こんにちは。カナエです。今回もBS11放送の韓国ドラマ「赤い風船 ~絡み合う糸~」(第22、23話)について書きたいと思います。
仕事にかまけて家庭を顧みない妻パダにチャウォンは不満を募らせる
BS11で毎週金曜日 午前10時00分~正午まで※2話連続放送

<画像出典>kntv.jp/program/kn240303/
キャストとこれまでの話
ドラマ(第22、23話)のあらすじ(ネタバレ)
ムルサンはバンスクを市場に誘います。時給が出ると聞いたバンスクは喜びました。
会長、最高です お金の話を聞くと痛いところも治るんですよ
バンスクが上着を着ているとパダ(ホン・スヒョン)がやってきました。
こんにちは お義父さん
嫁は初対面だろう
ムルサンはバンスクをパダに紹介しました。
料理をしてくれるお手伝いさんだ
パダはバンスクに笑いました。
初めまして 体にいい食事をお願いします 果物を買って来たのでお義母さんに
パダは手提げをバンスクに渡しました。
私は急用があるので
そうか じゃあ市場には1人で行く
ムルサンは家を出て行きます。
え? 会長・・
市場に行けずバンスクは不機嫌になりました。
♣
すみません 苺とオレンジを それからビスケットです
パダはテーブルにビスケットの手提げを置きました。そして帰ろうとします。
果物は置いておくと傷むのにたくさん買ってきたわね いくらお金持ちだからって
バンスクの言葉にパダは足を止めました。
はい?
これだから義母にいつも悪口を言われてるのね
バンスクはバラします。パダはムッとしてバンスクに言い返しました。
苺を綺麗に洗って出してください
言われなくても
バンスクは苺をボールに入れて洗い出します。
全くどうして来たんだか
はい?
出て行こうとしていたパダは振り返りました。
聞こえた? みんな耳がよくて迂闊なことが言えやしない
バンスクが手早く苺を洗っているのを見てパダは眉を顰めます。
投げたらダメですよ 重曹を使って綺麗に洗ってください 苺のヘタは取らないでくださいね
若いのに随分小言が多いわね
農薬が残っているかもしれないし・・
それくらい食べても死なないわ 昔は畑にあるものをそのまま食べてた
その洗い方じゃ傷んじゃう
バンスクは洗う手を止めてパダを見ました。
行かないの? 忙しいんでしょ? おたくのせいで市場にも行けなかったわ
一体何なんですか?
パダは流しに近づいて言いました。
何が?
働きに来たのでは?
見えないの? 働いてるでしょ
初対面なのにタメ口は・・
おたくは何歳よ?
”おたく”はやめてください!
悪い言葉でもないでしょう?
ちょっと うるさいわよ
コンジュが来て叱りました。
気の強いお嫁さんですね 大変だわ
バンスクはコンジュに話しました。
聞いた?
コンジュはパダを見ます。
は・・?
パダは2人を見て目を見張りました。
♣
パダが門から出るとちょうどウンガン(ソ・ジヘ)が来ました。
パダ
呆れちゃうわ
何かあったの
デパートで果物を買って寄ったんだけど新しい家政婦が生意気なの 初対面からタメ口で私に”おたく”って すごく不快だわ
パダは憤りました。
”おたく”は悪い言葉ではないわ
ウンガンはなだめます。
市場に行けなかったからって私に八つ当たりしたのよ お義姉さんも言ってたわ 口がすごいって 料理が上手だからみんな何も言えないのよ あなたも見たでしょ?
うん・・ 何度か・・
何か言われなかった?
口だけでいい人そうだったけど
今度会ったらちゃんと言ってやらなきゃ 気に入らないわ
ウンガンは視線を落とします。
でも・・どこかで見た気がするのよね
どこで?
わからないわ あなたは?
ううん よくある顔だからかもね それよりパダ、パーティーなんでしょ 遅れるわよ
そうだった

kankoku5.blog/2024/12/28/韓国ドラマ「赤い風船-~絡み合う糸~」
パダは車に乗ります。ウンガンは家に入りました。
♣
パダは助手席に義母に渡す予定だった健康食品の手提げがあるのに気づきました。
ああ、忘れてた
ウンガンは台所にいるバンスクと小声で話します。
今日は補習があるのよ 遅くまでいるわ
さっき嫁が来て偉そうにしてた 会ったことあるでしょ
仕事先なんだから言うことを聞かなきゃ 母さんは雇われてる身よ
バンスクはパダが来たのに気づきます。
まだいたの?
ウンガンはギョッとして振り向きました。
パダ、注意してたところよ
ウンガンはパダに言うとバンスクを見ました。
礼儀は守ってください
はい・・ ウンガン先生
バンスクは殊勝に頷きます。
♣
まだいたの?
コンジュが苺を食べた皿を持って来てウンガンに渡しました。
お義母さんに話があって
パダはコンジュをソファーに座らせます。ウンガンは皿を台所のカウンターに置くと勉強を教えるために二階へあがります。パダはコンジュに膝に効くドリンクを渡しました。
お義母さん、階段の上がり下りが大変だと言ってましたよね 飲んでください 効きますよ
コンジュはドリンクを飲みます。パダはバンスクの様子を窺いました。
ねえ、私のお金、ちゃんと増やしてるよね
コンジュがパダに聞きました。
ご心配なく
パダは耳に手を当てます。
増える音が聞こえます
あなたもうまいわね
コンジュは笑いました。
チャウォンには言ってないわよね?
はい 口の軽い人ですから
2人は笑い合います。
♣
パダはパーティーのメイクをして貰いながらチャウォン(イ・サンウ)に電話します。
ウンガンが「母さん」って言ってたような・・
まさか
チャウォンは言いました。
ウンガンとキッチンにいるのを見て思い出したの
いつ見たんだ?
高校1年の頃かしら 道でウンガンを責めてて挨拶も出来なかったのよ
20年前の話だろ? その年代のおばさんは似てる ウンガンさんに聞けば?
無理よ 違ったら失礼だもの きっと見間違いね じゃあね
パダは電話を切ります。
♣
コンジュは幼稚園から帰りぬいぐるみを抱いて昼寝しているミプンを見て眉を寄せます。
いつまでこんなぬいぐるみを抱いて寝てるのかしら
コンジュはミプンの手からぬいぐるみを抜き取り匂いを嗅ぎます。
う〜 汚い!
