こんにちは。カナエです。今回もBS11放送の韓国ドラマ「赤い風船 ~絡み合う糸~」(第20、21話)について書きたいと思います。
ナムチョルに別れを告げられたウンサンは妻のグムアに不倫関係を伝える
BS11で毎週金曜日 午前10時00分~正午まで※2話連続放送

<画像出典>kntv.jp/program/kn240303/
キャストとこれまでの話
ドラマ(第20、21話)のあらすじ(ネタバレ)
ムルサンから3日の猶予を貰ったナムチョル(イ・ソンジェ)はウンサンからのデートの誘いにも乗らずに悩みます。ナムチョルは家でウンやチョンの部屋に行き話しかけて子供達から怪訝そうに見られます。グムアは部屋で寝ようとしないナムチョルに布団をかけてやるのでした。
まだ薬を飲んでいるのかしら・・
グムアはナムチョルが抗うつ剤を飲んでいるのを心配していました。
♣
ジョンヒはベッドでウンガン(ソ・ジヘ)の言ったことを思い出していました。
パダ(ホン・スヒョン)の離婚? 望んでると言ったらどうします?
ジョンヒはベッドから起き上がり呟きました。
ウンガンの正体を必ず暴いてやるわ
♣
チャウォン(イ・サンウ)は窓から夜の街をながめ、ウンガンのことを考えていました。
あなたは初めての私の風船よ 叶わない夢のようで切ない
シャワーは?
パダがパジャマ姿で浴室から出てきて聞きました。
浴びるよ
パダは化粧台に座り化粧水で顔を整えます。チャウォンは後ろからパダを抱きしめました。
どうしたの? 何か話でも?
チャウォンの脳裏にこの間のパダとギハンの諍いの光景が浮かびます。
いや・・
チャウォンはパダから離れ浴室に行きました。
♣
デボンがタクシーを走らせていると若い男達に合図されます。
酔ってるから乗れよ
男達がタクシーに押し込んだのはテギでした。
奉天洞の十字路で右に
デボンはバックミラーでテギだとわかりますが、テギは酔って寝てしまいます。
いつかは俺のタクシーに乗車してくると思ってたよ
デボンはデグンに電話しました。
デグン、理由を聞くな ウンガンを連れてこい
デボンは場所を教えます。
♣
デボンは後部座席のドアを開けて寝ているテギをウンガンとデグンに見せました。
いつかはこうなると言っただろう
ウンガンはテギを見て呆れます。
どうする? ウンガンの好きにしろ
デグンがテギを見ながら話しました。
家に帰して すぐそこだから
まだ同じ家に?
デグンが聞きました。
父さんが責任を取るから好きにしろ
そんな価値もないわよ
降りろ 着いたぞ
デグンがテギをタクシーから降ろしました。テギは目を覚まし3人を見て仰天します。
わ!!
デグンが逃げようとするテギを押さえました。
わあ! 許してください!
テギは膝をついて手を合わせます。
ウンガン! 悪かった 結婚がパーになって罰なら十分受けたよ 許してくれ
早く家に帰して
ウンガンはうんざりして2人に言いました。
駄目だ ボコボコにしてやる お前のせいで娘が!
デボンが腕を振り上げました。
わあ! 助けてください
通行人を見てテギは叫びました。3人がそっちを見た隙にテギは逃げ出します。
♣
パパ、今日は何時に幼稚園に来るの?
チャウォンが幼稚園の支度をしているとミプンが聞きました。
幼稚園? どうして?
今日はパパとママが来てくれる日でしょ ママにお手紙をあげたよ
ママに?
チャウォンは仕事に行こうとしているパダに訊ねました。
今日幼稚園の行事が? ミプンが手紙を渡したって
え? それはどこかに置いたかと・・
チャウォンはテーブルの手紙の束からミプンの手紙を見つけました。
開けてないじゃないか
今日は生放送があるからどのみちいけないわ
いくら忙しくてもミプンには気を使ってやってくれ 父さんに頼むよ
待って お義父さんに怒られるからウンガンに頼む
パダはウンガンに電話しました。
ウンガン、ミプンの幼稚園で行事があるの お願い
パダは電話を切るとチャウォンを見ました。
ウンガンが行くって
パダは眉をひそめたチャウォンに言い訳します。
何度も行ってるから母親と思われるわ
チャウォンはバッグを肩にかけたパダに怒りました。
よくそんなことが言えるな ウンガンさんはミプンの母親か? 子供に悪いと思わないのか?
パダはチャウォンの剣幕に驚きます。
♣
ウンガンはミプンのお遊戯会を見に行きます。チャウォンが来たのでウンガンは訊ねました。
重要な施術があるのでは?
午後に変更した
保護者に押されてチャウォンの指がウンガンの指に触れました。ウンガンは思わずチャウォンの横顔を見つめます。
♣
お遊戯会が終わると園児達は保護者とサンドイッチ作りをしました。器用なチャウォンは慣れた手つきでハムを乗せます。ウンガンは携帯で3人の写真を撮りました。
その後は風船をどれだけ早く膨らませられるかを競うゲームがあり、風船好きのウンガンは一番になりました。ミプンは賞品を貰い3人は写真に収まります。
パダはオフィスで3人の写真を見て嬉しそうに笑いました。
楽しそうね
ミプンが喜んでたわ
風船大会で1位になったって電話で大騒ぎしてた ウンガン〜あなたなしじゃ生きられないわ
放送の方はどうだったの?
