こんにちは。カナエです。今回は「戦闘ARゲーム」に人生を壊された男の壮絶な戦いを描いた韓国ドラマ「アルハンブラ宮殿の思い出」について書きたいと思います。
(以下敬称略)
現実世界を侵し始めた「戦闘ARゲーム」の恐ろしさに戦慄する!
ドラマデータ
2018年12月~2019年1月 韓国tvN
알함브라 궁전의 추억
Jinnie Choi 、Lee Myung-han
ソン・ジェジョン
Netflix
ヒョンビン、パク・シネ、パク・フン、イ・スンジュン他
このドラマのあらすじ
IT投資会社代表のユ・ジヌ(ヒョンビン)は突然連絡してきたゲームプログラマーの青年と会うためにスペインのグラダナにやってきました。青年の姉の経営する古びたホテルでプログラマーを待つジヌですが彼はやってきません。
<画像出典>ddnavi.com/review/756326/a/
ジヌは自分の会社の開発したバーチャルリアリティー用のコンタクトレンズを装着してグラダナの街で彼のARゲーム(拡張現実を応用して作られたゲーム)を試してみます。すると現実感たっぷりな敵が現れてジヌに向かって来ました。彼は戦いながらこのゲームのクオリティの高さに驚き、なんとしてもこのゲームを買い取ろうと決意します。
<画像出典>yomuno.jp/posts/66363
プログラマーの姉でホテルの女主人のチョン・ヒジュ(パク・シネ)はホテル業が振るわないことから家族を養うためにバイトを掛け持ちして忙しく働いていました。ジヌはヒジュに高額でのホテルの買収を提案します。それはヒジュの弟のゲームプログラマー、セジュとゲームの売買契約をするためにしたことでしたが、ヒジュはその金額の高さに驚き、自分達家族を裕福にしてくれたジヌに感謝します。
<画像出典>yomuno.jp/posts/66363
しかし肝心なセジュは一向に現れません。ジヌはグラナダ駅で別れた妻のスジンに偶然出会い、その夫で以前会社の共同経営者で友人だったヒョンソクもグラナダに来ていると知ります。ヒョンソクはジヌとの会社から独立して自ら会社を作り、ジヌの会社のライバルとなっていました。そしてジヌは元妻と結婚したヒョンソクを憎んでいました。ジヌはヒョンソクもヒジュの弟からゲームを買うためにグラダナに来たと見当をつけます。
ARゲームを楽しみ始めグラダナの店で武器を調達しレベルをあげたジヌですが、街の一角でヒョンソクが同じゲームで敵と戦っているのを見つけます。ジヌはセジュがヒョンソクにもゲーム買取の声をかけたのだとわかりました。
ゲームを奪われるわけにはいかない
ジヌはヒョンソクに「ゲームで戦おう」と話します。ヒョンソクも応じ夜になって二人は戦いますが、ジヌがヒョンソクを倒すとヒョンソクは現実でも死んでしまうのでした。
<画像出典>yomuno.jp/posts/66363
ヒョンソクの死にジヌはショックを受けます。しかし恐ろしいことには死んだヒョンソクがゲームの中で蘇りジヌを襲ってくるのでした。同じレベルの二人は争い、ついにジヌはホテルの階段から転落して重傷を負います。なんとか死を免れたジヌでしたがさらなる恐怖に襲われます。なんとレンズをつけてログインしなくても勝手にゲームが始まるようになり、ヒョンソクが亡霊のように姿を現すのでした。
自分にしか見えないヒョンソクに怯えるジヌを献身的に支えたのはヒジュでした。二人の間には愛が芽生えますが、ゲームの敵に勝たねば殺されてしまう運命となったジヌは必死でレベルを上げる道を進むしかないのでした…。
<画像出典>ddnavi.com/review/756326/a/
このドラマの感想
「アルハンブラ宮殿の思い出」なんて美しい題名だからヒョンビンとパク・シネの美男美女の恋愛ドラマだろう、スペインの観光も出来る、なんて思って観始めたら中身はとんでもなかった!ゲームの中で敵がバンバン襲ってくるのでとにかくジヌは命を守るために年がら年中戦わなければなりません。
特に死んだヒョンソクが現れる場面が最高に怖い!ゲームが始まると(勝手に始まっちゃうんだけど)稲妻が轟き虚構の雨が降る。そして「アルハンブラ宮殿の思い出」という有名なギター曲が流れジヌと戦い血だらけになったヒョンソクが剣を持ってジヌを襲う・・。ゲームのバグなのかこのヒョンソクは倒しても倒しても何度も蘇ってゾンビのように襲いに来る。観ている側もたまらない気持ちになります。
こんな殺伐としたゲーム世界の中でパク・シネ演じるヒジュが戦場に咲いた一輪の花のよう。綺麗なだけでなく優しく暖かい雰囲気のヒジュがジヌを救おうとする姿にホッと癒やされます。
ドラマを観て疑問に感じたこと
<画像出典>yomuno.jp/posts/6636
ゲームの敵との戦いや会社の陰謀などでジヌが最後まで生き延びられるのか、ヒジュとの恋はどうなるのか、ヒヤヒヤしながら一気に見たとても面白い作品でした。
ただオババカナエの理解力が足りなかったのか謎のままで終わった点もあり、以下であげてみます。
ジヌの妻スジンがヒョンソクと何故浮気をしたのか気持ちがわからない
多分ジヌは仕事バリバリ人間で家庭を顧みないタイプでスジンも医師として働いていたから夫婦の行き違いが多かったのかも。ヒョンソクは父親に見放されて人間的に不安定でスジンは支えたいと思ってつき合うようになったのかな?それでもジヌは男前だし辛辣でもそこまでひどい人間に見えない。何故ジヌを捨てたのか、夫婦が壊れる決定的なことがあったのか、そういう夫婦のエピソードが欲しかった。
チャ教授って会社でどういう位置にいる人?