コンジュは家の前のゴミ置き場にぬいぐるみを捨ててしまいます。
♣
ムルサンはデボンのタクシーで市場から家に帰りました。デボンはトランクからムルサンが市場で買った荷物を取り出します。
思ったより重い 中まで運びましょう
料金追加か?
よく利用して頂いてるからサービスですよ
デボンはムルサンと家に入ります。子供部屋から出てきたウンガンやバンスクと既のところで顔を合わせそうになりますが会わずに済みました。
素晴らしいお宅ですね 尊敬しますよ
デボンは屋敷の中を見回して感嘆します。
ご苦労さん
それでは またご連絡下さい
デボンは台所に荷物を置くとタクシーに戻りました。
♣
ミプンは家に戻ると「トルバンがいない」と泣き出します。
トルバンをちょうだい!
チャウォンは困って実家に電話しました。
姉さん、トルバンがいないんだ 探してくれ
ミプンの泣き声でジョンヒが部屋から出てきます。
どうしたの?
トルバンがいなくて
あらまあ どうしたらいいの
2人は困惑しながら泣き続けるミプンをあやします。
叔母さんが探してるから少し待ってね
チャウォンはミプンをなだめました。
♣
グムアがトルバンを探していると帰宅しようとしたウンガンが声をかけました。
何をお探しで?
トルバンがいないのよ
そんな・・
ウンガンは驚きます。グムアはちょうど来たコンジュにトルバンのことを聞きました。
トルバンを見た? ミプンが抱いているウサギのぬいぐるみよ
あれは汚いからゴミに出した
コンジュはあっけらかんと答えます。
やだ! ミプンはあれがないと寝ないのよ
グムアはコンジュに怒ります。ウンガンは慌ててゴミ置き場を探しますがもうゴミはありませんでした。
♣
トルバンはひとつしかないのか?
チャウォンはパーティーに出ようとしているパダに電話します。
ないわよ
母さんが捨てたらしいんだ
あれを捨てるなんて もう行かなきゃ 切るわね
パダはパーティーに向かいます。
ウンガンは子供用品の売り場を回りトルバンと同じぬいぐるみを探します。
チャウォンさん、買ったお店にはもうありません 他を探してみます
ウンガンはチャウォンに連絡しました。ミプンは泣き止まずチャウォンやジョンヒは途方に暮れます。
どうしよう ミプンは心臓が弱いのに 以前も救急車で運ばれたわ
ジョンヒはチャウォンに話します。
♣
パダは賑やかなパーティーで主催者の会長に挨拶していました。
会長 こんばんは
今夜は楽しみましょう
妻と並んだ会長はパダに笑うと手を振ってギハンを呼びました。
私と親しい後輩です シン社長、挨拶して
パダはギハンを見て驚きます。
今後我が社を背負うハン社長だ
会長に言われてギハンはパダに挨拶しました。
はじめまして シン・ギハンです
ハン・パダです
2人は初対面のように挨拶を交わします。
♣
チャウォンさん、写真をアップしたからどこからか連絡が来るはずよ もう少し待って
ウンガンはチャウォンに連絡します。
トルバンを返して
ミプンはまだ寝ずに拗ねていました。
パパ 早くトルバンを探してよ
探してるから心配しないで
また救急車で運ばれたら・・
ジョンヒはミプンの様子を見て心配します。
ミプン!
ウンガンが来てミプンを呼びました。
おばさん
ミプンはウンガンに抱きつきます。
必ず探してあげるから泣かないで待っててね
チャウォンは2人の様子をながめます。電話が来てウンガンは話しました。
色はベージュです 大きさは・・ それは違います すみません
ウンガンが電話を切るとまた新たな電話が来ました。ウンガンは電話を取ります。
写真を見た感じでは似てるんですが・・
チャウォンはミプンのためにトルバンを探すウンガンを見て胸を熱くします。ジョンヒはウンガンを見るチャウォンの表情に不安になりました。
♣
ジョンヒは部屋に行きパダに連絡します。パーティーで談笑していたパダはジョンヒの電話を取ろうと窓側に行こうとしました。しかし男性にぶつかって着ていたファージャケットにお酒をかけてしまいます。
大丈夫ですか?
すぐにギハンが来て自分の上着を脱いでジャケットと取り替えました。
風邪をひくぞ
平気なのに・・
パダは俯きます。
久しぶりだな ビンタされたところがまだ痛い
自業自得よ
パダはツンとします。ギハンは可笑しそうに笑いました。
相変わらずだな せっかくだから飲もう
帰るところよ
この場はチャンスだぞ 大企業の社長ばかりだ 知り合って損はない 僕と親しいは人も多い
ギハンの言葉にパダは迷います。
♣
ミプンはソファーで寝てしまいます。
寝たようね
ジョンヒがミプンを寝かしつけていたチャウォンに話しました。
はい 泣き疲れですね 起きる前に見つけないと
同じ物を見つけたわ!
携帯を見ていたウンガンがチャウォンに嬉しそうに呼びかけました。
どこに?
坡州よ
行こう
チャウォンは立ち上がりました。けれどジョンヒが止めます。
あなたはダメよ ウンガン、1人で行きなさい
車がありませんよ
ミプンが起きたらどうするの?
タクシーで行くから大丈夫 家に残って 行ってきます
ウンガンはデグンのタクシーで坡州に向かいました。
♣
坡州まで行くのか 似た物を買えばいいだろ
運転しながらデグンはウンガンに言いました。
どんなに高価でもあれじゃないとダメなの 同じものでなきゃダメ
友達は?
忙しいから
お前、いくら親友でもここまでするか?
寝起きにないと大変なの 救急車で運ばれたこともある
昔なら冗談じゃないと叩かれて寝たもんだ
デグンは笑います。
♣
ありがとうございます
ウンガンは女性からぬいぐるみを受け取るとお金を渡しました。
パーティーにいるパダは出席者と顔見知りになろうと挨拶に回っていました。
乾杯しよう
よろしくお願いします
チャウォンはミプンをおんぶしながら寝かしつけていました。
・・ママはどこ? ママを呼んで
もうすぐ来るよ
チャウォンはパダに電話しますがパダは出ません。チャウォンが息を吐いているとウンガンから電話が来ました。
ウンガンさん
見つけたわ 今向かってるから待ってて
良かった
ウンガンはデグンを急がせてチャウォンの家の前に着きました。チャウォンが来てぬいぐるみを受け取るとすぐ戻って行きます。ウンガンは寂しそうにその後ろ姿を見送りました。デグンは姪の表情を見てその気持ちに気づきます。
♣
チャウォンはぬいぐるみと寝たミプンをながめて安堵します。そしてウンガンに電話しました。
チャウォンさん、ミプンは?