今日も売り切れよ 次はサファイアにしたわ 宝石を買っておくつもり
良かった きっとうまくいく
ウンガン、他にもいいことがあったの 会長に海外進出しないかと誘われた
ウンガンは目を丸くします。
すごいわ 他の事業も経営してるわよね
開局記念パーティーにも招待されたのよ
パダは笑顔で告げウンガンの手を取りました。
うまくいく気がしてるの ウンガン、お世話になりっぱなしだから贈り物をさせて
いいのよ これまで十分に貰ってる
ウンガンは答えます。
♣
ナムチョルはウンサンを部屋でなく外での食事に誘いました。夜景の見える豪華なレストランにナムチョルはウンサンを連れて行きます。
感動した 信じられない
ウンサンはナムチョルに笑います。

<画像出典>bs11.jp/drama/akaifusen/
前にここに来たことがあるの?
いや、初めてだよ
なんで急に?
ただ2人で来たかったんだ 食べたいものを選んでて
ナムチョルはウンサンに言うとトイレに行き個室で涙を流します。
ウンサン・・ 別れなければ・・
♣
すごく美味しい 口の中で溶ける
ナムチョルははしゃぎながら食べるウンサンを静かに見つめました。
ウンサン、キャンプ場で月に何を祈った?
ナムチョルに聞かれウンサンは手を合わせ目を閉じて言いました。
「私達の愛が永遠に続きますように」って ・・社長は?
秘密だ
ええ・・?
ウンサンは不満顔になります。
これだけは言える 君を必ず守るよ 絶対に 食べたら行こう
ナムチョルは促しました。
君が覚えろと言ってたダンスを踊るよ
♣
ナムチョルはキャンプの部屋でウンサンがお願いしたダンスを踊ります。ウンサンは動画に撮りながら喝采を送りました。
社長! ありがとう! 最高よ
ウンサンはナムチョルの背中に抱きつきます。
すごくカッコいい
ナムチョルは向きを変えてウンサンをきつく抱きしめました。
ウンサン
社長 ・・息ができない
少しだけこのままでいよう ウンサン、もし僕達が別れても・・忘れないよ
ナムチョルは涙を流します。
・・社長?
絶対に忘れない 君は僕の”初めて”だから
♣
ナムチョルが家に戻るとムルサンが待っていました。
女3人は映画に行った ついてこい
ムルサンは自室にナムチョルを連れて行くとテーブルにつかせます。
女とは終わらせたか?
まだ・・
ナムチョルは言いよどみます。
まだだと? 待つだけ待った どういうつもりだ? 家に案内しろ
ナムチョルはムルサンを止めました。
もう少し時間をください 1週間だけ
ダメだ 今すぐ電話しろ
お義父さん
できないのか? 子供達に父親の浮気をバラそうか? やると言ったら本当にやるぞ わしはろくに眠れず食事も喉を通らないんだ 今すぐ終わらせろ!
ウンに聞こえます・・
怖いのか? ウンを呼ぶぞ ウン!!
ナムチョルは慌ててムルサンの腕を掴みました。
ああ待って・・ 電話します
♣
ムルサンは電話で話す内容を紙に書きました。
さあ電話しろ そしてこれを読め
ナムチョルはウンサンに電話しました。ムルサンは紙をナムチョルに見せます。
社長、こんな時間にどうしたの? 家でしょ
ウンサンは訊ねます。
別れよう・・
ナムチョルはムルサンが手に持った紙を読みます。
・・今すぐ別れよう お前みたいな・・つまらない女は ・・要らない
ムルサンは”お前みたいな美人局は要らない”と書きましたがナムチョルはさすがに言えませんでした。
・・二度と連絡するな
社長・・?
ナムチョルは電話を切りました。ウンサンは茫然となります。
♣
デグンが家に帰ると”元妻”が門の前にいました。
何してる?
今帰り?
元妻は笑います。
会いに来たの
デグンは顔をしかめました。
用があるなら電話しろよ
お義兄さん達に話があって・・
兄さんに話ってなんだ?
ねえ、あんた 悪いと思ってるの 一度だけ許してくれない?
元妻は請いました。デグンは呆れて元妻を見ます。
お前が許してと言えば許すとでも? ふざけるなよ!
何を言われても仕方ない 本当はずっと後悔してたの 一度だけ許して
元妻は泣き出しました。
おい
デグンは元妻に近づきます。
俺に何をしたか思い出させてやろう お前は俺の人生も 娘の人生もぶち壊した お前の顔なんか見たくないんだ ウンビョルのこと以外で連絡してくるな
ウンビョルの住所はこれよ 心配しなくていい
元妻は住所を書いた紙を差し出しました。デグンは紙を奪います。
いい部屋を見つけてやるって言ったんですって? 守れない約束をしちゃ駄目よ
お前に言われたくない 家族に見られる前に帰れ
デグンは門を開けようとしました。
お願い 一度だけ許して 愛し合ってた頃もあったでしょ?
元妻はすがります。
どこまでわがままなんだ 帰れよ
けれど門が外れてしまいます。デグンは門を持ちながら元妻に言いました。
いいから帰れ!
まだ直ってないの? 買い替えたら?
何を見てる? 帰れよ
恥ずかしがらないでよ 直し方わかるわよ ”あやして”みて
帰れったら!
