入ったの 全然食べてないの

姉は訊ねました。

大丈夫 僕は食べたよ 宴があってお使いをして・・ 僕だけ食べてごめんね

食べられたなら良かった

姉は笑います。ジェイやガラムたち四人は二人の会話に胸を詰まらせます。

***

あいつが法務長官

ポクスンは食堂で悔しがります。

あんた知ってた? あんなやつが偉くなるなんて

ポクスンはマンドクに言いました。マンドクはミョンジン達の割れた香炉と花を見つめます。するとムジン法師が来て命じました。

洗い流せ

はい・・

***

少年は四人に「両親は死んだ」と話します。

姉さんが僕をおんぶして逃げたって

逃げたってどこから?

ミョンジンが訊ねます。

ふるさとは碧川だと聞いています そこから追い出され両親は死んだと

ファンは横たわる少年の姉を見つめました。そして袂からお金を出し少年に与えました。

お姉さんの薬を買いなさい さっきの食堂に飯代を払っておくから腹が減ったら食べに行きなさい

だけどもし・・捕まったら?

そんなことはないから安心して行きなさい

ジェイが笑います。

私の家は食堂の向かいだからいつでも寄るといい

ミョンジンも言い添えました。

***

ファンはマンドク夫婦にお金を渡しました。

親を亡くした子達だ 面倒をみてやってくれ 足りなければまた金を渡そう よろしく頼む

あ、はい

ではこれで

ファンとジェイは帰って行きました。ミョンジンとガラムも萬研堂に戻ります。

ああ〜 兄者は本当にいい人だな 一見とっつきにくいが実は心優しく暖かい人だ

ミョンジンはファンを褒めながら部屋に入ります。

お師匠様もまあなかなかですよ

ガラムはつぶやくとミョンジンの後を追いました。

***

ファンとジェイは暗くなってきた道を歩いていました。

碧川の件ですが確かに皆が盗賊とは思えません 身寄りのないあの子達の親が盗賊であっても あの子たちに罪はありません

ファンは足を止めました。

どうしましたか

町の灯りで道に二人の影ができていました。ジェイは二つの影を見て微笑みます。

並んでいると仲が良さそうですね 影のことですよ これをご覧になっていたのでは?

ファンは困惑して黙ります。ジェイはファンに寄って影をくっつけました。

くっつくな

ファンは離れますがジェイはそばに来てまた影をくっつけます。

私じゃありません 影がくっついているんです

影でもだ

ファンが離れるとジェイは後を追いかけて影をくっつけます。

しつこいぞ ついてくるんじゃない

そう言われても帰り道なので

なんてやつだ

ファンは怒りながら歩きます。

近寄るな 命令だ

はいはい

***

ウォンボは十年前の碧川の直訴状を出して見ていました。

”碧川の民ホン・ジェヨンが哀れな民を代表して申し上げます・・”

ウォンボは辺りを警戒しながら直訴状を広げます。

”碧川の長官、チョ・ウォノはまさに蠧国病民 この国を蝕み民を病ませる者です”

蠧国病民 あったな

ウォンボは矢文の文字と見比べ頷きました。

間違いない 生き残った者がいた、ということか・・

***

ウォンボは町に撒かれた”宋家滅李”と書かれた紙をに見せます。

私は王様に碧川の残党どもの悪事について知って頂こうとお目を汚すビラをあえてお持ちしました

このビラの出どころは?

実を申しますと特別尋問で祈祷師が呪いを口にした時に呪いと同じ言葉の書かれたそのビラが都にばらまかれました

宋家が李家を滅亡させる・・

王様、匿名の書は国事に関わることでも見つけたらすぐに燃やしその内容を伏せることになっていますが、犯人が明らかな場合は匿名の書とは言えません

ウォンボは王を言いくるめようとします。

祈祷師は盗賊の首領、宋の名を口にし一味であることを認めたのです

では王宮の外にも仲間が?