寝てるよ さっきはお礼も言ってなかった ウンガンさん、本当にありがとう 何と言えばいいのか・・僕とミプンの恩人だ 救急車で運ばれるかもと心配だった
パダから連絡は?
まだだ
そう・・ パーティーだものね 他にもあるか探しておくわ 予備も買っておかないと・・ おやすみなさい
ウンガンは電話を切ります。するとある電話が来てウンガンは電話の主に怒りました。
連絡するなと言ったでしょう
ウンガンは相手の話に眉を寄せます。
・・驚くこと? どういうことです? 一体何をする気ですか? ・・いいわ 好きにするといい こっちには証拠がある 黙ってないわよ
ウンガンは電話を切りました。
♣
深夜になりギハンに背負われてパダは帰宅しました。
パダが酔ってしまって 部屋は?
こっちです
チャウォンはドアを開けました。ギハンはベッドにパダを寝かせます。チャウォンはパダを転がせて上着を取るとギハンに返しました。
パーティーでお酒を 失礼します
ありがとうございました
ギハンは帰ります。
♣
チャウォンは蜂蜜入りのお茶をいれます。
頭が痛い
パダが乱れたパーティードレス姿で部屋から出てきました。
温かいお茶だ 飲めよ
ありがとう
パダは椅子に座るとお茶を飲みます。
君の大切なものは何だ?
向かいに座りチャウォンは訊ねました。
トルバンがいなくて大変だったのに心配しなかったのか?
パダは目を丸くします。
・・どうなったの?
同じ物を買って寝かせたよ ウンガンさんが坡州まで行ってきた
・・ごめん
子供より仕事を優先するとは
パーティーも仕事の一環なのよ
主催者でもないだろう いつでも帰れたはずだ
母親の資格がないみたいに言わないで 仕事しながら7年間最善を尽くしてきたわ
胸に手を当てて考えてみろ 毎朝の食事や着替え、幼稚園の送り迎え お風呂や寝かしつけも僕がやった 君は何回幼稚園に? ハングルも足し算もウンガンさんが教えた 母親は君だろ?
チャウォンはパダを見据えます。
もっと一緒にいてやればミプンがぬいぐるみに執着することもなかった それを思うと胸が痛い
私のせいだと言うの? がっかりだわ 赤ちゃんの頃からの習慣なのよ
わかってない!
私だって大変なの 好きで飲んでるわけじゃない お金を借りる人がいないからこの機会に知人を増やそうと思って・・疲れてたけど耐えたの 私のためじゃなく家族のためよ
パダは訴えますがチャウォンは冷たく言い放ちました。
家族じゃなくお義父さんの借金のためだろ
・・え?
だから2人目も先延ばしにしてる
何の話よ
僕達は夫婦だぞ 7年も騙すなんて
パダは驚きます。
待って 誰に聞いたの?
・・ギハンさんとパーティーに?
一緒に行ったんじゃなくて彼も会長に招待されてたの
チャウォンは声を落とします。
正直に言ってくれ 本当に男友達か? 元カレだろう?
やめてよ あり得ないわ 誰がそんなことを・・
パダはチャウォンを見ました。
まさかウンガン・・?
♣
ウンサンにナムチョル(イ・ソンジェ)からメールが来ました。
”キャンプ場で会おう”
メールを見たウンサンはため息をついて部屋を出ます。外出の支度をしていたウンガンは妹の様子が気になりベッドに置いたウンサンの携帯を開きました。携帯はメールの画面のままでウンガンはナムチョルから来たメールだとわかりました。
”電話に出てくれ おかしくなりそうだ キャンプ場で会おう”
ウンガンはウンサンが外出すると後をつけます。
♣
デボンの家にはデグンの元妻のジオクが訪れていました。
離婚を後悔しましたが仕方なく・・
ジオクはデボンとバンスクにデグンと復縁したいと訴えます。
どう考えても子供の父親と暮らすのが一番です
当たり前でしょ 結局はカネ目当てよ
バンスクはジオクに話します。
お願いします 娘のためにもよりを戻したいんです
ジオクは涙を流しました。
手を貸して下さい
デグンさんに連絡して
バンスクは泣いて頭を下げているジオクを見かねてデボンに言いました。けれど固い顔でデボンは拒否します。
今は仕事で忙しいよ
仕方なくバンスクが電話します。
デグンさん、今家にジオクさんが来てるの
おい やめろ!
デボンが携帯を取ろうとしますがバンスクは話し続けます。
よりを戻したいと泣いてる 事情があるみたいよ もしもし・・デグンさん?
バンスクはデボンに言いました。
切られちゃった
ジオクは俯きます。
だから言ったろ あり得ないからもう帰ってくれ あんな勝手をして今更よりを戻したいだと? ふざけたことを言うな!
デボンはジオクに怒りました。
ちょっと・・
バンスクが止めようとします。
なんだ? もしデグンがいいと言っても俺は反対だからな!
デボンは立ち上がりました。
反対しても無駄です! 必ずよりを戻します
ジオクはデボンに叫びます。
あの人が帰って来るまで待ってます!
ジオクは大泣きしました。
♣
ウンサンがキャンプの部屋のドアを閉めようとするとウンガンが足で止めて一緒に入って来ました。
姉さん
ウンサンは驚きます。ウンガンは部屋を見回しました。
何これ? ここがキャンプ場? 誰の家よ
友達の家だと言ったでしょ?
正直に答えて 携帯を見たわ
ウンサンは姉を見ます。
ならわかるでしょ 話す気分じゃないから帰ってよ 早く
ウンサンはコートを脱ぎました。
何のつもり? まさか社長とそういう関係なの?
ウンガンは妹を問い詰めます。
答えなさい!