デグンは叫びます。
♣
ナムチョルが会社でウンサンを待っていると固い顔でウンサンが出社してきました。
おはようございます
あ・・
唐津からのメールを印刷しておきました 午前中にファックスで送ってくれと 午後銀行に行ってきます
ウンサンは事務的に話します。そして電話をかけました。
イ部長、クリップをお願いします
あの・・
ウンサンは書類をナムチョルのデスクに置きました。
決裁の書類です
ウンサンは事務所を出て行きます。ナムチョルは書類にメモがないか開きます。けれどウンサンからのメモは挟んでありませんでした。
♣
ムルサンはデボンから婿が浮気相手に別れを切り出した後のサポートとして”婿がまた浮気相手に戻らないように監視する”そして”婿の子供を武器にして家庭に戻す”というアドバイスを受けました。早速ムルサンはナムチョルの様子を見に会社に行きます。
ナムチョルはウンサンから退勤後にキャンプ部屋に来るようメールを貰っていました。しかしムルサンが来て退勤まで会社に居座ります。そして帰りもナムチョルとトラックに乗って家に帰りました。
定時で帰宅しなければ毎日わしと退勤だからな
トラックの中でムルサンはナムチョルを脅しました。ナムチョルは顔を強ばらせます。
♣
ムルサンはテイクアウトの店に寄りピザや肉料理を買って帰り、家族を集めて家で食事をしました。
みんなで夜食なんて久しぶりね
グムアが笑います。
冬の夜は長いからこういう楽しみがなくちゃ 私は豚足にかぶりつく時が一番幸せよ
コンジュは嬉しそうに豚足を手に取りました。
おじいちゃん達もキスするの?
チキンを食べながらウンが訊ねます。
やめなさい
グムアが止めますがウンはさらに言いました。
だって夫婦でしょ? 夫婦なら当然キスする
ナムチョルは息子の言葉に戸惑います。
秘密だけどもう数十年してないわ
愛情表現が多いほど夫婦仲がいい
ウンは知ったかぶって続けます。
久しぶりにする?
コンジュはムルサンに聞きました。
やめろ
人生の楽しみ方を知らない
コンジュは豚足を置くと無理やりムルサンにキスしました。
見た?
コンジュは勝ち誇ります。ムルサンは可笑しそうに笑い声を上げました。グムアとナムチョルは気まずげに俯きます。
これが人生の楽しみ方だ 妻子と美味しい物を食べ可愛い孫を見るのが最高の幸せだ 他のものは何も必要ない 自分の妻と子供が一番だ
ムルサンはナムチョルに当てつけるように話しました。ナムチョルは視線を落として眉を寄せます。
♣
キャンプ部屋にナムチョルが来なかったのでウンサンは家に帰りました。そしてベッドで密かに泣き続けます。ウンガンが帰って来て妹が泣いているのに気づきました。
泣いたの?
泣いてない
ウンサンは否定します。
何があったか話して
ウンガンは答えないウンサンを見て言いました。
問題を起こさないでよ
♣
朝食を食べながらデボンはナムチョルについて話します。
俺とは比べものにならない浮気者だ 浮気相手と部屋まで借りてた スケールが違う
遅れて朝食を食べに来たウンガンとウンサンがテーブルにつきます。ウンガンは妹にご飯をよそってあげました。
会長の婿も浮気してるみたい
うっかりバンスクがムルサンの話を出します。
会長? どこの会長だ? 仕事を始めたのか?
デボンが聞きました。バンスクはウンガンを見て口に手を当てます。そしてごまかしました。
前に働いていた店の話よ 浮気する奴らは正気じゃないわ 前に働いていた食堂の店長は夫が若い女と同棲してた 妻は苦労しているというのに
不倫は男も女も悪いよ
女が先に口説いたって 外車に乗ってるからお金持ちだと勘違いして 若い女が既婚者に手を出すなんて
バンスクとデボンの話に耐えられずウンサンは席を立ち部屋に入りました。ウンガンは妹の様子を心配します。
♣
ウンサンはキャンプ部屋にナムチョルを呼び出しました。
最後だったからいいレストランに行ったの? ひどいことを言えば別れると思った?
ウンサンは目を潤ませて問いました。
私がどう感じたと思う? 横に奥さんがいたの? 電話しろと言われたの?
違う・・
ナムチョルは視線を落としたままで話しました。
お義父さんに・・ 気づかれた
会長に?
ああ・・ 大学の同級生で1カ月前からだとウソを ここも知ってる 玄関まで来たそうだ
・・どうしたい?
ナムチョルはキャンプを片付けようとします。
何してるの
片付けないと
ウンサンはナムチョルを押しのけました。
嫌よ!
ウンサン・・
私と暮らそう!
ウンサンは必死でナムチョルを見ます。
そうすればいいじゃない
ナムチョルは息を吐きました。
ウンサン、よく聞くんだ 1つ目 僕は一文無しだ パンツ一丁で追い出される
関係ない 社長が一文無しでも構わない お金は私が稼ぐ
2つ目 僕には子供達がいる 3つ目 僕は一回り年上だ
関係ない
ナムチョルはウンサンの両肩を掴みます。
君が40歳の時僕は61歳だ すぐに老人になる 白髪になり腰が曲がる
ウンサンはナムチョルの手を払いました。
何度言えばいいの? 関係ないってば!! 社長が一文無しなのは知ってた そんなの関係ない!