これを機に碧川が二度と取り沙汰されぬよう碧川出身者の仕官の道を閉ざすのです 役人するなどもってのほか

ウォンボはファンが王宮の碧川出身者から話を聞いているとウォノから伝えられファンを止めようと企てます。

***

右議政が碧川の出身者に科挙を受けさせないよう王様に進言したそうです

アンジクジュンオンパンスたちは話します。

大臣ともあろうものがなんと汚い手を

ジュンオンは怒ります。

領議政様、あの者達を止める方法を探さねば

どのように? 策があれば教えて頂きたい 王様をご存知でしょう 権威を傷つければ忠臣であっても簡単に捨てる方です

ビラをご覧になったなら右議政の提言を受け入れるのでは?

パンスもジュンオンに語ります。ジュンオンは言葉に詰まります。

***

町に”碧川出身者の科挙の受験を禁ずる”という知らせの紙が貼られました。

碧川出身者は役人になれないんだと

気の毒にな

知らせを読んだ町の人は話します。碧川出身者のマンドクとポクスンは顔を曇らせました。

何故こんな不公平を

ミョンジンとガラムは知らせを読んで怒ります。

***

王宮でも騒ぎが起きていました。

碧川出身の内官や女官が追い出されています

テガンがファンに報告しました。ファンが話を聞いたカン内官や女官も含まれていました。

世子様! お助けください

カン内官や女官たちはファンに土下座して請いましたが兵士たちに連れて行かれます。ファンは何も出来ない自分に無力さを感じます。

***

ソンオンが追い出された者の名簿をファンに持ってきました。

碧川出身というだけで問答無用でこの者達から職を奪い王宮から追放したのか

ファンは憤ります。

世子様、碧川の件で科挙の合格者名簿を?

ソンオンは聞きました。

右議政が盗賊を成敗したのち合格した碧川の出身者はこの十年でたった三人だ

武官の科挙も同じで合格してもすぐに地方に配属され都を離れることに

名簿を調べたジェイがソンオンに言いました。

科挙も受けられないとは どうしたら良いのでしょうか

ソンオンはファンに問います。ファンは父の王に碧川出身者の粛清を止めるよう願い出ました。

***

父上、碧川出身者の科挙の受験禁止を撤回してください 今回の決定は碧川出身者を追い詰めることになります それから碧川の出身というだけで王宮を追放された者達をお救いください

ファンは王に請いました。王は無言でファンを見つめます。

この十年の科挙の及第者の名簿を調べてみました 

ファンは王に名簿を渡します。

碧川が反乱の地とされてから科挙に合格しても登用は制限され昇進も出来ていませんでした・・

ファンが話していると王の所にウォンボがやってきます。ウォンボは外で控えている内官や女官に黙っているよう合図しました。

世子様がおいでのようなので待ちましょう

内官として並んでいたジェイは話を聞いているウォンボに困惑します。 

父上、王室日誌を読むと尋問なしで宋の刑が執行されています 今からでも碧川の事件の再調査を

我が国の世子ともあろうものが盗賊どもを庇うのか

父上、父上は何故右議政達の言葉だけ信じるのです?

王様! 右議政様がお越しです

堪えきれずにジェイは声を上げました。

お前・・

ウォンボがジェイに詰め寄ります。ファンが扉を開けました。

父上と大事な話をしているので右議政はお下がりください

では出直すとしましょう

ウォンボはジェイを一瞥して歩き去りました。ファンは部屋に戻ります。

***

右議政と対立するなと言っているのに軽率なことを

王はファンに言いました。

政に介入し失脚した世子は数多くいるのだぞ 右議政を甘く見てはいかん 左議政に向けた矢がそちに向かうかもしれぬのだ

では私はどうすればいいのですか? 世子の座で操り人形として生きねばなりませんか 人形に何の意味がありましょうか

哀れみや情を捨てられなければその座を守れぬと言ったはずだ

それでは父上は保身のために王座についているのですか

ファンは声を荒げます。

なんだと?