その時ナムチョルが外に来て暗証番号を押します。ウンサンは急いで姉を浴室に入れドアを閉めました。
♣
早かったね
ナムチョルはケーキを持って部屋に入ってきました。
来たばかりよ
ウンサンは答えます。
手を洗ってくる
トイレは汚れてるから台所で洗って
ウンサンはナムチョルが浴室に行くのを止めました。
♣
外で話そう
ウンサンは言いますがナムチョルは別れを切り出しました。
会うのは今日が最後だ
1人で結論を出して押し付けないで
ウンサンは拒みます。
僕は度胸もないし勇気も肝っ玉もない 小心者だ
私はまだ終わってない こんなのあり得ない やっと始めたのに? 初めてなんでしょ?? 私も初めてよ 別れたくない 私の気持ちをバカにしないで
ナムチョルは頷きました。
君を納得させるのは無理だ こうするしかないんだ
もういい 外で話そう
ウンサンは泣きながらナムチョルの腕を取りました。
どこで?
どこでもいいでしょ ここでは話したくない
ウンサンがナムチョルを連れだそうとするとドアのチャイムが鳴りました。ウンサンやナムチョル、そしてウンガンは驚きます。
どちら様?
ウンサンは問います。
私よ 開けなさい
グムアの声がしました。
妻だ なんでここを?
私が教えたの
ウンサンはドアを開けました。
♣
グムア・・
グムアは部屋にいたナムチョルを睨みます。そしてテントを置いた室内を見回しました。
ここであなた達は・・
グムアはウンサンの頬を張りました。ナムチョルはグムアに駆け寄り止めようとします。
彼女には手を出すな 解決すると言っただろ
なんですって?
グムアは憤りテントを指しました。
このテントで抱き合ったわけ? 娘みたいな女と? 私の心をズタズタにしてよく飲めるわね!
グムアはワインの瓶を壁に投げつけました。
なんて汚らわしいの!!
グムアはテントやテーブルを倒し始めます。
汚らわしい!
グムア!落ち着け
ナムチョルは妻を止めます。グムアは聞かずにランプを置いた台を倒し、頭に破片がぶつかりました。
グムア! 血が・・
ナムチョルが必死で止めるのをウンサンはながめました。
ケガをするよ 外で話そう
触らないで!
グムア! 落ち着いてくれ!
ウンサンはグムアの前に進み出ました。
取り消して 汚くない
グムアは再びウンサンの頬を張ります。それでもウンサンは続けました。
今の言葉早く取り消して
よくも・・
グムアはウンサンの髪を掴みます。
グムア!
ナムチョルは2人の間に割り込みました。
頼むから落ち着いてくれ!
きゃあ!
グムアは床に倒れます。そして夫を見上げました。
押したわね この女の前で
押したわけじゃ・・ 落ち着いてくれよ
グムアはナムチョルを見つめます。
本気なのね 遊びじゃない 口説かれたんじゃなくてあなたも好きなのね そうとも知らずに・・
グムアは泣きながら部屋を飛び出します。
グムア! 待ってくれ
ナムチョルはグムアを追いました。
♣
グムアは通りに出てタクシーを停めます。デグンのタクシーにグムアは乗り込みました。
グムア! 待て
ナムチョルが追ってきましたがタクシーは走り出します。
方背洞まで
グムアは涙でぐしゃぐしゃになった顔でデグンに告げました。デグンはバックミラーでグムアを見て驚愕の表情になります。そして震える指で携帯をタッチして曲を流しました。泣いていたグムアは曲を聞いて驚いたようにデグンを見ました。2人はミラー越しに見つめ合います。
ああ・・
グムアは声を上げて泣き出します。デグンも目を潤ませながらタクシーを走らせました。
ウンガンは1人になったウンサンに近寄り問いました。
何をやってるの どうして・・?
ウンガンは妹の肩を揺すります。
何でなの? このバカ! 何を考えてるのよ!
ウンサンは姉に突かれて床に座り込みます。ウンガンは床に膝をつき更に問いました。
何でこんなことを? 28歳なら判断できるでしょ こんなことのために就職させたわけじゃない!
わかってる だから我慢した 姉さんがいなければとっくに家を出てる
到底理解できないわ 一回り以上年上の既婚者となんて! どうかしてる!
こうなるとは思ってなかった 最初は気の毒に思ってただけ 初めて私を
ウンサンは泣きながら話しました。
特別に思ってくれた人なの 私をカッコよくて・・綺麗だって
ウンサンは姉を見ました。
愛さずにはいられない 他に何が要るの?
話にもならない
ウンガンは呆れます。
離婚させる
え?
社長にも言った 奥様にも離婚してと頼んだ 社長に私の人生を懸けるの
ウンガンは妹の肩を突きました。
全くいい加減にして! 彼は離婚どころか何も思い通りにできない人よ いくら彼が望んでもあなたの元には来ない 会長が何十年と手なずけてきた人なのよ! 絶対に離婚しないわ
ウンガンはウンサンを必死で説得します。
私は精神科にも通った 家で話さず笑いもしなくなったのは父さんの浮気現場を見た日からよ 母さんは寝起きの私を連れて父さんを探しに行った ある家のドアを開けて母さんは怒鳴った
ウンガンは目を見張りました。
”子供の前で恥ずかしくないの?” 母さんは”よく見なさい”と私を押した 父さんは”何で子供を”と大声を出して母さんは女の髪の毛を引っ張った
ウンサン・・
3人がもみ合う中私は・・そこに立ってた 誰も気にかけてくれなかった あの日の私は・・何も見ず何も聞こえず何も覚えてないと思われてる 恥ずかしいから覚えていてほしくないのよ
ウンサンは涙を流し姉を見ました。
忘れられると思う?
ウンガンも涙を流し妹を見ました。
あの時に決心したの 恋愛なんかしないし結婚もしないと 母さんみたいに生きたくなかった 中学2年の時よ
なんで言わなかったの?
ウンガンは訊ねました。
私には話してよ
話したところで何が変わるの?
あなたも連れて行かれたのね
ウンサンは息を吐きました。

<画像出典>bs11.jp/drama/akaifusen/
じゃあ姉さんも・・?
ウンガンは妹を抱きしめます。
姉さん 本当にごめん
ウンサンは声をあげて泣き出します。
姉さんにだけは知られたくなかった
ウンサンは泣き続けます。ドアノブに手をかけたままナムチョルは2人の話を聞いていました。するとドアが開いてウンガンとウンサンが出てきました。ウンガンはナムチョルの頬を張ります。
姉さん!