4つ目 これが一番重要だ ウンサン、君を傷つけたくない お義父さんは緻密で君が思っているよりずっと怖い 気づかれたら終わりだ それが一番辛い
ウンサンは泣き濡れた瞳でナムチョルを見つめます。
別に怖くない ちっとも
君はまだ若いから・・
年の話はやめて! なんで子供やお金の話をするのよ ・・幸せなのに・・なんで別れるの? たった3カ月の恋愛なんて嫌
・・すまない
謝らないで! 愛してるなら謝ったりしないでよ!
ナムチョルはウンサンを見ました。
頼む ここで終わらせよう
ナムチョルはテントを片付けようとします。けれどウンサンはナムチョルを押してテントを倒しました。
勝手にすれば? 私は絶対に別れない テントを張ったのは私よ 触らないで
ウンサンは部屋を出て行きました。ナムチョルは肩を落とし1人部屋に佇みます。
♣
ウンサンは会社を休んでキャンプに出かけ雪山にテントを張りました。夜になり火を起こすとウンサンはぼんやりと炎をながめます。
ナムチョルは家で胃薬を飲みます。
胃もたれ?
グムアが気づいてナムチョルに聞きました。
ああ・・
最近大丈夫だったのに
ナムチョルはお腹を擦りながら部屋に入ります。グムアは気遣わしげに後ろ姿を見つめました。
♣
チャウォンはシャワーを浴びるとベッドでジュエリーデザインをしているパダからタブレットを取り上げました。電気を消すとパダと抱き合おうとします。
あ ちょっと待って
パダはチャウォンを止めます。
嫌じゃなくて寝てるか確かめてくる
パダはジョンヒとミプンが寝ているのを見てからベッドに戻りました。
2人とも寝てる 自由がないわね
パダはチャウォンに笑って抱きつきます。
ダーリン、久しぶりね
2人はキスしてチャウォンはいつものようにパダを抱きかかえます。けれどウンガンとの夜が頭に過って気持ちが高ぶりません。
ごめん
チャウォンはパダから離れるとベッドから出ました。パダは驚いて部屋を出ていくチャウォンを見つめます。
パダはオフィスでチャウォンとの出来事をウンガンに話します。ウンガンは拭き掃除をしながらパダの話を聞いていました。
それでしなかったの?
出来なかったのよ お母さんとミプンが寝てるのを確かめたせいかも 親と暮らしてる人ってすごいわ こんな話嫌よね
パダは書類に目を通しながら言いました。
初夜から中継してたでしょ
ウンガンはテーブルを拭きながら話します。
チャウォンさんは他に何か言ってたの?
謝ってたわ 悪いのは私なのに
ウンガンは含み笑いをしました。
そうだ ウンガン これ
パダはハンカチを出します。
あなたのでしょ
ウンガンはハンカチを受け取りました。
チャウォンの上着に入ってた
束草に行った時にコーヒーをこぼして
綺麗だったけど一応洗濯したわ
ありがとう
2人は仕事に戻ります。けれどパダはチャウォンの言ったことを思い出しました。
遊園地に行った時にアイスを垂らして
(2人の話が違う・・)
パダは訝しげに掃除するウンガンをながめます。
♣
ナムチョルは会社に来ないウンサンを心配して電話します。けれど電話は繋がりません。ナムチョルはウンガンに電話しました。
実はウンサンさんが欠勤で・・
休みを取ったと聞いていますが
ウンガンは答えました。
ああそうだった うっかりしてました
ナムチョルはごまかします。ウンガンは電話を切るとウンサンに電話しました。しかし電話は繋がりません。ウンガンは留守電にメッセージを残しました。
”今どこ? ウソついたでしょ 社長から電話が来た また辞めるつもり? そんなんじゃどこも雇ってくれないわよ 聞いたら電話して”
ウンガンは電話を終えるとチャウォンにメールするか迷います。
♣
グムアはナムチョルを心配して事務所に行きます。
外食して帰らない?
忙しいんだ 今度にしよう
ナムチョルは仕事をしながら言いました。
何かあるんでしょ? 私でも気づくわ
会社のことだよ 解決するところだ 心配しないで帰れ
あなたほど賢くないけど相談くらいはしてよ 父さんに話してみる
そういうんじゃない 先に帰れ
グムアはウンサンのデスクを見ました。
経理がいないわね
ああ、休みを取ってる
有休を全部使うつもりなのね 最近の若者は損するのが大嫌いよ 会社が忙しい時は出社して働かなきゃ とんだ女狐だわ
適当なことを言うな! しっかりした人だぞ
ナムチョルはグムアを怒ります。グムアはナムチョルの剣幕に口を曲げました。ナムチョルは苦笑気味に続けました。
悪口は良くない 早く家に帰れ
ナムチョルは事務所を出て行きました。
社員の悪口を言ったからってそんなに怒る?
グムアは呆れてぼやきます。
♣
チャウォンは夕食の支度をしていました。するとウンガンからメールが来ます。
”夜の海”
チャウォンはメールを削除しました。
パダは自室で顧客と話していました。
デザインが決まり次第奥様にお送りします ありがとうございます
パダが電話を切るとウンガンからのメールに気づきます。
”暗い海で夜霧が見たい”
パダが携帯を見ているとチャウォンがドアを開けました。
食事にしよう
パダはチャウォンを見て笑います。
海に行こう ウンガンが夜の海を見たいって
パダはコートを出しました。
今から? 疲れてるだろう?