王は息子を睨みました。

そちはずっと余のことを無能な王だと思っていたのか 余のことを愚かで頼りない王だと?

ファンは王を見つめます。

世子! 答えよ

誰も・・信じるな、皆疑え、というお言葉に従い仕えていた者や友を切り捨て決して心を許さぬよう必死に努めました ですが父上を見ると私が何を守ろうとしているのか全く ・・全くわかりません

王は顔を強ばらせます。

私が座っている世子の座は本来兄上のものでした ですから兄上の名に恥じぬような世子になろうと思い、父上の言葉に従い努めてきましたが今は大変恥ずかしいです

ファンは涙を流します。

人形のように座っている自分が恥ずかしいのです どうして父上は私にこんな思いをさせるのですか?

王は泣き続けるファンを黙って見つめます。

***

王様、世子を捨てねばその座は守れませんぞ

ウォンボは高笑いします。

ファンは王から東宮殿から出ることを禁止されました。

再び王命が下るまで王様と王妃様にお目通りはかなわず毎日の講義に出席することも禁ずるとのことです

ソ内官が告げました。

今すぐ扉を開けよ!

ファンは無理やり外に出ますが親衛隊と兵士たちがファンを阻んでいました。

申し訳ありません 世子様は東宮殿から一歩も出られません また寝所には内官一人とし他の内官の出入りは禁ずるとのことです

兵士の一人が話しました。

世子様・・

ジェイもテガンもただ見守るしかありません。

***

ソンオンはファンとよく話した池のほとりで幽閉されているファンを気遣います。

世子様が東宮殿に幽閉されて十日・・

ジェイはファンに仕える唯一の内官としてそばにいました。硯をすりながら本を読むファンの横顔を見つめます。

今日で半月 私にできることは何もない

ミョンジンとガラムは萬研堂の前の縁台に座ってジェイやファンを懐かしんでいました。

王宮から何の知らせもありませんね 忘れられちゃったんでしょうか

こんな夜は四人で酒でも飲みたいなあ

そんな二人の様子を塀の陰から三人の男たちが覗いていました。お尋ね者のガラムの懸賞金を狙う男達でした。

テガン達は毎日東宮殿の庭で待機していました。

世子様の顔を見なくなって二十日

***

世子様が東宮殿に幽閉され一月

ジェイは盆栽をながめるファンの寂しげな後ろ姿に胸を痛めます。

ソンオンは競技場を歩きファンと戦った試合を追想します。

世子様、どうか耐えてください

***

世子様、お休みになる時刻がだいぶ過ぎています

ジェイはファンに言いました。

世子の職務を知っているか

なんでしょう

毎日王様と王妃様の宮殿に行きお二人にご挨拶申し上げてご機嫌を伺うことだ 他に何があるか知っているか?

ファンは問いました。

講義に出席なさって学問を修めることです

だが父上はその全てを禁じたのだ 私は世子と言えるのだろうか 世子としてすべきことが何も出来ないではないか

世子様・・

これではもう・・廃位されたも同然

ファンは眼を潤ませます。

父上は私を捨てたのだ そうでなければこんなことはしない

ファンは嗚咽します。

ドラマの感想

世者ファンのカッコ良さが存分に味わえた回でした♥。

なりません 長官様

ウォノの驚いた顔が最高でした~。まさに水戸黄門(といってももう放送してないか😓)的登場でした。まあ黄門様とは違って絶世の美男子でしたけど。

萬研堂からの帰り道のほのぼのとしたシーンも可愛かった!ジェイはやっぱりファンが好きなんですかね。照れて逃げるファンも純情ぽくて・・でもじきにお妃様を娶る予定なんですよね。どうなるんだろうか。今のところは王様との関係がギクシャクしてるからそれどころではないでしょうけど。

今回ファンは二度も涙を流していました・・王様とジェイの前で。どちらもきっと甘えられる存在だからの涙でしょうが・・いつも泰然としているファンなのにやはりファン自身も自分に素直になってきたんでしょうね。

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