なんでここに? 時間がないでしょう
ウンガンはナムチョルに言いました。
早く解決してください これ以上ウンサンが傷つくのは許せません 行くわよ
ウンガンは妹の手を引いて歩き去りました。ナムチョルは俯いてその場に立ち尽くします。
♣
グムアとデグンは昔親しい間柄だったようでした。そしてデグンの流した曲は2人の思い出の曲みたいでした。デグンは後部座席のグムアに額の傷に貼るようバンドエイドを渡します。
デグンは湖に行きベンチに座って2人は景色をながめました。話はせずにただ景色を見て夜になってグムアを家に送りました。グムアは何も言わずタクシーを降り2人は別れました。
♣
グムアが家に帰るとコンジュが出てきました。
グムア、電話もせずにどこに行って・・
コンジュはグムアがただならぬ様子なのに気づきます。
グムア? ケガをしたの? 顔が真っ青だわ
コンジュはグムアの額の傷を触ります。
一体どうしたの?
母さん・・
グムアは泣き出します。
どうして泣くのよ 誰かとケンカしたの?
ナムチョルが浮気した・・
グムアは泣きながら明かしました。
え? なんですって? 浮気??
コンジュは仰天します。そしてムルサンを呼びました。
お父さん! 早く来てー!
どうしたんだ
ムルサンが部屋から出てきます。
ナムチョルが浮気したって!
コンジュの話にムルサンは顔を強ばらせグムアを見ました。
・・何故わかった?
2人でいるのを見たの
まさかナムチョルとその女があなたをこんな目に遭わせたの?
コンジュは憤ります。
相手は誰よ?
・・会社の経理よ
グムアはしゃくりあげながら答えました。2人は驚きます。
会社の経理だと? あの娘と?
ムルサンはグムアに問いました。グムアは頷きます。
この間うちにも来たわよね あんな若い子と浮気するなんて!
ムルサンはチャウォンに電話します。
チャウォン、今すぐ家に来てくれ
わかった
チャウォンは応じます。
♣
コンジュは水を飲んだあとでムルサンに話しました。
あり得る? 浮気だなんて身の程知らずもいいとこよ
コンジュはソファーに黙って座っているムルサンの肩を揺すりました。
気づいた時にボコボコにして追い出すべきだったのよ チャウォンはなんでまだ来ないの?
コンジュが玄関の方を見るとちょうどナムチョルが帰って来ました。
戻りました・・
ナムチョルは2人の顔を見て青ざめます。ムルサンが立ち上がりナムチョルを殴りつけました。
わしを甘く見てたのか?
ムルサンは倒れたナムチョルの襟を掴みます。
どうして終わらせなかった
ムルサンはもう一発ナムチョルを殴ります。コンジュもナムチョルの背中を蹴り髪を引っ張りました。
一文無しを拾ってやったのに浮気するなんて! 絶対に許さないわよ!
チャウォンが家に来て3人を見ると急いで止めました。
父さん! 何してるんだ やめろよ!
離せ!
やめろってば!
あいつは会社の経理と浮気したの!
コンジュがチャウォンにバラします。
よくもわしを騙したな!
義兄さん! 早く外に出て!
チャウォンはナムチョルに叫びました。けれど血だらけのナムチョルは虚ろな表情で動きません。
あんたに浮気する権利なんかない! 子分の分際でよくも! パンツ一丁で追い出してやるから!
コンジュがナムチョルを罵ります。
やめろってば! 子供達が塾から帰ってくる
チャウォンはナムチョルを家から連れ出しました。
♣
待ちなさいよ!
追いかけようとするコンジュをムルサンが止めました。
なんで止めるのよ?
大人しくしろ
ボクシングをやってたくせに殴るならしっかり殴ってよ 昔は石も砕いてたのにさっきのは何? 年取って力も出ないの?
コンジュはムルサンを罵倒します。
いくら年老いてもあんな奴は一発だ 我慢したんだよ
ムルサンは妻に話しました。
ああ、寂しい!
♣
チャウォンはナムチョルと屋台でお酒を飲みます。
うちの両親がやり過ぎだとは言えません がっかりですよ 義兄さんが浮気だなんて
チャウォンはお酒を飲みました。
いつも義兄さんの味方でしたが今回だけは無理です 姉さんを苦しめたのは絶対許せません
返す言葉がない ・・言い訳はしないよ
ナムチョルは傷だらけの顔で言いお酒を飲みます。
味方しなくていい 君には理解出来ない 味方なんて無理だ 僕と君は生まれが違う
チャウォンは眉を寄せてナムチョルを見ました。
初めて僕を理解してくれた チ・ナムチョルという人間の心を見てくれたんだ
チャウォンは酒を注ごうとする手を止めます。
年の差や社長と経理という肩書なんて関係なかった 君も聞いたろう? ”浮気する権利もない 子分の分際” ”パンツ一丁で追い出せ” そんな僕を奮い立たせてくれた人なんだ
ナムチョルは心の内を明かしました。
・・だから僕は跪くしかなかった
チャウォンはしばらく沈黙します。それから義兄に告げました。
早く片を付けて下さい
ナムチョルは思わず息を吐きます。
♣
家に帰れないナムチョルは会社に泊まりウンサンを想い涙を流します。
ウンガンは家で傷心のウンサンのそばを離れず慰め続けます。
これ以上妹を傷つけたら・・
ウンガンはナムチョルに怒りを募らせました。
♣
ウンガンはカフェにナムチョルを呼び出します。
ウンサンは退社します
ウンガンはナムチョルに告げました。ナムチョルは無言で頷きます。
あんな若い子とあなたが遊ぶなんて・・
遊びじゃありません
じゃあ本気だったとでも? ふざけたことを言わないで
信じなくても仕方ないですが僕達は・・ いや・・僕は本気でした
笑わせないで 妻が現れたら妹を置いて追いかけたでしょう? 貧しい家の子は遊んだら捨てていいおもちゃだとでも?
ナムチョルは視線を落とします。
ウンサンは妹ですが私が親代わりでした 両親が仕事に行けば私が食事させ寝かしつけた そんな妹への仕打ちを絶対に許せません
わかってます ・・どんな罰でも受ける
責任を取って下さい 誠意を尽くして下さい
ナムチョルはウンガンを見ました。
話はその後です その後対応します
ウンガンは立ち上がりました。
ウンサンが私の妹だとは・・?