疲れてても行かなきゃ ウンガンは滅多に頼み事をしないもの 聞いてあげなきゃ テギと別れてまだ辛いのかも 一緒に行こう
パダはチャウォンを誘います。
僕も?
私達は飲むから運転手とボディガードをお願い いいでしょ?
パダはチャウォンに頼みました。
♣
グムアがゴミを出しに外に出ると門の前にウンサンが立っていました。
こんな夜にどうしたの? 休み中でしょ? 会長に会いに?
グムアは黙り込んでいるウンサンに戸惑います。
・・どうしたんですか?
ウンサンはじっとグムアを見据えます。
♣
チャウォンの運転でパダとウンガンは夜の海に来ました。
気持ちいいね
2人はご機嫌で海岸で風に吹かれます。チャウォンはそんな2人を車のそばから見ていました。
♣
海のそばの食堂でパダとウンガンはお酒を飲みます。チャウォンは運転のためにコーラを飲みました。
海に来たからか今日はお酒が美味しいわ
うん
パダが言いウンガンも笑顔で頷きます。パダは隣のチャウォンの腕を取りました。
なんだか悪いわね 運転代行を呼ぼう
いいよ
可哀想だから腕を絡めて飲んであげる
パダはチャウォンに腕を絡めお酒を飲みます。チャウォンは眉を寄せてウンガンを見ました。
これは謝礼よ
パダはチャウォンの頬にキスします。ウンガンはハイペースでお酒を飲み始めました。
ゆっくり飲んで
チャウォンはハラハラします。
酔いたいのに酔えなくて
ウンガンは答えました。
今日は酔わせてあげてよ
パダはチャウォンの頬を擦ります。
保護者もいるし安心だわ ねえ、ウンガンは最近綺麗になったと思わない?
さあ・・
テギと4人で来て以来ね あの時もこのお店だった
彼の話は・・
チャウォンは止めようとします。
大丈夫よ
ウンガンは言いました。
あの日は霧が妙に寂しく思えたわ
そうね 朝まで飲んだけど霧が深くて前が全く見えなかった
パダが応じます。
霧の中に見えた微かな街灯の明かり・・
最高だった
ウンガンの言葉にパダは立ち上がり歌いだしました。
”あなたは霧だったの 風に吹かれて去ったの? 私の心は・・”
パダ、話があるの
ウンガンは歌っているパダに呼びかけました。
お〜 やっぱり話があったのね 何かあると言ったでしょ
パダは座ってチャウォンに言いました。そしてはしゃいで訊ねます。
男と会った? 合コン?
ウンガンはお酒を注ぎました。
私の初恋の相手はテギじゃないわ
チャウォンはギョッとします。
本当? 結婚まで考えてたから彼かと思った じゃあ誰なの?
パダはウンガンにお酒を注ぎながら聞きました。
もしかして私も知ってる人?
そうかも
お〜
パダはチャウォンを見ます。チャウォンは目をそらしました。
誰?
家庭教師先の息子よ
チャウォンはコーラを吹き出して口を拭きます。
初めて会った瞬間にわかった その人を好きになるって 彼を見た瞬間私の世界が変わったの まるで100万個の風船が舞い上がったようだった
チャウォンはウンガンを見つめます。
どうして今まで話してくれなかったの 誰なのよ?
パダは問います。
何をしてる人?
質問攻めだろ
チャウォンがパダを止めました。
気になるじゃない 結婚してる?
うん 子供もいる 娘が1人
チャウォンは顔を強ばらせます。
交際期間は?
ウンガンは首を振ります。
いい感じだっただけ? う〜ん、付き合えば良かったのに 告白したことは?
ないわ 言わなくてもわかると思ってた いい感じだと思ってたのは私だけだったみたい 笑えるでしょ
ウンガンはお酒を飲みます。
伝えたら良かったのに 私に教えてくれたらくっつけたはずよ
何も知らないパダは話します。
貧乏で何の取り柄もない私にそんな自信はないわ
ウンガンは目を潤ませました。
気づいてくれるのを待つしかなかった
チャウォンはウンガンを見つめます。
彼を思うと胸が痛いの すごく苦しい
パダはウンガンの手を握ります。
忘れるのよ、もう結婚しちゃったんだから あなたみたいないい人を逃すなんてバカな男なのよ レベルの低い変な女と結婚して今頃後悔してるわ 初恋の話はお酒が進むわね
パダは焼酎を注文するとトイレに行きました。
チャウォンはパダの姿が消えるとウンガンに訊ねました。
何故初恋の話なんかを?
ウンガンは濡れた瞳でチャウォンを見ました。
どうしてダメなの? パダに気づかれるのが怖い? 私なんてどうでもいいのね あの夜愛してると言ってくれたのに・・関係を持つ時の癖? それともお酒のせい?
ウンガンは涙を流します。
気持ちが溢れ出てどうにもできないわ あの日から毎日恋焦がれてる 張り詰めた糸が切れそうで怖い
やめてくれ 僕も胸が痛む
本当に痛んでる? 連絡が来るかもと一日中携帯を見てる 必要な時は頻繁に連絡が来るのに今は音沙汰なしね 何故どうしてるか聞かなかったの?
チャウォンは視線を落とします。
それが一夜を共にした相手への礼なのよ こんな辱めを受けてどうしていいかわからない
チャウォンはパダが来ないか様子を窺います。
今は何もできない
そうね 何もできない 私が海で溺れてもパダにバレないか気がかりなのね
ウンガンは立ち上がると外に飛び出しました。
ウンガンさん!