ヒョンソクの父、チャ教授がジヌの会社とどういう繋がりなのかよくわからない。この人は大学で株式の講義をしていたから多分経済学の教授で、ジヌとヒョンソク、パク理事の大学時代の教師だったんでしょう。ジヌ達は大学時代に起業したようだから経済学者の教授からアドバイスを受けただろうし、そのまま会社の最高顧問みたいな地位に落ち着いたってことなんでしょうか。だからジヌ達は教授に頭が上がらないのかな。
けれど教授は会社の運営を優先して息子のヒョンソクを無能だと見限った・・その冷酷さからゲームの中で息子のヒョンソクに殺されるのがなんとも哀れです。
マルコはどこに行った?
マルコはセジュと一緒にARゲームを作っていたようですが主だって制作したのはセジュでした。二人ともゲームにログインしていてセジュはレベル100以上のゲームマスター、マルコは90以上のレベルにいたのですが、欲の深いマルコはジヌの会社とヒョンソクの会社にゲームを売りつけてどちらか高い方に売ろうとしていました。セジュとマルコは売ったゲームの利益配分で揉めます。当然ゲームの大半を作ったセジュが利益の半分以上を貰うと主張したのですが悪辣なマルコは怒ってセジュを殺そうとしました。二人はゲームの中で死闘を繰り広げ、レベルの高いセジュがマルコを倒します。しかし現実でもマルコは死に、再びヒョンソクのようにゲームから現れてセジュを追いかけて襲うようになるのでした。
セジュはマスターというレベルにいたことでゲームの異次元空間みたいな場所に隠れてマルコから逃げていました。それはゲームを作ったセジュも知らずにプログラミングしたようです。最後にジヌがゲームのバグ(プログラミングのミスで発生したエラーや不具合)を正したことでセジュは現実空間に戻ることが出来ました。しかしバグの修正にはヒョンソクやジヌの秘書やチャ教授など、実際は死んでいてゲームにだけ現れるゲームユーザーを削除する必要がありました。ジヌはこの人達を削除したけどマルコはしなかったんだよね。じゃあゲームの中のマルコはどうなったのかなあ?
ちなみにマルコを演じたのはあの「還魂」俳優のイ・ジェウクでした。
<画像出典>x.com/U9vIAs66cVteMmI/status/
カナエは観ていて「どうもジェウクに似ている・・でもメイク濃すぎでわからない でも声もそっくり」などと首を捻ってましたが流石の迫力ある悪役でした。こういう所から認められて主役級になったんだなあ・・。
しかしこんな人が死ぬような恐ろしいゲームを市民に販売するなんてジヌの会社も強欲ですね。ソウル市内で虚構の剣を大勢が振り舞わしているなんて・・これからの未来に目にすることになるんでしょうか。ドラマの結末でゲームサーバーを開いていないとゲームの世界からジヌが出てこれないし最後にヒジュと会えなくなっちゃうから仕方ないか。富豪の娯楽として販売して一部で密かに楽しむという方が社会的には混乱がなかったかもね。
このドラマの主なキャスト
ja.wikipedia.org/wiki/ヒョンビン
1982年9月25日生まれ、ソウル特別市出身。数々の受賞歴に輝くトップ俳優。
子供の頃は警察官になることを夢見ていたが、高校時代に演劇部に所属してから俳優を志すようになり名門の中央大学校演劇映画学部演劇科に入学する。2001年に映画のオーディションに合格してから撮影に参加するようになり2003年にはテレビドラマの「ボディガード」に出演、2004年のテレビドラマ「アイルランド」でMBC演技大賞の「男性新人賞」を受賞した。2005年にはドラマ「私の名前はキム・サムスン」が大ヒットしてMBC演技大賞で「男性最優秀演技賞」を受賞、2010年にはドラマ「シークレット・ガーデン」が再びヒットドラマとなり百想芸術大賞「TV部門大賞」を初受賞。
2011年から2年間は兵役を務め、その後芸能活動を再開。2019年のドラマ「愛の不時着」はNetflixで配信され世界的ヒットとなった。2022年にはドラマで共演したソン・イェジンと結婚。
身長184cm、B型。
主な出演作にドラマでは「雪の女王」(2006~2007年)「ジキルとハイドに恋した私」(2015年)など、映画では「百万長者の初恋」(2006年)「王の涙 -イ・サンの決断-」(2014年)など。
<画像出典>news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2106924
プロフィール詳細はこのサイトの韓国ドラマ「ドクタースランプ」で。
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