ウンガンは行こうとして訊ねます。
誰も知りません 入社書類も他の人の名前にしてある あの時あなたがそうして欲しいと
ナムチョルは答えました。
ウンサンには指一本誰も触れさせないで いいですね
ウンガンは店を出ようとします。
ウンサンはどうしてますか?
ナムチョルは必死で訊ねました。
心配なんですか?
彼女を叱らないで下さい 全て僕のせいです ウンサンを・・苦しめないで
どうやって責任を取るのかちゃんと考えておいて下さい
ウンガンは冷たく言うと店を出て行きます。
♣
浮気した男なんて 絶対に離婚させる
コンジュは家でムルサンに息巻いていました。
何もわからないくせに 黙ってろ
わかってるわ パンツ一丁で追い出すのよ!
コンジュは帰ってきたナムチョルに怒鳴ります。
よくも帰れたわね! 図々しい! 本当に会社で寝たの??
本当です 防犯カメラのご確認を
今すぐあの女を連れてきて!
全て僕のせいです 二度としません 許してください
念書を書くか?
ムルサンが問いました。
そんなんじゃ駄目よ いい加減に終わらせないで
コンジュは反発しますがナムチョルは応じました。
書きます
それなら書け
ムルサンはナムチョルに命じてコンジュを黙らせました。
♣
ムルサンは寝込んでいるグムアの部屋の前に立ちノックして話しました。
わしだ 浮気は一時で過ぎる 浮ついた心だからだ 一度だけ許してやれ
グムアはベッドでムルサンの話を聞きます。
あとはわしに任せろ ナムチョルが念書を書いた お前は子供達のことだけを考えろ 悪い奴じゃないからすぐ戻ってくる
グムアは泣きながらムルサンの話を聞きます。
♣
パダはコンジュから買い物を頼まれます。
わかりました 買っていきます
パダはデスクから立ち上がろうとして床に落ちていたペンダントを見つけ拾いました。
ウンガンのペンダント・・
パダはペンダントが引きちぎられているのに気づきました。
♣
パダがコンジュから頼まれたケーキを買って店から出ると歩いて来た男性とぶつかりそうになります。
パダさん、お久しぶりです
男性はテギでした。
嬉しいな
テギは手を差し出します。
正直嬉しくはないわ お元気でした?
パダは訊ねます。テギは苦笑しながら手を引っ込めました。そして携帯を出しパダに自分の結婚式の動画を見せました。
元気なわけないでしょ ウンガンに結婚式をぶち壊された ”元カノのアツい復讐” すごい再生回数ですよ
パダは驚いて動画を見つめます。
・・本当にウンガンなの?
見ればわかるでしょ こういう人だと知らなかったんですか? あいつは平然とこんなことをする 別れただけなのにひどすぎるでしょう?
テギはショックを受けている様子のパダに言いました。
ウンガンから聞いてないみたいですね
どこかで話を・・
パダが言いかけると電話が鳴りました。
お義母さん、ケーキは買いました ちょっと寄るところがあるんですが ・・ああ・・わかりました すぐに行きます
パダは電話を切るとテギを見ました。
また今度連絡しますね
いつでも歓迎です 連絡待ってます
歩いていくパダにテギは呼びかけました。
♣
パダはバンスクにケーキを切るように頼みコンジュの部屋に行きます。そして暗い部屋で布団を被っているコンジュに呼びかけました。
お義母さん、ケーキを買って来ましたよ お義父さんは外出ですか?
サウナに行ったわ
コンジュは辛そうに話します。
お義母さん、何があったんです?
口の中が苦くて話したくもないわ ケーキを頂戴
すぐ持ってきます
パダは台所に行きます。
♣
ケーキをください
パダは台所に行くとバンスクの雑なケーキの切り方に驚きます。
何故横にして器に入れるんですか?
一切れずつ盛れと言うから・・
デザート皿にとお願いしたでしょう?
どんな皿にしようと食べれば同じでしょ
横にするなんて見た目が悪いわ
自分から横になったのよ ”ずっと陳列棚で立ってたから疲れちゃった 横になってもいい?”って
パダはバンスクの話に呆れ返ります。
変な話はやめて言われた通りにやって
2人が言い合っているとウンガンが家庭教師に来ます。
パダが来てる・・
ウンガンはそっと台所を覗きました。
♣
見た目が良ければ味もいいのよ
パダはバンスクを責めました。
お腹に入ればどうせ見えないわ
バンスクも負けていません。
こんな神経質じゃ旦那も大変だわ
自分勝手にやるなら辞めてください
パダは毅然と告げます。
この家にはこの家のやり方があるんです
若いのに家政婦だからって見下すの? ここは義父の家でしょう? そのうちおたくも大変よ
どういう意味ですか?
パダは気色ばみます。
おたくの夫、かなりイケメンでしょ 性格もよさそうなのになんでこんな・・
その目はなんです??
わかってるくせに 正直夫に比べておたくは格下じゃない
ちょっと!
そんなに神経質じゃ今に夫に愛想を尽かされる 女は優しくないと
パダは開いた口が塞がりません。
おたくの夫だけど最近浮ついてるわよね この家の女は勘が鈍いのね
バンスクは憎まれ口を言いまくります。
おたくの夫はモテるわ 私だって惚れそうよ
ウンガンは母親ながら勘の鋭いバンスクの話に肝を冷やします。
わざとそういう嫌味を?
パダは反発しました。
浮気される前に気をつけた方がいいわ
バンスクに言われてパダは返す言葉がなくなります。
♣
バンスクに言い負かされたパダは不機嫌でオフィスに戻りました。
本当に男友達か?
パダはチャウォンの言葉を思い出します。
ウンガンから聞いたの?
いや 病院の患者に聞いたんだ
パダはソファーに座り込みます。
ウンガンさんから束草に行くと聞いた 偶然だと思ったのか
ギハンはそう言ってた
知らなかったでしょう 怖い女ですよ
テギの動画は本当にウンガンが・・?