チャウォンは海に向かうウンガンを追いました。
ウンガンさん! よせ!
チャウォンは海に入ったウンガンを止めます。
♣
パダがトイレから戻ると2人の姿がありませんでした。
どこへ行ったの?
パダはコートを着て外に出ます。するとチャウォンがウンガンを連れて海から戻って来ました。パダは呆気に取られます。
・・どうしたの?
するとウンガンが声をあげて笑い出しました。
ウンガン・・?
ウンガンは楽しそうに笑い続けます。
♣
グムアとウンサンはカフェで話をします。
どういうことなの?
社長が好きなんです
ウンサンは明かしました。
若いのになんでおじさんを・・
好きだからです 社長と寝ました
なんですって? 寝た・・
グムアは狼狽えます。
こんな形でお話してすみません 社長に確認を ウソのつけない人ですから
その話をどうして私に?
奥様も知るべきだと思って
グムアは震える手でコップを持つと水を飲みます。
お金が目的?
はい?
本当に好きなわけないしお金目当てだろうけど、私を甘く見ないで
お金なら最低限食べて行ければ十分です 2人なら幸せですから ぜひ心のご準備を 社長のことは私が責任を持ちます
あなた何歳?
グムアは訊ねました。
28歳です 社長とは21歳差です 年は関係ありません
ウンサンは答えます。
知り合ってどれくらいになるの? 前から知ってて経理に?
違います
あなたが小学校の時に私達は結婚したのよ
年月で勝とうとするなんてみっともないですよ
・・夫について知ってるの?
知るべきことは知ってます どう出会ってどう結婚したか 私が生まれる前に知り合ったことは認めます 今でも財布を握られた名ばかりの社長でこの間やっと通帳が貰えたことも
グムアは唇を噛みました。
急に驚かせてしまってすみません でも奥様は社長を愛してないから罪悪感はありません
決めつけないで!
グムアは声を上げました。
あなたに何がわかるの?
愛してるなら放っておかない ろくに食事も取れずいつも胃もたれ 死ぬほど働いてるのに妻の両親から見下されてる 韓国一の大学を卒業してるのに・・ 薬のことはご存知ですか?
ウンサンは訊ねました。
社長は相当辛いんです お願いします 社長を手放してください
あなたのような小娘とは話したくない あなたを罰したくもない 私は51歳よ 早婚だったらあなたは娘の年頃だわ 可哀想だから言うけど目を覚ましなさい
グムアは席を立とうとしました。
私達には密会場所もあります
ウンサンは告げました。グムアは顔色を変えます。
部屋も借りてます
ウンサンは言い放ちました。
店から出るとグムアは泣きながら家に帰ります。門を閉めると動くことも出来ずに泣き続けました。
♣
チャウォンとウンガンは車にあったゴルフウェアに着替え、チャウォンの運転で帰ります。
ゴルフウェアがあって良かった
パダはウンガンと後部座席に乗って笑いました。
寒くない?
すごく暖かいわ
ウンガンは答えます。
意外と似合ってる
チャウォンさん、ありがとう 私が着ても嫌じゃないよね?
ウンガンは運転しているチャウォンに呼びかけました。
綺麗に洗濯して返すわ
チャウォンのおかげで助かったわね
パダはウンガンに言いました。
他のステキな男性が助けてくれたかも
ウンガンは反発します。
その方が良かったのに でもカップルばかりだったわよ
チャウォンさん、ごめんなさい 飲み過ぎて大変なことを 最近うまくいかなくて目を覚ましたかったの ごめんなさい
夜海に入るのは危ない しかも真冬だぞ
チャウォンは低い声で言いました。
本当にごめんなさい
ウンガンさん、酔ってるよ
後ろからパダがチャウォンを軽く叩いて止めました。
冗談なんだから真に受けないで 私達は気分最高よ
パダは窓を開けて叫びました。
ヤッホー!
ウンガンもパダの真似をします。
ヤッホー!
チャウォンは2人の騒ぎを聞きながら無言で運転します。
♣
帰宅したパダはシャワーを浴びた後で化粧台に座って話しました。
ウンガンの初恋の相手って誰なんだろう? 一度も話してくれないなんて
チャウォンは黙ってタブレットをながめます。
私も知ってる人かもと言ってたわよね
知ってどうする
チャウォンは口を開きました。
気になるわよ 誰だろう ・・ああ!
パダは手を叩きました。
もしかしてあなた・・
何を言ってる? まだ酔ってるのか?
あなたの友達のシン院長じゃない? でも家庭教師じゃないか
もういいじゃないか
気にならないの?
ああ
寂しそうに見えたのはテギのせいじゃなくて初恋の相手が忘れられないからなのね 海に入ったのもそのせいだわ
パダは手にクリームを塗り込みながら話しました。
酔ってたからだろう 今後は飲ませない方がいい
そうね あんな姿は初めて見たわ
パダは応じました。
♣
ジョンヒはウンガンがチャウォンの服を着て帰ったと聞くと怒ります。
なんで友達の夫の服を着るのよ
濡れたんだから仕方ないでしょ
死なないわよ 服を持って来なさい
ウンガンが洗濯して返すわよ
パダはお茶を飲みながら言いました。ジョンヒは娘を見つめます。
あなたは嫌じゃないの?
3人で旅行に行った時もよく着てたわよ
3人で会うのはもうやめなさい いつか問題が起こるわよ 社員を雇ってウンガンとは距離を置きなさい
ジョンヒはパダを説得します。
ウンガンは何でもできるでしょ
頼りすぎなのよ 今はいないと何も出来ない 20年そうしてきたんじゃ仕方ないわね
パダはジョンヒの言葉に俯きます。
♣
グムアは苛立って眠ることもできませんでした。
ナムチョルには浮気する資格なんかない 実家の家族の援助だってしてるのに・・!
グムアはウンサンから渡された2人の逢引場所を書いたメモを睨みます。そしてナムチョルを問い詰めようと寝ているソファーの前に立ちました。けれど耳にムルサンが以前言った言葉が響きました。
ナムチョルなしで生きられるか? 子供達はどうする? 会社は? あんなナムチョルでも我が家には必要だ
グムアはウンサンから渡されたメモを握りしめて目をきつくつぶりました。
♣
チャウォンは仕事をしながら海に入ったウンサンのことを考えていました。
あの日以来毎日恋焦がれてる
私が海に溺れてもパダにバレないか気がかりなのね
チャウォンはウンガンの言葉を振り払うように白衣を脱ぐと食事に出ました。
♣
パダ、タイからルビーが届いたわ
オフィスで仕事しているパダにウンガンが宅配便を見せました。
開けてみて ああ、目が疲れた ウンガン、目薬はある?
バッグに入ってる
ウンガンは箱を開けながら言いました。パダはウンガンのバッグから目薬を探します。すると遊園地で撮った写真を見つけました。
何これ・・
ウンガンはパダがチャウォンやミプンと撮った写真を見ているのに気づいて慌てます。
なんで持ってるのよ
パダは問いました。

<画像出典>bs11.jp/drama/akaifusen/
遊園地でイベントをやってたんだけどミプンが撮りたいと言うから・・ 渡すのを忘れてた
ウンガンは説明しました。
遊園地に行ったのはだいぶ前だわ 知らない人が見たら家族だと思いそう
そんなことないわよ うっかり忘れてた
2人が話しているところにチャウォンが来ました。
終わった?
チャウォンはパダに訊ねます。
どうしたの
こんにちは
ウンガンはチャウォンに挨拶しました。
ルビーを金庫に入れるわ
お願い
ウンガンはルビーを金庫に運びます。
ミプンがハンバーガーを食べたいって
チャウォンは話します。
お母さんも美味しいって言ってたわ
電話したよ 途中で乗せて行こう
ウンガンはルビーを金庫に入れます。
ウンガン、もうすぐスリランカからも届くから受け取ってくれる?
パダが上着を着ながら頼みました。
原石だから気をつけて
わかった
ウンガンは出ていく2人に呼びかけました。
楽しんでね チャウォンさんも
じゃあ 失礼するよ
チャウォンはパダの肩に手を置きながらドアを開けて出て行きました。ウンガンは一人残されます。
♣
チャウォン達家族4人はハンバーガーを食べます。
また食べたいと思ってたのよ
ジョンヒは笑いました。
これも美味しいですよ
チャウォンはジョンヒにホットドッグを渡します。パダはチキンバーガーのメニューを指してミプンを見ました。
ミプン、これも食べる?
うん ウンガンおばちゃんはいつ来るの?
ミプンは聞きました。
今日は家族だけよ
ジョンヒがミプンに話します。
おばちゃんは家族じゃないの?
ジョンヒは息を吐いてパダを見ました。
ほらね 子供は正直だわ いつも一緒だから家族だと思ってる ミプン、家族じゃないのよ 覚えておいてね
ジョンヒはミプンに教えました。
ウンガンおばちゃんは家族じゃなくてママの友達よ
パダもミプンに言いました。ミプンは大きく頷きます。
♣
ウンガンは誰もいないパダの家に入ります。チャウォンとパダの寝室に行きベッドに座ると布団を撫でました。それからタンスを開けてチャウォンのコートを取り出します。コートを抱くとチャウォンと抱き合った夜を思い出しました。
ウンガンが化粧台にあったチャウォンの化粧水の匂いを嗅いでいるとパダ達家族の声がしました。驚いたウンガンは化粧水を倒してしまいます。
♣
チャウォン達は家に入ります。
美味しかったわ
ジョンヒがチャウォンに笑いました。
良かったです
ジョンヒは部屋の明かりがついているのを訝しがります。
明かりをつけたままだったかしら
ミプンはお風呂ね
パダは娘に言います。
ミプン歯磨きしよう
チャウォンが浴室から呼びました。
トルバンはどこにいるの?
ミプンは訊ねます。
眠たいみたいだね ベランダに干してあるよ
チャウォンに言われミプンはベランダに行きます。
おばちゃんだ
ミプンはベランダから見下ろして叫びました。ジョンヒは急いでベランダに出てウンガンを探します。
ウンガンが来てたんじゃない?
ジョンヒは部屋に戻るとパダに聞きました。
誰もいないのに何で来るのよ
パダは苦笑します。
♣
パダとチャウォンが寝室に来ると化粧水の匂いがしました。
あなたの化粧水の香りがする 香りが強いわ こぼしたの?
いや 外出前に使っただけだ
パダは化粧水を取ってながめます。中身が減っているように見えました。
♣
ミプンが寝るとパダはウンガンから貰った写真をアルバムに収めます。
家族じゃないのに何でいつも一緒に遊ぶの?