パダはウンガンに電話します。
♣
ウンガンはムルサンの家で母親を諌めていました。
どうして浮気の話なんかを
だって本当だもの
バンスクは開き直ります。
言われた通りにやってよ バレちゃうわ
ウンガンが困惑しているとパダからメールが来ました。
”オフィスに来て 話がある”
♣
家庭教師を終えるとウンガンはパダのオフィスに行きます。
パダ、話って?
ウンガン、私達は友達よね
え? 当然でしょ どうしたの?
ギハンに束草に行くことを?
ああ・・ 話した
どうして?
パダはきつい顔で訊ねます。
おばさんと楽しんでほしくて・・ギハンさんに話したのよ
帰って来た時も何も言わなかった
ギハンさんが秘密にしてと
チャウォンが借金のことを知ってたけどあなたが話したの?
違うわ
本当?
チャウォンさんに聞いてみて
パダは腕を組むとウンガンに近寄りました。
まさかチャウォンと連絡を取ってる?
え?
会ったことは?
食事を作りに行く時と会長の家でしか会わないわ ・・ああ、2人がケンカした時にお酒を飲んだけど その時だけよ
初恋の相手って誰? 家庭教師先の息子なんでしょ?
あなたは知らないわ いきなりどうしたの?
ウンガンはしらばっくれます。けれどパダは更に続けました。
私達は20年来の仲よ 全部知ってるわ 知らない人はいない
片想いだったから恥ずかしくて言えなかった
ウンガン、こんなことを言うのはどう考えてもおかしいんだけど・・ もしかして・・
パダはウンガンを見据えました。
チャウォンが好きなの?
は?
先に知り合ったのはあなたでしょ 急にそう思えたのよ ハンカチの件も遊園地と束草で答えが違う おかしいわよね
正直いつだったかよく覚えてないの
ウンガンは言い訳します。
写真もそう 記憶力のいいあなたが忘れるわけないでしょ 正直に言って
正直に?
ウンガンはパダを見ました。
そうよ あなたの夫が好き だから写真を持ってた
ウンガンはパダに近寄りました。
バレたから言うわ 私の初恋の相手よ それだけじゃない
ウンガンは不敵に笑いました。
聞いたらあなたは驚くわ
ウンガンは妄想しますが実際は違いました。
正直に言って
パダに言われてウンガンは困った顔でウソをつきました。
どうしたのよ 私は何もしてないわ 友達を信じられないの?
テギの結婚式を台なしに?
ええ 叔父さんがそうすればスッキリすると言うから・・ 恥ずかしくて言えなかった なんでそれを?
ネックレスはどこ?
ウンガンは首を触ります。
あれ?・・無くしたみたい
パダはデスクに行き引き出しからネックレスを出すとウンガンに見せました。
これ?
ウンガンは驚いてパダの手からネックレスを取り見つめました。
なんでここに・・?
机の下に落ちてた 目薬を探した時に落ちたみたい
首に出来物が出来て外してたのよ
ウンガンは笑います。けれどパダはウンガンを見て告げました。
違うわ 引きちぎってあった
どうして私が?
見ればわかる
パダはネックレスを奪おうとしました。
パダ もうやめて
ウンガンはパダを止めます。
そう思ってたんだ おばさんと同じように私を疑ってたのね 私を友達だと思ってる?
・・え?
確かにいろいろ助けて貰ったけど私が友達の夫を狙うとでも? チャウォンさんもそんな人だと思ってるの? そんな想像をするなんて
パダは狼狽えて視線を落としました。
あなたは私を友達だと思ってない そうとも知らずに尽くしてきたわ 雑用をこなしておばさんとミプンの世話まで
ウンガン・・
パーティーに行ってた時もトルバンを見つけにあちこち探し回ったのよ
ウンガンは涙を流します。
ひどいわ 人の気持ちも知らずに・・
ウンガンはオフィスを出ていきました。廊下の角まで走ると自分で引きちぎったネックレスをながめて顔を強ばらせます。
パダに疑われた・・
ウンガンは不安に襲われました。
♣
ムルサンと市場に行ったバンスクは帰りにデボンのタクシーに乗るよう促されます。バンスクは運転席にデボンがいるのを見て仰天しました。
タクシーは酔うのでバスで帰ります
どうせ酔うならこっちの方が早いだろ 乗って
ムルサンはバンスクを後部座席に押し込みます。
会長 今日は早かったですね
デボンはムルサンから荷物を受け取りトランクに入れると車を発進させます。バンスクはミラー越しに見られないよう手で顔を隠しました。
今日は奥様と一緒に?
いや お手伝いさんだ
デボンは振り向いてバンスクと目が合いました。
そうですか 婿の浮気を一発で当てた方ですか そっち方面に長けているようですね
デボンは皮肉を言います。
当然だわ 私に気づかれたら終わりよ
バンスクは顔を隠していた手を下ろして開き直りました。
ご主人が可哀想ですね どこかで見た気がするなあ
どこで?
区役所で習い事をしているおばさんとそっくりだ 気性が荒いんですがこの方はどうです?
そうかもしれん
ムルサンは答えました。
私のそういうところを見たの?
この道35年、すぐにわかりますよ
口がうまいわね 大勢口説いたでしょう
家に老いた虎がいて無理です
若い虎を追いかけたら噛みつかれるわ
バカげたことを
ムルサンは2人の会話に呆れます。
一体何なんだ 知り合いなのか?
まさか!
2人は同時に答えました。
それにしては息がピッタリだな 付き合うか?
そんなバカな!
2人はまた同時に言いました。
こういう人はまっぴらです 小学校の同級生に同じような人がいるんですよ
バンスクは運転席を後ろから蹴りました。
私にもおじさんに似た同級生がいるけどかなりの浮気者で離婚寸前だそうよ
デボンは急ブレーキをかけました。
うあ!
会長、降りてください 腹が立って運転出来ません
車酔いの方がマシだ
ムルサンに言われて仕方なくデボンはタクシーを運転します。けれどミラー越しに2人は睨み合いました。
危ない!
デボンは横断歩道でまた急ブレーキをかけます。
ああ寂しい!
ムルサンは声を上げました。
♣
ウンサンは2人のキャンプ場だった部屋に座りグムアに荒らされた室内をながめて1人声を上げて泣きました。
ナムチョルはウンサンのいない経理のデスクを見て虚脱感に襲われます。
ウンサンさんは辞めたんですか?
イ部長が来て訊ねました。
ああ 体調が悪いそうだ
じゃあまたナさんが?
来週から来る予定だ
ナムチョルは答えました。
送別会をしないと
イ部長は頭を下げると書類を持って出ていきます。
♣
ナムチョルはウンサンの持ち物を段ボール箱にまとめます。そしてお揃いの鉢植えを手に取り見つめたあと箱に入れました。「社長専用」とシールの貼られた薬箱には胃薬や瀉血用の針や糸が入っていました。ナムチョルは携帯を出すとウンサンの電話番号を削除します。窓を見ると雪が降り出していました。
ナムチョルは雪の中を歩きキャンプ場の部屋のあったビルを見上げます。するとウンサンが荷物をまとめて降りてきました。ナムチョルは思わず壁の角に隠れます。
ウンサンは雪をしばらく眺めると歩いて行きました。ナムチョルはその後ろ姿を目を潤ませて見送ります。
♣
朝食の席でデボンはバンスクと会長の婿の浮気について話します。
全くどこが区役所だ 働いてるのを隠していたとはな 婿が浮気しただろう
知ってるわ 私が当てたんだから
ウンガンは2人の話の婿がナムチョルだとわかり心配してウンサンに目をやります。
俺は会長と尾行した 2人の部屋に行ってベルを押したんだ
ウンサンは驚いてデボンを見ました。
押しただけ?
バンスクは訊ねます。
ああ、離婚が確定じゃないならやめた方がいいと会長を止めた
入ってボコボコにするべきだった 若い経理の子と浮気したらしいわ
経理?
ウンガンはウンサンを見ます。
大学の同期と言ってた
随分年下らしいわよ きっとお金目当てで口説いたのよ
女が口説いたかどうかはわからないわ
2人の話に耐えられずウンガンが口を挟みます。ウンサンはスプーンを置くと両親に告げました。
会社を辞めた
何を言ってる?
2人は同時にウンサンに聞きました。
どうしてよ
将来性のない会社だから辞めろと言ったの
ウンガンがフォローしました。ウンサンは立ち上がると部屋に行きます。
珍しく長続きすると思ったよ
デボンは部屋に入るウンサンに声をかけた後、デグンを呼びました。
デグン 飯だ
デグンは部屋から出てきて兄に告げました。
仕事に行ってくる
食べないのか?
ご飯を食べないなんて珍しいわね
夫婦は不思議がります。ウンガンはナムチョルから来たメールを読みました。メールには「少し会えないか」と書かれていました。
♣
カフェでナムチョルはウンガンに封筒を差し出しました。
僕の気持ちです
社長の人格を信じます
ウンガンは封筒をバッグに入れました。
妹の電話には出ないで
ウンガンは立ち上がりました。
あの・・ウンサンに伝えてください
ナムチョルも立ち上がり話します。
しっかり食べて健康に過ごせと 泣くなと伝えてください ・・それから・・すまないと
ウンガンはナムチョルを見ました。
いえ どんな言葉も伝えません
ウンガンは冷淡に言うと店を出ます。
♣
ムルサンの家族はスキー旅行に出かけます。
行かなきゃ駄目? 気が乗らないわ
コンジュはムルサンに駄々をこねました。
グムアと子供達のことを考えろ
今すぐにも追い出したいのを我慢してるのよ
コンジュはため息をつきながらジャンバーを着込みます。
でもナムチョルなしでうちが回らないなら仕方ないわ
子供達の前で浮気とか口を滑らすなよ
ムルサンは釘を刺しました。
♣
家族はスキー場でスノーボードに乗って遊びます。ナムチョルは仕切りにぶつかって雪に転がりました。
痛・・
”社長、大丈夫?”
横でウンサンが微笑みます。
ウンサン・・
ウンサンの幻はすぐに消えました。ナムチョルが茫然としてそのまま倒れているとグムアと子供達がナムチョルを見て笑います。ムルサンやコンジュにも笑われてナムチョルはやっと身を起こしました。
大丈夫だよ
また上に行こう
楽しいわね
笑顔の家族のあとを暗い心でナムチョルは追いかけます。
♣
気力を失ったウンサンは終日ベッドに寝ていました。ウンガンが帰ってきてウンサンの枕元にお金を置きます。
渡されたわ 1億ウォンよ
ウンサンは目を開けます。
慰謝料だと思ってもう終わりにしなさい
慰謝料なんて要らない 返してきて
ウンサンは拒みます。
何を期待したの? 男はみんな同じよ 父さんを見て
父さんと比べないで! 社長は違う
違う? どこが? 決定的な瞬間にあの人が選んだのはあなたじゃなくて妻だった 妻子を捨てる男はいないわ 今日も家族でスキーに行ったそうよ あなた達はそういう関係なのよ
ウンサンは姉の言葉に涙を流します。
できるだけ早く忘れなさい
ウンガンはコートをかけながら言いました。
キャンピングカーを買えばいいわ 夢だったでしょ
・・返してきて
ウンサンは尚も言い張ります。
いい加減にしなさい 現実は変わらないけど慰めにはなる それがお金の力よ
ウンサンは封筒を掴むとベッドから起き上がります。そしてコートを羽織ると部屋から出て行きました。
ドラマ(第22、23話)の感想
ウンガンとパダの親友関係が危うくなってきましたね〜。父親の借金を返したいパダが仕事に必死になるのはわかるけど、チャウォンに任せきりでミプンの状態に関心が薄いのはやっぱり母親としてどうかなっていう感じです(しかしチャウォンも病院の院長なのに仕事があまり大変でなさそうなのが不思議な気も・・)。それにしてもこれまではチャウォンがパダを愛していていろいろなフォローをしてきたけどギハンのことで疑念が深まり、ウンガンへの想いも増してくるとパダの妻としての立ち位置もこれまでのように行かなくなりそう。夫婦関係がどうなっていくのか気になりますね~~。

<画像出典>ameblo.jp/cinderella-nacchan/entry-12789323793.html
ウンサンとナムチョルの恋愛も遂に終わりを迎えてしまいました。ウンサンも可愛そうだけど若いし未来があるから希望が持てる、だけどナムチョルが可哀想すぎるなあ😢。本当は一番虚しさを感じているのはナムチョルかも。グムアがナムチョルに優しくなって良い夫婦関係を築いて欲しいです。
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