ミプンから聞かれたことをパダは思い出します。アルバムにはミプンとウンガンの写真がたくさんありました。パダの写真より多くまるでミプンの母親のようでした。困惑したパダは寝ているミプンをながめます。
♣
パダはベッドに寝ているチャウォンに抱きつきます。
お母さんもミプンも寝てる
パダはチャウォンに囁きますがチャウォンはウンガンとの夜が浮かんでその気になれません。
寝よう 疲れてるんだ
ええ? この間も出来なかったし最近してないわ
今度にしよう
ダーリン
それでもパダが抱きついてくるのでチャウォンはベッドから起き出し寝室を出ていきました。
チャウォン・・
♣
チャウォンはキッチンでビールを飲みます。パダが来て後ろから背中を抱きました。
ごめん
チャウォンは謝ります。
もしかして・・ 精神的なことで出来ないとか? お母さんと同居を始めて寝てるかどうか確かめに行くから? それとも・・
パダは腕を解いてチャウォンに寄り添います。
病院に行ってみる? ストレスのせいかも・・
チャウォンは俯きました。
恥ずかしいことでもないし検査を受けたら・・
チャウォンはパダを見ました。
大袈裟だ そういうんじゃないよ
チャウォンは部屋に戻ります。パダは息を吐きました。
♣
グムアはナムチョルをカフェに呼び出します。
残業で忙しいんだ 家で話せばいいのに
家で話す内容じゃないの
グムアはナムチョルをきつく見ました。
・・どうした?
経理の子がうちに来たの
ナムチョルは顔を強ばらせます。
・・何て言ってた?
わかってるでしょ 一睡もできずに考えてみたけど答えがわからない 私の頭じゃ無理だわ
ナムチョルは水を飲みました。
「社長と寝ました 好きなんです」 その言葉を聞いた瞬間息が止まった 堂々とした彼女を見てウソではないと思った 裏切られたと腹が立ったけど不思議とあなたを憎めなかった
グムアは涙を流しました。
私のせいだわ 私があなたをそうさせたのよ 義父は婿を認めようとせずいつも帳簿検査をして義母は婿を尊重するどころか悪口ばかり 妻は愛想がなくて会話もせず食事も作ってあげない
ナムチョルは視線を落とします。
何の楽しみもなかったんでしょう
ナムチョルは首を振りました。
そんなふうに言うな 君のせいじゃない
あなたと別れるのは絶対に嫌よ 1人で子供たちを育てるなんて無理 両親にも子供達にも言わないわ ここで終わらせて全部忘れて 経理の子に謝ってキチンと関係を整理して お願い
グムアはナムチョルに封筒を差し出します。
3千万ウォンよ 小切手を用意した
どこにこんな大金が?
結婚して18年よ これくらいはあるわ 結婚20周年に海外旅行に行こうと思って貯めてたの
グムアは嗚咽します。
父さんが知る前に終わらせて あの子があなたに本気なわけない これで解決して
グムアはナムチョルに請いました。
♣
ナムチョルは退勤時間になり社員が帰るとウンサンに言いました。
どこかで話をしよう
会長が社長の退勤時間を何度も電話で確かめてますよ
ウンサンはバッグを取りました。
私は帰ります それでは
・・何で妻に会いに行った?
ウンサンは足を止めます。
何も知らないのにどうして・・
奥様が心配?
2人で解決しよう
社長は何も決断できない 小心者でしょ 絶対に別れないと言ったはずよ
ウンサン・・
バレなければあのままでも良かった 社長が奥様といるのが死ぬほど嫌だった 私だけのものにしたい欲もあったけどそれくらいは我慢できた ・・でもバレたわ 今は行動する時よ
どうすればいい? どうしてほしいんだ
ウンサンはナムチョルを見つめて言いました。
離婚して
ドラマの感想
ウンガンとウンサンの姉妹は一つの事に夢中になる性分で執着心が強いところが似ていますが、ウンサンはストレートでわかりやすい反面ウンガンは40歳近くなってちょっと性格的にこじらせ感がありますね。昔のアメリカ映画に「氷の微笑」というのがあって、これも不倫の怖ーい映画だったんだけど愛人になった女性が不倫相手である男性の家族の留守中に家に入るというシーンがありました。ウンガンがチャウォン達の家に留守中入って愛するチャウォンのベッドや服を触り化粧水の匂いを嗅いだりするのを観たらその映画を思い出しました。映画の男性主人公は不倫関係の愛人に徐々に恐怖を感じるようになるんだけど、ウンガンはそこまで怖い人じゃない。でもチャウォンはこれからウンガンとどう接して行くんでしょうね。パダよりもウンガンに自分の気持ちが傾いていくのを何とかしようともがいているみたいに見えますが・・。

<画像出典>kankoku5.blog/2024/12/28/韓国ドラマ「赤い風船-~絡み合う糸~」
ウンサンはやっぱり若い娘で不倫がバレるとナムチョルの家の事情も考えず、ナムチョルを奪おうと突っ走り始めちゃいました。でもナムチョルはグムアや子供達を捨てることなど出来ないでしょう。守ったり失ったりするものがないウンサンにはナムチョルの気持ちがわからないんですね。愛情にもいろいろな形があるってことを若いウンサンはまだわからないけれど、人生を歩んでいくうちにナムチョルの気持ちを自然に理解するときが来ると思います。可愛そうだけどあまり周りを苦しめることなく二人の関係を終わらせて欲しいですね。
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